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昭和38年/1963年上半期
(昭和38年/1963年7月23日決定発表/『オール讀物』昭和38年/1963年10月号選評掲載)
選考委員  川口松太郎
男63歳
村上元三
男53歳
源氏鶏太
男51歳
大佛次郎
男65歳
木々高太郎
男66歳
海音寺潮五郎
男61歳
中山義秀
男62歳
松本清張
男53歳
今日出海
男59歳
小島政二郎
男69歳
選評総行数  46 55 51 50 52 62 21 53 59 43
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
佐藤得二 『女のいくさ』
1066
男64歳
12 19 20 14 18 22 16 16 34 8
来水明子 『短夜物語』
404
女31歳
8 16 0 36 16 16 0 14 17 3
梶山季之 「李朝残影」
115
男33歳
10 4 20 0 9 7 9 12 0 9
瀬戸内晴美 「あふれるもの」
53
女41歳
11 5 13 0 9 11 0 11 0 19
福井馨 「空」
118
男42歳
0 4 0 0 0 0 0 0 0 3
津村節子 「氷中花」
116
女35歳
0 5 0 0 0 6 0 0 0 3
                   
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年10月号
1行当たりの文字数:14字


選考委員
川口松太郎男63歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
満足不満足 総行数46 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
12 「私の推薦した候補作なのだが委員全部が賛成し、満点であった事は近年に珍しい。」
来水明子
女31歳
8 「この作家の、材料と取り組む態度に問題がある。当人の気負っているほど技量が進歩していない。」
梶山季之
男33歳
10 「定石を踏む手堅い作品で、大衆小説らしい作り話の巧妙さではないかと思ったが、それにしても嘘が目立ちすぎた。」
瀬戸内晴美
女41歳
11 「将来のあるどころか、既に流行児にもなっているし、なお一そう励ます意味で入選させてもいいではないかといったが、これも否決。」
福井馨
男42歳
0  
津村節子
女35歳
0  
  「将来のある人をもう一人出そうではないかといったが、賛成したのは村上委員と源氏委員だけで、あとは頑強に佐藤氏一人説で押しきられてしまった。」
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他の選考委員
村上元三
源氏鶏太
大佛次郎
木々高太郎
海音寺潮五郎
中山義秀
松本清張
今日出海
小島政二郎
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選考委員
村上元三男53歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
全員一致 総行数55 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
19 「佐藤得二氏の「女のいくさ」だけが傑出していた。」「いささか年代記じみるが、その時代々々の説明が親切に書き入れてあるし、全平という人物がことによく描かれている。」
来水明子
女31歳
16 「併せてもう一人、という説が選考の席上で出た時、来水明子氏の「残花集」を推した」「この作者は、理窟を言う前に、もっと小説の省略法を覚えたほうがいい。」
梶山季之
男33歳
4 「話の筋立てが常套すぎるし、せっかくの朝鮮の描写が説明だけで、眼に浮んで来ない。」
瀬戸内晴美
女41歳
5 「いろんな作家が扱い古した男と女の話で、いまさらうまいとも新しい、とも感じない。」
福井馨
男42歳
4 「もっと鳩そのものに憑かれた人間を描いてほしかった。」
津村節子
女35歳
5 「ここらでもう一つ吹っ切れないものだろうか。いつでも、ぎりぎりと歯がゆいものを感じさせる。」
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他の選考委員
川口松太郎
源氏鶏太
大佛次郎
木々高太郎
海音寺潮五郎
中山義秀
松本清張
今日出海
小島政二郎
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選考委員
源氏鶏太男51歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
この一作だけで 総行数51 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
20 「私は、この作者が今後職業作家として、かりに立っていけなくても、この一作のために、そして、この作品の名を残しておくためにも直木賞をあげたいと思った。」「長い間、この人生をじっくり眺めて来た人だけが書き得る小説であろう。」
来水明子
女31歳
0  
梶山季之
男33歳
20 「なかなかの力作で一気に読んだ。最後にいたって、ややつくり物という気にさせられたが、しかし、致命的な欠点でもなかった。」
瀬戸内晴美
女41歳
13 「「あふれるもの」よりも、私には、「夏の終り」がよかったし、「夏の終り」という単行本が対象になったら、やすやすと通ったのでなかろうか。」
福井馨
男42歳
0  
津村節子
女35歳
0  
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川口松太郎
村上元三
大佛次郎
木々高太郎
海音寺潮五郎
中山義秀
松本清張
今日出海
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選考委員
大佛次郎男65歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
各人各説 総行数50 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
14 「素人らしく単純に押通していて、長い話を倦きさせずに読ます。」「今の時代からはもう失われて来た根気とあくの強い、しかも自己の存分のものである庶民の生活の根性の深さを面白しとする。」
来水明子
女31歳
36 「来水氏の短篇を、「短夜物語」より上に出ていると信じ贔屓にした。」「このひとの一皮も二皮も脱いでから後が楽しみである。才能が豊か過ぎるのではないか。」
梶山季之
男33歳
0  
瀬戸内晴美
女41歳
0  
福井馨
男42歳
0  
津村節子
女35歳
0  
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川口松太郎
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海音寺潮五郎
中山義秀
松本清張
今日出海
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選考委員
木々高太郎男66歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
一直線に 総行数52 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
18 「作風はまだ泥くさいが、時代の描写もはっきりしているし、何しろ書こうとするものがよくきまっていて、それを一直線にかいている。」
来水明子
女31歳
16 「今度の「短夜物語」も悪癖がまた出て了った。これは手前勝手の書き方で、よみにくい。」「このまま、いつまでも依怙地な書き方で、ますますよみづらい小説を書くようになり、自滅するのではないか。」
梶山季之
男33歳
9 「ととのいすぎているのが大きな欠点になっている。探偵小説のように、父親の軍人に対する恨みで、この特殊な妓生の人物を片づけたのもよくあるまい。」
瀬戸内晴美
女41歳
9 「この人の癖がわるいままに出ているのではないか。その癖はまだそのまま売れる癖だと思う前に、一度癖を改めてみることである。」
福井馨
男42歳
0  
津村節子
女35歳
0  
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海音寺潮五郎
中山義秀
松本清張
今日出海
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選考委員
海音寺潮五郎男61歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
小説の始原的興味 総行数62 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
22 「小説というものの始原的おもしろさの頂点から頂点をわたって行く書き方だ。」「これほどの作品に授賞しなければおかしいではないかと思いながら出席した。」
来水明子
女31歳
16 「この作家はきわめて頑強な個性をもっている。」「あるいは大器かも知れないが、今のところは何ともわからない。」
梶山季之
男33歳
7 「大へん丹念であるが、それが小説としては無駄におわっている点がある。朝鮮案内記的なところのあるのがそれである。」
瀬戸内晴美
女41歳
11 「男の目から見れば、馬鹿な、そのくせ可愛さをそそり立てる女の一面が実にあざやかに書けている。」「そんなものの書ける女流の作家の出て来たことを、よろこびたい。」
福井馨
男42歳
0  
津村節子
女35歳
6 「今期は他に特別いいものがあったから、大して問題にならなかったが、不作の期だったら、当選したに違いない。」
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川口松太郎
村上元三
源氏鶏太
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木々高太郎
中山義秀
松本清張
今日出海
小島政二郎
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選考委員
中山義秀男62歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
玉手箱 総行数21 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
16 「年季をいれた人の文章には、照りと湿りとが感じられる。」「文章は簡潔、達意なものではあるが、なんとなく埃っぽい。しかしこれには、人生がぎっしりと詰っている。」
来水明子
女31歳
0  
梶山季之
男33歳
9 「「李朝残影」等の五作品の文章には、さすがに感情の陰翳がくみとられる。ただ中身が軽すぎて、「女のいくさ」とは比較にならない。」
瀬戸内晴美
女41歳
0  
福井馨
男42歳
0  
津村節子
女35歳
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川口松太郎
村上元三
源氏鶏太
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木々高太郎
海音寺潮五郎
松本清張
今日出海
小島政二郎
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選考委員
松本清張男53歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
凡庸でない手腕 総行数53 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
16 「いわば古臭さが取得だが、これは近ごろ芸術づいてかえってテーマのひ弱い小説の多いなかで、見失われた直木賞的なものを輓回しているといえる。人から聞いた身上話を材料にしてこれだけまとめるのは凡庸でない。」
来水明子
女31歳
14 「相変らず歴史上有名な事件と人物とが展示会のようにくりひろげられるが、解釈に新鮮さがないから退屈なだけだ。」「これでは鴎外を攻撃するのに子供らしさが目立つだけだ。」
梶山季之
男33歳
12 「作者の熱情が十分に生かされていない。」「ありきたりのロマンでは困る。朝鮮風俗の説明は描写の中に融けこんでないといけない。」
瀬戸内晴美
女41歳
11 「手馴れた確かさはあるが、それだけに作品がうすい感じがした。」「瀬戸内氏にはこのシリーズものでない別な作品を求めたい。」
福井馨
男42歳
0  
津村節子
女35歳
0  
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他の選考委員
川口松太郎
村上元三
源氏鶏太
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木々高太郎
海音寺潮五郎
中山義秀
今日出海
小島政二郎
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選考委員
今日出海男59歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
地味にこつこつと 総行数59 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
34 「読んでいる間は少しも退屈せず、疲れを覚えたのは読後のことである。闘病生活のかたわら、書いたのだから、作者はどんなに骨を折ったか、多くの応募作品を圧してこれが入賞したのも無理はない。」
来水明子
女31歳
17 「どれもよく調べた力作であるが、クセの強い人柄か、作品の構成にクセが出て、全体のバランスを損っている。」
梶山季之
男33歳
0  
瀬戸内晴美
女41歳
0  
福井馨
男42歳
0  
津村節子
女35歳
0  
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他の選考委員
川口松太郎
村上元三
源氏鶏太
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木々高太郎
海音寺潮五郎
中山義秀
松本清張
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選考委員
小島政二郎男69歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
本当の話の強み 総行数43 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
佐藤得二
男64歳
8 「素人らしい小説で、何も彼も書きすぎている」「本当の話の持っている押して来る力に圧倒的なものがあった。」
来水明子
女31歳
3 「この人は人間を書こうとせずに文章を書いている。」
梶山季之
男33歳
9 「面白く読んだ。しかし、飽くまで主人公と妓生さんとの交渉に終始してこそ小説であって、後半主人公の父親と日本軍との話になってしまっては小説ではない。」
瀬戸内晴美
女41歳
19 「一番心を引かれた」「外の人の作品を抜いてうまいし、女でなければ書けない世界を書いている点、新鮮だった。」「しかし、この作者は直木賞にするには余りに有名すぎる。」
福井馨
男42歳
3 「一ト通り書けているという程度で、心を打って来るものがなかった。」
津村節子
女35歳
3 「一ト通り書けているという程度で、心を打って来るものがなかった。」
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他の選考委員
川口松太郎
村上元三
源氏鶏太
大佛次郎
木々高太郎
海音寺潮五郎
中山義秀
松本清張
今日出海
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受賞者・作品
佐藤得二男64歳×各選考委員 
『女のいくさ』
長篇 1066
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎
男63歳
12 「私の推薦した候補作なのだが委員全部が賛成し、満点であった事は近年に珍しい。」
村上元三
男53歳
19 「佐藤得二氏の「女のいくさ」だけが傑出していた。」「いささか年代記じみるが、その時代々々の説明が親切に書き入れてあるし、全平という人物がことによく描かれている。」
源氏鶏太
男51歳
20 「私は、この作者が今後職業作家として、かりに立っていけなくても、この一作のために、そして、この作品の名を残しておくためにも直木賞をあげたいと思った。」「長い間、この人生をじっくり眺めて来た人だけが書き得る小説であろう。」
大佛次郎
男65歳
14 「素人らしく単純に押通していて、長い話を倦きさせずに読ます。」「今の時代からはもう失われて来た根気とあくの強い、しかも自己の存分のものである庶民の生活の根性の深さを面白しとする。」
木々高太郎
男66歳
18 「作風はまだ泥くさいが、時代の描写もはっきりしているし、何しろ書こうとするものがよくきまっていて、それを一直線にかいている。」
海音寺潮五郎
男61歳
22 「小説というものの始原的おもしろさの頂点から頂点をわたって行く書き方だ。」「これほどの作品に授賞しなければおかしいではないかと思いながら出席した。」
中山義秀
男62歳
16 「年季をいれた人の文章には、照りと湿りとが感じられる。」「文章は簡潔、達意なものではあるが、なんとなく埃っぽい。しかしこれには、人生がぎっしりと詰っている。」
松本清張
男53歳
16 「いわば古臭さが取得だが、これは近ごろ芸術づいてかえってテーマのひ弱い小説の多いなかで、見失われた直木賞的なものを輓回しているといえる。人から聞いた身上話を材料にしてこれだけまとめるのは凡庸でない。」
今日出海
男59歳
34 「読んでいる間は少しも退屈せず、疲れを覚えたのは読後のことである。闘病生活のかたわら、書いたのだから、作者はどんなに骨を折ったか、多くの応募作品を圧してこれが入賞したのも無理はない。」
小島政二郎
男69歳
8 「素人らしい小説で、何も彼も書きすぎている」「本当の話の持っている押して来る力に圧倒的なものがあった。」
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他の候補作
来水明子
『短夜物語』
梶山季之
「李朝残影」
瀬戸内晴美
「あふれるもの」
福井馨
「空」
津村節子
「氷中花」
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候補者・作品
来水明子女31歳×各選考委員 
『短夜物語』
長篇 404
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎
男63歳
8 「この作家の、材料と取り組む態度に問題がある。当人の気負っているほど技量が進歩していない。」
村上元三
男53歳
16 「併せてもう一人、という説が選考の席上で出た時、来水明子氏の「残花集」を推した」「この作者は、理窟を言う前に、もっと小説の省略法を覚えたほうがいい。」
源氏鶏太
男51歳
0  
大佛次郎
男65歳
36 「来水氏の短篇を、「短夜物語」より上に出ていると信じ贔屓にした。」「このひとの一皮も二皮も脱いでから後が楽しみである。才能が豊か過ぎるのではないか。」
木々高太郎
男66歳
16 「今度の「短夜物語」も悪癖がまた出て了った。これは手前勝手の書き方で、よみにくい。」「このまま、いつまでも依怙地な書き方で、ますますよみづらい小説を書くようになり、自滅するのではないか。」
海音寺潮五郎
男61歳
16 「この作家はきわめて頑強な個性をもっている。」「あるいは大器かも知れないが、今のところは何ともわからない。」
中山義秀
男62歳
0  
松本清張
男53歳
14 「相変らず歴史上有名な事件と人物とが展示会のようにくりひろげられるが、解釈に新鮮さがないから退屈なだけだ。」「これでは鴎外を攻撃するのに子供らしさが目立つだけだ。」
今日出海
男59歳
17 「どれもよく調べた力作であるが、クセの強い人柄か、作品の構成にクセが出て、全体のバランスを損っている。」
小島政二郎
男69歳
3 「この人は人間を書こうとせずに文章を書いている。」
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他の候補作
佐藤得二
『女のいくさ』
梶山季之
「李朝残影」
瀬戸内晴美
「あふれるもの」
福井馨
「空」
津村節子
「氷中花」
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候補者・作品
梶山季之男33歳×各選考委員 
「李朝残影」
中篇 115
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎
男63歳
10 「定石を踏む手堅い作品で、大衆小説らしい作り話の巧妙さではないかと思ったが、それにしても嘘が目立ちすぎた。」
村上元三
男53歳
4 「話の筋立てが常套すぎるし、せっかくの朝鮮の描写が説明だけで、眼に浮んで来ない。」
源氏鶏太
男51歳
20 「なかなかの力作で一気に読んだ。最後にいたって、ややつくり物という気にさせられたが、しかし、致命的な欠点でもなかった。」
大佛次郎
男65歳
0  
木々高太郎
男66歳
9 「ととのいすぎているのが大きな欠点になっている。探偵小説のように、父親の軍人に対する恨みで、この特殊な妓生の人物を片づけたのもよくあるまい。」
海音寺潮五郎
男61歳
7 「大へん丹念であるが、それが小説としては無駄におわっている点がある。朝鮮案内記的なところのあるのがそれである。」
中山義秀
男62歳
9 「「李朝残影」等の五作品の文章には、さすがに感情の陰翳がくみとられる。ただ中身が軽すぎて、「女のいくさ」とは比較にならない。」
松本清張
男53歳
12 「作者の熱情が十分に生かされていない。」「ありきたりのロマンでは困る。朝鮮風俗の説明は描写の中に融けこんでないといけない。」
今日出海
男59歳
0  
小島政二郎
男69歳
9 「面白く読んだ。しかし、飽くまで主人公と妓生さんとの交渉に終始してこそ小説であって、後半主人公の父親と日本軍との話になってしまっては小説ではない。」
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他の候補作
佐藤得二
『女のいくさ』
来水明子
『短夜物語』
瀬戸内晴美
「あふれるもの」
福井馨
「空」
津村節子
「氷中花」
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候補者・作品
瀬戸内晴美女41歳×各選考委員 
「あふれるもの」
短篇 53
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎
男63歳
11 「将来のあるどころか、既に流行児にもなっているし、なお一そう励ます意味で入選させてもいいではないかといったが、これも否決。」
村上元三
男53歳
5 「いろんな作家が扱い古した男と女の話で、いまさらうまいとも新しい、とも感じない。」
源氏鶏太
男51歳
13 「「あふれるもの」よりも、私には、「夏の終り」がよかったし、「夏の終り」という単行本が対象になったら、やすやすと通ったのでなかろうか。」
大佛次郎
男65歳
0  
木々高太郎
男66歳
9 「この人の癖がわるいままに出ているのではないか。その癖はまだそのまま売れる癖だと思う前に、一度癖を改めてみることである。」
海音寺潮五郎
男61歳
11 「男の目から見れば、馬鹿な、そのくせ可愛さをそそり立てる女の一面が実にあざやかに書けている。」「そんなものの書ける女流の作家の出て来たことを、よろこびたい。」
中山義秀
男62歳
0  
松本清張
男53歳
11 「手馴れた確かさはあるが、それだけに作品がうすい感じがした。」「瀬戸内氏にはこのシリーズものでない別な作品を求めたい。」
今日出海
男59歳
0  
小島政二郎
男69歳
19 「一番心を引かれた」「外の人の作品を抜いてうまいし、女でなければ書けない世界を書いている点、新鮮だった。」「しかし、この作者は直木賞にするには余りに有名すぎる。」
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他の候補作
佐藤得二
『女のいくさ』
来水明子
『短夜物語』
梶山季之
「李朝残影」
福井馨
「空」
津村節子
「氷中花」
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候補者・作品
福井馨男42歳×各選考委員 
「空」
短篇 118
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎
男63歳
0  
村上元三
男53歳
4 「もっと鳩そのものに憑かれた人間を描いてほしかった。」
源氏鶏太
男51歳
0  
大佛次郎
男65歳
0  
木々高太郎
男66歳
0  
海音寺潮五郎
男61歳
0  
中山義秀
男62歳
0  
松本清張
男53歳
0  
今日出海
男59歳
0  
小島政二郎
男69歳
3 「一ト通り書けているという程度で、心を打って来るものがなかった。」
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他の候補作
佐藤得二
『女のいくさ』
来水明子
『短夜物語』
梶山季之
「李朝残影」
瀬戸内晴美
「あふれるもの」
津村節子
「氷中花」
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候補者・作品
津村節子女35歳×各選考委員 
「氷中花」
短篇 116
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
川口松太郎
男63歳
0  
村上元三
男53歳
5 「ここらでもう一つ吹っ切れないものだろうか。いつでも、ぎりぎりと歯がゆいものを感じさせる。」
源氏鶏太
男51歳
0  
大佛次郎
男65歳
0  
木々高太郎
男66歳
0  
海音寺潮五郎
男61歳
6 「今期は他に特別いいものがあったから、大して問題にならなかったが、不作の期だったら、当選したに違いない。」
中山義秀
男62歳
0  
松本清張
男53歳
0  
今日出海
男59歳
0  
小島政二郎
男69歳
3 「一ト通り書けているという程度で、心を打って来るものがなかった。」
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他の候補作
佐藤得二
『女のいくさ』
来水明子
『短夜物語』
梶山季之
「李朝残影」
瀬戸内晴美
「あふれるもの」
福井馨
「空」
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