直木賞のすべて
選評の概要
45.
4647484950.
5152535455.
5657585960.
6162636465.
6667686970.
7172737475.
7677787980.
8182838485.
86.
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Last Update[H26]2014/6/21

今日出海
Kon Hidemi
生没年月日【注】 明治36年/1903年11月6日~昭和59年/1984年7月30日
在任期間 第45回~第86回(通算21年・42回)
在任年齢 57歳7ヶ月~78歳1ヶ月
経歴 北海道生まれ。東京帝大文学部仏文科卒、法学部中退。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第21回直木賞(昭和24年/1949年上期)「山中放浪」
  • |候補| 第22回直木賞(昭和24年/1949年下期)『山中放浪』
  • 第23回直木賞(昭和25年/1950年上期)「天皇の帽子」
  • 勲一等瑞宝章(昭和49年/1974年)
  • 文化功労者(昭和53年/1978年)
処女作 「勝負」(『文芸』昭和13年/1938年10月号)
「秋の歌」(『文學界』昭和13年/1938年10月号)
直木賞候補歴 第21回候補 「山中放浪」(『雄鷄通信』昭和23年/1948年11月号~昭和24年/1949年5月号)
第22回候補 『山中放浪――私は比島戦線の浮浪人だった』(昭和24年/1949年11月・日比谷出版社刊)
第23回受賞 「天皇の帽子」(『オール讀物』昭和25年/1950年4月号)
備考 ホームページをご覧の方より情報をご提供いただき、
「天皇の帽子」収録の角川文庫の刊行年月(昭和26年/1951年)を修正しました。
貴重な情報ありがとうございます。
(2007.6.16記)
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下記の選評の概要には、評価として◎か○をつけたもの(見方・注意点を参照)、または受賞作に対するもののみ抜粋しました。さらにくわしい情報は、各回の「この回の全概要」をクリックしてご覧ください。

直木賞 45 昭和36年/1961年上半期   一覧へ
選評の概要 力のこもった作品 総行数54 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男57歳
候補 評価 行数 評言
男42歳
21 「無器用でも、作者の書きたい意欲と迫力が溢れているものが、読者を打つようだ。その点、「雁の寺」は多作家らしい水上氏も一生に何度もこのような作品は書けまいと思われるほど力がこもった作品である。」
  「新人発掘に意義を見出す芥川賞直木賞の作品は、先ず読むに堪える文章と揺ぎのない筋や構成を備えていなければならぬのは当然としても、そこからはみ出した何ものかが加わらねば賞に値いする作品とはいい難い。」
選評出典:『オール讀物』昭和36年/1961年10月号
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直木賞 46 昭和36年/1961年下半期   一覧へ
選評の概要 技術的にうまい 総行数53 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男58歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
8 「他の作品と異るところは無難無瑕な点だろう。」「それほど文学的な香気があるとも思えなかった。」
  「いまでも今期は受賞作なしと主張した私の意見を変える気はしない。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年4月号
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直木賞 47 昭和37年/1962年上半期   一覧へ
選評の概要 小説的手腕 総行数53 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男58歳
候補 評価 行数 評言
男50歳
15 「直木賞はフィクションに限ると狭く限定することもあるまいし、小説的手腕がなければ、書けぬ作品であることは確かである。」
  「小説を書くことは及第点でも、この作品は書かずにはいられぬといった気魄のある作品には乏しかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年10月号
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直木賞 48 昭和37年/1962年下半期   一覧へ
選評の概要 二つの相反する作品 総行数59 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男59歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
32 「既成のオルソドックスという概念を叩き壊してやろうといった野心作である。」「私が面白く思って読んだのは、少し大袈裟に言うとこの作品は小説家の想像力に貫かれているとさえ思ったところにある。」
女37歳
18 「構成もしっかりしているし、筆力もある。」「だが何といっても地味な作品であり、材料そのものが地味で、暗いのだ。」「作家としての力倆は充分で、この暗鬱な材料に取り組んで、どんなに調べ、またどんなに書くのに苦労したか、よくわかる作品である。」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年4月号
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直木賞 49 昭和38年/1963年上半期   一覧へ
選評の概要 地味にこつこつと 総行数59 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男59歳
候補 評価 行数 評言
男64歳
34 「読んでいる間は少しも退屈せず、疲れを覚えたのは読後のことである。闘病生活のかたわら、書いたのだから、作者はどんなに骨を折ったか、多くの応募作品を圧してこれが入賞したのも無理はない。」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年10月号
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直木賞 50 昭和38年/1963年下半期   一覧へ
選評の概要 直木賞の特質 総行数54 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男60歳
候補 評価 行数 評言
男57歳
15 「殊に「道祖神幕」などは調べた面白さが出ていて、凡手では書けぬ見事な出来ばえである。この作品を推すのに躊躇するものがなかったのはむしろ当然というべきだろう。」
男55歳
19 「年齢に拘らず、直木賞は新人の発掘を意図するので、安藤氏が今更新人とは言えないが、候補作品に出た以上、これはあらためて審査し、立派な受賞作品となったのである。」
  「直木賞は狭き門かも知れぬと同時に、この門を潜る資格や規定は広く考えていることを申し添えて置こう。」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年4月号
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直木賞 51 昭和39年/1964年上半期   一覧へ
選評の概要 「誰のための大地」を 総行数38 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男60歳
候補 評価 行数 評言
林青梧
男34歳
29 「一等に推し、これ一本に賭けた。」「林青梧という人はどういう人か知らないが、次の機会にまたといっても、あのような力作はそう何作も出来るものではあるまい。」
  「四五十枚の作品と千枚の作品では同じ位の力量なら、千枚の方が威圧して勝ってしまう。」「長短篇で勝負せず、直木賞長篇部と短篇部という二つに分けるのも一案で、当路の人々に進言したい。」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年10月号
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直木賞 52 昭和39年/1964年下半期   一覧へ
選評の概要 心残り 総行数46 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男61歳
候補 評価 行数 評言
富士正晴
男51歳
8 「この作者はどういう人か知らないが、既に文学者だと思ったし、「童貞」はなかなかいい作品だと推したが、首肯する人が少なかった。」
女39歳
20 「鎌倉時代を知る作家には、折角の知識も、それほど高く評価されなかったが、少なくともその知識を気楽に扱えるだけ、消化し、自分のものにしていることは事実である。」「作者の格調の低くないのを評価したいし、充分賞に値する出来栄えであることも否定しない。」
女37歳
18 「面白く読ませる筆力を持っていることは事実だ。とはいえ直木賞はそれでいいのだとは思わない。もっと筆力を制御する何かが加わって然るべきだとも思う。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年4月号
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直木賞 53 昭和40年/1965年上半期   一覧へ
選評の概要 酸いと甘いと 総行数54 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男61歳
候補 評価 行数 評言
男49歳
43 「浮浪児の生活を作者は描きながら、少しも暗さを感じさせない。」「人各々の好みで勝手だが、私は甘いものより酸い方を好むので、この作品をそれほど高くは評価しなかった。」「それでもみんなが藤井氏の「虹」に授賞しようと云った時長いものに巻かれろではなく、少しも反対する気持はなかった。」
  「私は今期は受賞作がないと思った。強いてありとすれば何篇かに出したかった。そんな例がないから、結局甚だ消極的だった。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年10月号
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直木賞 54 昭和40年/1965年下半期   一覧へ
選評の概要 将来性というもの 総行数10 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男62歳
候補 評価 行数 評言
青山光二
男52歳
10 「一番筆力もあるし、彼の長い文学修業というものが積み重なって一層危げのない人だろうと思う。」
男32歳
0  
男44歳
0  
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年4月号
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直木賞 55 昭和41年/1966年上半期   一覧へ
選評の概要 異論なし 総行数40 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男62歳
候補 評価 行数 評言
五木寛之
男33歳
8 「面白く読んだ。」「題材は特異だし、筆は柔軟である。この人も可能性を多分に持った人らしいが、重宝な人になってもらいたくない。」
北川荘平
男35歳
9 「面白く読んだ。」「器用な作家ではない。一途になりすぎて立体感に乏しいが、社会的な素材に正面から取り組む力を持った作家だ。」
男40歳
26 「決ってみれば格別異論もない。」「しかし「白い罌粟」が今年の他の予選通過作品を圧して第一等の作品とは思えない。また氏の作品の中でもっとも優れた作品とも云えぬだろう。」
  「私は病床にあって選考委員会に出席出来なかった」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年10月号
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直木賞 56 昭和41年/1966年下半期   一覧へ
選評の概要 選考所感 総行数50 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男63歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
24 「氏の作品が俎上にのぼると誰の反対論もなく、満場一致で、「蒼ざめた馬を見よ」を授賞作品と決定した。」「確かに戦後派のドライな想像力とテンポは氏の特色だろうが、才筆に任せて乱作をしなければ、もっと伸びて、愈々特異の境地を開拓する人だろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年4月号
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直木賞 57 昭和42年/1967年上半期   一覧へ
選評の概要 ドライな追及の筆 総行数56 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男63歳
候補 評価 行数 評言
斎藤芳樹
男51歳
15 「面白く読んだ。」「神話が現実生活に生きていて、その混淆が独特の世界をつくっているのは興味を覚えた。」「特異すぎて、選に漏れたのは残念である。」
男34歳
6 「モデルの興味よりも、やはり作者のドライな追及の筆、執念の熱意が貫いて一編をなしているところが買われたようだ。」
  「どれとって甲乙はつけ難い。」「今回の他の作品が受賞作に比して見劣りのするものではなかったことを附言したい。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年10月号
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直木賞 58 昭和42年/1967年下半期   一覧へ
選評の概要 次作を期待する 総行数45 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男64歳
候補 評価 行数 評言
原田八束
男46歳
14 「「風塵」に興味を持った。」「原田氏は宦官の宿命的ともいえる性格をよく描いている。が、それだけにやや観念的にその性格をつくった嫌いもないではない。次作を期待する作家である。」
男37歳
16 「何も野坂、三好両氏の名前に授賞したのではなく、やはり作品の出来栄えを主体に銓考したのだから、新人は新人らしい精進を期待するのみである。」
男37歳
16 「何も野坂、三好両氏の名前に授賞したのではなく、やはり作品の出来栄えを主体に銓考したのだから、新人は新人らしい精進を期待するのみである。」
  「入選しない作品の中でも、捨て難い思いをいまだに残しているものもある。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年4月号
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直木賞 59 昭和43年/1968年上半期   一覧へ
選評の概要 決定打を欠く 総行数63 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男64歳
候補 評価 行数 評言
  「候補作品がすべて受賞に値しないものばかりだったかというと、私はそうは思わない。」「恐らくこれ等の作家はいつかの機会に賞を得る能力と資格を持っていることは疑えない。そして不思議にそんな作品がずらりと並んだのでは、その中のどれか一つを授賞作品に推すことに躊躇されたのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年10月号
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直木賞 60 昭和43年/1968年下半期   一覧へ
選評の概要 選考感 総行数51 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男65歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
21 「筆力もあり、特異の構想、綿密な調べ方も、直木賞作家として充分な有資格者だ。」「今度の「青玉獅子香炉」は氏の傑作とはいえぬかも知れないが、直木賞作品として推して憚らぬものである。」
男43歳
16 「なかなかの力作である。」「横浜港に着いてからと船内とがまるで異った作品の印象を与えるのは、どうかと思ったが、押し相撲のような気迫が兎も角この作品に一つの新鮮な迫力を賦与している。私がこの作品を推すのにやぶさかになれぬ所以である。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年4月号
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直木賞 61 昭和44年/1969年上半期   一覧へ
選評の概要 行き届いた眼 総行数51 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男65歳
候補 評価 行数 評言
女45歳
20 「小説歴もあり、当然何賞かを得ていい人だ。」「心憎いほど行き届いた眼で二人の夫婦を描いているが、まだこの作家はもっと力作の書ける人なのにという感を深くした。」「余力を残して淡々と書く年齢でもあるまい。そんな物足りなさがあった。」
  「今回の候補作品の読後感は低調であったということに尽きる。」「何を言いたいのか、何を訴えようというのか、そのような働きかけに迫力を欠いているように思われた。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年10月号
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直木賞 62 昭和44年/1969年下半期   一覧へ
選評の概要 全般に言えること 総行数51 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男66歳
候補 評価 行数 評言
  「今期の直木賞候補作品は低調であった。或いは八候補作品はドングリの丈比べのように一長一短、他を圧してすぐれた作品がなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年4月号
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直木賞 63 昭和45年/1970年上半期   一覧へ
選評の概要 二つの作品 総行数47 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男66歳
候補 評価 行数 評言
男43歳
19 「見る角度や状況を異にしながら、その事実は様々な陰翳を帯びて浮き上がり、当事者の人間までがくっきり描かれ、状況の深刻さが深部にまで達し作者の眼が行き届いているのがわかる。」「未完成の感じを残していても、やはり文学だと思った。」
男36歳
12 「あり得る人生行路の両面を描いているが、そんな因果の図式を越えて、人間の、あるいは人生の明暗を語って作品を結晶させている作者の執拗な目を私は評価した。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年10月号
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直木賞 64 昭和45年/1970年下半期   一覧へ
選評の概要 作品のそれぞれ 総行数53 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男67歳
候補 評価 行数 評言
男50歳
25 「一頭地を抜きん出ていると思って、迷うことなく豊田氏を推した。」「あの凄絶な空中戦を自ら闘い、傷ついた経験は、やはり一人称で書かなければ書きようがなかったに違いない。あの生々しい体験を昇華して、文学にした作者の成熟した腕と精神を私は高く評価するものである。」
  「今年は珍しく粒ぞろいで、甲論乙駁を繰り返し、選考に長時間を要した。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年4月号
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直木賞 65 昭和46年/1971年上半期   一覧へ
選評の概要 直木賞について 総行数52 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男67歳
候補 評価 行数 評言
  「格別授賞に値する作品がないということではなく、甲乙がつけ難いほど平均化されていたという偶然が(引用者注:該当者なしという)結果を生んでしまったという方が適切であろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年10月号
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直木賞 66 昭和46年/1971年下半期   一覧へ
選評の概要 作品の欠点弱点 総行数60 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男68歳
候補 評価 行数 評言
  「今回も亦直木賞の受賞作がなかった。銓衡が厳しかったというよりは、実際候補作品が甲乙をつけ難いほど揃って佳作が並んでいたからだとも云える。」「何れも作家としての資質を疑うものはなく、筆力も充分だが、作品に欠点弱点がある。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年4月号
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直木賞 67 昭和47年/1972年上半期   一覧へ
選評の概要 当選二作について 総行数46 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男68歳
候補 評価 行数 評言
男47歳
9 「作品の質量ともにいかにも受賞作品の貫禄を備えて、堂々としていた。」
桂英澄
男54歳
13 「落着いたいい作品だった。小説的な起伏に稍々乏しいが、それだけに作者の仮構もなく、淡々と語って、主人公の老境への静けさが滲み出てもいた。」
男37歳
18 「井上氏は作品の重量などにはおよそ関心を払っていない作家らしい。それよりもむしろ軽さの中にエスプリの浸透を考えている側の人のようだ。」「軽妙な戯曲を既にいくらも発表し、定評のあることを知らされた。」「恐らく近く作者は直木賞作家として活躍を期待される人の一人になることだろう。」
  「他の候補作品は「斬」に比べて見劣りするかというと必ずしもそうとは云えぬので、その中からもう一篇採るかというと甲論乙駁になった。それほどどれも接近して、なかなかの佳作ぞろいだった。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年10月号
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直木賞 68 昭和47年/1972年下半期   一覧へ
選評の概要 直木賞の性格 総行数42 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男69歳
候補 評価 行数 評言
  「何がなんでも去年下半期の作品から比較的いいものを選んで、必ず授賞しなければならぬということはない。」「やはり傑出していることが最大の条件である。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年4月号
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直木賞 69 昭和48年/1973年上半期   一覧へ
選評の概要 選評 総行数58 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男69歳
候補 評価 行数 評言
男38歳
21 「筆致は淡白で、読み易い。しかし書かれている内容はなかなか淡白なものではない。」「こんな人物を素直な筆致で書いたのも成功だろう。他は、先ず先ず無難で風変りなストーリーだが、作品に立ち向かうとこの筆は軽きに失する恐れもある。」
男45歳
7 「前作も同じジャンルに属していたように思われる。同じような構成や設定は手堅いとも云えるし、平凡とも云える。この辺に作者の危機もあるかも知れない。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年10月号
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直木賞 70 昭和48年/1973年下半期   一覧へ
選評の概要 「冬の花」に思う 総行数54 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男70歳
候補 評価 行数 評言
植草圭之助
男63歳
42 「題材も変っているし、全篇を貫く作者の純情は特筆すべきものがある。」「私は「冬の花」が単純であることも、近代文学の傾向から見れば古風であることも認めぬではないが、それを補う素朴な人間感情の純粋さや美しさに打たれたことは事実である。」「私は今どき珍しいものを見るように評価したが、この小説が現代の稀少価値観にも触れなかったことを惜しく思う。」
  「今回の候補作品は平均化されていたともいえるし、特別目を引く作品がなかったともいえる。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年4月号
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直木賞 71 昭和49年/1974年上半期   一覧へ
選評の概要 手練の作品 総行数55 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男70歳
候補 評価 行数 評言
男41歳
20 「東京では芸と趣向を殊更に区別する。こんな風習の相違は一般読者にはわかってみればまた興味もあるが、説明が必要であろう。しかし手練の作品として推すことにやぶさかではない。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年10月号
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直木賞 72 昭和49年/1974年下半期   一覧へ
選評の概要 佳作ぞろい 総行数67 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男71歳
候補 評価 行数 評言
難波利三
男38歳
9 「選に漏れたのは、どこかに類型的なものと、語り口に生硬さがあったからだろうが、私には好ましい個性的なもののあることは認めずにはいられない。」
栗山良八郎
男(46歳)
8 「選に漏れたのは、どこかに類型的なものと、語り口に生硬さがあったからだろうが、私には好ましい個性的なもののあることは認めずにはいられない。」
男43歳
8 「将来に楽しみが持てる作家と云えるかも知れない。しかし真摯な態度は認めても、実際にどの程度の発展の可能性を持っているか、予断は許されない。」
男41歳
21 「なかなかの才筆で、週刊誌や娯楽雑誌から降るように注文が来ても、破綻なく書きこなす腕を持った才人と云えるだろう。」「直ぐ使える作家、今のジャーナリズムに打ってつけの作品を短時日にこなす作家は便利には違いないが、少し時代の嗜好が変れば、また作家が少し疲れてくると不要な作家になってしまう危険も少くない。」
  「どれも佳作ぞろいというか、優劣がつけにくかった。どれを採っても入賞作として恥ずかしくはない。」「逆に見れば、それほど図抜けた作品がなかったという風にも受けとれる。」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年4月号
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直木賞 73 昭和50年/1975年上半期   一覧へ
選評の概要 粒が揃い過ぎた 総行数55 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男71歳
候補 評価 行数 評言
難波利三
男38歳
9 「私は面白く読んだ。」「前作「イルティッシュ号の来た日」を想起した。そして今回の作品の方がいいと思ったが、そのよさがもっと垢抜けたよさに進んでもよかったのにと、望蜀の望みをつい抱いてしまった。」
  「賞に値する作品がなかったというのではない。どれか一つ傑出した出来栄えだと、そちらに傾くが、各作品が同じように鼻を揃えてゴールに入ると、判定はむずかしくなる。」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年10月号
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直木賞 74 昭和50年/1975年下半期   一覧へ
選評の概要 今回は粒揃い 総行数50 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男72歳
候補 評価 行数 評言
男38歳
19 「このような推理小説の構造上の類例が世界にあるのかどうか、私は寡聞にして知らないが、一つの新しい形式だとも思って面白く読んだ。」「第二作を期待出来る有能な作家であることは確かである。」
  「今回の直木賞候補作品は粒が揃っていた。が、その中でどれか一作が頭抜けているというのも見出せなかった。私は考えあぐねて受賞作なしと結論した。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年4月号
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直木賞 75 昭和51年/1976年上半期   一覧へ
選評の概要 選後感片々 総行数47 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男72歳
候補 評価 行数 評言
  「粒がそろって、読み応えがあった。」「終に直木賞として推すものを選び得なかったのは、それだけの佳作がなかったのではなく、佳作の粒がそろって、一点に絞り得なかったという運不運の問題だと思われるのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年9月号
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直木賞 76 昭和51年/1976年下半期   一覧へ
選評の概要 詮考を終えて 総行数51 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男73歳
候補 評価 行数 評言
男45歳
20 「多数決の結果ではあるが、この結果に不満を表明するいわれは毫もない。」「自然児の面倒を見る教師夫妻の善良さが私には倫理的な意味でなく美しかった。作品も素直な佳品であったことに違いはない。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年4月号
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直木賞 77 昭和52年/1977年上半期   一覧へ
選評の概要 惜しい作品 総行数45 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男73歳
候補 評価 行数 評言
青山光二
男64歳
16 「作家修業の長い青山光二氏の作品などは今回の候補作品では秀れていた。また作家としての腕もあり、その生活や人生観の特異性ではやはり魅力のある作家であり、作品だと思う。」
  「候補作品に優秀作がなかったとは必ずしも言えぬ。粒は揃っていたが、出来ばえがどれにも一長一短という微妙な相異があり、甲論乙駁を続けた揚句、授賞作なしという結果になったのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年10月号
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直木賞 78 昭和52年/1977年下半期   一覧へ
選評の概要 一長一短 総行数44 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男74歳
候補 評価 行数 評言
  「詮衡者の採点の点が割れて、要するに半数以上の賛成を得られず、已むなく受賞作品なしという場合もある。(引用者注:今回がそれだった)」
選評出典:『オール讀物』昭和53年/1978年4月号
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直木賞 79 昭和53年/1978年上半期   一覧へ
選評の概要 選後附言 総行数30 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男74歳
候補 評価 行数 評言
男49歳
16 「一番読み応えがあった。ただ方言が多く、一般の読者には読みづらいのではないか。」「作者の迫力と重厚な熱意とが、作品の重力となり、この作品を推す人が多かった。当然のことである。」
男49歳
7 「色川武大氏は、日本の小説及び小説家の伝統を身につけながら、氏の若い時代の空気を吸って自分の境地を固めている。」
選評出典:『オール讀物』昭和53年/1978年10月号
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直木賞 80 昭和53年/1978年下半期   一覧へ
選評の概要 高い水準 総行数38 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男75歳
候補 評価 行数 評言
男42歳
9 「軽くて読み易いが、それはあの中に登場する人々が、そしてその周囲が庶民的で、環境に溶けこんでいるせいだ。決して手軽な作品ではない。」
女52歳
22 「ほとんど全委員一致で授賞に賛成したのは当然の帰結ではあろう。ただ(引用者中略)長くて、重いので、読むのに骨が折れるものであった。」「作者の書きたい興味と読者の読みたい興味との合致というか、程合いが出来たら、自分はもっといい読者になるだろうとも思った。」
  「今度の候補作八篇はどれも読みっぱなしの出来ぬ佳作揃いだった。僅差で片附けられず、撰に困り、当惑もした。」
選評出典:『オール讀物』昭和54年/1979年4月号
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直木賞 81 昭和54年/1979年上半期   一覧へ
選評の概要 二人の異色作家 総行数60 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男75歳
候補 評価 行数 評言
男54歳
17 「「香具師の旅」中の二篇を取り立てるより、氏の特異性や持ち味等は既に直木賞に当然値するもので、むしろ遅きに失した感さえある。」
男44歳
27 「日本ではエスプリの特異性を楽しみ、喜ぶ風が意外に少なく、単に小手先の芸のように思われ勝ちだが、(引用者中略)都会的感覚の重要な要素としてエスプリはもっと大事にされていいので、阿刀田氏は新しい戦慄として推賞して然るべきであろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和54年/1979年10月号
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直木賞 82 昭和54年/1979年下半期   一覧へ
選評の概要 何か欲しかった 総行数37 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男76歳
候補 評価 行数 評言
  「量的には例年になく多く、且つ力作揃いだった。」「粒が揃えば、余程何らかの点で秀れていなければその中から一二篇を選び出しにくいのは当然であり、甲論乙駁が生ずるのも不思議はない。」
選評出典:『オール讀物』昭和55年/1980年4月号
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直木賞 83 昭和55年/1980年上半期   一覧へ
選評の概要 雄勁と繊細 総行数36 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男76歳
候補 評価 行数 評言
女50歳
9 「この繊細にして精確な筆は日本の短篇小説の典型ともいうべきもの」
男40歳
17 「一般の社会から隔絶した秘境ともいうべき部落の伝統やら習慣をどうして調べたか、文字通りの力作でもあり、雄勁な筆致、描写力もなかなかのもので、これを推すのに躊躇する人はなかったようだった。」
  「この難関を切り抜けて入賞するのだから、作家も作品も質的に秀れていることは明らかである。これはかかる賞を設定した故菊池寛の夙に願うところで、それには四十年の歳月が必要だったとは、驚くべきことでもある。」
選評出典:『オール讀物』昭和55年/1980年10月号
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直木賞 84 昭和55年/1980年下半期   一覧へ
選評の概要 作者への謀叛 総行数52 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男77歳
候補 評価 行数 評言
男52歳
52 「量的にも文字通り力作で、且つ読み応えがあり、作品としても他の候補作品を圧していたのに、処女作だとかいうことで、才人の出現ということにもなろう。」「東西独乙の戦いというテーマは、東独の裏にソ連がいて、(引用者中略)不自然な東西独乙の現状を是正するだけに終るとは容易に考えられそうもない。(引用者中略)もっと広い政治的配慮があった方が、小説のウソが事実らしい背景になり得たろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和56年/1981年4月号
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直木賞 85 昭和56年/1981年上半期   一覧へ
選評の概要 楽しく読む 総行数57 (1行=14字)
選考委員 今日出海 男77歳
候補 評価 行数 評言
男48歳
20 「その経歴の示す通り様々な能力を持っていて、殊に才筆は読者の興趣をそそるものを持って居り、選考委員概ねの賛成を得た。」「しかし才筆は筆の走るに任せることが往々あるが、どうせ走るならもっと文学に突き進んでもらいたい。文学がブレーキになり、作品を締めて行くだろうと思われる点もあったからだ。」
  「嘗ては四の五の言わせぬ決定的な作品があったものだが、近年の作品はどれも質や技巧が長足の進歩を遂げていると思わざるを得ないほどそれぞれ特質を持っている。」「筆が達者になるよりも、言いたいことを判然と主張する情熱が一般に欲しいという印象を強く持った。」
選評出典:『オール讀物』昭和56年/1981年10月号
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