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Last Update[H27]2015/12/6

杉本章子
Sugimoto Akiko
生没年月日【注】 昭和28年/1953年5月28日~平成27年/2015年12月4日
受賞年齢 35歳7ヵ月
経歴 福岡県生まれ。ノートルダム清心女子大学卒、金城学院大学大学院修士課程修了。
受賞歴・候補歴
  • 第4回歴史文学賞[佳作](昭和54年/1979年)「男の軌跡」
  • |候補| 第89回直木賞(昭和58年/1983年上期)『写楽まぼろし』
  • 第14回福岡市文学賞[小説](昭和58年/1983年)
  • |候補| 第93回直木賞(昭和60年/1985年上期)「名主の裔」
  • 第100回直木賞(昭和63年/1988年下期)『東京新大橋雨中図』
  • 第14回福岡市文化賞(平成1年度/1989年)
  • |候補| 第33回女流文学賞(平成6年/1994年)『間諜』
  • 第2回福岡県文化賞[奨励部門](平成6年/1994年)
  • 第8回中山義秀文学賞(平成14年/2002年)『おすず』
処女作 「男の軌跡」(『歴史読本』昭和55年/1980年4月号)
サイト内リンク 直木賞受賞作全作読破への道Part2
リンク集
備考 出身大学名が間違っておりましたので、
平成13年/2001年10月31日訂正いたしました。
お詫び申し上げるとともに、メールにて派手ご指摘いただいた方に
深く感謝いたします。ありがとうございました。
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直木賞 第89回候補  一覧へ

しゃらく
写楽まぼろし』(昭和58年/1983年5月・新人物往来社刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 昭和58年/1983年5月10日(第1刷)
発行者等 発行者 菅 英志 印刷所 明邦印刷 製本所 小泉製本
発行所 新人物往来社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装丁 原田維夫
総ページ数 342 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
45字
×18行
×1段
本文ページ 7~340
(計334頁)
測定枚数 608
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書誌
>>初出『歴史読本』昭和57年/1982年1月号~12月号
>>平成1年/1989年1月・文藝春秋/文春文庫『写楽まぼろし』
>>平成2年/1990年10月・埼玉福祉会/大活字本シリーズ『写楽まぼろし』(上)(下)
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候補者 杉本章子 女30歳
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳
男56歳
0  
池波正太郎
男60歳
0  
井上ひさし
男48歳
3 「構えの大きさ」「どの作品にも魅せられた。」
水上勉
男64歳
0  
源氏鶏太
男71歳
4 「写楽が重三郎の父親であったという設定に説得力が欠けていた。」
村上元三
男73歳
6 「若い女流作家が江戸の市井を扱った作品に取り組んだ努力は買いたい。だが江戸の風物や習慣を書くには、もっと雑学をやらなくてはいけない。」
五木寛之
男50歳
0 「紙数がつきたので別な場所で感想を述べたい。」
城山三郎
男55歳
0  
選評出典:『オール讀物』昭和58年/1983年10月号
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文量
長篇
章立て
「髪切り」「おしの」「暗影」「密告」「不吉な家」「赤い糸」「ふたりだけの祝言」「通油町」「大当たり」「出会い」「絆」「おれの写楽」
時代設定 場所設定
江戸中期[明和年間~寛政年間]  江戸~大坂
登場人物
蔦谷重三郎(絵草紙屋)
おしの(大手の地本問屋「鱗形屋」の後妻)
治助(芝居小屋の呼び込み、役者絵を描く男)
倉橋寿平(駿河小島藩の江戸詰用人、戯作者、筆名・恋川春町)
北川豊章(絵師、のち歌麿と改名)
志水燕十(御家人で戯作者、のち失踪)
中村仲蔵(芝居役者、重三郎の義理の叔父)
房之助(「鱗形屋」の次男)




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なぬし すえ
名主の 裔」(『別冊文藝春秋』170号[昭和60年/1985年1月])
媒体・作品情報
誌名 「別册文藝春秋」
巻号 第170新春特別号  別表記新春特別号/芥川・直木賞50周年記念170特別号
印刷/発行年月日 発行 昭和60年/1985年1月1日
発行者等 編集兼発行人 湯川 豊 印刷人 鈴木和夫 印刷所 凸版印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 460 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 356~422
(計67頁)
測定枚数 199
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書誌
>>平成1年/1989年5月・文藝春秋刊『名主の裔』所収
>>平成4年/1992年5月・文藝春秋/文春文庫『名主の裔』所収
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候補者 杉本章子 女32歳
選考委員 評価 行数 評言
池波正太郎
男62歳
8 「前の候補作〔写楽まぼろし〕にくらべると、時代小説がイタについてきた。それだけでも進歩したのだから、今度は〔人間〕を、迫力をもって描き出すことだ。平板な人間像はおもしろくも何ともない。」
山口瞳
男58歳
0  
村上元三
男75歳
7 「資料に凭りかかりすぎている。もっと資料を突きほぐして、自分の解釈を働かせるべきであった。しかし、女流で時代小説を書くのは貴重な存在なのだから、この人の将来には大いに期待をしている。」
井上ひさし
男50歳
8 「この硬さは近頃、珍重すべき資質でそれなりの魅力があったが、主人公の影の分身といってもよい仮名垣魯文の造型に瑕がある。魯文はこれほど平板な人間ではあるまい。」
水上勉
男66歳
0  
五木寛之
男52歳
8 「姿勢の正しい小説である。」「登場人物の言動にもう少し「情」が感じられれば、と欲の深い感想をもった。水準には達している作品だと思う。」
黒岩重吾
男61歳
5 「何故人間が描けないのか、と歯軋りした。氏が人間に開眼した時、氏の才能は大きく花を開くであろう。」
渡辺淳一
男51歳
0  
選評出典:『オール讀物』昭和60年/1985年10月号
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文量
中篇
章立て
「一」~「九」
時代設定 場所設定
幕末~明治初期  江戸[東京]
登場人物
斎藤市左衛門(草創名主、筆名・斎藤月岑)
文蔵(戯作者、筆名・仮名垣魯文)
おひさ(市左衛門の老母)
おまち(市左衛門の後妻、水戸家御側御用人の娘)
岡本庄之助(古町名主)




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とうきょうしんおおはしうちゅうず
東京新大橋雨中図』(昭和63年/1988年11月・新人物往来社刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 昭和63年/1988年11月25日(第1刷)
発行者等 発行者 菅 英志 印刷所 図書印刷 製本所 小泉製本
発行所 新人物往来社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 森田誠吾 レタリング 徳留正昭
総ページ数 314 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
45字
×19行
×1段
本文ページ 5~313
(計309頁)
測定枚数 595
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書誌
>>平成3年/1991年11月・文藝春秋/文春文庫『東京新大橋雨中図』
>>平成7年/1995年10月・埼玉福祉会/大活字本シリーズ『東京新大橋雨中図』(上)(下)
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候補者 杉本章子 女35歳
選考委員 評価 行数 評言
田辺聖子
女60歳
10 「均斉のとれた、気韻のある佳篇、時代と人間の転変があざやかに描かれ、その合間に、主人公・清親の描く絵の冴えた彩色が明滅する。文章もまことによく消化れ、神経がゆきとどき、それでいてのびやかである。」
黒岩重吾
男64歳
19 「全く欠点のない作品である。」「明治維新後の浮世絵界や風俗が破綻なく描かれている。」「受賞に異論はないが、私の読後感は優等生の模範答案を見せられた、といったところである。人間の臍には垢がついていることを認識した時、この作家は大きく飛躍するのではないか。」
陳舜臣
男64歳
43 「文章によけいな細工をして、ある効果をもたせようという意図はないのに、全体にやさしさがにじみ出る効果をもたらしている。それは杉本氏の折り目正しい文章と、すなおな語り口によるものなのだ。」「もうすこし整理すれば、もっとよくなったであろうという声もあったが、持ち味まで削りとられたのでは元も子もない。私は杉本氏には、「この調子で」とアドバイスしたい。」
村上元三
男78歳
11 「四枚の清親の作品を通して、小林清親の半生を描く、という手法にも無理がない。背景の時代色も、よく出ている。ただ版画にとって大事な彫師と刷師の苦労を、表に出してほしかった。」
藤沢周平
男61歳
23 「今度の候補作を一読するにおよんで、格段の進歩におどろいた。しかもその進歩が、悪達者といった弊をまぬがれて、素直にのびのびと成長したところが値打ちであり、こういう例はめずらしいかと思う。」「総じて平均点の高い佳作というべきだろう。」
山口瞳
男62歳
52 「結末がいい、読後感がいいと誰もが言うが、全篇に流れる清潔感のためだろうと思う。よく調べて叮嚀に書くのはいいのだが、逆にそれが難点にもなっている。」「しかし、このような叮嚀と言えば叮嚀、固いと言えば固い文章で押し通していって少しずつ上手になって遂に大作家になる例がないこともない。実はどちらとも僕自身決めかねているのである。」
平岩弓枝
女56歳
12 「長年こつこつと積み上げて来たものが開花したという作品だと感じた。」「苦しいもの、むごたらしいものを描いても投げ出していないのが、この作者の作風だろうと思う。文句なしの受賞で、心からお祝を申し上げる。」
井上ひさし
男54歳
32 「小説としてどうかということになれば、(引用者中略)ひとつもふたつも抜き出ていたように思われる。」「すこぶる気持のよい作品である。最後の頁を読み終えたときの至福感、これをなににたとえようか。」「これほど励まされた小説は近ごろ稀である。」
五木寛之
男56歳
28 「端正な文章といい、緻密な構成といい、文句のつけようのない佳作だと思う。くわえて人間を見る目の清涼さ、読み終えたあとの爽やかさなど、いろんな意味で得難い資質を感じさせるところがあった。」「受賞が満場一致ですんなり決まった」
渡辺淳一
男55歳
20 「なによりもこの作品の好ましいところは、登場人物がいずれも心優しく、それを見詰める作者の目がやわらかく全体を包みこんでいるところである。」「冗長すぎる点や、人間への視点が通俗で、清親の人間像がいま一つ浮かびあがってこないといったもの足りなさもある。しかし清親を書いたというより、江戸から東京へ移る庶民の生きざまを書いたとすると、その疵もさほど気にならなくなってくる。」
選評出典:『オール讀物』平成1年/1989年3月号
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文量
長篇
章立て
「新橋ステンション夕景」「東京新大橋雨中図」「根津神社秋色」「浅草寺年乃市」
時代設定 場所設定
明治初期  東京~駿府
登場人物
小林清親(絵師)
堀圭次郎(清親の知人、小学校教師)
桑山(写真師)
大黒屋平吉(通称大平、錦絵の版元)
小林佐江(清親の嫂)
きぬ(清親の妻)
紅梅(遊女)
延世志(清元師匠)




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