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第65回
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昭和46年/1971年上半期
(昭和46年/1971年7月16日決定発表/『オール讀物』昭和46年/1971年10月号選評掲載)
選考委員  石坂洋次郎
男71歳
水上勉
男52歳
源氏鶏太
男59歳
川口松太郎
男71歳
柴田錬三郎
男54歳
司馬遼太郎
男47歳
今日出海
男67歳
村上元三
男61歳
大佛次郎
男73歳
松本清張
男61歳
選評総行数  30 68 51 50 52 57 52 57 49 48
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
阿部牧郎 『われらの異郷』
477
男37歳
2 8 9 11 8 0 0 9 0 0
藤沢周平 「溟い海」
81
男43歳
1 0 3 0 11 0 0 4 0 0
広瀬正 『ツィス』
613
男46歳
7 0 8 0 5 12 9 6 46 0
藤本義一 「生きいそぎの記」
117
男38歳
2 20 9 13 6 0 0 10 0 18
笹沢左保 「雪に花散る奥州路」等
205
男40歳
3 14 18 21 10 0 4 13 0 30
黒部亨 「谷間のロビンソン」
145
男42歳
8 15 5 0 6 0 0 8 0 0
                   
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年10月号
1行当たりの文字数:14字


選考委員
石坂洋次郎男71歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
残念であったが 総行数30 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
2  
藤沢周平
男43歳
1  
広瀬正
男46歳
7 「よく描けている推理小説で、私は面白く読んだが、やはり現実性が不足だということで通らなかった。」
藤本義一
男38歳
2  
笹沢左保
男40歳
3  
黒部亨
男42歳
8 「面白いと思ったが、土着性(レアリティ)が欠けていて、つくり話めいているという不満が出された。」
  「読んでみて特にすぐれた感じを受けた作品がなかったのは残念である。」
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他の選考委員
水上勉
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村上元三
大佛次郎
松本清張
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選考委員
水上勉男52歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
独創的な物語を 総行数68 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
8 「従来の直木賞作家らしからぬ個性をもったユニークな作家なので私は好きでもあり、期待もしているのだが、今回の作は、三分の一くらいに短縮されたらいい作品になったのではないか。」
藤沢周平
男43歳
0  
広瀬正
男46歳
0  
藤本義一
男38歳
20 「川島氏という人間の面白さはよく書けている。だがこの人には作家としての定着性がない、という意見がつよく、私もそれに屈した。」「すでに多作時代に入った氏である。傑作はすぐそこに見えている。」
笹沢左保
男40歳
14 「意外性の積みかさねも目まぐるしくて(中山峠)、もう少し笹沢氏の眼のゆきとどいた人間群の登場する股旅物が望ましいと思った。筆力はあるし、直木賞にふさわしい作家なのだが、不運な候補作品だった。」
黒部亨
男42歳
15 「作家が頑固に自分の小国を持つことは悪いことではない。しかし、(引用者中略)登場人物がみな類型的なのである。」
  「「該当者なし」の方に私は手をあげた。黒部氏もふくめて独創的な物語性を満足させる作品に接しなかったからである。」
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他の選考委員
石坂洋次郎
源氏鶏太
川口松太郎
柴田錬三郎
司馬遼太郎
今日出海
村上元三
大佛次郎
松本清張
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選考委員
源氏鶏太男59歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
惜しかった笹沢氏 総行数51 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
9 「この作品の面白さは、大衆文芸的でないようだ。私の好きな作品であったが、笹沢氏と二人で最後まで残り、授賞なしと冷酷に決った。」
藤沢周平
男43歳
3 「今後に期待するということであろうか。」
広瀬正
男46歳
8 「私なんかに全く書けぬ種類の作品であるだけに、よけい魅かれて読んだ。しかし、読み終ってからすべてが徒労であったような虚しい印象からまぬがれ得なかった。」
藤本義一
男38歳
9 「最も議論をよんだ作品であった。」「私自身は、藤本氏のこういう作品よりも、もっと軽妙な作品が好きである。」
笹沢左保
男40歳
18 「私は実に面白かった。西部劇を真似ているとか意外性があり過ぎるとの批評もあったが、私には苦にならなかった。寧ろ長所に想えた。」「結局、笹沢氏に受賞さるべきであったと今も思っている。」
黒部亨
男42歳
5 「実力十分に思える。しかし、どちらかといえば頭の中でつくり上げたという感じであった。」
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石坂洋次郎
水上勉
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村上元三
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選考委員
川口松太郎男71歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
近年の不作 総行数50 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
11 「勤め人の哀れを克明に書いてはあるが、大衆小説としての魅力がない。」「委員の誰かが不潔だといったが全くその通りで筆力を持ちながら作者の心構えに問題がありそうだ。」
藤沢周平
男43歳
0  
広瀬正
男46歳
0  
藤本義一
男38歳
13 「主人公のモデルが委員たちと交際のあった人だけに損をした。」「こんな単純平板な見方でなくもっと真剣に主人公を掘り下げ長編でも書くつもりで取り組んだらいい小説が書けると思う。」
笹沢左保
男40歳
21 「笹沢君の今度の二作は不成功だ。君が推理小説から出発してこの分野に挑戦する事は歓迎だが、それならそれで下準備が必要だ。誰かが西部劇の焼き直しといい、「ひとり狼」(村上元三作)の亜流だといったが、そんな感じを起させるだけでも失敗である。」
黒部亨
男42歳
0  
  「今回は近年で最も不調な年だった。」「どの作品にも少しずついいところはあるが、直木賞の本質に触れていないのが残念だ。」
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石坂洋次郎
水上勉
源氏鶏太
柴田錬三郎
司馬遼太郎
今日出海
村上元三
大佛次郎
松本清張
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選考委員
柴田錬三郎男54歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
選評 総行数52 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
8 「文章力が秀れている点では、受賞してもすこしもはずかしくない作品であるが、これは、短篇として仕上げるべき素材であった。」
藤沢周平
男43歳
11 「北斎の晩年を描いて、それなりに、一応の出来ばえを示していたが、読後の印象がうすいのは、どうしたわけか。」
広瀬正
男46歳
5 「面白さに於ては、一番読みごたえがあったが、途中から結末が判ってしまっては、SF物としては落第ではなかろうか。」
藤本義一
男38歳
6 「作者自身とっておきの材料であったかも知れぬが、川島雄三という映画監督をよく知る者にとっては、もの足りぬ描きかたであった。」
笹沢左保
男40歳
10 「どれを読んでも、パターンが同じである。また、すでに、村上元三氏が、「ひとり狼」という、このパターンの佳作をつくっている。この作家は、候補にあげられたので、むしろ、損をした模様である。」
黒部亨
男42歳
6 「地方色を最も濃い背景にしなければならないにも拘らず、それが稀薄なために、このストーリイの場合は大変損をしている。」
  「今回は、特に傑出した作品が、一篇もなかった。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
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石坂洋次郎
水上勉
源氏鶏太
川口松太郎
司馬遼太郎
今日出海
村上元三
大佛次郎
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選考委員
司馬遼太郎男47歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
怨みと志 総行数57 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
0  
藤沢周平
男43歳
0  
広瀬正
男46歳
12 「自分の空想をどれほど精緻に計数化しうるかということに挑んだ作品で、この作業そのものが志であり、(引用者中略)変に魅かれるものがあった。しかしこの種のものが受賞作になるには多少先例と筋合いがちがうし、なるにしてもあと数年かかるかもしれないとおもった。」
藤本義一
男38歳
0  
笹沢左保
男40歳
0  
黒部亨
男42歳
0  
  「とにかく今回はなしということになった。淋しくはあったが正直なところ、ほっとする気持もあった。」
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他の選考委員
石坂洋次郎
水上勉
源氏鶏太
川口松太郎
柴田錬三郎
今日出海
村上元三
大佛次郎
松本清張
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選考委員
今日出海男67歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
直木賞について 総行数52 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
0  
藤沢周平
男43歳
0  
広瀬正
男46歳
9 「珍しく新鮮な、且つ冒険的な題材だった。なかなか繊細微妙な設定で書き出していたのに、(引用者中略)授賞作品というには粗末な構成になったのは惜しまれる。」
藤本義一
男38歳
0  
笹沢左保
男40歳
4 「既に定評があるだけに、今回の候補作品に特に顕著な特質も、野心もなかったのは遺憾である。」
黒部亨
男42歳
0  
  「格別授賞に値する作品がないということではなく、甲乙がつけ難いほど平均化されていたという偶然が(引用者注:該当者なしという)結果を生んでしまったという方が適切であろう。」
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他の選考委員
石坂洋次郎
水上勉
源氏鶏太
川口松太郎
柴田錬三郎
司馬遼太郎
村上元三
大佛次郎
松本清張
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選考委員
村上元三男61歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
残念ながら 総行数57 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
9 「これだけ大部の枚数を費して書くほどの材料ではない、と思う。」「部分部分に光るようなすぐれたところがあった。もう実力もわかったし、次作は短篇を期待する。」
藤沢周平
男43歳
4 「大そう達者で、北斎の一面をよく描いているが、長篇の一部を読まされたような気がする。」
広瀬正
男46歳
6 「いまに面白くなるだろうなるだろうと思いながら読み続け、とうとう面白くならずに終った。SFには、もっとびっくりするような着想と構成がほしい。」
藤本義一
男38歳
10 「この作者の、近来の力作であろう。だが、力みすぎて、面白い作品を書くことを、ここでは忘れている。これは、直木賞にふさわしい大衆小説ではない。」
笹沢左保
男40歳
13 「股旅物に新しい傾向を盛り込もうとした作者の努力が、よくわかる。読んでいて面白いし、こんどの候補作のうち、これだけが大衆小説だと思うが、最終的には票が集まらなかった。」
黒部亨
男42歳
8 「山や土の匂いが薄い。こんどは思い切って、全く傾向の違った作品を書いてほしい。この作者のこういう作品は、もうマンネリにおちいっている。」
  「作品的には、どうも強力に推せるというのが少く、残念であった。」
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他の選考委員
石坂洋次郎
水上勉
源氏鶏太
川口松太郎
柴田錬三郎
司馬遼太郎
今日出海
大佛次郎
松本清張
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選考委員
大佛次郎男73歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
「ツィス」について 総行数49 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
0  
藤沢周平
男43歳
0  
広瀬正
男46歳
46 「会に出て、「ツィス」に対して確か私は直ぐに拒否した。しかし後になってから段々と、この一種変った作品に授賞してもよかったのではないか、と気になって来た。」「書いてある内容が、私程度の人間の理解の外にあった。(引用者中略)それが後日になって自分の怠慢と無知の故のように感じ、気がかりに成って来た。」「他の作品にくらべ、新鮮だったことは確かである。」
藤本義一
男38歳
0  
笹沢左保
男40歳
0  
黒部亨
男42歳
0  
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他の選考委員
石坂洋次郎
水上勉
源氏鶏太
川口松太郎
柴田錬三郎
司馬遼太郎
今日出海
村上元三
松本清張
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選考委員
松本清張男61歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
後作に期待 総行数48 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男37歳
0  
藤沢周平
男43歳
0  
広瀬正
男46歳
0  
藤本義一
男38歳
18 「これまでの氏の作品でいちばんよく、また今回の候補作中でも秀作だった。だが、氏の従来の多くの作品に個性がみられず、いわば小器用に何でも書くといった姿勢が不満である。」
笹沢左保
男40歳
30 「文章は、かなりキメのこまかい箇所があり、筆力も十分。しかし、あまりに意外性を狙いすぎてか、前半に伏線が足りず、読後はどんでん返しでヤミ打ちに遇ったような気がする。その意外性に納得がいかず、後味が悪い。」「主人公の虚無的な性格も型にはまっている。」
黒部亨
男42歳
0  
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他の選考委員
石坂洋次郎
水上勉
源氏鶏太
川口松太郎
柴田錬三郎
司馬遼太郎
今日出海
村上元三
大佛次郎
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候補者・作品
阿部牧郎男37歳×各選考委員 
『われらの異郷』
長篇 477
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男71歳
2  
水上勉
男52歳
8 「従来の直木賞作家らしからぬ個性をもったユニークな作家なので私は好きでもあり、期待もしているのだが、今回の作は、三分の一くらいに短縮されたらいい作品になったのではないか。」
源氏鶏太
男59歳
9 「この作品の面白さは、大衆文芸的でないようだ。私の好きな作品であったが、笹沢氏と二人で最後まで残り、授賞なしと冷酷に決った。」
川口松太郎
男71歳
11 「勤め人の哀れを克明に書いてはあるが、大衆小説としての魅力がない。」「委員の誰かが不潔だといったが全くその通りで筆力を持ちながら作者の心構えに問題がありそうだ。」
柴田錬三郎
男54歳
8 「文章力が秀れている点では、受賞してもすこしもはずかしくない作品であるが、これは、短篇として仕上げるべき素材であった。」
司馬遼太郎
男47歳
0  
今日出海
男67歳
0  
村上元三
男61歳
9 「これだけ大部の枚数を費して書くほどの材料ではない、と思う。」「部分部分に光るようなすぐれたところがあった。もう実力もわかったし、次作は短篇を期待する。」
大佛次郎
男73歳
0  
松本清張
男61歳
0  
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他の候補作
藤沢周平
「溟い海」
広瀬正
『ツィス』
藤本義一
「生きいそぎの記」
笹沢左保
「雪に花散る奥州路」等
黒部亨
「谷間のロビンソン」
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候補者・作品
藤沢周平男43歳×各選考委員 
「溟い海」
短篇 81
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男71歳
1  
水上勉
男52歳
0  
源氏鶏太
男59歳
3 「今後に期待するということであろうか。」
川口松太郎
男71歳
0  
柴田錬三郎
男54歳
11 「北斎の晩年を描いて、それなりに、一応の出来ばえを示していたが、読後の印象がうすいのは、どうしたわけか。」
司馬遼太郎
男47歳
0  
今日出海
男67歳
0  
村上元三
男61歳
4 「大そう達者で、北斎の一面をよく描いているが、長篇の一部を読まされたような気がする。」
大佛次郎
男73歳
0  
松本清張
男61歳
0  
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他の候補作
阿部牧郎
『われらの異郷』
広瀬正
『ツィス』
藤本義一
「生きいそぎの記」
笹沢左保
「雪に花散る奥州路」等
黒部亨
「谷間のロビンソン」
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候補者・作品
広瀬正男46歳×各選考委員 
『ツィス』
長篇 613
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男71歳
7 「よく描けている推理小説で、私は面白く読んだが、やはり現実性が不足だということで通らなかった。」
水上勉
男52歳
0  
源氏鶏太
男59歳
8 「私なんかに全く書けぬ種類の作品であるだけに、よけい魅かれて読んだ。しかし、読み終ってからすべてが徒労であったような虚しい印象からまぬがれ得なかった。」
川口松太郎
男71歳
0  
柴田錬三郎
男54歳
5 「面白さに於ては、一番読みごたえがあったが、途中から結末が判ってしまっては、SF物としては落第ではなかろうか。」
司馬遼太郎
男47歳
12 「自分の空想をどれほど精緻に計数化しうるかということに挑んだ作品で、この作業そのものが志であり、(引用者中略)変に魅かれるものがあった。しかしこの種のものが受賞作になるには多少先例と筋合いがちがうし、なるにしてもあと数年かかるかもしれないとおもった。」
今日出海
男67歳
9 「珍しく新鮮な、且つ冒険的な題材だった。なかなか繊細微妙な設定で書き出していたのに、(引用者中略)授賞作品というには粗末な構成になったのは惜しまれる。」
村上元三
男61歳
6 「いまに面白くなるだろうなるだろうと思いながら読み続け、とうとう面白くならずに終った。SFには、もっとびっくりするような着想と構成がほしい。」
大佛次郎
男73歳
46 「会に出て、「ツィス」に対して確か私は直ぐに拒否した。しかし後になってから段々と、この一種変った作品に授賞してもよかったのではないか、と気になって来た。」「書いてある内容が、私程度の人間の理解の外にあった。(引用者中略)それが後日になって自分の怠慢と無知の故のように感じ、気がかりに成って来た。」「他の作品にくらべ、新鮮だったことは確かである。」
松本清張
男61歳
0  
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の候補作
阿部牧郎
『われらの異郷』
藤沢周平
「溟い海」
藤本義一
「生きいそぎの記」
笹沢左保
「雪に花散る奥州路」等
黒部亨
「谷間のロビンソン」
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候補者・作品
藤本義一男38歳×各選考委員 
「生きいそぎの記」
短篇 117
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男71歳
2  
水上勉
男52歳
20 「川島氏という人間の面白さはよく書けている。だがこの人には作家としての定着性がない、という意見がつよく、私もそれに屈した。」「すでに多作時代に入った氏である。傑作はすぐそこに見えている。」
源氏鶏太
男59歳
9 「最も議論をよんだ作品であった。」「私自身は、藤本氏のこういう作品よりも、もっと軽妙な作品が好きである。」
川口松太郎
男71歳
13 「主人公のモデルが委員たちと交際のあった人だけに損をした。」「こんな単純平板な見方でなくもっと真剣に主人公を掘り下げ長編でも書くつもりで取り組んだらいい小説が書けると思う。」
柴田錬三郎
男54歳
6 「作者自身とっておきの材料であったかも知れぬが、川島雄三という映画監督をよく知る者にとっては、もの足りぬ描きかたであった。」
司馬遼太郎
男47歳
0  
今日出海
男67歳
0  
村上元三
男61歳
10 「この作者の、近来の力作であろう。だが、力みすぎて、面白い作品を書くことを、ここでは忘れている。これは、直木賞にふさわしい大衆小説ではない。」
大佛次郎
男73歳
0  
松本清張
男61歳
18 「これまでの氏の作品でいちばんよく、また今回の候補作中でも秀作だった。だが、氏の従来の多くの作品に個性がみられず、いわば小器用に何でも書くといった姿勢が不満である。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の候補作
阿部牧郎
『われらの異郷』
藤沢周平
「溟い海」
広瀬正
『ツィス』
笹沢左保
「雪に花散る奥州路」等
黒部亨
「谷間のロビンソン」
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候補者・作品
笹沢左保男40歳×各選考委員 
「雪に花散る奥州路」等
短篇2篇 205
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男71歳
3  
水上勉
男52歳
14 「意外性の積みかさねも目まぐるしくて(中山峠)、もう少し笹沢氏の眼のゆきとどいた人間群の登場する股旅物が望ましいと思った。筆力はあるし、直木賞にふさわしい作家なのだが、不運な候補作品だった。」
源氏鶏太
男59歳
18 「私は実に面白かった。西部劇を真似ているとか意外性があり過ぎるとの批評もあったが、私には苦にならなかった。寧ろ長所に想えた。」「結局、笹沢氏に受賞さるべきであったと今も思っている。」
川口松太郎
男71歳
21 「笹沢君の今度の二作は不成功だ。君が推理小説から出発してこの分野に挑戦する事は歓迎だが、それならそれで下準備が必要だ。誰かが西部劇の焼き直しといい、「ひとり狼」(村上元三作)の亜流だといったが、そんな感じを起させるだけでも失敗である。」
柴田錬三郎
男54歳
10 「どれを読んでも、パターンが同じである。また、すでに、村上元三氏が、「ひとり狼」という、このパターンの佳作をつくっている。この作家は、候補にあげられたので、むしろ、損をした模様である。」
司馬遼太郎
男47歳
0  
今日出海
男67歳
4 「既に定評があるだけに、今回の候補作品に特に顕著な特質も、野心もなかったのは遺憾である。」
村上元三
男61歳
13 「股旅物に新しい傾向を盛り込もうとした作者の努力が、よくわかる。読んでいて面白いし、こんどの候補作のうち、これだけが大衆小説だと思うが、最終的には票が集まらなかった。」
大佛次郎
男73歳
0  
松本清張
男61歳
30 「文章は、かなりキメのこまかい箇所があり、筆力も十分。しかし、あまりに意外性を狙いすぎてか、前半に伏線が足りず、読後はどんでん返しでヤミ打ちに遇ったような気がする。その意外性に納得がいかず、後味が悪い。」「主人公の虚無的な性格も型にはまっている。」
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他の候補作
阿部牧郎
『われらの異郷』
藤沢周平
「溟い海」
広瀬正
『ツィス』
藤本義一
「生きいそぎの記」
黒部亨
「谷間のロビンソン」
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候補者・作品
黒部亨男42歳×各選考委員 
「谷間のロビンソン」
短篇 145
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石坂洋次郎
男71歳
8 「面白いと思ったが、土着性(レアリティ)が欠けていて、つくり話めいているという不満が出された。」
水上勉
男52歳
15 「作家が頑固に自分の小国を持つことは悪いことではない。しかし、(引用者中略)登場人物がみな類型的なのである。」
源氏鶏太
男59歳
5 「実力十分に思える。しかし、どちらかといえば頭の中でつくり上げたという感じであった。」
川口松太郎
男71歳
0  
柴田錬三郎
男54歳
6 「地方色を最も濃い背景にしなければならないにも拘らず、それが稀薄なために、このストーリイの場合は大変損をしている。」
司馬遼太郎
男47歳
0  
今日出海
男67歳
0  
村上元三
男61歳
8 「山や土の匂いが薄い。こんどは思い切って、全く傾向の違った作品を書いてほしい。この作者のこういう作品は、もうマンネリにおちいっている。」
大佛次郎
男73歳
0  
松本清張
男61歳
0  
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他の候補作
阿部牧郎
『われらの異郷』
藤沢周平
「溟い海」
広瀬正
『ツィス』
藤本義一
「生きいそぎの記」
笹沢左保
「雪に花散る奥州路」等
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