芥川賞のすべて・のようなもの
第27回
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昭和27年/1952年上半期
(昭和27年/1952年7月25日決定発表/『文藝春秋』昭和27年/1952年9月号選評掲載)
選考委員  瀧井孝作
男58歳
丹羽文雄
男47歳
舟橋聖一
男47歳
佐藤春夫
男60歳
川端康成
男53歳
石川達三
男47歳
宇野浩二
男60歳
坂口安吾
男45歳
岸田國士
男61歳
選評総行数  29 24 26 30 18 25 59 27  
選評なし
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
三浦朱門 「斧と馬丁」
58
男26歳
0 0 0 4 0 0 6 6    
小田仁二郎 「昆虫系」
39
男41歳
0 0 0 0 0 0 1 0    
吉行淳之介 「谷間」
44
男28歳
0 0 3 4 0 0 6 4    
小山清 「小さな町」
57
男40歳
0 0 0 0 0 0 11 1    
安岡章太郎 「宿題」
58
男32歳
0 0 2 0 0 0 4 5    
武田繁太郎 「朝来川」
58
男32歳
0 0 7 0 0 0 7 6    
直井潔 「淵」
249
男37歳
23 8 4 21 6 0 9 11    
庄野誠一 「この世のあるかぎり」
201
男44歳
0 3 0 4 0 0 8 1    
北川晃二 「奔流」
187
男32歳
0 2 0 0 0 0 5 0    
西野辰吉 「米系日人」
30
男36歳
0 0 0 0 0 0 3 0    
伊藤桂一 「雲と植物の世界」
90
男34歳
3 8 2 21 0 0 12 7    
          欠席     欠席
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『芥川賞全集 第四巻』昭和57年/1982年5月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和27年/1952年9月号)
1行当たりの文字数:26字


選考委員
瀧井孝作男58歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
直井潔氏を推す 総行数29 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
三浦朱門
男26歳
0  
小田仁二郎
男41歳
0  
吉行淳之介
男28歳
0  
小山清
男40歳
0  
安岡章太郎
男32歳
0  
武田繁太郎
男32歳
0  
直井潔
男37歳
23 「図抜けて佳いと思いました。」「この小説には、病人の暗い面は背景に滲んで、明るい面が妙に美しく出て、読後感が妙に明るい、これが此の小説の特長だと思いました。」「この作品の当選しなかったのは、余りに平明直写で、曲がなく、平板のようで、これが物足りないのかもしれませんが。」「川端康成さんは(引用者注:昭和18年の処女作)『清流』をしきりに褒めて、この人を支持すると云われたが、私は、『清流』の方は若々しい美しさ、こんどの『淵』の方は、成長した力強さがあると思いましたが……。」
庄野誠一
男44歳
0  
北川晃二
男32歳
0  
西野辰吉
男36歳
0  
伊藤桂一
男34歳
3 「『淵』の次に(引用者中略)推しました。これは抒情小説のようですが、色恋の世界でない、文壇小説のくさみ(原文傍点)のない新味があると思いました。」
  「今回の候補作品に付いては、私は、文學界の十月号位に『新人の文学』の方で、改めて詳説したいと思います。」
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他の選考委員
丹羽文雄
舟橋聖一
佐藤春夫
川端康成
石川達三
宇野浩二
坂口安吾
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選考委員
丹羽文雄男47歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
一言 総行数24 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
三浦朱門
男26歳
0  
小田仁二郎
男41歳
0  
吉行淳之介
男28歳
0  
小山清
男40歳
0  
安岡章太郎
男32歳
0  
武田繁太郎
男32歳
0  
直井潔
男37歳
8 「「清流」というのが数年前にあるようだが、それを読みたいと思った。きっとその方がよいだろう。しっかりとものを見ている人だ。」「病人小説というジャンルを何となく考えさせる小説だ。もうすでに出来上っている人だ。」
庄野誠一
男44歳
3 「十二分に書き分けられているが、八方美人的となり、そのため魅力に乏しくなっていた。」
北川晃二
男32歳
2 「面白い材料だが、安心の出来ないところがあった。」
西野辰吉
男36歳
0  
伊藤桂一
男34歳
8 「馬が出てくるところがよい。本人も気にしていたが、感傷的に流れているところが気にかかる。」「十一氏の中で、読んで甲斐のあったのは、この小説の馬のところだけだった。」「私は感動を覚えた。」
  「今回は、当選作がないと私は考えていた。十一篇の小説には大して甲乙はなかった。特に強力なものもなければ、拙劣なものもなかった。」
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他の選考委員
瀧井孝作
舟橋聖一
佐藤春夫
川端康成
石川達三
宇野浩二
坂口安吾
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選考委員
舟橋聖一男47歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
空白 総行数26 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
三浦朱門
男26歳
0  
小田仁二郎
男41歳
0  
吉行淳之介
男28歳
3 「期待された吉行も、この前の「原色の街」のほうが、数等よかった」
小山清
男40歳
0  
安岡章太郎
男32歳
2 「前作「ガラスの靴」に、遙か及ばない。」
武田繁太郎
男32歳
7 「用語が出鱈目で、読みつづける勇気が出なかった。」
直井潔
男37歳
4 「病人の作という点で同情されるが、その割に、好奇心が煮え切らず、案外、通俗だった。」
庄野誠一
男44歳
0  
北川晃二
男32歳
0  
西野辰吉
男36歳
0  
伊藤桂一
男34歳
2  
  「直井と伊藤(桂)を最後まで、支持する委員もあったが、ついに、「該当者なし」となったのは、当然の結果である。」「これまでの芥川賞候補作品とくらべて、一段、格が低いように思う。それに、みんな、気取りが多すぎる。」「要するに、文壇に、文学運動のない時代がつづいているので、その空白さからも、新人の覇気がうかがえないのだろう。」
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他の選考委員
瀧井孝作
丹羽文雄
佐藤春夫
川端康成
石川達三
宇野浩二
坂口安吾
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選考委員
佐藤春夫男60歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
もう一息の作品二つ 総行数30 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
三浦朱門
男26歳
4 「素質を認め(引用者中略)将来に期待すべきものがあろうなどとそれぞれに問題にしつつ」
小田仁二郎
男41歳
0  
吉行淳之介
男28歳
4 「素質を認め(引用者中略)将来に期待すべきものがあろうなどとそれぞれに問題にしつつ」
小山清
男40歳
0  
安岡章太郎
男32歳
0  
武田繁太郎
男32歳
0  
直井潔
男37歳
21 「(引用者注:「雲と植物の世界」と共に)候補作品中の優秀作品であることは座中何人も異議のないところであった。」「瀧井君の云うが如く堅実で筋金のとおった頼もしい力作には相違ないとは同感するが、この沈痛なリアリズムはあまりに平板で、押の一手だけでは曲が無さすぎるような不満をおぼえたのは僕ばかりでも無い模様であった。」
庄野誠一
男44歳
4 「素質を認め(引用者中略)いさかか婚期を失した美人のようだが(引用者中略)などとそれぞれに問題にしつつ」
北川晃二
男32歳
0  
西野辰吉
男36歳
0  
伊藤桂一
男34歳
21 「(引用者注:「淵」と共に)候補作品中の優秀作品であることは座中何人も異議のないところであった。」「あの清新なリリシズムはすばらしい。しかしそれは前半の部分で惜しむらくは後半戦友の姉が出るあたり以後調子がぐっと低くなり甘いセンチメンタリズムに堕してこの作者は馬はよく描くが人間は一向に描けないという批評は僕も承認せざるを得ないものがった。」
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他の選考委員
瀧井孝作
丹羽文雄
舟橋聖一
川端康成
石川達三
宇野浩二
坂口安吾
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選考委員
川端康成男53歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
無題 総行数18 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
三浦朱門
男26歳
0  
小田仁二郎
男41歳
0  
吉行淳之介
男28歳
0  
小山清
男40歳
0  
安岡章太郎
男32歳
0  
武田繁太郎
男32歳
0  
直井潔
男37歳
6 「作者の誠実と力とを感じた。瀧井氏の推薦を私も承認した。しかし、是が非でもというには欠点がある。平板である。」「この作者にも作品にも同情するが、なお印象の鮮明が望ましい。もしこの作者の処女作「清流」ならばよいと思う。」
庄野誠一
男44歳
0  
北川晃二
男32歳
0  
西野辰吉
男36歳
0  
伊藤桂一
男34歳
0  
  「他の委員諸氏の議論にも、さっぱり熱がなかった。私も他の委員諸氏とちがった意見は出て来なかった。候補作が低調のせいであろう。作家たちの才能は認められるが、今回の作品はみなもの足りない。」
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他の選考委員
瀧井孝作
丹羽文雄
舟橋聖一
佐藤春夫
石川達三
宇野浩二
坂口安吾
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選考委員
石川達三男47歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
自然主義からの脱却 総行数25 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
三浦朱門
男26歳
0  
小田仁二郎
男41歳
0  
吉行淳之介
男28歳
0  
小山清
男40歳
0  
安岡章太郎
男32歳
0  
武田繁太郎
男32歳
0  
直井潔
男37歳
0  
庄野誠一
男44歳
0  
北川晃二
男32歳
0  
西野辰吉
男36歳
0  
伊藤桂一
男34歳
0  
  「私の意見も当選作なしという結論であった。」「候補にのぼった作品を見て、改めて感ずることは、日本に於ける自然主義文学の影響がいまもなお強い脈を曳いていて、青年作家の新しい成長を毒しているのではないかという事である。」「甚だ直感的な印象ではあるが、今回の候補作品は、小粒で、技巧的であるように思った。(作家魂)というようなものが甚だ少いような気がした。」
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他の選考委員
瀧井孝作
丹羽文雄
舟橋聖一
佐藤春夫
川端康成
宇野浩二
坂口安吾
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選考委員
宇野浩二男60歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
読後感 総行数59 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
三浦朱門
男26歳
6 「波瀾万丈のような物語を一種の達者な筆法で述べてあるので、読んでいる間はちょいと面白いが、読んでしまうと、筋の面白さも何も忘れてしまう、それだけの物である。」
小田仁二郎
男41歳
1  
吉行淳之介
男28歳
6 「何か新らしいようなものがあって、それにちょっと引かれたが、ペンキぬりの安普請のようなところがあり、終わりが、古めかしい上に、取ってつけたようである。」
小山清
男40歳
11 「前に一度よんだような気がすると思ったら、前に、まったく同じ題をいくらか違った構造で書いた物であった。」「相当の腕を持ちながら、まだそれ程の年でもなさそうなのに、薹が立ったような感じがするのはどういう訳か。」
安岡章太郎
男32歳
4 「(引用者注:「朝来川」と共に)回想小説のような形であるが、そうして、両方とも幼稚なところはあるけれど、『宿題』の方が、小説も文章も素直」
武田繁太郎
男32歳
7 「(引用者注:「宿題」と共に)回想小説のような形であるが、そうして、両方とも幼稚なところはあるけれど、(引用者中略)書き方がまわりくどいように、文章もまわりくどくて下手である。」
直井潔
男37歳
9 「文章が簡潔であるのに、書かれている事は、平凡であり、冗慢である。」「一番の欠点は、作者の見方が常識的である事である。それを、この作品が好感を持たれるのは、一と口にいうと、行儀のよい小説だからだ。それだけである。」
庄野誠一
男44歳
8 「相当の腕を持ちながら、まだそれ程の年でもなさそうなのに、薹が立ったような感じがするのはどういう訳か。」「この『この世のある限り』などを読むと、今に通俗小説を書くようになるのではないか。」
北川晃二
男32歳
5 「書かれてある事も、文章も、すれからしで、作者も、何も彼も心得ているように見え、いわゆる純文学のような形はしているが、書き方をかえれば、通俗小説である。」
西野辰吉
男36歳
3 「題材はよいのであるが、万事が手がる過ぎる。」
伊藤桂一
男34歳
12 「馬の事がくわしく書かれてあるのが珍しいけれど、それから、文章はうまくないのに読ませる力のようなものはあるが、欠点は『ヒトリヨガリ』な事である。」「読んでしまってから、印象が案外うすれてしまっているのも欠点の一つであろう。」「いずれにしても、『馬と人』の交渉をこれほど克明に書いた小説は、それだけでも、めずらしい。」
  「こんどは、どういう風にしても、該当する作品がなかったのである。」
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他の選考委員
瀧井孝作
丹羽文雄
舟橋聖一
佐藤春夫
川端康成
石川達三
坂口安吾
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選考委員
坂口安吾男45歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
選後感 総行数27 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
三浦朱門
男26歳
6 「将来性のある人々だと思った。」「しかし、授賞は作品に対してなされるのであるから、今回授賞にもれたのは仕方がないと思う。」
小田仁二郎
男41歳
0  
吉行淳之介
男28歳
4 「将来性のある人々だと思った。」「しかし、授賞は作品に対してなされるのであるから、今回授賞にもれたのは仕方がないと思う。」
小山清
男40歳
1  
安岡章太郎
男32歳
5 「将来性のある人々だと思った。」「しかし、授賞は作品に対してなされるのであるから、今回授賞にもれたのは仕方がないと思う。」
武田繁太郎
男32歳
6 「将来性のある人々だと思った。」「しかし、授賞は作品に対してなされるのであるから、今回授賞にもれたのは仕方がないと思う。」
直井潔
男37歳
11 「まとまった作品であるが、私はこういう悪玉の書けない、もしくは書く意志を持たない作家は好きではない。」「委員の二三氏の意見に、この作家はシンが強いという賛辞があった。シンが強いという意味がよくのみこめないが、シンが強いということが文学の値打とは思われないし、たぶん本質的な通俗性をさしてシンが強いと云っているのではないかとも思った。」
庄野誠一
男44歳
1  
北川晃二
男32歳
0  
西野辰吉
男36歳
0  
伊藤桂一
男34歳
7 「前半だけ感心した。馬を書いてるうちは目をうたれるものがあったが、人間が現れたり戦争になったりすると、年期の不足をバクロして目も当てられない。しかし、騎兵生活をした人は何十万人もいる筈だが、馬をこんな風に書いて見せてくれたのはこの人だけで、これは見上げた才能であろう。」
  「今回は揃っていたが、特に秀でたものがなかった。」
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他の選考委員
瀧井孝作
丹羽文雄
舟橋聖一
佐藤春夫
川端康成
石川達三
宇野浩二
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候補者・作品
三浦朱門男26歳×各選考委員 
「斧と馬丁」
短篇 58
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
0  
舟橋聖一
男47歳
0  
佐藤春夫
男60歳
4 「素質を認め(引用者中略)将来に期待すべきものがあろうなどとそれぞれに問題にしつつ」
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
6 「波瀾万丈のような物語を一種の達者な筆法で述べてあるので、読んでいる間はちょいと面白いが、読んでしまうと、筋の面白さも何も忘れてしまう、それだけの物である。」
坂口安吾
男45歳
6 「将来性のある人々だと思った。」「しかし、授賞は作品に対してなされるのであるから、今回授賞にもれたのは仕方がないと思う。」
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他の候補作
小田仁二郎
「昆虫系」
吉行淳之介
「谷間」
小山清
「小さな町」
安岡章太郎
「宿題」
武田繁太郎
「朝来川」
直井潔
「淵」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
北川晃二
「奔流」
西野辰吉
「米系日人」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
小田仁二郎男41歳×各選考委員 
「昆虫系」
短篇 39
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
0  
舟橋聖一
男47歳
0  
佐藤春夫
男60歳
0  
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
1  
坂口安吾
男45歳
0  
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他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
吉行淳之介
「谷間」
小山清
「小さな町」
安岡章太郎
「宿題」
武田繁太郎
「朝来川」
直井潔
「淵」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
北川晃二
「奔流」
西野辰吉
「米系日人」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
吉行淳之介男28歳×各選考委員 
「谷間」
短篇 44
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
0  
舟橋聖一
男47歳
3 「期待された吉行も、この前の「原色の街」のほうが、数等よかった」
佐藤春夫
男60歳
4 「素質を認め(引用者中略)将来に期待すべきものがあろうなどとそれぞれに問題にしつつ」
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
6 「何か新らしいようなものがあって、それにちょっと引かれたが、ペンキぬりの安普請のようなところがあり、終わりが、古めかしい上に、取ってつけたようである。」
坂口安吾
男45歳
4 「将来性のある人々だと思った。」「しかし、授賞は作品に対してなされるのであるから、今回授賞にもれたのは仕方がないと思う。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
小田仁二郎
「昆虫系」
小山清
「小さな町」
安岡章太郎
「宿題」
武田繁太郎
「朝来川」
直井潔
「淵」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
北川晃二
「奔流」
西野辰吉
「米系日人」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
小山清男40歳×各選考委員 
「小さな町」
短篇 57
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
0  
舟橋聖一
男47歳
0  
佐藤春夫
男60歳
0  
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
11 「前に一度よんだような気がすると思ったら、前に、まったく同じ題をいくらか違った構造で書いた物であった。」「相当の腕を持ちながら、まだそれ程の年でもなさそうなのに、薹が立ったような感じがするのはどういう訳か。」
坂口安吾
男45歳
1  
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
小田仁二郎
「昆虫系」
吉行淳之介
「谷間」
安岡章太郎
「宿題」
武田繁太郎
「朝来川」
直井潔
「淵」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
北川晃二
「奔流」
西野辰吉
「米系日人」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
安岡章太郎男32歳×各選考委員 
「宿題」
短篇 58
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
0  
舟橋聖一
男47歳
2 「前作「ガラスの靴」に、遙か及ばない。」
佐藤春夫
男60歳
0  
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
4 「(引用者注:「朝来川」と共に)回想小説のような形であるが、そうして、両方とも幼稚なところはあるけれど、『宿題』の方が、小説も文章も素直」
坂口安吾
男45歳
5 「将来性のある人々だと思った。」「しかし、授賞は作品に対してなされるのであるから、今回授賞にもれたのは仕方がないと思う。」
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他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
小田仁二郎
「昆虫系」
吉行淳之介
「谷間」
小山清
「小さな町」
武田繁太郎
「朝来川」
直井潔
「淵」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
北川晃二
「奔流」
西野辰吉
「米系日人」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
武田繁太郎男32歳×各選考委員 
「朝来川」
短篇 58
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
0  
舟橋聖一
男47歳
7 「用語が出鱈目で、読みつづける勇気が出なかった。」
佐藤春夫
男60歳
0  
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
7 「(引用者注:「宿題」と共に)回想小説のような形であるが、そうして、両方とも幼稚なところはあるけれど、(引用者中略)書き方がまわりくどいように、文章もまわりくどくて下手である。」
坂口安吾
男45歳
6 「将来性のある人々だと思った。」「しかし、授賞は作品に対してなされるのであるから、今回授賞にもれたのは仕方がないと思う。」
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他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
小田仁二郎
「昆虫系」
吉行淳之介
「谷間」
小山清
「小さな町」
安岡章太郎
「宿題」
直井潔
「淵」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
北川晃二
「奔流」
西野辰吉
「米系日人」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
直井潔男37歳×各選考委員 
「淵」
中篇 249
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
23 「図抜けて佳いと思いました。」「この小説には、病人の暗い面は背景に滲んで、明るい面が妙に美しく出て、読後感が妙に明るい、これが此の小説の特長だと思いました。」「この作品の当選しなかったのは、余りに平明直写で、曲がなく、平板のようで、これが物足りないのかもしれませんが。」「川端康成さんは(引用者注:昭和18年の処女作)『清流』をしきりに褒めて、この人を支持すると云われたが、私は、『清流』の方は若々しい美しさ、こんどの『淵』の方は、成長した力強さがあると思いましたが……。」
丹羽文雄
男47歳
8 「「清流」というのが数年前にあるようだが、それを読みたいと思った。きっとその方がよいだろう。しっかりとものを見ている人だ。」「病人小説というジャンルを何となく考えさせる小説だ。もうすでに出来上っている人だ。」
舟橋聖一
男47歳
4 「病人の作という点で同情されるが、その割に、好奇心が煮え切らず、案外、通俗だった。」
佐藤春夫
男60歳
21 「(引用者注:「雲と植物の世界」と共に)候補作品中の優秀作品であることは座中何人も異議のないところであった。」「瀧井君の云うが如く堅実で筋金のとおった頼もしい力作には相違ないとは同感するが、この沈痛なリアリズムはあまりに平板で、押の一手だけでは曲が無さすぎるような不満をおぼえたのは僕ばかりでも無い模様であった。」
川端康成
男53歳
6 「作者の誠実と力とを感じた。瀧井氏の推薦を私も承認した。しかし、是が非でもというには欠点がある。平板である。」「この作者にも作品にも同情するが、なお印象の鮮明が望ましい。もしこの作者の処女作「清流」ならばよいと思う。」
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
9 「文章が簡潔であるのに、書かれている事は、平凡であり、冗慢である。」「一番の欠点は、作者の見方が常識的である事である。それを、この作品が好感を持たれるのは、一と口にいうと、行儀のよい小説だからだ。それだけである。」
坂口安吾
男45歳
11 「まとまった作品であるが、私はこういう悪玉の書けない、もしくは書く意志を持たない作家は好きではない。」「委員の二三氏の意見に、この作家はシンが強いという賛辞があった。シンが強いという意味がよくのみこめないが、シンが強いということが文学の値打とは思われないし、たぶん本質的な通俗性をさしてシンが強いと云っているのではないかとも思った。」
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他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
小田仁二郎
「昆虫系」
吉行淳之介
「谷間」
小山清
「小さな町」
安岡章太郎
「宿題」
武田繁太郎
「朝来川」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
北川晃二
「奔流」
西野辰吉
「米系日人」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
庄野誠一男44歳×各選考委員 
「この世のあるかぎり」
中篇 201
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
3 「十二分に書き分けられているが、八方美人的となり、そのため魅力に乏しくなっていた。」
舟橋聖一
男47歳
0  
佐藤春夫
男60歳
4 「素質を認め(引用者中略)いさかか婚期を失した美人のようだが(引用者中略)などとそれぞれに問題にしつつ」
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
8 「相当の腕を持ちながら、まだそれ程の年でもなさそうなのに、薹が立ったような感じがするのはどういう訳か。」「この『この世のある限り』などを読むと、今に通俗小説を書くようになるのではないか。」
坂口安吾
男45歳
1  
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他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
小田仁二郎
「昆虫系」
吉行淳之介
「谷間」
小山清
「小さな町」
安岡章太郎
「宿題」
武田繁太郎
「朝来川」
直井潔
「淵」
北川晃二
「奔流」
西野辰吉
「米系日人」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
北川晃二男32歳×各選考委員 
「奔流」
中篇 187
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
2 「面白い材料だが、安心の出来ないところがあった。」
舟橋聖一
男47歳
0  
佐藤春夫
男60歳
0  
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
5 「書かれてある事も、文章も、すれからしで、作者も、何も彼も心得ているように見え、いわゆる純文学のような形はしているが、書き方をかえれば、通俗小説である。」
坂口安吾
男45歳
0  
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他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
小田仁二郎
「昆虫系」
吉行淳之介
「谷間」
小山清
「小さな町」
安岡章太郎
「宿題」
武田繁太郎
「朝来川」
直井潔
「淵」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
西野辰吉
「米系日人」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
西野辰吉男36歳×各選考委員 
「米系日人」
短篇 30
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
0  
丹羽文雄
男47歳
0  
舟橋聖一
男47歳
0  
佐藤春夫
男60歳
0  
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
3 「題材はよいのであるが、万事が手がる過ぎる。」
坂口安吾
男45歳
0  
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他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
小田仁二郎
「昆虫系」
吉行淳之介
「谷間」
小山清
「小さな町」
安岡章太郎
「宿題」
武田繁太郎
「朝来川」
直井潔
「淵」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
北川晃二
「奔流」
伊藤桂一
「雲と植物の世界」
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候補者・作品
伊藤桂一男34歳×各選考委員 
「雲と植物の世界」
短篇 90
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男58歳
3 「『淵』の次に(引用者中略)推しました。これは抒情小説のようですが、色恋の世界でない、文壇小説のくさみ(原文傍点)のない新味があると思いました。」
丹羽文雄
男47歳
8 「馬が出てくるところがよい。本人も気にしていたが、感傷的に流れているところが気にかかる。」「十一氏の中で、読んで甲斐のあったのは、この小説の馬のところだけだった。」「私は感動を覚えた。」
舟橋聖一
男47歳
2  
佐藤春夫
男60歳
21 「(引用者注:「淵」と共に)候補作品中の優秀作品であることは座中何人も異議のないところであった。」「あの清新なリリシズムはすばらしい。しかしそれは前半の部分で惜しむらくは後半戦友の姉が出るあたり以後調子がぐっと低くなり甘いセンチメンタリズムに堕してこの作者は馬はよく描くが人間は一向に描けないという批評は僕も承認せざるを得ないものがった。」
川端康成
男53歳
0  
石川達三
男47歳
0  
宇野浩二
男60歳
12 「馬の事がくわしく書かれてあるのが珍しいけれど、それから、文章はうまくないのに読ませる力のようなものはあるが、欠点は『ヒトリヨガリ』な事である。」「読んでしまってから、印象が案外うすれてしまっているのも欠点の一つであろう。」「いずれにしても、『馬と人』の交渉をこれほど克明に書いた小説は、それだけでも、めずらしい。」
坂口安吾
男45歳
7 「前半だけ感心した。馬を書いてるうちは目をうたれるものがあったが、人間が現れたり戦争になったりすると、年期の不足をバクロして目も当てられない。しかし、騎兵生活をした人は何十万人もいる筈だが、馬をこんな風に書いて見せてくれたのはこの人だけで、これは見上げた才能であろう。」
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他の候補作
三浦朱門
「斧と馬丁」
小田仁二郎
「昆虫系」
吉行淳之介
「谷間」
小山清
「小さな町」
安岡章太郎
「宿題」
武田繁太郎
「朝来川」
直井潔
「淵」
庄野誠一
「この世のあるかぎり」
北川晃二
「奔流」
西野辰吉
「米系日人」
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