直木賞のすべて
選評の概要
45.
4647484950.
5152535455.
5657585960.
6162636465.
6667686970.
7172737475.
7677787980.
8182.
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Last Update[H26]2014/8/17

松本清張
Matsumoto Seicho
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生没年月日【注】 明治42年/1909年12月21日~平成4年/1992年8月4日
在任期間 第45回~第82回(通算19年・38回)
在任年齢 51歳6ヶ月~70歳0ヶ月
経歴 本名=松本清張(マツモト・キヨハル)。広島県生まれ、福岡県小倉市(現・北九州市)出身。小倉市立板櫃尋常小学校高等科卒。川北電気の給仕、石版印刷見習職人を経て、朝日新聞九州支社で広告版下を書く。のち入社、広告部に配属。芥川賞受賞後、東京本社に転勤し、昭和31年/1956年退社。
受賞歴・候補歴
  • 週刊朝日「百万人の小説」入選(昭和26年/1951年)「西郷札」
  • |候補| 第25回直木賞(昭和26年/1951年上期)「西郷札」
  • 第1回オール新人杯[佳作](昭和27年/1952年下期)「啾啾吟」
  • |候補| 第28回直木賞(昭和27年/1952年下期)「或る「小倉日記」伝」
  • |候補| 第28回芥川賞(昭和27年/1952年下期)「或る「小倉日記」伝」
  • 第10回日本探偵作家クラブ賞(昭和32年/1957年)『顔』
  • 第16回文藝春秋読者賞(昭和34年/1959年上期)「小説帝銀事件」
  • |候補| 第14回毎日出版文化賞(昭和35年/1960年)『日本の黒い霧』
  • 第5回婦人公論読者賞(昭和41年/1966年)「砂漠の塩」
  • 第1回吉川英治文学賞(昭和42年/1967年)『昭和史発掘』『花氷』『逃亡』その他
  • 日本ジャーナリスト会議賞(昭和45年/1970年)『日本の黒い霧』
  • 第18回菊池寛賞(昭和45年/1970年)『昭和史発掘』を軸とする創作活動
  • 第3回小説現代ゴールデン読者賞(昭和46年/1971年上期)「留守宅の事件」
  • 第29回NHK放送文化賞(昭和52年/1977年度)
  • 朝日賞(平成1年/1989年度)"社会派推理小説の創始、現代史発掘など多年にわたる幅広い作家活動"
処女作 「西郷札」(『週刊朝日』昭和26年/1951年春季増刊号[3月])
個人全集 『松本清張全集』全3期・66巻(昭和53年/1978年4月~平成8年/1996年3月・文藝春秋刊)
『松本清張短編全集』(昭和52年/1977年5月~昭和53年/1978年4月・光文社/カッパ・ノベルス)
『松本清張小説セレクション』全36巻(平成6年/1994年11月~第36巻=平成8年/1996年4月・中央公論社刊)
直木賞候補歴 第25回候補 「西郷札」(『週刊朝日』昭和26年/1951年春季増刊号[3月15日])
第28回候補 「或る「小倉日記」伝」(『三田文學』昭和27年/1952年9月号)
備考
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下記の選評の概要には、評価として◎か○をつけたもの(見方・注意点を参照)、または受賞作に対するもののみ抜粋しました。さらにくわしい情報は、各回の「この回の全概要」をクリックしてご覧ください。

直木賞 45 昭和36年/1961年上半期   一覧へ
選評の概要 最高の出来ばえ 総行数57 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男51歳
候補 評価 行数 評言
男42歳
33 「八篇の候補作のうち、水上勉氏の「雁の寺」が抜群で、ほとんど全員一致をみた。」「山中の禅寺の暗い雰囲気と、人間関係の陰湿なからみ合いとがよく溶け合っている。」「もとより、些少の瑕を指摘するのは容易だが、重量感がそれを圧している。ただ、小僧が和尚を殺す経過の裏の段になると、それまでの迫力が一挙に落ちてくるのは、いわゆる推理小説の持つ宿命的な欠陥であろう。」
杜山悠
男44歳
21 「感心した。小藩の末端出先機関の小役人が生き生きと描かれている。」「農民の描写が類型的な暗さに終ったのは惜しい。」「派手な過剰描写の多い時代小説の中では、こういう作品がかえって稀少価値を持つようになった。」「(引用者注:「雁の寺」の他に)もう一作を新人から採る意味で、私は杜山氏を推した。」
選評出典:『オール讀物』昭和36年/1961年10月号
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直木賞 46 昭和36年/1961年下半期   一覧へ
選評の概要 淡彩の佳さ 総行数58 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男52歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
20 「その巧緻な文章で抒情を盛り上げた佳品であることで認めたい。」「直木賞の性格としては、もっとエネルギーのあるものを取りたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年4月号
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直木賞 47 昭和37年/1962年上半期   一覧へ
選評の概要 類型的な解釈 総行数61 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男52歳
候補 評価 行数 評言
男50歳
20 「いずれも物足りなくて、積極的に推せなかった。」「伝記とするには読みものに過ぎているし、人間像を書いたつもりなら、作者の特別な眼が感じられない。」
  「今回は受賞作なしとしたかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年10月号
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直木賞 48 昭和37年/1962年下半期   一覧へ
選評の概要 文体の清新さ 総行数60 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男53歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
13 「氏の文体の清新さと着想の独得さを評価したい。」「ただこの作品は、小説とは呼べないところに難点があるが、この資性は相当な構成力を持っていると思う。」
笹沢左保
男32歳
17 「氏の作品の中で最優秀とは云えないが、最近の氏の活動は職業作家として将来性ある才能を感じさせるに十分である。」「いうまでもなく笹沢氏はすでに流行作家だが、だからといって、受賞対象から外す理由はないように思う。」
女37歳
15 「よく調べてある歴史小説だが、新人としてもう少し文体の清新さを期待したかった。」「重量的な長篇作家として特色を出すのも結構だが、短篇にもまた巧みなところを見せて欲しい。」
  「所用で旅行したため、書面回答になった」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年4月号
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直木賞 49 昭和38年/1963年上半期   一覧へ
選評の概要 凡庸でない手腕 総行数53 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男53歳
候補 評価 行数 評言
男64歳
16 「いわば古臭さが取得だが、これは近ごろ芸術づいてかえってテーマのひ弱い小説の多いなかで、見失われた直木賞的なものを輓回しているといえる。人から聞いた身上話を材料にしてこれだけまとめるのは凡庸でない。」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年10月号
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直木賞 50 昭和38年/1963年下半期   一覧へ
選評の概要 遅すぎた春 総行数64 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男54歳
候補 評価 行数 評言
男57歳
17 「読みごたえのある好短篇ばかりで、殊に「道祖神幕」と「暗い血」とが傑出している。」「この人の作品を今度選んだことは委員会としても遅すぎたのである。」
野村尚吾
男52歳
23 「「戦雲の座」のほうに新しさを見た」「足軽の発生を小説にこのように書いたものは初めてだ。人物が書き分けられているし、絡み合いにも工夫が凝らされている。」
男55歳
9 「あとの一篇を安藤鶴夫氏の「巷談本牧亭」と野村尚吾氏の「戦雲の座」が競り合った」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年4月号
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直木賞 51 昭和39年/1964年上半期   一覧へ
選評の概要 平均点以下の争い 総行数36 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男54歳
候補 評価 行数 評言
真木桂之助
男35歳
12 「地方自治体(県・市)と中央官庁とのからみ合いがよく出ている。」「ただ、このテーマを十分に発展させるには枚数が足りなかった。」「筆力のある人だと思う。」
  「今回は、とびぬけていいものがなく、平均点以下のところでのせり合いだった。」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年10月号
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直木賞 52 昭和39年/1964年下半期   一覧へ
選評の概要 自信というもの 総行数48 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男55歳
候補 評価 行数 評言
女39歳
32 「この作者は史料の勉強家で、史料のなかから小説の題材を発見するのにすぐれた資性を持っている。」「もう少し暗い血の争いが出ていれば、重味が出たと思うが、今度の受賞を機会に、いよいよ本腰になれるだろう。」
女37歳
16 「珍しい傾向の作品だけに、これだけでは、やや決しかねるところが私にあった。もう一作を見てから積極的に推す機会を持ちたかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年4月号
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直木賞 53 昭和40年/1965年上半期   一覧へ
選評の概要 破れ放し 総行数59 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男55歳
候補 評価 行数 評言
古川薫
男40歳
19 「私は最初に古川薫氏の「走狗」を推したが、九対一でまっ先に討死した。」「文体緊密にして、極力描写の筆を惜しんだ作だ。私は今回の候補作家の中で、最も将来伸びうる人ではないかと考える。」
男49歳
23 「私は残念ながらあまり高く買えなかった。」「暗さを感じさせない明るい作品ではあるが、筋も筆もいささか甘いように思う。作者は、かなり通俗的な感傷のところで溺れているような気がする。」「フィクションの中に現実性を感じさせなければならないのに、これはそれがない。」
  「今回は低調であった。いいものがあまりなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年10月号
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直木賞 54 昭和40年/1965年下半期   一覧へ
選評の概要 少数派の言 総行数46 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男56歳
候補 評価 行数 評言
立原正秋
男40歳
16 「佳作だと思う。抑制のきいた文章は適度の感情を訴え、描写も的確である。構成もしっかりして緊密を感じる。」
男32歳
0  
男44歳
0  
  「このへんで、賞を与えて活躍できる人、いや、受賞が噴射となってさらに飛躍できる人の出現を望みたい。」「すでにある程度の評価を得ている新進作家に賞を与えるのが最もよろこばしいと思う。」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年4月号
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直木賞 55 昭和41年/1966年上半期   一覧へ
選評の概要 「運」を思う…… 総行数40 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男56歳
候補 評価 行数 評言
男40歳
12 「この人は近来にないストリーテラーだと思うが、ここのところ、設定がやや固定した感があって、ちょっと心配だったけれど、受賞作はその杞憂を消した。」
結城昌治
男39歳
13 「すでに中堅作家として安定した道を歩いている結城昌治氏も推したが、「白昼堂々」は面白いけれど、受賞作とするには少し軽量であった。」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年10月号
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直木賞 56 昭和41年/1966年下半期   一覧へ
選評の概要 喜びを共に 総行数55 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男57歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
13 「すでに、この作者の前期の候補作品や、その後に発表された作品などからみて実力十分で、何も云うことはない。」「この作者の新鮮さが今後の文壇に確実な地歩を築くことを疑わない。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年4月号
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直木賞 57 昭和42年/1967年上半期   一覧へ
選評の概要 上質なハードボイルド 総行数56 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男57歳
候補 評価 行数 評言
野坂昭如
男36歳
13 「この作家は自分の文体を持ち、それを武器に、とにかく現代の一面を描いている。他人にないそのユニーク性を私は買う。」「よけいなことだが、テレビなどの雑業を整理し、新フォームの小説開拓に専念されることを望みたい。」
平井信作
男54歳
12 「はじめのうち、これも私は支持したのだが、もちろん授賞作にあたるものではない。これは作者の経験である。(引用者中略)将来、この作者がフィクションとしてこの程度のものを書かなければ作家としての素質に信が措けない。」
男34歳
17 「この作のテーマになった事件の裏側は私も知らないではないので、多少の不満(たとえば組織が描かれてない)もあるが、上質なハードボイルドで、読んで文句なしに面白い。直木賞も運不運があって、有力な対抗馬がないときはどうしてもトクをする。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年10月号
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直木賞 58 昭和42年/1967年下半期   一覧へ
選評の概要 清新な筆致 総行数46 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男58歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
16 「前回からの推薦者としては同慶に堪えない。私の好みとしては「アメリカひじき」よりも「火垂るの墓」をとりたい。だが、野坂氏独特の粘こい、しかも無駄のない饒舌体の文章は現在を捉えるときに最も特徴を発揮するように思う。」
男37歳
10 「今回の「聖少女」が推理小説でなかったことは私としてはいささか残念だが、しかし、氏はこれによって異なった分野にも才能のあることを示した。」
  「従来の二人受賞というのは、弱い作品を抱き合せて一本にしたという感のものがないでもなかったが、今度のは両方とも強かったので一方を捨てがたくなったのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年4月号
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直木賞 59 昭和43年/1968年上半期   一覧へ
選評の概要 低調だった 総行数45 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男58歳
候補 評価 行数 評言
  「今期は低調だった。こういうときは、こちらの力も抜けてくる。」「私は今回は授賞作なしの意見」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年10月号
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直木賞 60 昭和43年/1968年下半期   一覧へ
選評の概要 安心できる作家 総行数49 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男59歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
14 「受賞作は陳氏のものとしてはとくにすぐれたものではない。」「題材からいっても氏の薬籠中のものだから氏としては平均作の上質の部類だろう。ということは受賞以後の活躍が間違いないことである。」
浅田晃彦
男53歳
10 「私には面白かった。」「もしこの「算術」が多少の典拠を手がかりとしての創作だったら珍重すべき才能である。白井喬二氏の初期の作品をよむような興味をおぼえた。」
男43歳
15 「感じるのは氏が努力型だということである。一作ごとの精進のあとにそれが現われている。」「受賞作の題材は有名な事件だけに、構成上に難点がある。文章もうまいとはいえない。その意味で私はあともう一作を待ちたかったが、多数決にしたがった。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年4月号
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直木賞 61 昭和44年/1969年上半期   一覧へ
選評の概要 安定感 総行数53 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男59歳
候補 評価 行数 評言
女45歳
38 「おさめられた諸短篇をよみ、すでにでき上っている実力の安定を感じた。」「近ごろ珍しいドライなユーモアで、塩からいペーソスがある。これが作者の技巧でなく体質から出ているところに信頼がもてる。」「私も一、二篇を読んだだけだったら推薦をためらったかもしれないが、作品集の全部をよみ、大丈夫と思ったのである。直木賞にはそういう意味がある」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年10月号
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直木賞 62 昭和44年/1969年下半期   一覧へ
選評の概要 ノンフィクション 総行数58 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男60歳
候補 評価 行数 評言
  「或る新聞の文化欄が、ノンフィクション的な作品が直木賞の性格にそわないという強い批判があって(引用者注:「藤田嗣治」が)落ちた、という意味を書いているが、誤りである。そんなことをいった委員は一人もいない。安心してノンフィクションの佳作を書いていただきたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年4月号
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直木賞 63 昭和45年/1970年上半期   一覧へ
選評の概要 成熟と進行 総行数52 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男60歳
候補 評価 行数 評言
男43歳
18 「いまさらの感があるが、近ごろの直木賞に対する世間の関心からすると、やはり受賞はあったほうがよい。結城氏は控え目な作家で、作風も都会的な含羞をもっている。文章は練り上げられたものだが、決して自分の顔をつき出すことはない。」
男36歳
23 「これまでの氏の作品の中ではいちばん出来がよい。」「だが、委員会の席上で、私は渡辺氏のは今期を見送り、もっと長いのを期待したいと云った。」「この作品の短篇的な長所は、同時に欠点にもつながっている。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年10月号
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直木賞 64 昭和45年/1970年下半期   一覧へ
選評の概要 武田氏の構成力 総行数57 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男61歳
候補 評価 行数 評言
武田八洲満
男43歳
30 「推すなら武田八洲満氏の「紀伊国屋文左衛門」だと思った。ともかくこれには構成がある。史実も自分のものにしている。」「(引用者注:荻原重秀を)歩の悪い仕事を上から押しつけられる能吏として捉えていることに感心した。」「構想力のある新人と思う。」
男50歳
8 「わたくしは消極的だった。文章もうまく、話にも好感がもてるが、直木賞には私小説的なもの(この作品が私小説というのではない)よりも、やはり大きな構成のあるものを望みたい。」
  「今期は強い作品がなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年4月号
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直木賞 65 昭和46年/1971年上半期   一覧へ
選評の概要 後作に期待 総行数48 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男61歳
候補 評価 行数 評言
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年10月号
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直木賞 66 昭和46年/1971年下半期   一覧へ
選評の概要 次回に期待 総行数51 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男62歳
候補 評価 行数 評言
  「全候補作品を通読したとき、これでは困ると思った。困るというのは授賞作が見当らない意味だけでなく、この程度のものが一期間の推薦作かと思ったからである。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年4月号
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直木賞 67 昭和47年/1972年上半期   一覧へ
選評の概要 大型作家の可能性 総行数55 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男62歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
28 「第一に推したのは、井上ひさし氏のこれまでの仕事を瞥見して、将来発展の可能性を大いに持ったからである。」「ふざけた小説だとみるのは皮相で、作者は戯作者の中に入って現代の「寛政」を見ている。」「大型作家になる可能性(これは可能性)は十分にある。」
男47歳
15 「私はもう一回見送ってあとを待ちたかった。」「資料と小説的な描写とがどうもしっくり融合していない。」「資料に対するもう一つの追及と発見をも望みたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年10月号
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直木賞 68 昭和47年/1972年下半期   一覧へ
選評の概要 近来の低調 総行数52 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男63歳
候補 評価 行数 評言
  「委員会に出る前に、候補作を努力なしに片端から消してゆくと「そして誰もいなくなった」結果になった。こういうのを抱えて出席するのは寂しい。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年4月号
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直木賞 69 昭和48年/1973年上半期   一覧へ
選評の概要 今後を期待 総行数59 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男63歳
候補 評価 行数 評言
男38歳
14 「その土俗的な三味線弾きの迫力に感心した。」「描写が絃の音を耳や腹に響かせているようである。」「氏が三味線以外の世界に異った音色をひろげてゆくことを期待したい。」
男45歳
19 「あまりに細部描写に蔽われているために全体の迫力を弱めているのは氏の美的欠点であろうか。だが、今度の作品はよほど省略が効いている。」「しかし、氏の作品にはこれまでのところ惜しいことにかくべつ新しい発想も視野もみられない。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年10月号
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直木賞 70 昭和48年/1973年下半期   一覧へ
選評の概要 次作を待つ 総行数55 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男64歳
候補 評価 行数 評言
  「今回はなべて低調であった。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年4月号
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直木賞 71 昭和49年/1974年上半期   一覧へ
選評の概要 積極的に推す 総行数54 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男64歳
候補 評価 行数 評言
男41歳
19 「曾つては長谷川幸延氏の世界でもあったが、藤本氏のは芸人の怨念といったものがこもっている。」「藤本氏はようやく腰がきまり、しかもこれに脂が乗った感じである。積極的に推すことができた。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年10月号
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直木賞 72 昭和49年/1974年下半期   一覧へ
選評の概要 対照の妙 総行数57 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男65歳
候補 評価 行数 評言
男41歳
20 「格段に腕を上げてきた。この作品の題名がそのまま結末になっているところ、また、あっさりと仕上げて、しかも情緒を漂わせているところ、O・ヘンリーの短篇の妙を思わせるものがある。」
男43歳
35 「参考に「非英雄伝」(以前の候補作で再読)、「太陽の葬送」を読んだが、手腕はしっかりしたものである。」「先覚芸術家の気骨を描く。文体よくそれに相応する。冬崖の伝記に詳しいものがないのも小説化に有利している。」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年4月号
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直木賞 73 昭和50年/1975年上半期   一覧へ
選評の概要 「ニューヨーク」が救い 総行数138 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男65歳
候補 評価 行数 評言
  「今期は低調である。」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年10月号
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直木賞 74 昭和50年/1975年下半期   一覧へ
選評の概要 文章がうまい 総行数57 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男66歳
候補 評価 行数 評言
男38歳
37 「前から好評を聞いていたが、読了して二つの感想をもった。文章がうまい。会話が地の文につづく変化とリズム感、改行の少いのも記録的なものの効果をあげている。」「しかし、その一面、犯行の詳細を外側から書いて積みあげ、犯人の人間像を彫りくぼめるという意図がかならずしも成功しているとは思えない。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年4月号
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直木賞 75 昭和51年/1976年上半期   一覧へ
選評の概要 低調 総行数54 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男66歳
候補 評価 行数 評言
  「今期は低調。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年9月号
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直木賞 76 昭和51年/1976年下半期   一覧へ
選評の概要 全面的に賛成 総行数57 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男67歳
候補 評価 行数 評言
男45歳
29 「今回の候補作品中で小説になっているのはこれだけであり、作家を感じさせたのもこれだけである。」「ヘタな「純文学」のように平板乾燥にならないのは、わたしもその一端を垣間見ているモデルの奇矯さもさることながら作者の構成の腕である。」「はじめはその虚構性の稀薄さに直木賞的でないという一抹の危惧もあったが、受賞には全面的に賛成した。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年4月号
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直木賞 77 昭和52年/1977年上半期   一覧へ
選評の概要 井口氏に期待する 総行数56 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男67歳
候補 評価 行数 評言
井口恵之
男48歳
12 「場末の小さな印刷所の状態がよくかけているし、情死の原因も借金に苦しむ男に女が同情するという乾いたもので現代風俗が出ている。」「ただ、これ一作だけで直木賞とするにはためらう。」
色川武大
男48歳
18 「義務的に読ませられるという感じでなしにたのしく読んだ」「達意の文章で、身辺雑記ふうでありながら脚色も入って面白い読みものになっている。だが、あまりに断片挿話の寄せあつめ式で、連作とみるには一貫性がない。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年10月号
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直木賞 80 昭和53年/1978年下半期   一覧へ
選評の概要 貴重な文体 総行数56 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男69歳
候補 評価 行数 評言
男42歳
11 「まことに才筆である。文明開化の大阪ものだが、大佛次郎氏の開化の「横浜もの」と東西の対応になり得るかもしれない。」「探偵ものに見えるかもしれないが、真意はそうでなく、明治初期の市井風俗を描いたもの。この領域に進まれることを作者に望む。」
女52歳
35 「本命と見られていたようだが、選考委員会ではただちにこれに授賞が決定したのではない。多かったのは、読むのに骨が折れる、という声だった。」「しかし、一方から考えると、氏の文章は説話体であり、説話体なら饒舌が一つの特徴である。」「一絃の琴(今委員によれば、じっさいはそれほどでもない楽器だそうだが)を描写の上で芸術品にした文学的手腕を評価したい。」
選評出典:『オール讀物』昭和54年/1979年4月号
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直木賞 82 昭和54年/1979年下半期   一覧へ
選評の概要 才能の満開を 総行数59 (1行=14字)
選考委員 松本清張 男70歳
候補 評価 行数 評言
選評出典:『オール讀物』昭和55年/1980年4月号
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