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第95回
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Last Update[H28]2016/1/22

隆慶一郎
Ryu Keiichiro
生没年月日【注】 大正12年/1923年9月30日~平成1年/1989年11月4日
経歴 本名=池田一朗(イケダ・イチロウ)。東京・赤坂生まれ。東京帝国大学文学部仏文科卒。東京創元社に入社。立教大学や中央大学ではフランス語の助教授。本名名義でシナリオを書き、「陽の当たる坂道」「にあんちゃん」「錆びた鎖」、テレビドラマ「鬼平犯科帳」などの代表作がある。『吉原御免状』で作家デビュー後、わずか5年ほどの作家活動ながら、多くのファンを獲得する。
受賞歴・候補歴
  • 日活シナリオ賞「にあんちゃん」
  • |候補| 第95回直木賞(昭和61年/1986年上期)『吉原御免状』
  • 日本映画プロデューサー協会賞特別賞(平成1年/1989年度)
  • |候補| 第101回直木賞(平成1年/1989年上期)『柳生非情剣』
  • 第2回柴田錬三郎賞(平成1年/1989年)『一夢庵風流記』
  • 第8回日本冒険小説協会大賞[特別賞](平成1年/1989年度)『影武者徳川家康』
処女作 『吉原御免状』(昭和61年/1986年2月・新潮社刊)
個人全集 『隆慶一郎短篇全集』(平成7年/1995年9月・講談社刊)
『隆慶一郎全集』全6巻(平成7年/1995年11月~平成8年/1996年4月・新潮社刊)
『隆慶一郎全集』全19巻(平成21年/2009年9月~平成22年/2010年7月・新潮社刊)
サイト内リンク 小研究-記録(高齢候補)
備考
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直木賞 第95回候補  一覧へ

よしわらごめんじょう
吉原御免状』(昭和61年/1986年2月・新潮社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 奥付 「(よしわらごめんじょう)」併記
印刷/発行年月日 印刷 昭和61年/1986年2月20日 発行 昭和61年/1986年2月25日
発行者等 発行者 佐藤亮一 印刷所 大日本印刷株式会社 製本所 植木製本株式会社
発行所 株式会社新潮社(東京都) 形態 四六判 並製
装幀/装画等 装幀 西のぼる 装画 東啓三郎
総ページ数 345 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
45字
×22行
×1段
本文ページ 5~340
(計336頁)
測定枚数 748
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書誌
>>初出『週刊新潮』昭和59年/1984年9月27日号~昭和60年/1985年5月23日号
>>平成1年/1989年9月・新潮社/新潮文庫『吉原御免状』
>>平成7年/1995年11月・新潮社刊『隆慶一郎全集 第1巻』所収
>>平成21年/2009年9月・新潮社刊『隆慶一郎全集 第1巻 吉原御免状』
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候補者 隆慶一郎 男62歳
選考委員 評価 行数 評言
池波正太郎
男63歳
0  
陳舜臣
男62歳
0  
山口瞳
男59歳
17 「第一位に推した。吉原を城に見立てて柳生一族と戦わせるという構想が面白い。作者がノリにノッて書いているのがいい。」「私が推しきれなかったのは、ところどころに粗雑な文章がありナマな言葉が出てくるからだった。残念!」
藤沢周平
男58歳
18 「仕かけの大きいおもしろい小説だったが、先行する美意識に合わせて事実を無理につくる欠陥と独り合点の思い入れのために、せっかくのおもしろさが半減する。」「奇説も独断も大いにけっこうだが、作者は一度考証以前の、虚構は細部の真実から成り立つというあたりの平凡な認識に立ちもどってみる必要がありはしないか。」
五木寛之
男53歳
0  
黒岩重吾
男62歳
0  
村上元三
男76歳
6 「資料の読みかたを誤っている。資料をそのまま鵜のみにするのではなく、自分の中で咀嚼するのを怠っている。ただ、筆力は認めたい。」
渡辺淳一
男52歳
0  
井上ひさし
男51歳
0  
選評出典:『オール讀物』昭和61年/1986年10月号
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文量
長篇
章立て
「日本堤」「みせすががき」「仲の町」「水戸尻」「待合の辻」「大三浦屋」「亡八」「皇子暗殺」「首代」「猪牙」「仙台高尾」「初会」「鼓」「野分」「裏」「大和笠置山」「土手の道哲」「三ノ輪」「御免色里」「馴染」「おしげり」「中田圃」「柴垣節」「八百比丘尼」「傀儡子一族」「紀州攻め」「苦界」「大鴉」「影武者」「関ヶ原」「北西航路」「杜鵑」「勾坂甚内」「三州吉良」「樹々の音」「勝山最期」「凍鶴」「傀儡子舞」「歳の市」
時代設定 場所設定
江戸初期  江戸
登場人物
松永誠一郎(肥後浪人、宮本武蔵の弟子)
庄司甚右衛門(吉原の設立者)
幻斎(謎の老人)
柳生宗冬(柳生家宗主)
柳生義仙(裏柳生総帥、宗冬の弟)
水野十郎左衛門(旗本)
高尾太夫(人気花魁)




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やぎゅうひじょうけん
柳生非情剣』(昭和63年/1988年12月・講談社刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記 奥付 ルビ有り「やぎゅうひじょうけん」
印刷/発行年月日 発行 昭和63年/1988年12月12日(1刷)
発行者等 発行者 加藤勝久 印刷所 信毎書籍印刷株式会社 製本所 株式会社黒岩大光堂
発行所 株式会社講談社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装画 東啓三郎 装幀 小松桂士朗
総ページ数 235 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
40字
×14行
×1段
本文ページ 5~232
(計228頁)
測定枚数 280
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書誌
>>平成3年/1991年11月・講談社/講談社文庫『柳生非情剣』
>>平成7年/1995年9月・講談社刊『隆慶一郎短篇全集』所収
>>平成7年/1995年11月・新潮社刊『隆慶一郎全集 第1巻』所収
>>平成22年/2010年7月・新潮社刊『隆慶一郎全集 第19巻 柳生非情剣』所収
>>平成26年/2014年1月・講談社/講談社文庫『柳生非情剣』〔新装版〕
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収録作品の書誌
慶安御前試合
>>初出『オール讀物』昭和62年/1987年3月号
>>平成2年/1990年3月・新潮社刊『時代小説の楽しみ1 秘剣、豪剣、魔剣』所収
>>平成6年/1994年9月・新潮社/新潮文庫『時代小説の楽しみ1 秘剣、豪剣、魔剣』所収
>>平成13年/2001年11月・光風社出版/光風社文庫、成美堂出版発売『新選代表作時代小説24 昭和63年度 花ごよみ夢一夜』所収
柳枝の剣
>>初出『別冊歴史読本 時代小説特集号』昭和62年/1987年4月
>>平成4年/1992年5月・講談社刊『歴史小説名作館6 剣の道はるか 江戸1』所収
>>平成7年/1995年5月・新人物往来社刊『時代小説セレクト1 柳生武芸帳七番勝負』所収
>>平成10年/1998年2月・廣済堂出版/廣済堂文庫『柳生一族―剣豪列伝』所収
>>平成11年/1999年12月・リブリオ出版/大きな活字で読みやすい本『もだん時代小説 第6巻 隆慶一郎集』所収
>>平成12年/2000年9月・新潮社/新潮文庫『歴史小説の世紀 地の巻』所収
>>平成20年/2008年3月・新人物往来社刊『時代小説傑作選1 柳生武芸帳七番勝負』所収
>>平成20年/2008年11月・三笠書房/知的生きかた文庫『小説「武士道」』所収
>>平成21年/2009年11月・廣済堂あかつき/廣済堂文庫『特選時代小説 柳生の剣、八番勝負』所収
>>平成22年/2010年10月・新人物往来社刊『隆慶一郎を読む』所収
ぼうふらの剣
>>初出『別冊歴史読本 時代小説特集号』昭和62年/1987年10月
>>平成11年/1999年12月・リブリオ出版/大きな活字で読みやすい本『もだん時代小説 第6巻 隆慶一郎集』所収
>>平成27年/2015年5月・集英社刊『冒険の森へ 傑作小説大全11』所収
柳生の鬼
>>初出『週刊小説』昭和63年/1988年2月19日号
>>平成6年/1994年6月・講談社刊『時代小説ベスト・セレクション第2巻 剣豪小説集2 一瞬の太刀』所収
>>平成7年/1995年9月・ベネッセコーポレーション/福武文庫『時代小説ベスト・アンソロジー6 奇妙・絶妙・秘剣列伝』所収
>>平成14年/2002年12月・勉誠出版/べんせいライブラリー時代小説セレクション『柳生秘剣伝奇』所収
>>平成19年/2007年11月・PHP研究所/PHP文庫『七人の十兵衛』所収
跛行の剣
>>初出『週刊小説』昭和63年/1988年7月22日号
逆風の太刀
>>初出『週刊小説』昭和63年/1988年11月11日号
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候補者 隆慶一郎 男65歳
選考委員 評価 行数 評言
陳舜臣
男65歳
7 「いつものことながら、作者の世界にひきこまれて、あっというまに読んだ。作者の批評精神が、ときどき作中にのぞくが、私にはそれほど気にならなかった。」
黒岩重吾
男65歳
13 「受賞圏にあると考え、選考会に出席した。」「これまでの作者の諸作品にない燻し銀に似た艶がある。」「吸い込んだもろもろの血を滲ませた古刀を見たような気がした。」「すぐれた佳作である。」
山口瞳
男62歳
15 「とてもわかりやすい。論旨明快である。隆さんは、エンターテイナーとして、奥の深いスケールの大きな作者だと思っているが、それだけに『柳生非情剣』がベストだとは思われない。私は『吉原御免状』の天衣無縫と瑞々しさのほうを評価する。」
田辺聖子
女61歳
20 「私は時代小説に偏見はなく、剣豪小説、剣術小説を嫌いではないと思っている。しかしこの作品には共感がもちにくくて困惑した。」「隆氏のお作品は今までにも面白く拝見した記憶があり、こんなハズはない、ない……と思って読んでいるうちに終りになった、という感じ。」
藤沢周平
男61歳
16 「隆さんの本領を発揮した作品でない点が、少少気の毒だった。このひとの本領は裏面史、歴史上の奇説、稗史といったところに題材をもとめるところにあって、その領域で独自のいい仕事をしているとみるけれども、候補作の世界はその分野から若干ずれるせいか、文章にのびを欠き、読んでいてイメージがふくらまなかった。」「ただし「跛行の剣」は、この作家の特色が出た秀逸な一篇だった。」
五木寛之
男56歳
0  
村上元三
男79歳
13 「この作者の『吉原御免状』などよりも、ずっと美事に剣客を描いている。作者があとがきに、「かかる異端の小説を」を書いているが、そんなことはない。すでに五味康祐や柴田錬三郎がいろいろ試みた作法であり、このほうがより新鮮であった。時代小説が直木賞にしばらく出てこないし、わたしはこれが直木賞を得てもよいと思った。」
平岩弓枝
女57歳
16 「そのため(引用者注:短篇連作のため)に一冊にまとめた時、重複することが多く、いささかわずらわしさがあったのはマイナスと思う。」「私は隆さんの「吉原御免状」の愛読者であった。今回の作品には、あの時の思い切りのよさが、今一つ足りなかったような気がする。」
渡辺淳一
男55歳
8 「材料はいいのだが、骨格だけで肉付きが薄く、シノプシスを読むような味気なさがある。史実を曲解した面白さでなく、正統のなかのふくらみをもった作品を読ませてもらいたいものである。」
井上ひさし
男54歳
8 「柳生一族の剣技の真の意味をめりはりのきいた話術をもって列伝の形式であきらかにした」
選評出典:『オール讀物』平成1年/1989年9月号
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文量
連作短篇集〔6篇〕
慶安御前試合
章立て
「鯉」「罠」「お了」「道中」「介者剣術」「試合」
時代設定 場所設定
江戸初期[慶安年間]  尾張~江戸
登場人物
柳生連也斎(兵助、尾張在)
柳生宗冬(江戸柳生の総帥)
柳生義仙(裏柳生の総帥、宗冬の弟)
柳枝の剣
章立て
「九歳」「十五歳」「二十二歳」「二十六歳」「二十七歳」
時代設定 場所設定
江戸初期  江戸~柳生谷
登場人物
柳生友矩(幼名・左門、家光の恋の相手)
徳川家光(三代将軍)
柳生宗矩(友矩の父親、剣法指南役)
ぼうふらの剣
章立て
「泣き虫」「五丁町」「猿楽」「西江水」
時代設定 場所設定
江戸初期  江戸~柳生谷
登場人物
柳生宗冬(幼名・又十郎、能楽に熱中)
柳生宗矩(友矩の父親)
柳生の鬼
章立て
「傲慢」「故老」「旅立ち」「無刀取り」
時代設定 場所設定
江戸初期  江戸~柳生谷
登場人物
柳生十兵衛(宗矩の長男、剣の使い手)
野方甚右衛門(柳生の故老)
跛行の剣
章立て
「戦場」「地獄」「殺人刀」
時代設定 場所設定
戦国  柳生谷など
登場人物
柳生新次郎(戦闘で負傷)
柳生石舟斎(新次郎の父親、新陰流の創始者)
逆風の太刀
章立て
「松尾山凄惨」「飯山城最期」
時代設定 場所設定
戦国  関ヶ原~米子
登場人物
柳生五郎右衛門(小早川藩士)
小早川秀秋(西軍の若き武将)




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