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第93回
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  • 山口洋子
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Last Update[H26]2014/9/15

山口洋子
Yamaguchi Yoko
生没年月日【注】 昭和12年/1937年5月10日~平成26年/2014年9月6日
受賞年齢 48歳2ヵ月
経歴 愛知県生まれ。京都女子高中退。
受賞歴・候補歴
  • 第15回日本レコード大賞[作詞賞](昭和48年/1973年)「夜空」
  • 第2回古賀政男記念音楽大賞(昭和56年/1981年)
  • |候補| 第89回直木賞(昭和58年/1983年上期)「貢ぐ女」
  • 第5回吉川英治文学新人賞(昭和58年/1983年度)『プライベート・ライブ』
  • |候補| 第91回直木賞(昭和59年/1984年上期)「弥次郎兵衛」
  • 第93回直木賞(昭和60年/1985年上期)「演歌の虫」「老梅」
サイト内リンク 直木賞受賞作全作読破への道Part2
備考
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直木賞 第89回候補  一覧へ

みつ おんな
貢ぐ 女」(『オール讀物』昭和58年/1983年2月号)
媒体・作品情報
誌名 「オール讀物」  別表記表紙 「文藝春秋」併記
巻号 第38巻 第2号  別表記新春特大号
作品名 別表記 本文 ルビ有り「みつ」「おんな」
印刷/発行年月日 発行 昭和58年/1983年2月1日
発行者等 編集兼発行人 田所省治 印刷人 鈴木和夫 印刷所 凸版印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
装幀/装画等  大竹明輝
総ページ数 472 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
20字
×26行
×3段
本文ページ 414~444
(計31頁)
測定枚数 97
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書誌
>>昭和60年/1985年3月・文藝春秋刊『演歌の虫』所収
>>昭和63年/1988年2月・文藝春秋/文春文庫『演歌の虫』所収
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候補者 山口洋子 女46歳
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳
男56歳
16 「なんと言っても元手が掛っている。ジゴロ小説という分野があるとすれば、これは傑作だと言っていい。」「以上四氏(引用者注:北方謙三、山口洋子、連城三紀彦、高橋治)、なにか、近々満期になる定期預金を四口座持っている感じで、リッチな気分になった。」
池波正太郎
男60歳
4 「おもしろく読めた。」「前途洋々といってよいだろう。」
井上ひさし
男48歳
11 「むやみにうまい。女主人公をみつめる作者の目は、鋭さとあたたかさの両極を持ち合せており、うまさはそこから発しているようである。」
水上勉
男64歳
8 「なかなかに女の不思議さがさしだされていて魅かれた。相手の男はろくでもない様子だが、羨望さえおぼえたのは、女がよく描けたからだろう。こんな短篇をいくつも読みたいと思った。」
源氏鶏太
男71歳
6 「うまさに舌を巻いた。これは私なんかの想像もつかない男女の世界である。私は、こういう男女に好感を持つことが出来なかった。」
村上元三
男73歳
4 「ずいぶんうまくなったし、材料も面白い。だが小説の本道を外れて、材料に凭りかかりすぎている。」
五木寛之
男50歳
6 「もう一歩で凄い小説になる気配があった。最後の一行に、「布施行」ということばを感じさせるものがあれば、私は躊躇なく脱帽しただろう。」
城山三郎
男55歳
0  
選評出典:『オール讀物』昭和58年/1983年10月号
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文量
短篇
章立て
「一」~「六」
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
恭子(スナックのママ)
信楽信太郎(作詞家、ほぼ無収入)




直木賞 第91回候補  一覧へ

やじろべえ
弥次郎兵衛」(『オール讀物』昭和59年/1984年4月号)
媒体・作品情報
誌名 「オール讀物」  別表記表紙 「文藝春秋」併記
巻号 第39巻 第4号  別表記4月特大号
作品名 別表記 本文 ルビ有り「やじろべえ」
印刷/発行年月日 発行 昭和59年/1984年4月1日
発行者等 編集兼発行人 田所省治 印刷人 鈴木和夫 印刷所 凸版印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
装幀/装画等  小林秀美
総ページ数 458 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
20字
×25行
×3段
本文ページ 346~378
(計33頁)
測定枚数 105
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書誌
>>昭和60年/1985年3月・文藝春秋刊『演歌の虫』所収
>>昭和63年/1988年2月・文藝春秋/文春文庫『演歌の虫』所収
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候補者 山口洋子 女47歳
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳
男57歳
0  
池波正太郎
男61歳
6 「素材的に平凡だった。ほかに、もっとよい作品がなかったのだろうか……。この人は近来、頓に力量をそなえてきているから、次回を期待したい。」
水上勉
男65歳
16 「女ふたりの中でゆれる男の心理説明が、過不足ない。山口流の云いまわしもいい。」「書きながしているという意見もあった。そういえばもう少しひっかかる針がある方がいい。」「小説の本道をめざしている山口さんに、じっくりした重いもの(原文傍点)を求めたい。」
源氏鶏太
男72歳
8 「相変らずうまいのだが、このうまさが却って邪魔になっているようだ。山口さんは、小説について、もう一度じっくりと考え直した方がいいのでなかろうか。」
井上ひさし
男49歳
12 「伝達と表現という二つの文章条件を満足させています。」「作者の目が神の目に近づきすぎ、すべてが綺麗に割り切れすぎているところにかすかな異和感をおぼえました。しかし作者は頭抜けて巧者です。」
渡辺淳一
男50歳
12 「よくできていた。」「山口氏は男を書いてほとんど異和感を与えない。今回の作品は二人の女のあいだで揺れる男をよく追いこんでいるが、最後で書き流してしまったのが惜しまれる。」
五木寛之
男51歳
0  
黒岩重吾
男60歳
10 「男女の関係の描写力は驚くほど達者である。良い作品だが授賞するためには氏独得の濃度が必要であろう。深く酩酊するような作品を期待してやまない。」
村上元三
男74歳
5 「うまくなった、という読後感が強かった。器用にまとめるよりも、破綻があってもいいから、もっと材料に取り組んで汗を流してほしい。」
選評出典:『オール讀物』昭和59年/1984年10月号
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文量
短篇
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京~川崎~大阪
登場人物
長田(野球選手、綽名・駒)
槇子(長田の妻)
女(元ポルノ女優、長田の愛人)




『プライベート・ライブ』(昭和58年/1983年9月・講談社刊)
書誌
>>昭和61年/1986年5月・講談社/講談社文庫『プライベート・ライブ』
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収録作品
「プライベート・ライブ」「三角関係〈トライアングル〉」「男の値段〈ザ・ホスト〉」「妻のわらい」「サボテンの花」「紅の偏差値」
 
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他文学賞 吉川英治文学新人賞 5受賞 一覧へ
候補者 山口洋子 女46歳
選考委員 評価 行数 評言
井上ひさし
男49歳
8 「男女間の機微を探り、それを腑分けする絶妙の才の持主で、その巧みさはただ唖然とするよりほかにないようなものである。男女の関係をセックスという万能の鍵言葉で明快に割り切りすぎて人間というものを途中で落してしまわぬかぎり、われわれはこの作者の愛読者でありつづけるだろう。」
尾崎秀樹
男55歳
14 「男と女の心のひだや愛の毀裂を描いてなるほどと教えられるものがある。」「細かく描写したところより、簡潔に表現した箇所の方が、活き活きして読めるのは、作者の資質かもしれない。」「将来に期待する意味をこめて、新人賞にふさわしい書き手として推薦した。」
佐野洋
男55歳
10 「最初に山口氏の作品を読んだとき、そのうまさに驚いた。しかも、そこには氏以外には絶対に書けないだろうと思わせるだけの、独自の世界があった。」「手際の鮮かさに、私は羨望をさえ感じた。」
野坂昭如
男53歳
8 「まぎれもない、現代の風俗が描き出され、几帳面に細部まで、眼が行き届いていて、少し、風変りな世界のことだが、人物の息づかいがよく伝わった。この上は、作者自家薬籠中の題材以外で、書いていただきたい、その方が、作者の眼が、よりいっそう生きるように思える。」
半村良
男50歳
15 「まことに粒ぞろいで、女として峠をこえた主人公たちが、自分より若い男に尽すときの心理のせつなさが、さらりと、しかも見事に描かれていて、これを余技のようにさせておくのは文壇の損失であると思った。」「とにかく人間をよく見てきたのだし、それを書く力も充分すぎるほどあるのだから。」
選評出典:『群像』昭和59年/1984年5月号
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直木賞 第93受賞  一覧へ

えんか むし ろうばい
演歌の 虫」「 老梅」(昭和60年/1985年3月・文藝春秋刊『演歌の虫』より)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 昭和60年/1985年3月20日(第1刷)
測定媒体発行年月日 発行 昭和60年/1985年8月15日(第4刷)
発行者等 発行者 西永達夫 印刷 凸版印刷 製本所 中島製本
発行所 株式会社文藝春秋(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 司 修
総ページ数 240 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×20行
×1段
本文ページ
  • 121~150
  • 151~240
(計120頁)
測定枚数 225
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書誌
>>昭和63年/1988年2月・文藝春秋/文春文庫『演歌の虫』所収
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収録作品の書誌
演歌の虫
>>初出『別冊文藝春秋』169号[昭和59年/1984年10月]
>>『オール讀物』昭和60年/1985年10月号
老梅
>>初出『別冊文藝春秋』168号[昭和59年/1984年7月]
>>『オール讀物』昭和60年/1985年10月号
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他の収録作品
「貢ぐ女」(『オール讀物』昭和58年/1983年2月号)
「弥次郎兵衛」(『オール讀物』昭和59年/1984年4月号)
 
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候補者 山口洋子 女48歳
選考委員 評価 行数 評言
池波正太郎
男62歳
26 「〔演歌の虫〕を推した。」「もう一つの候補作〔老梅〕は作為が目立ちすぎた」「ともかくも私は、山口さんが何度か賞を逸しながらも、ひたむきに作家活動をつづけ、水準に達した小説を発表してきた姿勢を高く評価した。」
山口瞳
男58歳
29 「「女の運命は、爪の色まで変える」といった鋭い観察も随所にあって「老梅」は純度と完成度の高い風俗小説である。この小説には強さ(原文傍点)がある。」「現在の酒場の経営者で有名作詞家とくれば色目で見られるかもしれないが、洋子さんは意外にも純情な人ではないかという気がする。こういう人は伸びると見た。」「また、私は「演歌の虫」を評価しない。」
村上元三
男75歳
10 「もう安心の出来るところまで来た。「老梅」は、これまでのこの人の作品になかったきらりと光るものが出ている。「演歌の虫」は、手慣れた筆致で、らくに読める。」
井上ひさし
男50歳
20 「「老梅」は完璧すぎて作者の仕掛けたことが逆にかえってあらわになってしまった。「演歌の虫」は捨身の力作で欠点も多いかわりに、美点もまた多い。」「この賞の性格として「作家賞」というものが許されるのであれば、山口洋子さんがその筆頭であるだろうと思った。」
水上勉
男66歳
24 「全候補作中いちばんすぐれていた。」「先の達者すぎた軽みは消え、見るものは見、捨てるものは捨てた眼の確かさがあった。私は「老梅」の方をとった。「演歌」もいいが、男主人公をのっけからもう位置づけてしまっているところが気になった。」「二作授賞にもちろん反対はない。」
五木寛之
男52歳
10 「最後に決をとる際に、私は山口洋子さん、林真理子さん、二氏の受賞を提案した。」「これからの山口さんの仕事に期待したい。私個人としては、力の限り多作されんことを望んでいる。」
黒岩重吾
男61歳
31 「選考会が近づくにつれて「老梅」の香りが馥郁と匂い始め、念のために東京のホテルで今一度読み、男女のしがらみが放つ味のある香りに完全に酩酊してしまった。」「男女の愛憎を描きながら気品を感じさせてくれる作品など滅多にない。」「優れた授賞作として推した。」「「演歌の虫」の読後感は稀薄だ。主人公が浮かび上がって来ない。」
渡辺淳一
男51歳
14 「ところどころ力でねじ伏せる荒さが気になるが、いずれも手慣れた材料を手堅くまとめている。もともと実力はあり、埋蔵量も豊かな人だけに、受賞を機に、さらに飛躍されるに違いない。」
選評出典:『オール讀物』昭和60年/1985年10月号
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文量
短篇〔2篇〕
演歌の虫
章立て
「一」~「五」
時代設定 場所設定
昭和40年代~50年代  東京~北海道
登場人物
私(語り手、中村容子、作詞家、スナック店主)
室田克也(通称室さん、レコード会社のディレクター)
一谷直行(作曲家)
老梅
章立て
なし
時代設定 場所設定
[同時代]  東京
登場人物
高橋進造(スポーツ新聞記者)
和代(美容師、進造の妻)
大倉(和代の常連客、政治家の妾)
雅美(クラブのホステス)




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