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第53回
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昭和40年/1965年上半期
(昭和40年/1965年7月19日決定発表/『オール讀物』昭和40年/1965年10月号選評掲載)
選考委員  源氏鶏太
男53歳
海音寺潮五郎
男63歳
小島政二郎
男71歳
川口松太郎
男65歳
中山義秀
男64歳
木々高太郎
男68歳
大佛次郎
男67歳
村上元三
男55歳
松本清張
男55歳
今日出海
男61歳
選評総行数  49 55 48 41 48 49 67 54 59 54
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
藤井重夫 「虹」
95
男49歳
14 6 18 13 19 11 15 16 23 43
柴田道司 「川の挿話」
130
男(54歳)
8 11 15 17 13 3 29 4 7 0
中村光至 「氷の庭」
445
男42歳
15 14 13 0 0 0 0 10 6 0
中川静子 「白い横顔」
87
女46歳
0 0 5 0 15 0 0 6 0 0
三好文夫 「重い神々の下僕」
104
男35歳
8 18 5 0 13 14 0 12 0 0
井上武彦 「銀色の構図」
120
男(40歳)
0 0 0 0 0 0 0 3 0 0
稲垣真美 「苦を紡ぐ女」
109
男39歳
15 0 18 0 15 17 0 10 0 0
古川薫 「走狗」
33
男40歳
6 0 0 0 9 10 0 5 19 0
                   
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年10月号
1行当たりの文字数:14字


選考委員
源氏鶏太男53歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
「虹」に思う 総行数49 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
14 「いわゆるユーモアとペーソスがあって、多少甘い。選考会の席上、この甘さが問題になった。しかし、私は、この程度の甘さこそ必要なのであると思っている。幕切れも読者を十分に満足させるに違いない。」「勿論、この作者は、やがてこの境地を突き抜けて、もっと強い世界へ出て行くだろう。」
柴田道司
男(54歳)
8 「(引用者注:「虹」の)次に私が感心した」「作者の力量を十分に見た。」「一所懸命に書いてあるのが気持よい。しかし、過去の直木賞作品に匹敵するところまでは、まだいっていないようである。」
中村光至
男42歳
15 「これは直木賞でなしに芥川賞の方へまわすべきでないかと思った。」「芥川賞の方へまわしても恐らくは通らなかっただろう。その芸術性において、また娯楽性において、妙に中途半端に終っているからである。」
中川静子
女46歳
0  
三好文夫
男35歳
8 「(引用者注:「虹」の)次に私が感心した」「作者の力量を十分に見た。」「一所懸命に書いてあるのが気持よい。しかし、過去の直木賞作品に匹敵するところまでは、まだいっていないようである。」
井上武彦
男(40歳)
0  
稲垣真美
男39歳
15 「これは直木賞でなしに芥川賞の方へまわすべきでないかと思った。」「芥川賞の方へまわしても恐らくは通らなかっただろう。その芸術性において、また娯楽性において、妙に中途半端に終っているからである。」
古川薫
男40歳
6 「最後の数行で、やっと小説になっているという感じである。こういう描き方よりも、第一行目から小説を感じさせて貰いたいと思った。」
  「読者に軽蔑されぬ面白さを作品の中に盛り込むことは難かしいに違いないだろうが、直木賞作品は、そうであって貰いたいのである。」
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他の選考委員
海音寺潮五郎
小島政二郎
川口松太郎
中山義秀
木々高太郎
大佛次郎
村上元三
松本清張
今日出海
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選考委員
海音寺潮五郎男63歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
遊びすぎ 総行数55 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
6 「ぼくは棄権した。甘ったるいのが気に入らないのである。この作品は全篇が遊びであるが、こうまで遊んでしまっては、ぼくは好かん。」
柴田道司
男(54歳)
11 「一体、候補作品に共通する欠点は、熱心すぎて余裕と遊びがなく、従って楽しくないところにあるが、この作品には多少の余裕がある。」「しかし、これくらいの作品はこれまでもずいぶんあったという説が出た。言われてみればその通りだ。推す気がなくなった。」
中村光至
男42歳
14 「聾唖学校という特殊世界の内部をのぞかせることによって、大へんおもしろかった。しかし、主題になっている職員らの権謀術数的争いは、納得出来るようには描かれていない。」「設定が誤っているのである。あるいは書き足りないのである。」
中川静子
女46歳
0  
三好文夫
男35歳
18 「一番買った。」「作者の精神に先ず好意を持った。」「かすかに推理小説的手法を用いて、読者を引いて行く手口もよいと思った。アイヌの青年のこの抵抗は、常識的には無駄な抵抗であるが、最も高い抵抗、最も高い抗議は、常識的には常に無駄なのだ。ぼくはこの悲壮さをよしとした。」
井上武彦
男(40歳)
0  
稲垣真美
男39歳
0  
古川薫
男40歳
0  
  「それぞれに感心したが、当選には距離があると思った。「今期はなしだな」と思って、出席した。」
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他の選考委員
源氏鶏太
小島政二郎
川口松太郎
中山義秀
木々高太郎
大佛次郎
村上元三
松本清張
今日出海
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選考委員
小島政二郎男71歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
小説の世界 総行数48 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
18 「「虹」だけが直木賞的だった。」「一流の作品は、活字を忘れさせ、紙を忘れさせ、小説の世界そのものが文章を離れ、作者を離れて、独立した世界を構成して来る。(引用者中略)「虹」には、そういうところがある。」
柴田道司
男(54歳)
15 「候補作品でなかったら、私は途中で読むのを止めただろう。」「いつまで読んでいても、活字が紙から立ち上って来ないからである。」
中村光至
男42歳
13 「候補作品でなかったら、私は途中で読むのを止めただろう。」「いつまで読んでいても、活字が紙から立ち上って来ないからである。」
中川静子
女46歳
5 「小説には、小説の文体というものがあることを熟考してもらいたいと思う。」
三好文夫
男35歳
5 「小説には、小説の文体というものがあることを熟考してもらいたいと思う。」
井上武彦
男(40歳)
0  
稲垣真美
男39歳
18 「候補作品でなかったら、私は途中で読むのを止めただろう。」「いつまで読んでいても、活字が紙から立ち上って来ないからである。」「活字が紙の上に寝ているために、現実の生活ではありそうもない彼女(引用者注:母のけい)の生態が見過しにされている。」
古川薫
男40歳
0  
  「下選をする人が、変ったのかと思った。それほど、今までとは違った作品ばかりだった。」「聞いて見ると、そうではないと言う。」
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源氏鶏太
海音寺潮五郎
川口松太郎
中山義秀
木々高太郎
大佛次郎
村上元三
松本清張
今日出海
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選考委員
川口松太郎男65歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
文体の重要さ 総行数41 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
13 「甘すぎる非難はあるにしても、作家として適当な文体を持ち、軟かさを持ち、読者を作中へ引き込んで行く。文筆生活も長く、文章の習練にも苦労を重ねた人らしく、行文が自分のものになっている。」「採点もこの二作(引用者注:「虹」と「川の挿話」)に分れ、僅差で「虹」が当選した。(引用者中略)妥当な結果だと思う。」
柴田道司
男(54歳)
17 「文章は、ごつごつと手ざわりが荒く、読むのに苦痛を感じさせる。材料に頼りすぎていかに読ませるかという文章上の習練がない。」「読ませる文体を持つ作家でない限り直木賞作家にはなれない。」「作品としては「川の挿話」も棄てがたく、採点もこの二作(引用者注:「虹」と「川の挿話」)に分れ、僅差で「虹」が当選した。(引用者中略)妥当な結果だと思う。」
中村光至
男42歳
0  
中川静子
女46歳
0  
三好文夫
男35歳
0  
井上武彦
男(40歳)
0  
稲垣真美
男39歳
0  
古川薫
男40歳
0  
  「直木賞の選考で悩むのは当選作家の将来を予測するむずかしさだ。」「当選者全部が流行作家になってくれることが目的だ。」「素質を探る鍵は文体の硬軟にあるようで、楽に読めるなめらかな文体、手ざわりの軟かな文章が必要で、流行作家になった人は例外なく手ざわりの美しい文体を持っている。」
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他の選考委員
源氏鶏太
海音寺潮五郎
小島政二郎
中山義秀
木々高太郎
大佛次郎
村上元三
松本清張
今日出海
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選考委員
中山義秀男64歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
暖いメルヘン 総行数48 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
19 「私が読後ある種の感動をうけたのは、この一篇だけである。メルヘンにすぎぬという評もあったようだが、私達が経験した戦後の廃墟のうちから、このようにあたたかいメルヘンをつくりあげたばかりでも、作者の手柄とすべきではあるまいか。」
柴田道司
男(54歳)
13 「題材は面白いが、表現が巧緻だとは言いがたい。焦点とするところがむだなく一筋につらぬかれていたならば、もっと効果があがったろうと惜しまれる。」
中村光至
男42歳
0  
中川静子
女46歳
15 「女流の真剣さが目についた。」「叙述と心理の追及が叮嚀である。新しさと巧みさはないが、女主人公の心理過程には読む者を首肯させないではおかない、ある強さをもっている。」
三好文夫
男35歳
13 「題材は面白いが、表現が巧緻だとは言いがたい。焦点とするところがむだなく一筋につらぬかれていたならば、もっと効果があがったろうと惜しまれる。」
井上武彦
男(40歳)
0  
稲垣真美
男39歳
15 「女流の真剣さが目についた。」「(引用者注:老女の)時代おくれの生き方に、頑固さや愚昧なものが感じられないのは、(引用者中略)生きてゆく態度にあやふやな誤魔化しがないからであろう。」
古川薫
男40歳
9 「この程度では大楽源太郎の悲劇が、充分描きつくされたというまでにはゆかない。」
  「こんどの候補作品は面白かった、とある委員が感想をもらしていたが、私も同感である。」
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他の選考委員
源氏鶏太
海音寺潮五郎
小島政二郎
川口松太郎
木々高太郎
大佛次郎
村上元三
松本清張
今日出海
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選考委員
木々高太郎男68歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
善意とユーモア 総行数49 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
11 「珍しく善意とユーモア(むしろペーソス)を描いて、落ちて了わない作品だった。この種の作品が、底の知れたおち方をするとよくないが、この作は、そうではなかった。当選となって、僕はホッとした感じを持った。」
柴田道司
男(54歳)
3  
中村光至
男42歳
0  
中川静子
女46歳
0  
三好文夫
男35歳
14 「サスペンスがあって、もう一つ主人公の迫力のある考え方がスリルとなってしまいまでよませる。然し最後に、やっぱり犯人はその人だったとなると、スリルのやり場がない。然し、推理小説ではないから、それを僕は批難したのではない。」
井上武彦
男(40歳)
0  
稲垣真美
男39歳
17 「僕の心を引いた」「これを一席として、僕は委員会に出たくらいである。」「その中に出てくる異常な、苦しみと遠慮の人物である母親を、はじめから一貫した人物として描いている」「然し、委員会では、高点は入ったが当選に至らなかった。」
古川薫
男40歳
10 「歴史上の異常な人物を描いて、而も、その描き方が非情であればあるほど、よかった。然し海音寺さんが、一寸でも調べれば判る歴史上の誤りがあるといったので、それが僕には判らなかったが、ひっこめた。」
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他の選考委員
源氏鶏太
海音寺潮五郎
小島政二郎
川口松太郎
中山義秀
大佛次郎
村上元三
松本清張
今日出海
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選考委員
大佛次郎男67歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
記憶を辿って 総行数67 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
15 「貧困な子供たちを書いていて明るくのびのびとしている。」「あまり軽らかに上手に出来ているから、私はこれは現実を見ずに、作者が空想で想像したのかと疑った。あとで作者の経歴を見て新聞記者として、足を使っていたのを知り、よくここまで蒸溜して軽らかに透明にしたな、と感じた。」
柴田道司
男(54歳)
29 「この一篇に感心した。」「描かれている人間に素朴な厚味があって、手ごたえが重かった。」「幾度か繰返して読んでも出ている人間たちの人間臭さにその度に深い微笑を味わい得ると思う。」「私は好きだった、優れた作品である。」
中村光至
男42歳
0  
中川静子
女46歳
0  
三好文夫
男35歳
0  
井上武彦
男(40歳)
0  
稲垣真美
男39歳
0  
古川薫
男40歳
0  
  「今度はいつもになく佳いものが多く、下読みの方針が変ったのかと質問が出たくらいである。」
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他の選考委員
源氏鶏太
海音寺潮五郎
小島政二郎
川口松太郎
中山義秀
木々高太郎
村上元三
松本清張
今日出海
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選考委員
村上元三男55歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
大衆文学らしく 総行数54 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
16 「文章も練達だし、直木賞を受けたら、ちゃんと職業作家として立って行けるに違いないが、無難過ぎるような気がした。」「やはり大衆文学作品を選んで、職業作家になれる人を、と考えると、藤井重夫氏以外にはなかった。あまい、という批評もあったが、文章も練れているし、会話もうまい。」
柴田道司
男(54歳)
4 「挿話の一つ一つは面白いのに、作者の説明と感傷に無駄が多い。」
中村光至
男42歳
10 「三篇(引用者注:「氷の庭」「苦を紡ぐ女」「重い神々の下僕」)の中から、と考えていたが、やはり銓衡をやって議論を続けているうちに、材料だけに興味を持ってはいけない、と考え直した。」「材料は面白いのに、小説としてはまだ未完成」
中川静子
女46歳
6 「地方の同人雑誌での作家の中に、これぐらいの技倆を持った人はざらにいるし、この人はむしろ大衆文学をやる気持など持っていないと思われる。」
三好文夫
男35歳
12 「三篇(引用者注:「氷の庭」「苦を紡ぐ女」「重い神々の下僕」)の中から、と考えていたが、やはり銓衡をやって議論を続けているうちに、材料だけに興味を持ってはいけない、と考え直した。」「未練があったが、やはり大衆文学作品を選んで、職業作家になれる人を、と考えると、藤井重夫氏以外にはなかった。」
井上武彦
男(40歳)
3 「同じこと(引用者注:地方の同人雑誌での作家の中に、これぐらいの技倆を持った人はざらにいるし、この人はむしろ大衆文学をやる気持など持っていないと思われること)が、井上武彦氏の「銀色の構図」にも言える。」
稲垣真美
男39歳
10 「三篇(引用者注:「氷の庭」「苦を紡ぐ女」「重い神々の下僕」)の中から、と考えていたが、やはり銓衡をやって議論を続けているうちに、材料だけに興味を持ってはいけない、と考え直した。」「読後の後味が悪い。」
古川薫
男40歳
5 「新人がこういうところへ入って行くのは、よくよく覚悟の上でないと危険だ、と思わせられた。」
  「今回は文字通り新人ばかりで、しかも同人雑誌に掲載された作品だけなので、新鮮で魅力があった。」
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他の選考委員
源氏鶏太
海音寺潮五郎
小島政二郎
川口松太郎
中山義秀
木々高太郎
大佛次郎
松本清張
今日出海
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選考委員
松本清張男55歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
破れ放し 総行数59 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
23 「私は残念ながらあまり高く買えなかった。」「暗さを感じさせない明るい作品ではあるが、筋も筆もいささか甘いように思う。作者は、かなり通俗的な感傷のところで溺れているような気がする。」「フィクションの中に現実性を感じさせなければならないのに、これはそれがない。」
柴田道司
男(54歳)
7 「詩を感じさせる文章だが、何といってもエピソードの寄せ集めといった感じは免れない。小説、特に直木賞的作品は、物語性が主体とならなければなるまい。」
中村光至
男42歳
6 「相変らず老練な筆だが、今回は長すぎたために、かえって平板になった。依然として聾唖教育の世界にとり組む執念にはいささかおどろく。」
中川静子
女46歳
0  
三好文夫
男35歳
0  
井上武彦
男(40歳)
0  
稲垣真美
男39歳
0  
古川薫
男40歳
19 「私は最初に古川薫氏の「走狗」を推したが、九対一でまっ先に討死した。」「文体緊密にして、極力描写の筆を惜しんだ作だ。私は今回の候補作家の中で、最も将来伸びうる人ではないかと考える。」
  「今回は低調であった。いいものがあまりなかった。」
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他の選考委員
源氏鶏太
海音寺潮五郎
小島政二郎
川口松太郎
中山義秀
木々高太郎
大佛次郎
村上元三
今日出海
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選考委員
今日出海男61歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
酸いと甘いと 総行数54 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
藤井重夫
男49歳
43 「浮浪児の生活を作者は描きながら、少しも暗さを感じさせない。」「人各々の好みで勝手だが、私は甘いものより酸い方を好むので、この作品をそれほど高くは評価しなかった。」「それでもみんなが藤井氏の「虹」に授賞しようと云った時長いものに巻かれろではなく、少しも反対する気持はなかった。」
柴田道司
男(54歳)
0  
中村光至
男42歳
0  
中川静子
女46歳
0  
三好文夫
男35歳
0  
井上武彦
男(40歳)
0  
稲垣真美
男39歳
0  
古川薫
男40歳
0  
  「私は今期は受賞作がないと思った。強いてありとすれば何篇かに出したかった。そんな例がないから、結局甚だ消極的だった。」
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他の選考委員
源氏鶏太
海音寺潮五郎
小島政二郎
川口松太郎
中山義秀
木々高太郎
大佛次郎
村上元三
松本清張
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受賞者・作品
藤井重夫男49歳×各選考委員 
「虹」
短篇 95
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太
男53歳
14 「いわゆるユーモアとペーソスがあって、多少甘い。選考会の席上、この甘さが問題になった。しかし、私は、この程度の甘さこそ必要なのであると思っている。幕切れも読者を十分に満足させるに違いない。」「勿論、この作者は、やがてこの境地を突き抜けて、もっと強い世界へ出て行くだろう。」
海音寺潮五郎
男63歳
6 「ぼくは棄権した。甘ったるいのが気に入らないのである。この作品は全篇が遊びであるが、こうまで遊んでしまっては、ぼくは好かん。」
小島政二郎
男71歳
18 「「虹」だけが直木賞的だった。」「一流の作品は、活字を忘れさせ、紙を忘れさせ、小説の世界そのものが文章を離れ、作者を離れて、独立した世界を構成して来る。(引用者中略)「虹」には、そういうところがある。」
川口松太郎
男65歳
13 「甘すぎる非難はあるにしても、作家として適当な文体を持ち、軟かさを持ち、読者を作中へ引き込んで行く。文筆生活も長く、文章の習練にも苦労を重ねた人らしく、行文が自分のものになっている。」「採点もこの二作(引用者注:「虹」と「川の挿話」)に分れ、僅差で「虹」が当選した。(引用者中略)妥当な結果だと思う。」
中山義秀
男64歳
19 「私が読後ある種の感動をうけたのは、この一篇だけである。メルヘンにすぎぬという評もあったようだが、私達が経験した戦後の廃墟のうちから、このようにあたたかいメルヘンをつくりあげたばかりでも、作者の手柄とすべきではあるまいか。」
木々高太郎
男68歳
11 「珍しく善意とユーモア(むしろペーソス)を描いて、落ちて了わない作品だった。この種の作品が、底の知れたおち方をするとよくないが、この作は、そうではなかった。当選となって、僕はホッとした感じを持った。」
大佛次郎
男67歳
15 「貧困な子供たちを書いていて明るくのびのびとしている。」「あまり軽らかに上手に出来ているから、私はこれは現実を見ずに、作者が空想で想像したのかと疑った。あとで作者の経歴を見て新聞記者として、足を使っていたのを知り、よくここまで蒸溜して軽らかに透明にしたな、と感じた。」
村上元三
男55歳
16 「文章も練達だし、直木賞を受けたら、ちゃんと職業作家として立って行けるに違いないが、無難過ぎるような気がした。」「やはり大衆文学作品を選んで、職業作家になれる人を、と考えると、藤井重夫氏以外にはなかった。あまい、という批評もあったが、文章も練れているし、会話もうまい。」
松本清張
男55歳
23 「私は残念ながらあまり高く買えなかった。」「暗さを感じさせない明るい作品ではあるが、筋も筆もいささか甘いように思う。作者は、かなり通俗的な感傷のところで溺れているような気がする。」「フィクションの中に現実性を感じさせなければならないのに、これはそれがない。」
今日出海
男61歳
43 「浮浪児の生活を作者は描きながら、少しも暗さを感じさせない。」「人各々の好みで勝手だが、私は甘いものより酸い方を好むので、この作品をそれほど高くは評価しなかった。」「それでもみんなが藤井氏の「虹」に授賞しようと云った時長いものに巻かれろではなく、少しも反対する気持はなかった。」
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他の候補作
柴田道司
「川の挿話」
中村光至
「氷の庭」
中川静子
「白い横顔」
三好文夫
「重い神々の下僕」
井上武彦
「銀色の構図」
稲垣真美
「苦を紡ぐ女」
古川薫
「走狗」
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候補者・作品
柴田道司男(54歳)×各選考委員 
「川の挿話」
短篇 130
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太
男53歳
8 「(引用者注:「虹」の)次に私が感心した」「作者の力量を十分に見た。」「一所懸命に書いてあるのが気持よい。しかし、過去の直木賞作品に匹敵するところまでは、まだいっていないようである。」
海音寺潮五郎
男63歳
11 「一体、候補作品に共通する欠点は、熱心すぎて余裕と遊びがなく、従って楽しくないところにあるが、この作品には多少の余裕がある。」「しかし、これくらいの作品はこれまでもずいぶんあったという説が出た。言われてみればその通りだ。推す気がなくなった。」
小島政二郎
男71歳
15 「候補作品でなかったら、私は途中で読むのを止めただろう。」「いつまで読んでいても、活字が紙から立ち上って来ないからである。」
川口松太郎
男65歳
17 「文章は、ごつごつと手ざわりが荒く、読むのに苦痛を感じさせる。材料に頼りすぎていかに読ませるかという文章上の習練がない。」「読ませる文体を持つ作家でない限り直木賞作家にはなれない。」「作品としては「川の挿話」も棄てがたく、採点もこの二作(引用者注:「虹」と「川の挿話」)に分れ、僅差で「虹」が当選した。(引用者中略)妥当な結果だと思う。」
中山義秀
男64歳
13 「題材は面白いが、表現が巧緻だとは言いがたい。焦点とするところがむだなく一筋につらぬかれていたならば、もっと効果があがったろうと惜しまれる。」
木々高太郎
男68歳
3  
大佛次郎
男67歳
29 「この一篇に感心した。」「描かれている人間に素朴な厚味があって、手ごたえが重かった。」「幾度か繰返して読んでも出ている人間たちの人間臭さにその度に深い微笑を味わい得ると思う。」「私は好きだった、優れた作品である。」
村上元三
男55歳
4 「挿話の一つ一つは面白いのに、作者の説明と感傷に無駄が多い。」
松本清張
男55歳
7 「詩を感じさせる文章だが、何といってもエピソードの寄せ集めといった感じは免れない。小説、特に直木賞的作品は、物語性が主体とならなければなるまい。」
今日出海
男61歳
0  
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他の候補作
藤井重夫
「虹」
中村光至
「氷の庭」
中川静子
「白い横顔」
三好文夫
「重い神々の下僕」
井上武彦
「銀色の構図」
稲垣真美
「苦を紡ぐ女」
古川薫
「走狗」
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候補者・作品
中村光至男42歳×各選考委員 
「氷の庭」
長篇 445
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太
男53歳
15 「これは直木賞でなしに芥川賞の方へまわすべきでないかと思った。」「芥川賞の方へまわしても恐らくは通らなかっただろう。その芸術性において、また娯楽性において、妙に中途半端に終っているからである。」
海音寺潮五郎
男63歳
14 「聾唖学校という特殊世界の内部をのぞかせることによって、大へんおもしろかった。しかし、主題になっている職員らの権謀術数的争いは、納得出来るようには描かれていない。」「設定が誤っているのである。あるいは書き足りないのである。」
小島政二郎
男71歳
13 「候補作品でなかったら、私は途中で読むのを止めただろう。」「いつまで読んでいても、活字が紙から立ち上って来ないからである。」
川口松太郎
男65歳
0  
中山義秀
男64歳
0  
木々高太郎
男68歳
0  
大佛次郎
男67歳
0  
村上元三
男55歳
10 「三篇(引用者注:「氷の庭」「苦を紡ぐ女」「重い神々の下僕」)の中から、と考えていたが、やはり銓衡をやって議論を続けているうちに、材料だけに興味を持ってはいけない、と考え直した。」「材料は面白いのに、小説としてはまだ未完成」
松本清張
男55歳
6 「相変らず老練な筆だが、今回は長すぎたために、かえって平板になった。依然として聾唖教育の世界にとり組む執念にはいささかおどろく。」
今日出海
男61歳
0  
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他の候補作
藤井重夫
「虹」
柴田道司
「川の挿話」
中川静子
「白い横顔」
三好文夫
「重い神々の下僕」
井上武彦
「銀色の構図」
稲垣真美
「苦を紡ぐ女」
古川薫
「走狗」
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候補者・作品
中川静子女46歳×各選考委員 
「白い横顔」
短篇 87
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太
男53歳
0  
海音寺潮五郎
男63歳
0  
小島政二郎
男71歳
5 「小説には、小説の文体というものがあることを熟考してもらいたいと思う。」
川口松太郎
男65歳
0  
中山義秀
男64歳
15 「女流の真剣さが目についた。」「叙述と心理の追及が叮嚀である。新しさと巧みさはないが、女主人公の心理過程には読む者を首肯させないではおかない、ある強さをもっている。」
木々高太郎
男68歳
0  
大佛次郎
男67歳
0  
村上元三
男55歳
6 「地方の同人雑誌での作家の中に、これぐらいの技倆を持った人はざらにいるし、この人はむしろ大衆文学をやる気持など持っていないと思われる。」
松本清張
男55歳
0  
今日出海
男61歳
0  
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他の候補作
藤井重夫
「虹」
柴田道司
「川の挿話」
中村光至
「氷の庭」
三好文夫
「重い神々の下僕」
井上武彦
「銀色の構図」
稲垣真美
「苦を紡ぐ女」
古川薫
「走狗」
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候補者・作品
三好文夫男35歳×各選考委員 
「重い神々の下僕」
短篇 104
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太
男53歳
8 「(引用者注:「虹」の)次に私が感心した」「作者の力量を十分に見た。」「一所懸命に書いてあるのが気持よい。しかし、過去の直木賞作品に匹敵するところまでは、まだいっていないようである。」
海音寺潮五郎
男63歳
18 「一番買った。」「作者の精神に先ず好意を持った。」「かすかに推理小説的手法を用いて、読者を引いて行く手口もよいと思った。アイヌの青年のこの抵抗は、常識的には無駄な抵抗であるが、最も高い抵抗、最も高い抗議は、常識的には常に無駄なのだ。ぼくはこの悲壮さをよしとした。」
小島政二郎
男71歳
5 「小説には、小説の文体というものがあることを熟考してもらいたいと思う。」
川口松太郎
男65歳
0  
中山義秀
男64歳
13 「題材は面白いが、表現が巧緻だとは言いがたい。焦点とするところがむだなく一筋につらぬかれていたならば、もっと効果があがったろうと惜しまれる。」
木々高太郎
男68歳
14 「サスペンスがあって、もう一つ主人公の迫力のある考え方がスリルとなってしまいまでよませる。然し最後に、やっぱり犯人はその人だったとなると、スリルのやり場がない。然し、推理小説ではないから、それを僕は批難したのではない。」
大佛次郎
男67歳
0  
村上元三
男55歳
12 「三篇(引用者注:「氷の庭」「苦を紡ぐ女」「重い神々の下僕」)の中から、と考えていたが、やはり銓衡をやって議論を続けているうちに、材料だけに興味を持ってはいけない、と考え直した。」「未練があったが、やはり大衆文学作品を選んで、職業作家になれる人を、と考えると、藤井重夫氏以外にはなかった。」
松本清張
男55歳
0  
今日出海
男61歳
0  
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他の候補作
藤井重夫
「虹」
柴田道司
「川の挿話」
中村光至
「氷の庭」
中川静子
「白い横顔」
井上武彦
「銀色の構図」
稲垣真美
「苦を紡ぐ女」
古川薫
「走狗」
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候補者・作品
井上武彦男(40歳)×各選考委員 
「銀色の構図」
短篇 120
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太
男53歳
0  
海音寺潮五郎
男63歳
0  
小島政二郎
男71歳
0  
川口松太郎
男65歳
0  
中山義秀
男64歳
0  
木々高太郎
男68歳
0  
大佛次郎
男67歳
0  
村上元三
男55歳
3 「同じこと(引用者注:地方の同人雑誌での作家の中に、これぐらいの技倆を持った人はざらにいるし、この人はむしろ大衆文学をやる気持など持っていないと思われること)が、井上武彦氏の「銀色の構図」にも言える。」
松本清張
男55歳
0  
今日出海
男61歳
0  
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他の候補作
藤井重夫
「虹」
柴田道司
「川の挿話」
中村光至
「氷の庭」
中川静子
「白い横顔」
三好文夫
「重い神々の下僕」
稲垣真美
「苦を紡ぐ女」
古川薫
「走狗」
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候補者・作品
稲垣真美男39歳×各選考委員 
「苦を紡ぐ女」
短篇 109
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太
男53歳
15 「これは直木賞でなしに芥川賞の方へまわすべきでないかと思った。」「芥川賞の方へまわしても恐らくは通らなかっただろう。その芸術性において、また娯楽性において、妙に中途半端に終っているからである。」
海音寺潮五郎
男63歳
0  
小島政二郎
男71歳
18 「候補作品でなかったら、私は途中で読むのを止めただろう。」「いつまで読んでいても、活字が紙から立ち上って来ないからである。」「活字が紙の上に寝ているために、現実の生活ではありそうもない彼女(引用者注:母のけい)の生態が見過しにされている。」
川口松太郎
男65歳
0  
中山義秀
男64歳
15 「女流の真剣さが目についた。」「(引用者注:老女の)時代おくれの生き方に、頑固さや愚昧なものが感じられないのは、(引用者中略)生きてゆく態度にあやふやな誤魔化しがないからであろう。」
木々高太郎
男68歳
17 「僕の心を引いた」「これを一席として、僕は委員会に出たくらいである。」「その中に出てくる異常な、苦しみと遠慮の人物である母親を、はじめから一貫した人物として描いている」「然し、委員会では、高点は入ったが当選に至らなかった。」
大佛次郎
男67歳
0  
村上元三
男55歳
10 「三篇(引用者注:「氷の庭」「苦を紡ぐ女」「重い神々の下僕」)の中から、と考えていたが、やはり銓衡をやって議論を続けているうちに、材料だけに興味を持ってはいけない、と考え直した。」「読後の後味が悪い。」
松本清張
男55歳
0  
今日出海
男61歳
0  
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他の候補作
藤井重夫
「虹」
柴田道司
「川の挿話」
中村光至
「氷の庭」
中川静子
「白い横顔」
三好文夫
「重い神々の下僕」
井上武彦
「銀色の構図」
古川薫
「走狗」
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候補者・作品
古川薫男40歳×各選考委員 
「走狗」
短篇 33
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太
男53歳
6 「最後の数行で、やっと小説になっているという感じである。こういう描き方よりも、第一行目から小説を感じさせて貰いたいと思った。」
海音寺潮五郎
男63歳
0  
小島政二郎
男71歳
0  
川口松太郎
男65歳
0  
中山義秀
男64歳
9 「この程度では大楽源太郎の悲劇が、充分描きつくされたというまでにはゆかない。」
木々高太郎
男68歳
10 「歴史上の異常な人物を描いて、而も、その描き方が非情であればあるほど、よかった。然し海音寺さんが、一寸でも調べれば判る歴史上の誤りがあるといったので、それが僕には判らなかったが、ひっこめた。」
大佛次郎
男67歳
0  
村上元三
男55歳
5 「新人がこういうところへ入って行くのは、よくよく覚悟の上でないと危険だ、と思わせられた。」
松本清張
男55歳
19 「私は最初に古川薫氏の「走狗」を推したが、九対一でまっ先に討死した。」「文体緊密にして、極力描写の筆を惜しんだ作だ。私は今回の候補作家の中で、最も将来伸びうる人ではないかと考える。」
今日出海
男61歳
0  
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他の候補作
藤井重夫
「虹」
柴田道司
「川の挿話」
中村光至
「氷の庭」
中川静子
「白い横顔」
三好文夫
「重い神々の下僕」
井上武彦
「銀色の構図」
稲垣真美
「苦を紡ぐ女」
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