芥川賞のすべて・のようなもの
第130回
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Last Update[H27]2015/12/5

金原ひとみ
Kanehara Hitomi
生没年月日【注】 昭和58年/1983年8月8日~
受賞年齢 20歳5ヵ月
経歴 東京都生まれ。文化学院高等課程中退。父は児童文学研究家・翻訳家の金原瑞人。
受賞歴・候補歴
備考
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芥川賞 第130受賞  一覧へ

へび
蛇にピアス」(『すばる』平成15年/2003年11月号)
媒体・作品情報
誌名 「すばる」  別表記奥付 「昴」併記
巻号 第25巻 第11号  別表記11月号/11月特大号
印刷/発行年月日 発行 平成15年/2003年11月1日
発行者等 編集者 片柳 治 発行者 狩野伸洋 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社集英社(東京都)
総ページ数 464 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×25行
×2段
本文ページ 14~58
(計45頁)
測定枚数 140
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書誌
>>平成16年/2004年1月・集英社刊『蛇にピアス』
>>『文藝春秋』平成16年/2004年3月号
>>平成18年/2006年6月・集英社/集英社文庫『蛇にピアス』
>>平成27年/2015年8月・講談社/講談社文芸文庫『現代小説クロニクル 2000~2004』所収
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候補者 金原ひとみ 女20歳
選考委員 評価 行数 評言
宮本輝
男56歳
19 「読み始めたとき、私は「ああまたこのて(原文傍点)の小説か」と思ったのだが、読み終えたとき、妙に心に残る何かがあった。それで日を置いてもう一度読み直した。」「作品全体がある哀しみを抽象化している。そのような小説を書けるのは才能というしかない。私はそう思って(引用者中略)受賞作に推した。」
古井由吉
男66歳
0  
石原慎太郎
男71歳
18 「私には現代の若もののピアスや入れ墨といった肉体に付着する装飾への執着の意味合いが本質的に理解出来ない。選者の誰かは、肉体の毀損による家族への反逆などと説明していたが、私にはただ浅薄な表現衝動としか感じられない。」
黒井千次
男71歳
15 「(引用者注:一人称で書かれた候補作四篇のうち)「蛇にピアス」における〈私〉が最も必然性を備えた一人称であると思われた。」「一人称の持つ直截さが存分に活用された末に、殺しをも含む粗暴な出来事の間から静かな哀しみの調べが漂い出す。その音色は身体改造にかける夢の傷ましさを浮かび上らせるかのようだ。」
村上龍
男51歳
42 「最初読んだときは、妙な居心地の悪さを感じた。その居心地の悪さは(引用者中略)作者の才能が作品の細部に表れていないということだった。」「だが、再度読み返し、麒麟と龍の刺青を入れたあと主人公がわけもわからず生きる力を失っていく箇所を読んで、わたしの異和感がほぐれていった。」「突出した細部ではなく、破綻のない全体を持つ小説もあるということだ。」「推そうと思い、反対意見が多くあるはずだと、良いところを箇条書きにして選考会に臨んだが、あっさりと受賞が決まってしまった。」
池澤夏樹
男58歳
9 「なにしろ痛そうな話なので、ちょっとひるんだ。道具立ては派手だが、これもまた一種の純愛なのだろう。」
山田詠美
女44歳
9 「良識あると自認する人々(物書きの天敵ですな)の眉をひそめさせるアイテムに満ちたエピソードの裏側に、世にも古風でピュアな物語が見えて来る。」「ラストが甘いようにも思うけど。」
河野多恵子
女77歳
31 「主人公が彫ってもらう刺青に関する部分は簡略で、全篇中そこだけ鮮明さも足りない。が、この部分で強い印象を与える描き方がなされていたならば、作品は割れていたことだろう。」「結末も、見事なものだ。読書はここで、主人公と殺されたアマとの繋がりの深さを陰画のかたちで今更ながら訴えられる。」「非常に若い(引用者注:受賞した二人の)両作者が、非常に若い人物を描きながら若さの衒いや顕示がなく、視力は勁い。」
三浦哲郎
男72歳
12 「ピアスや刺青の世界には全く不案内で、終始目をまるくして読んだが、驚いた。芯のある大人びた文章で、しっかりと書いてある。」「ところどころで理解を越えた表現に遭遇して面食らったものの、全体として面白く読むことができた。」
高樹のぶ子
女57歳
14 「『蹴りたい背中』が一番良く『蛇にピアス』が二番だった。」「おそらく作者の人生の元手がかかっているであろう特異な世界を実にリアルに描いている。」「社会との関わりは作者の手にあまり小さな破綻となったが、作品全体の求心力は失われなかった。今後の方向は見えないが才能のある人だ。」
選評出典:『文藝春秋』平成16年/2004年3月号
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