直木賞のすべて
選評の概要
3940.
4142434445.
4647484950.
5152535455.
5657585960.
6162636465.
6667686970.
7172737475.
7677787980.
8182838485.
8687888990.
9192.
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源氏鶏太
Genji Keita
生没年月日【注】 明治45年/1912年4月19日~昭和60年/1985年9月12日
在任期間 第39回~第92回(通算27年・54回)
在任年齢 46歳2ヶ月~72歳8ヶ月
経歴 本名=田中富雄。富山県生まれ。富山商業学校卒。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第17回サンデー毎日大衆文芸[選外佳作](昭和10年/1935年下期)「あすも青空」
  • |候補| 第23回直木賞(昭和25年/1950年上期)「随行さん」
  • |候補| 第24回直木賞(昭和25年/1950年下期)「木石に非ず」
  • 第25回直木賞(昭和26年/1951年上期)「英語屋さん」その他
  • 第5回吉川英治文学賞(昭和46年/1971年)『口紅と鏡』『幽霊になった男』その他
  • 紫綬褒章(昭和51年/1976年)
  • 勲三等瑞宝章(昭和58年/1983年)
処女作 「村の代表選手」(昭和9年/1934年)
直木賞候補歴 第23回候補 「随行さん」(『オール讀物』昭和25年/1950年6月号)
第24回候補 「木石に非ず」(『週刊朝日』昭和25年/1950年秋季増刊号[8月5日])
第25回受賞 「英語屋さん」(『週刊朝日』昭和26年/1951年夏季増刊号[6月10日])その他
サイト内リンク 直木賞受賞作全作読破への道Part5
備考
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下記の選評の概要には、評価として◎か○をつけたもの(見方・注意点を参照)、または受賞作に対するもののみ抜粋しました。さらにくわしい情報は、各回の「この回の全概要」をクリックしてご覧ください。

直木賞 39 昭和33年/1958年上半期   一覧へ
選評の概要 通らなかった三篇について 総行数36 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男46歳
候補 評価 行数 評言
草川俊
男43歳
9 「構成その他に、多少の難があるが、重厚な味があって、しかも、登場人物が描きわけられていて、面白かった。」
棟田博
男48歳
14 「人間の運命が、戦時を中心にして、過去、現在、未来にわたり、文字通り、生と死の間に描かれていて、戦争文学というと、徒らに反戦的な作品の多い中で、異色の作と思った。」
多岐川恭
男38歳
8 「推理小説としてでなく、普通の文学作品として読んで、悪くなかった。」
男45歳
6 「かりに、「赤い雪」が選ばれなかったとしたら、私にとって、ひどく、後味の悪いものになったであろう。」
女33歳
3  
選評出典:『オール讀物』昭和33年/1958年10月号
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直木賞 40 昭和33年/1958年下半期   一覧へ
選評の概要 「二つの虹」を 総行数40 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男46歳
候補 評価 行数 評言
野口冨士男
男47歳
12 「最も推した。」「山陰地方の雨の季節のいんうつさが、この作品で、見事に生かされていた。登場人物も、それぞれ、個性があって、申し分がない。とにかく、うまい。」
深田祐介
男27歳
6 「読んでいて、たのしかった。」「が、作者の今後に期待する意味で、残された。」
男39歳
7 「前回の候補作「氷柱」の方がいい。」「私は「氷柱」を記憶していたので、最後の決戦投票には、これに投じた。」
男31歳
6 「文句なしに面白かった。が、この面白さに、私は、一抹の疑義を感じたので、積極的に推すことをためらった。」
選評出典:『オール讀物』昭和34年/1959年4月号
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直木賞 41 昭和34年/1959年上半期   一覧へ
選評の概要 「馬淵川」を推す 総行数32 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男47歳
候補 評価 行数 評言
女45歳
15 「候補作品の中で抜群のように思った。」「人間の生涯ということについて、あらためて考えさせられる。」「敢て、この作品を推したのは、直木賞を得ることによって、この作品は、永く光りを失わないだろうと思い、そうなってほしかったからである。」
池波正太郎
男36歳
7 「この小説の主人公には魅力があり、そのように爽やかに描かれてあり、人間の裏と表が、嫌味なく描かれてあり、直木賞には落ちたが、私は、それを惜しいと思っている。」
女27歳
4 「うまいけれども、人情話に終っているように思われた。どこか古風で、若い作家らしくない。」
選評出典:『オール讀物』昭和34年/1959年10月号
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直木賞 42 昭和34年/1959年下半期   一覧へ
選評の概要 「梟の城」のロマン 総行数39 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男47歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
12 「「梟の城」一本のつもりで、選考会に出席した。」「近頃の大衆小説が忘れているロマンというものを強く描き出している点で、直木賞にふさわしいと思った。」
杉森久英
男47歳
11 「今も佳作と信じている。この作品は、もっと重く書いてあれば、もっと点を得たかもわからない。しかし、この軽さが貴重なのだ、と思っている。」
男44歳
5 「推理小説としての面白さはあるけれども、一種の遊戯に終っているような気がして、まだ、直木賞ではなかったと感じている。」
選評出典:『オール讀物』昭和35年/1960年4月号
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直木賞 43 昭和35年/1960年上半期   一覧へ
選評の概要 黒岩氏を推す 総行数50 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男48歳
候補 評価 行数 評言
黒岩重吾
男36歳
12 「いちばんよかったように思う。」「登場人物の一人一人が魅力あるように描かれていて、推理小説でありながら再読に値いする。伏線の張り方も見事だし、殺人の必然性も感じられる。」
北川荘平
男29歳
11 「一種のサラリーマン小説であり、同じくサラリーマン小説を書く私が面白かったのだが、他の選者には面白くなかったようだ。」
佐野洋
男32歳
6 「私には面白かったのだ。その面白さとは、推理小説でありながら、すうっと入っていけるところにあったのだが、賛成者がすくなかった。」
男37歳
4 「この人の過去に、もっといい作品があった。一種の努力賞であろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和35年/1960年10月号
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直木賞 44 昭和35年/1960年下半期   一覧へ
選評の概要 新人らしい力作感 総行数52 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男48歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
10 「一気に読ませる面白さに満ちていた。」「真正面から取り組んでいて、如何にも新人らしい力作感に溢れていた。」
男39歳
10 「読んでいて胸のすくような面白さを感じさせられた。」「かりに難をいえば、シリーズ物になっているために、尼さんである秀蓮さんに注ぐべき力が軽くなっていることであろう。」
畷文兵
男47歳
4 「空想力を私は高く買ったのだが、他の委員たちの賛同を得られなくて残念であった。」
選評出典:『オール讀物』昭和36年/1961年4月号
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直木賞 45 昭和36年/1961年上半期   一覧へ
選評の概要 惜しかった永岡氏 総行数45 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男49歳
候補 評価 行数 評言
永岡慶之助
男38歳
17 「いいと思った。」「水上氏の授賞がきまりかけたとき、他にもう一人、文壇に新風を吹き込む意味からも永岡氏を強く推した」「実に丹念に描いてあって、気持よかった。」
男42歳
5 「いいと思った。」
永井路子
女36歳
9 「いいと思った。」「登場人物がそれぞれ生きていて、味わいが深かった。ちゃんとした小説になっているのに、想ったほど票が集まらなかったのは意外であった。」
選評出典:『オール讀物』昭和36年/1961年10月号
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直木賞 46 昭和36年/1961年下半期   一覧へ
選評の概要 清冽な泉の後味 総行数49 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男49歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
17 「何か清冽な泉を感じさせるような後味があり、これは、近頃のどぎつい大衆文芸に欠けているものである。」
杜山悠
男45歳
14 「調べたことを残らず書いてあるという難はあるが、しかし、下層階級のたくさんの登場人物の感情の動きを鮮明に描いている。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年4月号
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直木賞 47 昭和37年/1962年上半期   一覧へ
選評の概要 「乱世詩人伝」を推す 総行数49 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男50歳
候補 評価 行数 評言
野村尚吾
男50歳
14 「多少パンチに欠けるうらみもあるが、歴史上でも有名な詩人たちの姿を、作者の有情の目を以て描いて、そこに人生というものをいろいろと考えさせてくれる」「今でも佳作である、と信じている。」
金子明彦
男35歳
5 「私は、相当高く買った。最後の「無罪の意である」との一語が、この残酷物語をぐっと引きしめている。」
男50歳
11 「島田清次郎を刻明に調べた努力には敬服した。」「伝記としては上等であっても、小説としては、どうであろうか。」
  「今回は、授賞作品なしということになるのではないか、と思った。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年10月号
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直木賞 48 昭和37年/1962年下半期   一覧へ
選評の概要 堂々たる「孤愁の岸」 総行数53 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男50歳
候補 評価 行数 評言
女37歳
13 「こんどはこれだな、と思った。堂々たる労作であり、個々の人物の描き方も優れている。」「今後、省略ということを頭に入れて書いたら、印象が更に鮮やかになりそうに思った。」
男36歳
10 「新鮮さを感じた。」「私は、小説というよりも、気の利いた随筆として読んだ。こういう才能が、今後どのように展開していくか興味がある。」
笹沢左保
男32歳
9 「私は、高点をつけた。格調の高い好短篇になっていると思ったからである。が、笹沢氏は、あまりにも有名になり過ぎていて、それで損をしたようなところもないでなかったようだ。」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年4月号
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直木賞 49 昭和38年/1963年上半期   一覧へ
選評の概要 この一作だけで 総行数51 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男51歳
候補 評価 行数 評言
男64歳
20 「私は、この作者が今後職業作家として、かりに立っていけなくても、この一作のために、そして、この作品の名を残しておくためにも直木賞をあげたいと思った。」「長い間、この人生をじっくり眺めて来た人だけが書き得る小説であろう。」
梶山季之
男33歳
20 「なかなかの力作で一気に読んだ。最後にいたって、ややつくり物という気にさせられたが、しかし、致命的な欠点でもなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年10月号
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直木賞 50 昭和38年/1963年下半期   一覧へ
選評の概要 惜しかった「廓育ち」 総行数55 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男51歳
候補 評価 行数 評言
男57歳
12 「和田さんの小説は、私ははじめて読んだのだがそのうまいのにおどろいた。文句のつけようがない。」
川野彰子
女36歳
6 「高く評価した。ちゃんと芯が通っていて立派だと思った。古いという評もあったが、私は、そう思っていない、」
男55歳
33 「安藤鶴夫さんは、有名過ぎる程の人であり、(引用者中略)そういう人を候補者にすることは、却って失礼に当りはせぬか、ということでもあった。私もその説に賛成であった。」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年4月号
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直木賞 51 昭和39年/1964年上半期   一覧へ
選評の概要 もっと新風を 総行数50 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男52歳
候補 評価 行数 評言
林青梧
男34歳
23 「力作である。よく調べてあり、そこに敬意を表するが、しかし、小説的な部分がどうもうまく描けていないので、そこに敢て推し切れなかった弱味があるような気がした。」
  「私は、とにかく誰かにやるべきだと主張した一人であり、(引用者注:林青梧、宮地佐一郎、真木桂之助のいずれかの作品なら)授賞作としても必ずしも恥かしくないと思った。」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年10月号
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直木賞 52 昭和39年/1964年下半期   一覧へ
選評の概要 気力充実 総行数55 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男52歳
候補 評価 行数 評言
女39歳
16 「作者の気力が充実している。授賞の時期があるとすれば、今だと思った。」「面白さにも申し分がなかった。が、この作者は、次にどこへ行くか、であろう。」
女37歳
12 「これは一種独特の香気に満ちたロマンで、読者を夢幻の世界に遊ばせてくれる。才能を感じさせる。最後を失敗とする意見も出たが、私は、逆であった。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年4月号
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直木賞 53 昭和40年/1965年上半期   一覧へ
選評の概要 「虹」に思う 総行数49 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男53歳
候補 評価 行数 評言
男49歳
14 「いわゆるユーモアとペーソスがあって、多少甘い。選考会の席上、この甘さが問題になった。しかし、私は、この程度の甘さこそ必要なのであると思っている。幕切れも読者を十分に満足させるに違いない。」「勿論、この作者は、やがてこの境地を突き抜けて、もっと強い世界へ出て行くだろう。」
柴田道司
男(54歳)
8 「(引用者注:「虹」の)次に私が感心した」「作者の力量を十分に見た。」「一所懸命に書いてあるのが気持よい。しかし、過去の直木賞作品に匹敵するところまでは、まだいっていないようである。」
三好文夫
男35歳
8 「(引用者注:「虹」の)次に私が感心した」「作者の力量を十分に見た。」「一所懸命に書いてあるのが気持よい。しかし、過去の直木賞作品に匹敵するところまでは、まだいっていないようである。」
  「読者に軽蔑されぬ面白さを作品の中に盛り込むことは難かしいに違いないだろうが、直木賞作品は、そうであって貰いたいのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年10月号
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直木賞 54 昭和40年/1965年下半期   一覧へ
選評の概要 「修羅の人」を推す 総行数52 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男53歳
候補 評価 行数 評言
青山光二
男52歳
21 「登場人物の描き方は、ワキ役に至るまでよく描きわけてあり、しかも、それぞれに魅力がある。」「惜しいところで選に洩れてしまった。しかし、実力十分であるし、今後に期待したい。」
男44歳
6 「詩情も漂い、それだけに多少緊張感に欠ける感じもしたが、しかし、この授賞に反対する気はなかった。」
男32歳
4 「今でも多少納得がいきかねている。決して悪くはないが、まだどこかに幼稚さが残っている。」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年4月号
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直木賞 55 昭和41年/1966年上半期   一覧へ
選評の概要 五木寛之氏を推す 総行数54 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男54歳
候補 評価 行数 評言
五木寛之
男33歳
13 「私は、その新鮮さと才能について、五木寛之氏の「さらば、モスクワ愚連隊」を推したかった。」「勿論、この一作だけなら推さなかったろう。が、その第二作も読んで感心しているので間違いのない作家だと信じたのである。」
井出孫六
男34歳
4 「席上あまり問題にされなかったが、私は、作者の眼を感じ、これはこれでよいと思った。」
男40歳
21 「この人の力量からいえば、今まで受賞していなかったことが不思議なくらいである。ただ、こんどの作品についてもいえることだが、この作品の面白さは、果して直木賞的であろうか、という疑問である。」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年10月号
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直木賞 56 昭和41年/1966年下半期   一覧へ
選評の概要 新鮮な五木氏 総行数48 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男54歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
14 「筋の面白さもさることながら、新鮮でかつ、パンチが利いている。」「直木賞は、久し振りで、会心の新人を得たという気がする。」
  「予選のとき満票を得たのは、「蒼ざめた馬を見よ」と「風塵地帯」であった。満票が二編もあるというのは珍しい。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年4月号
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直木賞 57 昭和42年/1967年上半期   一覧へ
選評の概要 「シュロン耕地」を 総行数48 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男55歳
候補 評価 行数 評言
斎藤芳樹
男51歳
14 「私が最も高く買ったのは、「シュロン耕地」であった。」「骨格の逞しい力作である。」「かつての奄美大島の悲惨さと、土地の人間関係がうまく捉えてある。」
男34歳
9 「文句なしに面白かった。私はこの人の前の候補作「黄土の奔流」につき、その文学性を云々したことを覚えているが、この作品は、そういう必要を感じさせなかった。」
  「一時は、今期は受賞作なし、という話が出て、大勢を占めかけた。しかし、私は、あり、の方にまわった。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年10月号
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直木賞 58 昭和42年/1967年下半期   一覧へ
選評の概要 二人に賛成 総行数76 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男55歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
11 「今回の二作については文句のつけようがなかった。」「私の感じからいうと今回の授賞は、はじめから野坂氏に決っていたような雰囲気であった。」
男37歳
17 「今がちょうど授賞の潮どきであり、」「一種の風格がそなわって来て、従来の推理小説から抜け出る意欲が見えているし、現代風俗を巧みにとらえている。」
早乙女貢
男42歳
15 「前々回の候補作より非常な進歩である。」「登場人物も生きているし、一種の推理小説めいた興味も感じられた。」「が、この作家の今後に希望したいことは、もっと読みやすく、ということでなかろうか。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年4月号
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直木賞 59 昭和43年/1968年上半期   一覧へ
選評の概要 惜しかった「小船の上で」 総行数71 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男56歳
候補 評価 行数 評言
宮原昭夫
男35歳
13 「最も感心した。なかなかの才筆で、読んでいて何回か声を出して笑った。」「ここには独特の世界があって、それはまぎれもなく小説の世界である。」「最後まで推したのは中山さんと私だけだった。今でも自分が間違っていなかったと思っている。」
井上武彦
男(43歳)
7 「一種の感動をもって読んだ。特殊潜航艇に乗せられる二人とその周囲の人人の心理の過程が、しつっこいと思われるほど克明に描いてあり、読者の胸を打つものがこの作品の中にある。」
  「今回は概してレベルが低いという声が多かったけれども、私は、それほどに思っていなかった。ただ直木賞の場合、ある程度の実績が必要であり、最後にしぼられた二、三人には、それが欠けているうらみもあったことが、授賞作なしと決定された一つの原因になっているのではないかと思ったりしている。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年10月号
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直木賞 60 昭和43年/1968年下半期   一覧へ
選評の概要 堂堂と二本 総行数51 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男56歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
8 「(引用者注:二作授賞に)堂堂と二本、という意味で積極的に賛成した。」「終始興味深く読んだ。すでにベテランの味である。が強いて難をいえば、読み終ってからこのテーマは、それほど目新しいものでないと思わせられたことであろうか。」
男43歳
10 「(引用者注:二作授賞に)堂堂と二本、という意味で積極的に賛成した。」「長い間、懸命に茨の道を歩こうと努力して来て、それが見事に花を開いた感がある。以前に比較して、よほど読みやすくなったのも文章の苦心をしたせいのようだ。」
原田八束
男47歳
5 「雄大で、詩情の豊かな作品である。私は、好感をいだいたが、西域物でない作品を見たいとの声が強かった。」
  「選考委員会では最終的に早乙女氏と陳氏にしぼられた。二人にするか一人にするかで論議されたが、殆んど全員一致で二人にということに決った。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年4月号
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直木賞 61 昭和44年/1969年上半期   一覧へ
選評の概要 上質のユウモア 総行数52 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男57歳
候補 評価 行数 評言
女45歳
10 「上質のユウモア(引用者中略)を高く評価していたので、そのことを主張した。」「もう一人前の作家になっているという感じで、これを機に一段の飛躍が期待される。」
藤本義一
男36歳
10 「構成力を高く評価していたので、そのことを主張した。」「描写が柔軟なのがいい。力まないで全力投球をしているといった感じである。今も授賞に値いするのではなかったのか、と思っている。」
阿部牧郎
男35歳
8 「感心して読んだ。殊に前半がよかった。」「元海軍兵学校生徒の戦死を狙って果さぬ幕切れのあたりが爽やかである。」
  「こんどはずば抜けた作品がなく、そのために授賞作なしという話も出たほどであった。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年10月号
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直木賞 62 昭和44年/1969年下半期   一覧へ
選評の概要 残念だが 総行数56 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男57歳
候補 評価 行数 評言
河村健太郎
男41歳
9 「終始面白く読んだし、登場人物も活き活きと描かれており、殊に母親がよかった。うまいと思った。が、もうひとつパンチがほしかった。」
  「いつでも授賞作なしには積極的に反対して来た私だが、賛成側にまわってしまった。傑出した候補作品がなかったし、過去の直木賞作品に匹敵する作品がないというのが大方の感想であったようである。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年4月号
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直木賞 63 昭和45年/1970年上半期   一覧へ
選評の概要 異色な軍隊物 総行数54 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男58歳
候補 評価 行数 評言
男43歳
14 「選考委員会の空気は初めから結城昌治氏については問題がないというようであった。」「旧軍隊の最も暗い面を描いたものであるが、従来のそれをあばきたてるという手法でなく、冷静に寧ろ悲しんでいるようであった。」「文章は申し分がない。」
男36歳
11 「確実に腕を上げて来ているという点が大いに買われた。」「私にはもう一つ迫ってくるものが欲しかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年10月号
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直木賞 64 昭和45年/1970年下半期   一覧へ
選評の概要 「長良川」の感動 総行数53 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男58歳
候補 評価 行数 評言
男50歳
12 「一作ならこの作品をと決めて選考委員会に出席した。」「私は、感動した。この感動は、日を経てもかわることがなかった。私小説的であるが、私小説ではない。文章も重厚である。」
阿部牧郎
男37歳
9 「荒荒しいが、微笑ましい青春が感じさせられる。私は、久し振りに愉しい青春小説を読んだ気がして、強く推した。しかし、強く推したが、(引用者注:「長良川」との)二作に授賞の場合は、という前提に立ってであった。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年4月号
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直木賞 65 昭和46年/1971年上半期   一覧へ
選評の概要 惜しかった笹沢氏 総行数51 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男59歳
候補 評価 行数 評言
笹沢左保
男40歳
18 「私は実に面白かった。西部劇を真似ているとか意外性があり過ぎるとの批評もあったが、私には苦にならなかった。寧ろ長所に想えた。」「結局、笹沢氏に受賞さるべきであったと今も思っている。」
阿部牧郎
男37歳
9 「この作品の面白さは、大衆文芸的でないようだ。私の好きな作品であったが、笹沢氏と二人で最後まで残り、授賞なしと冷酷に決った。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年10月号
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直木賞 66 昭和46年/1971年下半期   一覧へ
選評の概要 「襤褸」を推す 総行数50 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男59歳
候補 評価 行数 評言
木野工
男51歳
16 「もし授賞作を選ぶとすれば、「自動巻時計の一日」と「襤褸」のどちらか、であろうと思って選考会に出席した」「今でも「襤褸」が惜しかったと思っている。」「必ずしも器用でないし、省略すべき点もいろいろあるが、全身をぶっつけるようにして書いてある。濃度がある。」
田中小実昌
男46歳
12 「もし授賞作を選ぶとすれば、「自動巻時計の一日」と「襤褸」のどちらか、であろうと思って選考会に出席した」「ユーモアがあって、ある種の才能をはっきりと感じさせる作品であるが、田中小実昌氏の本来の才能は、もっと別のところにあったように思う。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年4月号
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直木賞 67 昭和47年/1972年上半期   一覧へ
選評の概要 惜しい「残酷な蜜月」 総行数47 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男60歳
候補 評価 行数 評言
阿部牧郎
男38歳
5 「高く評価して出席したのだが大方の賛同を得られなくて残念であった。これはちゃんとした小説だし、殊に最後が印象的であった。」
筒井康隆
男37歳
4 「テレパスを通じて人間の醜悪な面がよく現われていた。「亡母渇仰」と「日曜画家」には感心した。」
男47歳
8 「重厚な力作であった。」「ただ私にはいちばん凄い筈の最後の自分の弟を斬るところに嘘が感じられた。」
男37歳
7 「面白いがもっと面白くなっていい作品という気がした。」「栄次郎の人間がうまく出ていない。いつもの軽妙さが欲しかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年10月号
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直木賞 68 昭和47年/1972年下半期   一覧へ
選評の概要 「仲秋十五日」のこと 総行数54 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男60歳
候補 評価 行数 評言
滝口康彦
男48歳
35 「この作家は、二十年間同じ傾向の作品しか書いていないという説があった。それは非難に類する言葉かとも思えたが、私は、だからこそ立派だといいたかった。」「どの作品にも情感が満ちていて、よくひねりが利いていた。立派なプロで通る。」
太田俊夫
男59歳
4 「八方破れに書いてあったのは、「暗雲」であった。その力量は買っていい。こういう分野での作品をもっと書いて貰いたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年4月号
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直木賞 69 昭和48年/1973年上半期   一覧へ
選評の概要 幸運だった両氏 総行数51 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男61歳
候補 評価 行数 評言
赤江瀑
男40歳
10 「二回読んで、二回目の方が面白かったという力作であった。」「私は、この作品を最有力候補の一つとして考えていたのだが、それを力説する前の段階で、他の委員にその気のないことを思い知らされてしまった。」
男38歳
18 「近頃、こういうきっちりと、しかも、余分の物を省いて書いてある小説は珍しくなっている。この小説の成功は、津軽方言を見事に活かしたユウモアにあろう。そのくせ、題材は決して明るくはないのだが、ちゃんと「花」をそなえていた。」
男45歳
19 「この一作よりも過去の実績を買われたと見るべきであろう。藤沢氏の小説は、たいてい安心して読むことが出来る。しかし、その反面、どの作品も額縁にはまったような印象をあたえていた。」「今度は、もっと八方破れに書いて、新しい魅力を出して貰いたい」
  「今回の選考委員会の雰囲気は、前回が授賞作無しであったせいか、始めから授賞作を出そうという気配が流れていたようだ。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年10月号
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直木賞 70 昭和48年/1973年下半期   一覧へ
選評の概要 「冬の花」を推す 総行数50 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男61歳
候補 評価 行数 評言
植草圭之助
男63歳
18 「その後、選考委員会のあった夜のことを思い出して、どうしてもっと「冬の花」について強くいわなかったのだと残念に思っている。」「植草氏にとっての不幸は、第一作であること、一生に一度の大経験を書いたのだから、ということであったろう。私は、清冽な恋愛小説として読み、今もその印象が深く残っている。」
戸部新十郎
男47歳
7 「私は、高い点をつけた。が、他の人物が比較的よく描けているのに、肝腎の主人公は、頭の中ででっち上げた人物になっていて、終始、それに振りまわされている感じである。」
安達征一郎
男47歳
5 「凄い小説だと思った。特にラストが凄い。あるいは芥川賞向きであったのだろうか。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年4月号
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直木賞 71 昭和49年/1974年上半期   一覧へ
選評の概要 読み返す毎に高点に 総行数56 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男62歳
候補 評価 行数 評言
男41歳
19 「ちょっと達者過ぎないかと思われるほど、世にも凄じい落語家の話が次から次へと描かれていて、強いての欲をいえば、多少の余裕がほしかった。」「明治の末頃の大阪での「芸」の意味について司馬遼太郎氏からの詳しい説明があって、私は、更に「鬼の詩」を高く評価する気になった。」
白石一郎
男42歳
6 「私には面白かった。大友宗麟について、よくここまでまとめて描いたと思ったのだが、それについての反対意見がすくなくなかった。」
素九鬼子
女37歳
5 「私の好きな作品であった。このままで忘れ去られるには惜しい作品と、今でも思っている。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年10月号
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直木賞 72 昭和49年/1974年下半期   一覧へ
選評の概要 感想 総行数61 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男62歳
候補 評価 行数 評言
男43歳
8 「よく調べてあって、それが実っている。ただ、私なりに納得しがたいところがあったり、どこかに無理が感じられたが、しかし、明治の初期の怖さがよく出ていて、積極的に推した。」
栗山良八郎
男(46歳)
14 「今でも候補作品七篇のうち最も強く印象に残っている」「パンチの利いた短篇であった。」「海軍の下士官を描いた小説として残しておきたい作品であった。」
男41歳
5 「今一つ積極的になれなかったのは、すでに実力十分の同氏に、もっといい作品で受賞して貰いたかったからである。」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年4月号
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直木賞 73 昭和50年/1975年上半期   一覧へ
選評の概要 後味の悪さ 総行数51 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男63歳
候補 評価 行数 評言
武田八洲満
男48歳
16 「大方の意見は、要するに資料の寄せ集めであり、小説になっていないし、資料を見る眼に疑問があるということで落ちた。」「私は、ちゃんとした小説として読んだし、それなら資料について、それほど大袈裟にいう必要があるのだろうかと思った。」「選考委員会は、資料についての選考会でないのだと、今でもその後味の悪さを感じている。」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年10月号
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直木賞 74 昭和50年/1975年下半期   一覧へ
選評の概要 文句なしの面白さ 総行数51 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男63歳
候補 評価 行数 評言
男38歳
12 「仕事が終始丁寧で、犯行当時の事件の経緯を見事に再現し、そこからある程度の犯人像を浮かび上らせている。しかも、読んでいて面白いのだから文句のつけようがなかった。」
白石一郎
男44歳
9 「地味であるが、テーマがよく、好きな作品であった。」「ただ、最も比較の対象になる佐木氏の作品にくらべると、重量感に欠けているとの感じをまぬがれ得なかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年4月号
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直木賞 75 昭和51年/1976年上半期   一覧へ
選評の概要 何かが欠けていた 総行数50 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男64歳
候補 評価 行数 評言
  「今回は候補作品を読みながら何か深く胸に迫ってくるものがなかった。」「議論は、ある程度で打ち切られて、授賞作なし、と決定した。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年9月号
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直木賞 76 昭和51年/1976年下半期   一覧へ
選評の概要 強いて反対せず 総行数64 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男64歳
候補 評価 行数 評言
宮尾登美子
女50歳
19 「昭和初年の高知の花柳界の因習をこれでもかこれでもかとばかりに克明に描き、その間の人情を、更には薄幸な芸者が若くして死ぬまでを描いた力作であった。この作品を古風と評するのはたやすいが、しかし、だからこそ作者は敢て書く気になったのでなかろうか。」
皆川博子
女47歳
13 「キリシタン弾圧の頃に、殉教者としてでなく、自らの意思で棄教し、そのために二重にも三重にも苦しみ、それに必死に堪えていく青年の行動が綿密に描いてあり、私の胸を打った。」
広瀬仁紀
男45歳
13 「書きたいように奔放に書いてあって、面白く読ませる。しかし、この面白さは、私がこの時代のことをあまり知らないせいであって、他の委員には雑で平凡と感じられたのであろう。」
男45歳
12 「授賞に反対だった訳ではない。終始、好意をもって読んだし、読了後の爽やかさも格別であった。」「ただ、芥川賞と直木賞の区別がある以上、すくなくとも直木賞的でないと、初めから別にしていた。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年4月号
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直木賞 77 昭和52年/1977年上半期   一覧へ
選評の概要 青山氏と色川氏 総行数55 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男65歳
候補 評価 行数 評言
青山光二
男64歳
10 「ひたむきに書き上げた労作であり、日露戦争の頃の時代色をよく描いていて青山氏の小説づくりのたしかさが出ていた。」
色川武大
男48歳
21 「いささか玉石混淆の感がないでもなかったが、薄気味悪かったり、ユーモラスであったり、かと思うと大真面目であったり、その才能を十分に感じさせた。」「ただここで作者は過去のすべてを吐き出してしまっていて、今後はどうなるかとの危惧が授賞を見送られた原因の一つになっていた。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年10月号
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直木賞 78 昭和52年/1977年下半期   一覧へ
選評の概要 選考の難かしさ 総行数49 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男65歳
候補 評価 行数 評言
古川薫
男52歳
13 「高点をつけて出席した。」「力作だし、よく調べて、丹念に仕上げてあった。ただ選考委員の中に仏像の解釈に異論が出たりして見送られることになった。」
高橋昌男
男42歳
10 「高点をつけて出席した。」「よく出来た作品であるが、果して直木賞作品であろうかとの疑問を持った。」「欲をいえばもうすこしある種の華やかさが欲しかった。」
小関智弘
男44歳
6 「題材はやや「巷塵」に似ているのだが、「巷塵」に欠けていたと思われる華やかさが漂うていて、登場人物もそれぞれ好感が持てた。」
選評出典:『オール讀物』昭和53年/1978年4月号
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直木賞 79 昭和53年/1978年上半期   一覧へ
選評の概要 会心の授賞 総行数52 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男66歳
候補 評価 行数 評言
小檜山博
男41歳
4 「読んでいて、これが小説だと感じた。私の好きな作品であったが大方の賛成が得られなかった。」
男49歳
13 「何んともおかしな小説であった。理屈に合わぬようなことを並べて、ちゃんと小説に仕上げているのは才能のたしかさであろう。が、前に候補になった「怪しい来客簿」の実績が大いに役立っていた。」
男49歳
11 「出色の作品であった。いってみれば地方在住の無名作家の授賞は、私にとっても会心のことであった。」
選評出典:『オール讀物』昭和53年/1978年10月号
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直木賞 80 昭和53年/1978年下半期   一覧へ
選評の概要 感想 総行数52 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男66歳
候補 評価 行数 評言
女52歳
14 「いわゆる芸道物語を超えていた。文章が女の感傷を色濃く出しているがこの作家の場合、寧ろ長所になっていた。」「今のままの描写はすでにこの作家の身についたものであろうし、それを押し通した方がいいのでなかろうか。」
男42歳
12 「まさに作者が自分の鉱脈をさぐりあてた感じである。こせこせしないでおおらかに描いていて、およそ「文学」とは無縁の作品を書いているようで、それなりに神経がゆきとどいていた。」「五木氏の、この作家は直木賞をあきらめたのでないか、そして、こういう作品が書けた、という意味の発言は印象に残った。」
安達征一郎
男52歳
8 「今でも惜しかったと思っている。各章が感動的で、男っぽく、しかも、海を見事に描いていた。ただ、前回授賞の「深重の海」も海がテーマになっていたので、その点で多少損をしていたようだ。」
選評出典:『オール讀物』昭和54年/1979年4月号
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直木賞 81 昭和54年/1979年上半期   一覧へ
選評の概要 感想 総行数53 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男67歳
候補 評価 行数 評言
男54歳
15 「読んでいてよくわからぬところがある。(引用者中略)それぞれについて二度読んだのだが、こんどはよくわかったし、悲しみを巧みに笑いにかえたいい作品なのだとわかった。」「私は、受賞が一作なら田中氏、二作の場合は、もう一人阿刀田氏と決めて選考委員会に出席した。」
男44歳
14 「私は、受賞が一作なら田中氏、二作の場合は、もう一人阿刀田氏と決めて選考委員会に出席した。」「今回の作品集もそれぞれレベルに達しているし、中にはドキッとするような恐怖の落ちがついていたり、笑いがとまらなかったりした。」「直木賞に新しい分野を持ち込んだといえそうである。」
選評出典:『オール讀物』昭和54年/1979年10月号
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直木賞 82 昭和54年/1979年下半期   一覧へ
選評の概要 感想 総行数49 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男67歳
候補 評価 行数 評言
深田祐介
男48歳
16 「力作である。」「文学的にも密度が高いし、それぞれの登場人物がよく描かれている。しかし、全く反対の意見が多く、私は、自分の説得力の不足を歯痒く思った。」
  「結局、授賞者なしと決ったのは、今でも残念に思っている。」
選評出典:『オール讀物』昭和55年/1980年4月号
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直木賞 83 昭和55年/1980年上半期   一覧へ
選評の概要 感想 総行数49 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男68歳
候補 評価 行数 評言
男40歳
12 「マタギの世界を描いて、その人情、風習、環境をどうして調べたのかを感じさせない程、見事にとらえている。」「主人公が次第に成長して、まことに魅力ある人物となっていくところにも興味を感じた。独特の才能の持主として、嘱望される。」
白石一郎
男48歳
10 「高点をつけた。」「高島秋帆の三男の数奇な運命を描いたものであるが、(引用者中略)飽かせずに読ませた。この人の実績から考えても授賞にしたかったのだが、大方の賛同を得られなかったのは残念であった。」
女50歳
6 「何れも気が利いているが、私には感動が不足しているように思われた。しかし、他の選考委員の話を聞いているうちに納得するところがあった。」
選評出典:『オール讀物』昭和55年/1980年10月号
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直木賞 84 昭和55年/1980年下半期   一覧へ
選評の概要 感想 総行数49 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男68歳
候補 評価 行数 評言
西村望
男55歳
8 「追う警官、逃げる脱獄囚の心理がよく描かれている。逃亡中のふっとした哀れさも出ていて、重厚な文学作品となっていた。私は、この作品を推した。」
深田祐介
男49歳
8 「葉隠の話も出て来て、落ちついた筆で過不足なく描いてあった。各人物の描写も適確だったし、食中毒の場面もうまい。」
男52歳
11 「格調の高い文章で描かれているが、専門用語が多過ぎるのと、長過ぎるので、読み辛かった。戦争の場面にもまるで机上作戦のような感じを受けて、実感がなかった。敢えていえば、私は、この作品の授賞には消極的であった。」
選評出典:『オール讀物』昭和56年/1981年4月号
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直木賞 85 昭和56年/1981年上半期   一覧へ
選評の概要 感想 総行数51 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男69歳
候補 評価 行数 評言
男48歳
11 「文句なしに面白かった。」「戦中から戦後にかけての下町の人情、習俗が髣髴としてくる。ところどころに文章の乱れがあるが、それが却ってこの小説をより活かしているようであった。」
胡桃沢耕史
男56歳
6 「調査がゆきとどいていて、スリルがあり、主人公の生きざまが爽やかである。一切の感傷をおさえて描いてあるところもよかった。」
栗山良八郎
男(52歳)
9 「調べて書いたのだと聞いて、いっそう感心した。私にもこれに近い経験があり、当時の恐怖感がよみがえった。この小説にはそういう実感がそなわっていて、しめくくりは感動的である。」
選評出典:『オール讀物』昭和56年/1981年10月号
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直木賞 86 昭和56年/1981年下半期   一覧へ
選評の概要 感想 総行数51 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男69歳
候補 評価 行数 評言
男49歳
12 「海軍将校の花々しい死をのぞみながら機雷に取っ組み、その志を得ず、戦後まで生き延びて、甦る機雷に関係しなければならなかった男の生きざまが見事に描かれている。その死生観も十分に理解出来る。」
西村望
男56歳
4 「まことに厭な話であるが、そこに不思議な魅力がある。文章もうまいと思った。」
男33歳
8 「何んとも面白くてうら悲しい小説であった。」「作者の才能を感じさせる。難をいえば、すこし軽い。尤も、この軽さは、作者の狙いであったようにも思える。」
選評出典:『オール讀物』昭和57年/1982年4月号
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直木賞 87 昭和57年/1982年上半期   一覧へ
選評の概要 力量を買う 総行数52 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男70歳
候補 評価 行数 評言
胡桃沢耕史
男57歳
9 「まことに痛快な一種の冒険小説である。」「三人の登場人物とその家系といったようなものが、ブラジル移民の悲惨な歴史を背景にあざやかに描かれていた。私は、この作品に高点をつけた。」
男51歳
13 「商社というものの凄じさもよく出ているし、(引用者中略)いろいろのエピソードをまじえながらここまでにまとめた力量は、大いに買われてよかろう。」
白石一郎
男50歳
7 「私としては好きな作品であった。最後の一行がぜんたいをしめくくって、よく活きている。」
男42歳
7 「よく筆をおさえて、一人の女と三人の男たちの生態を浮きぼりにしている。たしかにうまい小説であるが、それだけで終っているようなところもなくはない。」
選評出典:『オール讀物』昭和57年/1982年10月号
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直木賞 88 昭和57年/1982年下半期   一覧へ
選評の概要 胡桃沢氏を推す 総行数53 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男70歳
候補 評価 行数 評言
胡桃沢耕史
男57歳
16 「構想が雄大で、現実感に満ちていて、いくつかのどんでん返しもよく利いていた。作品の気力も充実していて、私は、この作品を推した。」
連城三紀彦
男35歳
5 「「黒髪」は、あまり票を得られなかったが、私は、再読し、女の執念の凄じさに打たれた。二作ならこの作品だと思った。」
  「総じてこんどの場合は、レベルが低かったということであろうか。」
選評出典:『オール讀物』昭和58年/1983年4月号
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直木賞 89 昭和58年/1983年上半期   一覧へ
選評の概要 胡桃沢氏おめでとう 総行数50 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男71歳
候補 評価 行数 評言
男58歳
14 「俘虜としての体験を克明に描いていて感動した。」「感傷をまじえず、時にユーモラスに、過不足なく書きつくしている。過去の実情からしても当然の受賞であろう。」「苦節四十年。心からおめでとうといいたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和58年/1983年10月号
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直木賞 90 昭和58年/1983年下半期   一覧へ
選評の概要 豊作 総行数54 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男71歳
候補 評価 行数 評言
男55歳
8 「玉石混淆の嫌いもないではないが、それぞれ人生の一断面を鋭どく抉ぐっていて、各人物がよく活かされている。文章の省略が利いていて、それらが一層この作品集の効果をあげている。」
男54歳
11 「やや力み過ぎの感がないではなかったが、(引用者中略)文章にも張りがあり、申し分のない作品となっている。」
連城三紀彦
男36歳
8 「女の魔性とでもいうべきものを見事に描き上げている。どの作品にもそれぞれの味わいがあって申し分がなかったし、作者の力量の程を感じさせたのだが、他の委員の賛成が得られなかった。」
  「今回は豊作だと思った。」「私は、二作を合わせて一本にしたとは思っていない。二作ともに捨て難い味があった。」
選評出典:『オール讀物』昭和59年/1984年4月号
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直木賞 91 昭和59年/1984年上半期   一覧へ
選評の概要 殆んど満票 総行数51 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男72歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
11 「新境地を見事に切りひらいた感じである。」「どの作品にも男の優しさがにじみ出ていて、この人生の機微をよく描き出している。私の好みからいうと、最も好評だった「恋文」にやや無理が感じられて、「私の叔父さん」が殊に秀逸だった。文句のない授賞であろう。」
男47歳
13 「読み始めて、何んともヘソのない小説のような気がしていたのだが、読み進むにつれて、ヘソが見えて来ただけでなしに、読み終って、爽やかな感動をおぼえた。ついでに書いておけば、この土地のことに詳しい黒岩重吾氏の強力な発言が授賞に役立っていた。」
小林久三
男48歳
4 「(引用者注:受賞二作の)次に面白かったのは、小林久三氏の「傾いた橋」であるが、残念ながら他の委員の賛同を得ることが出来なかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和59年/1984年10月号
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直木賞 92 昭和59年/1984年下半期   一覧へ
選評の概要 選考の経過 総行数54 (1行=14字)
選考委員 源氏鶏太 男72歳
候補 評価 行数 評言
林真理子
女30歳
27 「初めから林真理子さん一人にしぼっていた」「従来のギラギラするような才能をぐっとおさえて、一人の女性が中学生、高校生、更に社会人になってからのことを、そのときどきの心理を過不足なく描いていて立派である。」
  「今回の選考委員会の経過は微妙なところで往復し、結局、授賞作なしということになった。」
選評出典:『オール讀物』昭和60年/1985年4月号
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