直木賞のすべて
選評の概要
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5657585960.
6162636465.
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96979899100.
101102.
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Last Update[H28]2016/8/20

村上元三
Murakami Genzo
生没年月日【注】 明治43年/1910年3月14日~平成18年/2006年4月3日
在任期間 第32回~第102回(通算35.5年・71回)
在任年齢 44歳9ヶ月~79歳9ヶ月
経歴 旧朝鮮元山生まれ。青山学院中等部卒。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第15回サンデー毎日大衆文芸[選外佳作](昭和9年/1934年下期)「利根の川霧」
  • |候補| 第16回サンデー毎日大衆文芸[選外佳作](昭和10年/1935年上期)「近江くづれ」
  • |候補| 第9回直木賞(昭和14年/1939年上期)「蝦夷日誌」
  • |候補| 第11回直木賞(昭和15年/1940年上期)「算盤」
  • 第12回直木賞(昭和15年/1940年下期)「上総風土記」その他
  • |候補| 第4回新潮社文芸賞〔第二部〕(昭和16年/1941年)『先駆者の旗』
  • 第16回NHK放送文化賞(昭和39年/1964年度)
  • 紫綬褒章(昭和49年/1974年)
  • 勲三等瑞宝章(昭和56年/1981年)
処女作 「利根の川霧」(昭和9年/1934年)
直木賞候補歴 第9回候補 「蝦夷日誌」(『大衆文藝』昭和14年/1939年5月号)
第11回候補 「算盤」(『大衆文藝』昭和15年/1940年5月号)
第12回受賞 「上総風土記」(『大衆文藝』昭和15年/1940年10月号)その他
サイト内リンク 小研究-記録(年少受賞)
備考 ホームページをご覧の方より情報をご提供いただき、
「上総風土記」収録の河出書房市民文庫の刊行年月を追加しました。
貴重な情報ありがとうございます。
(2007.6.16記)
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下記の選評の概要には、評価として◎か○をつけたもの(見方・注意点を参照)、または受賞作に対するもののみ抜粋しました。さらにくわしい情報は、各回の「この回の全概要」をクリックしてご覧ください。

直木賞 32 昭和29年/1954年下半期   一覧へ
選評の概要 大へんな役目 総行数83 (1行=15字)
選考委員 村上元三 男44歳
候補 評価 行数 評言
男42歳
12 「この人がこれから書くであろう一連の動物を扱った作品は、大衆文学に新風を吹き込むものとして、期待していいと信ずる。」
男39歳
13 「梅崎氏の作家としての実績に直木賞を上げたほうがいい、と考えた。」「大衆文学とか純文学とかいったことにこだわらずに、作家活動を続ける人だと思う。」
  「はじめて出席した審査会の空気は、まことに楽しいものであり、わたしにも、ずいぶん勉強になったが、ひどくくたびれた。」
選評出典:『オール讀物』平成15年/2003年3月号再録(初出:『オール讀物』昭和30年/1955年4月号)
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直木賞 33 昭和30年/1955年上半期   一覧へ
選評の概要 感想 総行数54 (1行=15字)
選考委員 村上元三 男45歳
候補 評価 行数 評言
谷崎照久
男38歳
4 「わたしが点を入れたのは、谷崎照久氏の「箱」と鬼生田貞雄氏の「衆目」の二作であった。」
鬼生田貞雄
男46歳
4 「わたしが点を入れたのは、谷崎照久氏の「箱」と鬼生田貞雄氏の「衆目」の二作であった。」
  「文学をやろうとして書いた作品なのか、読者を対象において書いたのか、又は自分のために書いたのか、はっきりしない作品が多かった。」
選評出典:『オール讀物』平成15年/2003年3月号再録(初出:『オール讀物』昭和30年/1955年10月号)
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直木賞 34 昭和30年/1955年下半期   一覧へ
選評の概要 時代小説のない淋しさ 総行数49 (1行=15字)
選考委員 村上元三 男45歳
候補 評価 行数 評言
男43歳
20 「前回は受賞者が無かったのだから二人に上げては、とわたしは我儘をいった。どちらも直木賞作家として耻しい人ではない。」
男31歳
16 「前回は受賞者が無かったのだから二人に上げては、とわたしは我儘をいった。どちらも直木賞作家として耻しい人ではない。」
今官一
男46歳
8 「いゝ材料を掴んでいるのに、構成と文章が乱れている。しかし、地力のある人だけに、次作を期待したい。」
棟田博
男46歳
15 「実績も一緒に認めて貰えるなら(引用者中略)推したい、」「材料は面白いが、筆の荒さが目立ち、落された。」
  「こんどは時代小説が一篇も候補作品に入っていないのは、わたしには淋しいことであった。」
選評出典:『オール讀物』平成15年/2003年3月号再録(初出:『オール讀物』昭和31年/1956年4月号)
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直木賞 35 昭和31年/1956年上半期   一覧へ
選評の概要 選評 総行数44 (1行=15字)
選考委員 村上元三 男46歳
候補 評価 行数 評言
男46歳
22 「「銀簪」の実績も含めて、わたしは、今官一氏を推した。」「せっかくのいい材料を、料理し損っているように思うが、(引用者中略)この人は直木賞を貰っても充分に今後、作家活動を続けられる人だ、と信じた。」
男47歳
17 「この人の作品は、どれもきちんとしていて、難癖のつけられないほど纏まっているが、今からこう纏まりすぎるのに、いささか危険をわたしは覚える。」
  「こんどは該当作なし、という気持で、わたしは銓衡委員会へ出ていった。」
選評出典:『オール讀物』平成15年/2003年3月号再録(初出:『オール讀物』昭和31年/1956年10月号)
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直木賞 36 昭和31年/1956年下半期   一覧へ
選評の概要 選評 総行数52 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男46歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
12 「古い友達としてわたしもうれしいことだが、銓衡委員会の席上では私情をはさむことは許されない。」「最後に委員の票を多く得たのは、やはり作品の持つリリシズムが物を言ったのであろう。」
男58歳
13 「今東光氏のような、作家としても古い経歴を持つ人に、いまさら直木賞を上げても、と思うし、」「今東光氏の作品としては、それほどすぐれたものとは思えない。」
選評出典:『オール讀物』昭和32年/1957年4月号
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直木賞 37 昭和32年/1957年上半期   一覧へ
選評の概要 将来という点で 総行数81 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男47歳
候補 評価 行数 評言
池波正太郎
男34歳
7 「面白い題材を丹念に調べて書いているが、その題材がまだ作者の中で燃焼していないうらみがある。」
村松喬
男40歳
9 「前回の「異境の女」よりも劣るという説があったが、わたしはそうは思わない。しかし、こんどは日本の女を書いてほしかった。」
男35歳
23 「職業作家になり得る新人を世の中へ送り出す、というのが直木賞の目的とすると、さて、という気持にわたしはなった。」
  「これこそ直木賞に推せる、と満々たる自信を持って委員会へ出かけられるだけの作品が、わたしには見つからなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和32年/1957年10月号
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直木賞 38 昭和32年/1957年下半期   一覧へ
選評の概要 新鮮さを 総行数53 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男47歳
候補 評価 行数 評言
小林実
男42歳
5 「大へん未練があったが、この作品は最後で腰くだけがしている。しかし、うまい人だし、次作を待ちたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和33年/1958年4月号
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直木賞 39 昭和33年/1958年上半期   一覧へ
選評の概要 選者の慾 総行数47 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男48歳
候補 評価 行数 評言
女33歳
13 「一ばん有力な候補作品だろう、と思いながら銓衡委員会へ出席した。」「もう一作、読ませて貰ってからでもいいと思ったが、席上ではわたしも推したし、やはり票も多く集った。」
男45歳
9 「こんどの候補作品に多かった敗戦後の外地を扱ったものの中では、一ばんすぐれていると思う。」「「花のれん」とこれを併せて授賞作とわたしは言った。」
選評出典:『オール讀物』昭和33年/1958年10月号
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直木賞 40 昭和33年/1958年下半期   一覧へ
選評の概要 直木賞の条件 総行数56 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男48歳
候補 評価 行数 評言
男31歳
17 「わたしは、日本の小説の中に政治と経済を扱った作品がほとんど無いのを残念に思っているが、(引用者中略)これからは従来の作家に書けなかった経済の面を、三作に一作は書いてほしい。」
男39歳
10 「近頃では出色の推理小説であった。トリックや謎解きにこだわらず、人間を描こうとしている点を認めたい。」
  「芥川賞直木賞の銓衡そのものが、近頃こう派手に扱われるのは、日本の文運隆盛の証しだと考えてよろこんでいいのか何うか、わたしなどは戸惑ってしまうし、ひどく責任を感じて、銓衡の前後数日はぐったりとくたびれる。」
選評出典:『オール讀物』昭和34年/1959年4月号
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直木賞 41 昭和34年/1959年上半期   一覧へ
選評の概要 二つの型 総行数51 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男49歳
候補 評価 行数 評言
女27歳
10 「これからはもっとやわらかい文章で、女でなくては書けない作品を読ませてほしい。」
女45歳
14 「将来も職業作家として立って行ける人を選ぶ、という直木賞の条件に、こんどは頑迷なほどわたしはこだわって、(引用者中略)初めから終いまで反対をした。」
  「偶然、こんどの直木賞は二人とも女性になったが、委員たちは何も才女ブームを煽り立てようという気はない。」
選評出典:『オール讀物』昭和34年/1959年10月号
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直木賞 42 昭和34年/1959年下半期   一覧へ
選評の概要 もっと短篇を 総行数53 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男49歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
14 「第一に推したのだが、それも「大坂侍」という短篇集が裏付けになったからであり、「梟の城」一冊だけだったら、わたしもためらったかも知れない。」「将来も作家として立って行ける充分な実力があるんだから、危な気はない。」
杉森久英
男47歳
8 「わたしも二番目に推したほどだが、この人の将来には期待が持てる。こんどは読みやすくて、おとなの小説を見せてほしい。」
男44歳
5 「やはり「車引殺人事件」というよき短篇集があったので、直木賞にすることにわたしも反対はしなかった。」
  「最近の直木賞候補作品が、こう長篇ばかり多いというのは、どうかと思う。」
選評出典:『オール讀物』昭和35年/1960年4月号
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直木賞 43 昭和35年/1960年上半期   一覧へ
選評の概要 推理小説への疑問 総行数50 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男50歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
6 「整理が足りなかったし、真田信之という人物を主人公に書くべきだったと思うが、これまで五回も直木賞候補になった実力は、受賞に値する。」
  「わたしは推理小説が好きで、乱読しているほうだが、このごろの推理小説の傾向については、いささか疑問を持っている。(引用者中略)なぜこういう形式をとったのか、と考えさせられる作品がいくつもあった。」
選評出典:『オール讀物』昭和35年/1960年10月号
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直木賞 44 昭和35年/1960年下半期   一覧へ
選評の概要 びっくりさせてほしい 総行数56 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男50歳
候補 評価 行数 評言
男39歳
13 「ずいぶん苦労をして、さらりと書き流した風に小説を書いている腕前は、ただの小器用さではない」「これからはあまり品のよくない作品は書かないでほしい。」
男36歳
15 「これほどまでに人物が描き分けられ、一作ごとに面白い題材を掴んでくる人なのだから、こんどの作品も推理小説ではなく、まともな社会小説として書いてほしかった。」
  「総体的に見て、だんだん直木賞候補作品の質が落ちてきているように見えるのは、わたしだけだろうか。」
選評出典:『オール讀物』昭和36年/1961年4月号
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直木賞 45 昭和36年/1961年上半期   一覧へ
選評の概要 いいものはいい 総行数63 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男51歳
候補 評価 行数 評言
男42歳
14 「やはり今回は「雁の寺」に匹敵するほどの作品はなかった」「本命だとかなんとか前評判が高かったにもせよ、水上勉氏の受賞は妥当だったと信ずる。いいものは、いいのだから。」
  「全体的に見て、前回よりも優れた作品が集っていた。」
選評出典:『オール讀物』昭和36年/1961年10月号
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直木賞 46 昭和36年/1961年下半期   一覧へ
選評の概要 やはり出したい 総行数64 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男51歳
候補 評価 行数 評言
杜山悠
男45歳
12 「この作者の大衆文学に対する考え方を、ここらで一度、改めたほうがいいと思う。しかし、こんどの候補作品の中で、わたしはこの作品を第一位に推した。」
男44歳
10 「うまい小品だが、ただそれだけのもの、という印象しか受けなかった。」「ほかの伊藤氏の作品を参照にするというのなら、選考方法を考え直す必要がある、とわたしは思う。」
  「とくにすぐれているものがなくて、少々がっかりした。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年4月号
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直木賞 47 昭和37年/1962年上半期   一覧へ
選評の概要 長篇でも短篇でも 総行数55 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男52歳
候補 評価 行数 評言
男50歳
16 「これは島田清次郎を知らない読者にも面白く読めるに違いない。」「島田清次郎の没落してゆく過程が、やや浅すぎて、実録小説のような弱さを感じさせた。」
  「こんどは今までと違った選考方法を採ったので、投票で残った四篇だけにしぼるという結果になった」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年10月号
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直木賞 48 昭和37年/1962年下半期   一覧へ
選評の概要 久しぶりに時代小説 総行数60 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男52歳
候補 評価 行数 評言
女37歳
11 「何とも書きにくい宝暦治水記という材料を、よくここまで書き込んだ点に、まず感心をした。」「久しぶりに時代小説で受賞者が出たのは、嬉しい。」
男36歳
10 「家庭向きの品のいい連載漫画のような感じだ、とわたしは選考会の席上で言ったが、悪口ではない。こういう風変りな作品が出たことは喜ぶべきだろう」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年4月号
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直木賞 49 昭和38年/1963年上半期   一覧へ
選評の概要 全員一致 総行数55 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男53歳
候補 評価 行数 評言
男64歳
19 「佐藤得二氏の「女のいくさ」だけが傑出していた。」「いささか年代記じみるが、その時代々々の説明が親切に書き入れてあるし、全平という人物がことによく描かれている。」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年10月号
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直木賞 50 昭和38年/1963年下半期   一覧へ
選評の概要 作品が第一 総行数58 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男53歳
候補 評価 行数 評言
男55歳
9 「有名すぎるという説もあったが、これが作者の最初の小説、という点を認めたい。」
男57歳
10 「長いあいだ文学と取組んできた人の年齢が、はっきりとうかがえる。新人とは言えないが、うまい、面白い小説を直木賞作品として選ぶのは、当然であろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年4月号
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直木賞 51 昭和39年/1964年上半期   一覧へ
選評の概要 奮起をのぞむ 総行数51 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男54歳
候補 評価 行数 評言
  「こんどの候補作品は、下読みをした人々の苦労はわかるが、どうもどの作品も、面白いものは一つもなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年10月号
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直木賞 52 昭和39年/1964年下半期   一覧へ
選評の概要 運不運 総行数61 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男54歳
候補 評価 行数 評言
女39歳
8 「今までの実績からいっても、こんどの受賞は順当であろう。」「ひねくれた史観などないし、素直で、好感が持てた。」
女37歳
10 「はじめのとぼけたような面白さが、最後にもあって欲しかった。次作を待ってみては、と言ったが、これが直木賞になることには、そう強力に反対もしなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年4月号
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直木賞 53 昭和40年/1965年上半期   一覧へ
選評の概要 大衆文学らしく 総行数54 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男55歳
候補 評価 行数 評言
男49歳
16 「文章も練達だし、直木賞を受けたら、ちゃんと職業作家として立って行けるに違いないが、無難過ぎるような気がした。」「やはり大衆文学作品を選んで、職業作家になれる人を、と考えると、藤井重夫氏以外にはなかった。あまい、という批評もあったが、文章も練れているし、会話もうまい。」
  「今回は文字通り新人ばかりで、しかも同人雑誌に掲載された作品だけなので、新鮮で魅力があった。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年10月号
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直木賞 54 昭和40年/1965年下半期   一覧へ
選評の概要 欲張りすぎる 総行数60 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男55歳
候補 評価 行数 評言
青山光二
男52歳
7 「最後まで押したが、主人公と扱った世界が直木賞に向かない、という理由で反対され、わずかの差で破れた。しかし、この作家には大きな期待を寄せているし、次作を待ちたい。」
生島治郎
男32歳
6 「どうせ反対されると思ったが、わたしには面白かった。こういう野放図な作品が、直木賞の対象になって悪いとは思えない。」
男44歳
7 「宗家の人々が、なぜ「私」をはじめ日本の兵隊をこれほど信頼するのか、そこのところを、もっと突っ込んで書いて欲しかった。」
男32歳
10 「わたしはそれほど買っていない。」「材料だけの面白さに過ぎない。」
  「こんどの候補作は、すば抜けたものがなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年4月号
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直木賞 55 昭和41年/1966年上半期   一覧へ
選評の概要 桁はずれの作品を 総行数51 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男56歳
候補 評価 行数 評言
結城昌治
男39歳
15 「大衆文学らしい面白さが豊かで、少しぐらい八方破れの作品が直木賞になってもいい、とわたしは前々から考えている。」「作品が軽いという批評で破れた。しかし、わたしはそうは思わない。」
男40歳
8 「前作の「漆の花」よりも面白かった。だが、いつも人間を白い眼で見たような作品ばかりでは、小ぢんまりとまとまった作家になってしまうのではなかろうか。」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年10月号
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直木賞 56 昭和41年/1966年下半期   一覧へ
選評の概要 実力ある新人を 総行数55 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男56歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
13 「面白かったし、久しぶりに満場一致で授賞と決った。」「適当にあまさもあるが、贋者のミハイロフスキイが隣の部屋にいるというあたりから、背負投を食わされたような読後感が残る。しかし、この作者のこれからに楽しみが持てる。」
  「直木賞の場合、続けて二回、三回と候補になってから決定作品が登場する、という出かたをしてくれたほうが、銓衡をするほうも安心出来る。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年4月号
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直木賞 57 昭和42年/1967年上半期   一覧へ
選評の概要 続けて候補に 総行数57 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男57歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
9 「面白かった。社会悪をあばくなどということにこだわらずに、たとえばチャンドラーのような型の作品をこの作家に期待しても、かまわないと思う。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年10月号
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直木賞 58 昭和42年/1967年下半期   一覧へ
選評の概要 読みやすい文章を 総行数73 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男57歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
10 「「火垂るの墓」よりも、「アメリカひじき」のほうがわたしには面白かった。はじめは取っつきにくく、気障なとまで思った文章も、こうなると芸のうちであろう。」
男37歳
9 「推理作家の中ですぐれて文章がたしかだし、的確に書く対象をつかんでいる一人だろう。わたしの願いだが、三好氏がこれからこういう傾向の作品に手を染めて行くのも結構だが、推理小説を捨てるようなことはしないでほしい。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年4月号
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直木賞 59 昭和43年/1968年上半期   一覧へ
選評の概要 淋しい 総行数87 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男58歳
候補 評価 行数 評言
  「今回は、はじめから該当作なし、という気持で会場へ出かけて行った。」「いつも書くことだが、一回でも候補になったら、二度、三度と続けて、いい作品を書く努力を怠らずにほしい。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年10月号
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直木賞 60 昭和43年/1968年下半期   一覧へ
選評の概要 うれしい 総行数58 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男58歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
13 「材料に比べて、この作品の人物関係や、素英の獅子香炉に対する執念が稀薄のようにも思うが、同じ作者の「阿片戦争」をわたしも買っているし、当然ここらで直木賞を受けてもいい作家だと信じた。」
男43歳
15 「こんどはずっと読みやすくなっている。」「神奈川裁判所での大江卓をはじめ外国領事たちの駈引を、もっと突っ込んで書いてほしかった、と思う。しかし、これで三回、候補になっているのだし、この作品は充分に直木賞に値する。」
  「もちろん予選を通過した作品そのものが銓衡の対象にはなるが、それまでに一度か二度、候補になった作家のほうが実力の程が知れて、選びやすい。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年4月号
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直木賞 61 昭和44年/1969年上半期   一覧へ
選評の概要 新鮮な作品を 総行数52 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男59歳
候補 評価 行数 評言
藤本義一
男36歳
13 「わたしには一ばん面白かった。八篇の中で、これだけが大衆文学であり、刑事と掏摸との関係も、戦前によく読んだマッカレーの「地下鉄サム」よりも人間くさい。しかし、これを推したのは源氏鶏太氏とわたしだけなので、多勢に無勢という形になった。」
女45歳
9 「「戦いすんで日が暮れて」よりも、同じ候補作の「佐倉夫人の憂愁」のほうが、わたしには面白かった。」「いまさら直木賞でも、という気もするが、作品が安定している点では無難であろう。」
  「総じて、こんどは、それほどずば抜けた作品がなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年10月号
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直木賞 62 昭和44年/1969年下半期   一覧へ
選評の概要 今後を期待 総行数66 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男59歳
候補 評価 行数 評言
田中穣
男44歳
16 「実名の人物たちをよく消化して面白い作品になっているが、小説かドキュメントか、という点で議論がわかれ、見送られた。」「わたしには「藤田嗣治」以外に推せる作品はなかった。」
  「今後の直木賞候補に、歴史物であれ現代物であれ、ドキュメントに属する作品が登場するのは歓迎したい。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年4月号
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直木賞 63 昭和45年/1970年上半期   一覧へ
選評の概要 運不運 総行数54 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男60歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
12 「結城氏に併せて授賞とわたしは推した。作者は医者だが、これから作家を兼業して行くには相当な努力が必要であろう。この作者の作品には、波があるし、そこに危険が感じられる。」
男43歳
12 「どの挿話も巧みな構成力で、立派な文学作品にしている。これは当然、直木賞に価すると思いながら、作者がすでに職業作家として立っている人だけに、いささか抵抗を感じた。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年10月号
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直木賞 64 昭和45年/1970年下半期   一覧へ
選評の概要 大衆文学を 総行数55 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男60歳
候補 評価 行数 評言
武田八洲満
男43歳
6 「こんどの八篇の中で、ただ一つ直木賞候補らしい作品だと思った。いくつも破綻があるし、饒舌すぎるが、実力は買いたい。」
男50歳
6 「直木賞の作品ではないと思うが、この作者の実力はもうわかっている。直木賞作家としてふさわしい、という点で、授賞に同意した。」
  「こんどは、ずば抜けた作品がなかったし、該当者なしにするか、あるいは作者の実績で選ぶほかないのではないか、という気持で銓衡会場へ行った。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年4月号
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直木賞 65 昭和46年/1971年上半期   一覧へ
選評の概要 残念ながら 総行数57 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男61歳
候補 評価 行数 評言
笹沢左保
男40歳
13 「股旅物に新しい傾向を盛り込もうとした作者の努力が、よくわかる。読んでいて面白いし、こんどの候補作のうち、これだけが大衆小説だと思うが、最終的には票が集まらなかった。」
  「作品的には、どうも強力に推せるというのが少く、残念であった。」
選評出典:『オール讀物』昭和46年/1971年10月号
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直木賞 66 昭和46年/1971年下半期   一覧へ
選評の概要 点が辛いのではない 総行数55 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男61歳
候補 評価 行数 評言
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年4月号
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直木賞 67 昭和47年/1972年上半期   一覧へ
選評の概要 対照的な二人 総行数52 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男62歳
候補 評価 行数 評言
男47歳
12 「こつこつと資料を漁った上でないと作品の書けない人だろうが、この「斬」は、資料が作品の中で消化し切れていない。しかし、こういう型の直木賞作家を得たのは、久しぶりのことであった。」
男37歳
16 「「手鎖心中」の才気が、本当に腰のすわったものになってくれればうれしいが、どうか落語の「酢豆腐」の若旦那のようにならないでほしい。」「直木賞に価する作品だし、作者は自信を持ってもらいたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年10月号
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直木賞 68 昭和47年/1972年下半期   一覧へ
選評の概要 二転、三転したが 総行数51 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男62歳
候補 評価 行数 評言
  「直木賞は銓衡委員すべてか、あるいはそれに近い同意を得た作品を選んだほうが、わたしたちも気持がいい。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年4月号
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直木賞 69 昭和48年/1973年上半期   一覧へ
選評の概要 二つの形 総行数52 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男63歳
候補 評価 行数 評言
男45歳
10 「作品のねらいも古いし、こういうテーマの小説は、時代物畑の作家なら、たいていは書いている。」「この作者の実力と、これまでの実績を買って推した。これを契機に、自分のスタイルを確立してほしい。」
男38歳
12 「受賞したのに、文句はないが、この一冊のすべての短篇を読んで、やはり「世去れ節」以外は、それほど買わない。詮衡委員の耳に、津軽じょんがらの三味線の音色があって、この作品は得をしていると思う。」
  「こんども、ずば抜けた作品がない、というのが、わたしの考えであり、いまも変わっていない。」
選評出典:『オール讀物』昭和48年/1973年10月号
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直木賞 70 昭和48年/1973年下半期   一覧へ
選評の概要 読者と委員の立場 総行数53 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男63歳
候補 評価 行数 評言
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年4月号
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直木賞 71 昭和49年/1974年上半期   一覧へ
選評の概要 藤本氏に望む 総行数56 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男64歳
候補 評価 行数 評言
男41歳
24 「こんどは藤本義一氏以外にはない、と思って銓衡会場へ行った。」「人間をつきつめて行って、えげつない、きたなさを描く最近のこの作者の傾向に反対はしないが、「ちりめんじゃこ」のような大阪特有の明るさ、のんきさを描くことも忘れないでほしい。わたしの入れた点は、「鬼の詩」プラス従来の実績、ということであった。」
選評出典:『オール讀物』昭和49年/1974年10月号
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直木賞 72 昭和49年/1974年下半期   一覧へ
選評の概要 文句はつけないが 総行数55 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男64歳
候補 評価 行数 評言
男41歳
10 「前回の参考作品になった「新宿の男」のほうが、短篇としてよくまとまっていた。わたしの慾から言えば、実力のある作家だけに、この人には長篇のSFで、直木賞を得てほしかった。」
男43歳
11 「面白い材料を扱っているのに、作品としては醗酵していない。」「この人は今後、史料を自分なりに一ぺん消化してから作品にする、という努力を願いたい。」
  「こんどは候補作の七篇とも、読んでいて、あまり気持が弾んでこなかった。」「わたし一人、該当者なしを主張した」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年4月号
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直木賞 73 昭和50年/1975年上半期   一覧へ
選評の概要 次作を期待する 総行数53 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男65歳
候補 評価 行数 評言
武田八洲満
男48歳
15 「史料の寄せ集めという酷評も出たが、史料を自分で消化して作品化している努力は認めたい。」「努力を認めて直木賞にしてもよい、と思った。だが、作者をよく知りすぎているだけに、強く推せば、やはり私情が出てくる。源氏委員とわたしだけの票では、なんとも弱かった。」
難波利三
男38歳
7 「最後まで残ると思っていたが、支持者は少かった。候補になるごとに、この作者は地力を増しているし、確実に自分の作風を身につけた、と言えるだろう。」
  「今回は受賞作あり、と意気込んで会場へ行ったが、案外な結果になった。」
選評出典:『オール讀物』昭和50年/1975年10月号
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直木賞 74 昭和50年/1975年下半期   一覧へ
選評の概要 どすんと手ごたえ 総行数55 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男65歳
候補 評価 行数 評言
男38歳
30 「一ばん面白かったし、文学経歴も古い人だろう、と思った。」「読んでいて少しも疲れなかった。」「数多い登場人物をよく描き分けてあるし、文章もしっかりしている上に、会話がうまい。」
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年4月号
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直木賞 75 昭和51年/1976年上半期   一覧へ
選評の概要 面白い小説を 総行数52 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男66歳
候補 評価 行数 評言
選評出典:『オール讀物』昭和51年/1976年9月号
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直木賞 76 昭和51年/1976年下半期   一覧へ
選評の概要 直木賞の条件 総行数53 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男66歳
候補 評価 行数 評言
三浦浩
男46歳
8 「こんどの候補作七篇のうち、ただ一つ直木賞に値する作品だと思った。不自然な箇所はあるが、読みやすいし、最後のひねりも効いている。しかし、賛成者が少いのは残念であった。」
男45歳
6 「モデルで得をしているし、文章も素直だが、職業作家として立って行ける新人を選ぶのが直木賞の条件とすると、いまだに疑問が残る。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年4月号
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直木賞 77 昭和52年/1977年上半期   一覧へ
選評の概要 気が重い 総行数52 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男67歳
候補 評価 行数 評言
  「こんどは、候補になった八篇の中に、これはと思う作品がなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和52年/1977年10月号
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直木賞 78 昭和52年/1977年下半期   一覧へ
選評の概要 面白い小説を 総行数54 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男67歳
候補 評価 行数 評言
古川薫
男52歳
4 「しばらく時代小説が出ていないので、推してはみたが、やはりいろんな欠点が目立った。」
選評出典:『オール讀物』昭和53年/1978年4月号
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直木賞 79 昭和53年/1978年上半期   一覧へ
選評の概要 ほっとした 総行数54 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男68歳
候補 評価 行数 評言
深田祐介
男46歳
9 「最後まで残りながら、賛成者が二人きりで落ちたのは惜しい。この作者は、おそらく座談の名手だと思うが、それが作品にまでのさばり出すぎる。しかしこの小説は面白かったし、これからも押えるところは押えれば、いい作品が出て来るだろう。」
男49歳
4 「いささか長すぎるとも思うが、重量感はあった。器用な作品ではないものの、この生まじめさは買いたい。」
小林信彦
男45歳
6 「わたしには面白かった。ただ、この作者の才能が、あまり表面に出ないで、筆を押えれば、ギャグやパロディが、もっと生きてくるだろう。」
男49歳
5 「器用すぎる作品だが、そこに浅さを感じる。むしろ参考作品の「三文おけら」の方が、悲しくて、よく人間を描いていた。」
選評出典:『オール讀物』昭和53年/1978年10月号
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直木賞 80 昭和53年/1978年下半期   一覧へ
選評の概要 対照的な二作 総行数52 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男68歳
候補 評価 行数 評言
男42歳
5 「「大浪花諸人往来」一本にしぼる気で委員会へ出た」「これからも、多彩な「面白い」小説を書いて行くだろう」
女52歳
7 「「一絃の琴」の努力も買いたいので、(引用者注:「大浪花諸人往来」と併せて)二作ということにした。」「こつこつと調べた資料で丹念に書く地味な仕事を続けて行くと思う。」
  「こんどは八篇とも、それぞれ個性を持った作品ばかりで、読みでがあり、楽しかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和54年/1979年4月号
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直木賞 81 昭和54年/1979年上半期   一覧へ
選評の概要 不足はないが 総行数53 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男69歳
候補 評価 行数 評言
帚木蓬生
男32歳
9 「わたしには面白かったし、もっと票が集るかと思っていたが、いまだに残念だと思う。亡き柴田錬三郎君のよく言っていた「こしらえ物の面白さ」が、ここにはあった。しかし、この作者のペンネームは、一考も再考もしてほしい。」
男54歳
13 「素直だが、それだけに弱い。」「わたしの評価は、二人の作家の授賞に不足はないものの、作品は全面的に買ったわけではない。」
男44歳
16 「好意は持てるが、ガラス細工のような脆さもおぼえる。小味で小器用な作風に終らないでほしい。」「わたしの評価は、二人の作家の授賞に不足はないものの、作品は全面的に買ったわけではない。」
選評出典:『オール讀物』昭和54年/1979年10月号
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直木賞 82 昭和54年/1979年下半期   一覧へ
選評の概要 作品本位 総行数54 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男69歳
候補 評価 行数 評言
  「今回は該当作なし、残念だな、と思いながら選考会場へ出かけた。」「直木賞の候補作品は、作者が世間的に著名だろうと無名だろうと、そんなことは選考になんの関係もない。」
選評出典:『オール讀物』昭和55年/1980年4月号
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直木賞 83 昭和55年/1980年上半期   一覧へ
選評の概要 惜しい「サムライの海」 総行数49 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男70歳
候補 評価 行数 評言
男40歳
11 「山へ入って体験したのかと思ったが、取材だけでこれだけの作品を仕あげた努力には敬服する。熊と闘う場面など、迫真力がある。」
白石一郎
男48歳
18 「前回に予選作品になっていたら、すんなり該当作になったに違いない。フィクションの人物を中心に、実在した人物をうまく扱い、歴史を背景に幕末の捕鯨業を明確に書いている。一票の差で見送られたのは惜しい。」
女50歳
6 「才筆だとは思うが、読後感が脆い。」「二十枚は二十枚なりに凝縮した面白さがあってほしいと思ったが、慾張った望みだろうか。」
選評出典:『オール讀物』昭和55年/1980年10月号
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直木賞 84 昭和55年/1980年下半期   一覧へ
選評の概要 中味の濃い選考会 総行数54 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男70歳
候補 評価 行数 評言
男52歳
13 「よく計算されていて、部分部分にも鋭いきらめきがあり、群を抜いていた。」「この作者は中篇短篇を器用に書き分けるような作家には、すぐになれないかも知れない。だが、一年に一作だけ長篇を発表する直木賞作家があってもいいと思う。」
深田祐介
男49歳
7 「前作の長篇よりもよくまとまっていたし、わたしは推したが賛成票が少なくて残念であった。社長の自殺と「葉隠」が、作者のねらいだったろうに、どうも結びつかない。」
  「こんどは予選を通った作品の粒がそろっていたので、選考していても張合いがあった。」
選評出典:『オール讀物』昭和56年/1981年4月号
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直木賞 85 昭和56年/1981年上半期   一覧へ
選評の概要 群をぬく面白さ 総行数49 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男71歳
候補 評価 行数 評言
男48歳
7 「群をぬいて面白かったし、登場人物も一人ひとりがいきいきと描かれていた。作者の経歴や肩書は選考の場合、問題にはならないし、審査会場の空気もそうであった。」
  「何べんも候補になった人の中から、直木賞を出すという形が、一ばん自然で望ましいことだが、前回も今回もそうは行かなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和56年/1981年10月号
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直木賞 86 昭和56年/1981年下半期   一覧へ
選評の概要 もっと短篇を 総行数53 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男71歳
候補 評価 行数 評言
男33歳
5 「前半の章だけが面白かった。会話はお手のものでうまいし、軽く読めるが、後半もヤスの話で進めるべきではなかったろうか。」
男49歳
12 「第一章が不要で、第二章以下に盛りこむべきであったろう。」「無駄を書きすぎているし、この作品はもう一ぺん整理してまとめたほうがよかったと思う。」
  「わたしは今回、該当作なしのほうに票を入れた。」
選評出典:『オール讀物』昭和57年/1982年4月号
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直木賞 87 昭和57年/1982年上半期   一覧へ
選評の概要 ほっとした 総行数53 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男72歳
候補 評価 行数 評言
男51歳
6 「三百頁ぐらいから面白くなった。しかしこれだけの大作を書き切った作者の努力は、直木賞に値するし、選ぶほうも、やれやれ、ほっとした思いになった。」
男42歳
7 「うまい文章で、こぢんまりとまとまっているが、直木賞の対象になるには弱いと思った。しかしこれから先、短篇や長篇にいろんな材料を書きわける才人だとは思うが、それを待ってもよかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和57年/1982年10月号
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直木賞 88 昭和57年/1982年下半期   一覧へ
選評の概要 嘆きの種 総行数51 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男72歳
候補 評価 行数 評言
胡桃沢耕史
男57歳
9 「もっと得票が得られなかったのは残念であった。この作品は細かい欠点はあるものの、大衆文学としての条件は具えているし、この作者のこれまでの作品の中でも傑出している。不運だったと言わざるを得ない。」
  「今回は揉めるだろうと思っていたが、決選投票の形になり、二作(引用者注:「天山を越えて」と「捕手はまだか」)が四票ずつに分れた。過半数を得ないので、結局、該当作なしということになった」
選評出典:『オール讀物』昭和58年/1983年4月号
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直木賞 89 昭和58年/1983年上半期   一覧へ
選評の概要 揉めはしたものの 総行数51 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男73歳
候補 評価 行数 評言
男58歳
10 「相変らず文章が荒っぽいし、欠点がいくつも目立った。だがこの作品は、作者の胸の中にあるものを残らず吐き出したのだと思うし、こんどを逃しては受賞の機会はないだろう。これからの作品の新しい展開を期待し、従来の実績を加えて、受賞作に推した。」
北方謙三
男35歳
12 「文章はうまいし、面白いという点では候補作品のうちで最も高い点をつけた。」「胡桃沢氏のと併せて受賞にしてもいいと思ったが、わずかな点差で落ちた。しかし、やがては受賞する人だろう。」
  「今回は選考が揉めて、張合いがあった。すらりと決まるより、毎回こうであってほしい。」
選評出典:『オール讀物』昭和58年/1983年10月号
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直木賞 90 昭和58年/1983年下半期   一覧へ
選評の概要 二作を推す 総行数56 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男73歳
候補 評価 行数 評言
男55歳
12 「どれも読みやすいし、軽いものもあり、読後にずっしりしたものが残るものもあり、この作者は凡手ではない。長篇を書いても、しっかりした作品を読ませてくれるだろう。」
男54歳
14 「魚の種類などには全くうといわたしも、ぐんぐん引きつけられた。」「最後に百五十キロもの巨魚の正体を見せるあたりに、ちょっと不満が残った。しかし、前作の「地雷」より、はるかにすぐれている。直木賞にふさわしい作品と言っていい。」
選評出典:『オール讀物』昭和59年/1984年4月号
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直木賞 91 昭和59年/1984年上半期   一覧へ
選評の概要 群を抜いた面白さ 総行数52 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男74歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
7 「群を抜いていたし、二作(引用者注:「恋文」と「てんのじ村」)を推す気で選考会場へ行った。」「前回候補作よりも読みやすいし、選の対象になった四篇とも、それぞれ才気がひらめいていて面白かった。」
男47歳
9 「群を抜いていたし、二作(引用者注:「恋文」と「てんのじ村」)を推す気で選考会場へ行った。」「面白いという点では、今回の候補作のうち第一であった。底流にいる芸人が年をとって、泥鰌すくいの中に自分の芸を見出す姿が、ほほ笑ましく、哀れでもある。」
選評出典:『オール讀物』昭和59年/1984年10月号
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直木賞 92 昭和59年/1984年下半期   一覧へ
選評の概要 残念ながら 総行数54 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男74歳
候補 評価 行数 評言
  「今回は残念ながら、直木賞に推したいと思う作品がなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和60年/1985年4月号
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直木賞 93 昭和60年/1985年上半期   一覧へ
選評の概要 望ましい形 総行数51 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男75歳
候補 評価 行数 評言
女48歳
10 「もう安心の出来るところまで来た。「老梅」は、これまでのこの人の作品になかったきらりと光るものが出ている。「演歌の虫」は、手慣れた筆致で、らくに読める。」
宮脇俊三
男58歳
12 「これまでの直木賞候補作品に類を見ない、気の利いた構成のうまい短篇がそろっていた。殺人シーンなど描かないで、ぞくっとおそろしさを感じさせる作品もあった。これを山口氏にあわせて直木賞に推したが、僅かな差で破れて残念だった。」
泡坂妻夫
男52歳
5 「八篇は、どれも手がこんでいてうまい。しかし、蓋をあけてみると、わたし一人が買っていた形になった。」
選評出典:『オール讀物』昭和60年/1985年10月号
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直木賞 94 昭和60年/1985年下半期   一覧へ
選評の概要 自省も含めて 総行数51 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男75歳
候補 評価 行数 評言
男60歳
6 「選ばれたことに、異議は唱えない。もう一作、読ませてもらってからでもいい、と思ったが、この器用さが本物になるのを期待する。」
女31歳
10 「この作品(引用者注:「最終便に間に合えば」)の読後感の不快さは、「京都まで」のほうにはなかった。候補になること四回目なので、もう授賞してもいいだろう、という気持が選考する側にあった、と忘れないでもらいたいが、この作者は百も承知だろうと思う。」
選評出典:『オール讀物』昭和61年/1986年4月号
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直木賞 95 昭和61年/1986年上半期   一覧へ
選評の概要 しばらくぶりに時代物 総行数53 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男76歳
候補 評価 行数 評言
女56歳
14 「「恋紅」一つに絞って選考会に出た。」「難しい吉原や芝居者を扱っていながら、調べもよく行き届いている。新しい時代物の作家、しかも女流作家が出たのは、まことに有難い。推理小説と二本立で行くのではなく、作家として定着するまで、時代物一本で行ったらいかがなものであろうか。」
選評出典:『オール讀物』昭和61年/1986年10月号
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直木賞 96 昭和61年/1986年下半期   一覧へ
選評の概要 読みごたえ 総行数54 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男76歳
候補 評価 行数 評言
男43歳
10 「量的にも(引用者中略)読みごたえがあった。」「文学として見れば不満が残らないでもない。しかし面白い作品を待っているわたしとしては、この作品はよろこぶべきであろう。」
男55歳
2 「歯ごたえを感じなかった」
  「五十枚くらいの短篇と、一千枚を越す長篇を同時に並べて評をするのは矛盾していないか、という疑問は前々からある。」
選評出典:『オール讀物』昭和62年/1987年4月号
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直木賞 97 昭和62年/1987年上半期   一覧へ
選評の概要 正反対の作品 総行数97 (1行=14字)
選考委員 村上元三 男77歳
候補 評価 行数 評言
高橋義夫
男41歳
15 「構成もしっかりしているし、明治初年の政治と世相、外国の関係した経済など、きちんと見ている。華がないという批評も出たが、この作品に華は要らない。」「ほかにこの作者の作品がなかったこともあるのだろうが、惜しいところで落ちた。」
男55歳
13 「調べたという点でも、敬服をする。」「この長篇の主人公、笛太郎、小金吾、雷三郎の三人の性格を、もっときちんと書き分けてほしかったが、これは新聞の連載小説の弱さかも知れない。」
女28歳
14 「どこの国の話かわからないし、描写がないので、作者のおしゃべりが上っすべりして眼の前に浮んでこない。」「将来、どういう作品を書くのか楽しみでないこともないが、わたしのような読者もびっくりさせてほしい。」
選評出典:『オール讀物』昭和62年/1987年10月号
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直木賞 98 昭和62年/1987年下半期   一覧へ
選評の概要 このごろの短篇は 総行数135 (1行=13字)
選考委員 村上元三 男77歳
候補 評価 行数 評言
三浦浩
男57歳
22 「これを推したら、ほかの選考委員から反対される、と思いながら『海外特派員』に票を入れたが、果して落ちた。それでも七票を得た」「こういう種類の外国の作家のものは、面白がって読むのに、結局は日本の作家が扱うのは無理なのではないか、と思った。」
男54歳
37 「満票といってもいいが、一票を入れずに半票にしたのは、わたし一人であった。作者のこれまでの作家経歴、そして過去に七回も直木賞の候補になった実績から見ても、当然のことであろう。」「この作品の第三章までは、ついて行けた。だが第四章を読んでいるうちに、この作者は純文学志向なのではないか、と気がついた。おそらく作者は、芥川賞を受けたほうが満足だったのではないか、と迷いが出た。」
選評出典:『オール讀物』昭和63年/1988年4月号
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直木賞 99 昭和63年/1988年上半期   一覧へ
選評の概要 二作を推す 総行数116 (1行=13字)
選考委員 村上元三 男78歳
候補 評価 行数 評言
男48歳
29 「(引用者注:「凍れる瞳」は)敗戦国の悲しさが、田原の婚約者の良子を通じて語られている。」「「端島の女」は、一人称で書いてあるので、終末で池原の死を知るところが、やや弱くなっているような気がする。しかし、両作とも取材が行きとどいているし、「ユーコン・ジャック」のときに感じた筆力が、すっかり安定している。」
男41歳
37 「一ばん面白かった。」「こういう奇想天外ともいうべき作品が、直木賞候補に選ばれたのを、大いに歓迎したい。」「ここには楽しい夢があるし、読みながら空想の世界に遊ばせてくれる。」「最後の核実験反対のグリーンピースの運動家やフランス艦船よりも、海中から長い首を出した数百頭のプレシオザウルスのほうが、はるかに威力があった、というところ、わたしには痛快だった。真実性がないという批評は、必要がない。」
選評出典:『オール讀物』昭和63年/1988年10月号
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直木賞 100 昭和63年/1988年下半期   一覧へ
選評の概要 夢空幻を推したが 総行数93 (1行=13字)
選考委員 村上元三 男78歳
候補 評価 行数 評言
堀和久
男57歳
17 「前回と同じ轍を踏んでいるのは惜しい。当時の幕閣の動きなど、よく書いてあるが、水野越前の改革令の脆さは、もっとていねいに描いてほしかった。」「わたしはこんどの候補作の中で、第一に推したが、わたし一人の票では、どうにもならなかった。」
女35歳
11 「四枚の清親の作品を通して、小林清親の半生を描く、という手法にも無理がない。背景の時代色も、よく出ている。ただ版画にとって大事な彫師と刷師の苦労を、表に出してほしかった。」
女39歳
14 「一ばん文章もしっかりしていた。人間を見る眼も確かだが、ここに登場する男も女も好感は持てない。そういう人間たちを描くのが作者の目的だろうが、ここから新しい文学が芽生えるにしても、ほかのテーマを扱った作品を読みたい。」
選評出典:『オール讀物』平成1年/1989年3月号
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直木賞 101 平成1年/1989年上半期   一覧へ
選評の概要 「墨ぬり…」を推す 総行数93 (1行=13字)
選考委員 村上元三 男79歳
候補 評価 行数 評言
阿久悠
男52歳
8 「わたしは今期の第一に推したが、票が集まらなかった。小さな島の少年たちの成長、モモ子や勇などがよく描かれている。これがなぜ賞を逸したのか、再読、三読したあとも、残念で仕方がない。」
男40歳
19 「題名は、ややこけおどしの気味もないではない。しかし内容は題名とは違って、地味なストーリイを、こつこつとまじめに書いている。」「ストリップガールたちの生態、照明係との関係など、へんに思わせぶりのところがなく、作者は筆を抑えて書いている。凡手ではない、どころではなく、この作者は大成するに違いない。」
隆慶一郎
男65歳
13 「この作者の『吉原御免状』などよりも、ずっと美事に剣客を描いている。作者があとがきに、「かかる異端の小説を」を書いているが、そんなことはない。すでに五味康祐や柴田錬三郎がいろいろ試みた作法であり、このほうがより新鮮であった。時代小説が直木賞にしばらく出てこないし、わたしはこれが直木賞を得てもよいと思った。」
男41歳
9 「わたしはこの作品に最後まで票を入れなかった。主人公とその周囲はよく描けているが、どうしても作意が表面へ出てくる。それをもっとやわらかく内側に包んでほしかった、と思う。」
選評出典:『オール讀物』平成1年/1989年9月号
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