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第81回
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Last Update[H26]2014/6/21

田中小実昌
Tanaka Komimasa
生没年月日【注】 大正14年/1925年4月29日~平成12年/2000年2月27日
受賞年齢 54歳2ヵ月
経歴 東京生まれ。東京帝国大学文学部哲学科中退。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第4回同人雑誌賞(昭和32年/1957年)「上陸」
  • |候補| 第66回直木賞(昭和46年/1971年下期)『自動巻時計の一日』
  • |候補| 第1回「噂」小説賞(昭和47年/1972年)
  • 第2回「噂」小説賞(昭和48年/1973年)
  • 第81回直木賞(昭和54年/1979年上期)「浪曲師朝日丸の話」「ミミのこと」
  • 第15回谷崎潤一郎賞(昭和54年/1979年)『ポロポロ』
処女作 『上野娼妓隊』(昭和43年/1968年8月・講談社刊)
備考
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直木賞 第66回候補  一覧へ

じどうまきどけい いちにち
自動巻時計の 一日』(昭和46年/1971年8月・河出書房新社刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 印刷 昭和46年/1971年8月10日(初版) 発行 昭和46年/1971年8月15日(初版)
発行者等 発行者 中島隆之 印刷所 株式会社堀内印刷所 製本所 小泉製本株式会社
発行所 株式会社河出書房新社(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 野見山暁治
総ページ数 211 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×16行
×1段
本文ページ 3~211
(計209頁)
測定枚数 326
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書誌
>>書下ろし
>>昭和51年/1976年2月・角川書店/角川文庫『自動巻時計の一日』
>>平成16年/2004年9月・河出書房新社/河出文庫『自動巻時計の一日』
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候補者 田中小実昌 男46歳
選考委員 評価 行数 評言
源氏鶏太
男59歳
12 「もし授賞作を選ぶとすれば、「自動巻時計の一日」と「襤褸」のどちらか、であろうと思って選考会に出席した」「ユーモアがあって、ある種の才能をはっきりと感じさせる作品であるが、田中小実昌氏の本来の才能は、もっと別のところにあったように思う。」
川口松太郎
男72歳
0  
石坂洋次郎
男71歳
11 「私の好きな作品」「構成、文章とも新鮮味があっていいと思ったのだが、大衆性、娯楽性――つまり直木賞向きの作品かどうかということになると、ためらわれるものがあった。」
司馬遼太郎
男48歳
17 「脈搏と血の温度を感じさせる文体によっていかがわしいほどにナマな現実の世界に誘い入れてくれた。」「読みやめることを許さない力をもっていたのは、(引用者中略)生きものくさい臭気や体温の懐しさについつい誘われつづけてしまったせいであるにちがいない。」
村上元三
男61歳
14 「強力に推すのには弱い」「こんどの予選作品の中で、一ばん面白く読んだ。饒舌だが、そのしゃべりに、独特のものがある。といって、直木賞にふさわしい作品、とは思えない。」
柴田錬三郎
男54歳
7 「私は、はじめから、採らなかった。この作家には、本質に欠けているものがあるような気がする。作家の「姿勢」の問題であろう。」
大佛次郎
男74歳
10 「文学にするのには、もっと枚数を減じ抽象化した方がより効果があろう。この作家、不思議な才筆で、ごく平凡な、つまらぬことを書いて何とも面白く人に読ませてしまう頭脳を持っている。」
水上勉
男52歳
35 「私は魅かれた。」「この作家には独自な眼があり、この人でなければ出せない云いまわしがあって、思わず笑った。単なる云いまわしに終らず、確かな一個の人生がそこにあったと思う。」「独自の視野と文体をもって、従来のドラマ性ある受賞作に挑戦して勝つことの難しさをこの作品で私は知った。」
今日出海
男68歳
25 「作者は平凡な「自動巻時計の一日」を「退屈な話」にまで推し進めたなら、驚くべき文学になったことだろう。勿論作者の分析も観察も鋭く、面白く読んだが、また退屈な面もあった。退屈だなと思いながらも最後まで結局読ます力は、凡ならざる作家だとも思った。」
松本清張
男62歳
6 「退屈だった。日常的な「退屈の中の面白さ」という味も稀薄である。こういうものは文章の洗練で生きるのだが、端的にいってその感覚がみえない。」
選評出典:『オール讀物』昭和47年/1972年4月号
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文量
長篇
章立て
「1」~「16」
時代設定 場所設定
[昭和30年代]  東京
登場人物
おれ(語り手、駐留軍の研究所に勤務、翻訳家)
カカア(おれの妻)
八っちゃん(研究所でガラス器具を洗う役)
アイリーン(薬大出の日本人女性)
泉のおばさん(実験動物の飼育場勤務、金貸し)
村山(食品検査室勤務)
テディ・マーレイ(駐留軍の一員)
ダン・ラーク(おれが翻訳中の本の主人公)




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ろうきょくしあさひまる はなし
浪曲師朝日丸の 話」「ミミのこと」
(昭和54年/1979年2月・泰流社刊『香具師の旅』より)
媒体・作品情報
作品名 別表記 表紙・奥付 「やし」
印刷/発行年月日 発行 昭和54年/1979年2月10日(第1刷)
測定媒体発行年月日 発行 昭和54年/1979年7月25日(第2刷)
発行者等 発行者 西村允孝 印刷所 誠之印刷株式会社 編集者 高橋 徹
発行所 泰流社(東京都) 形態 四六判 並製
装幀/装画等 装幀者 野見山暁治
総ページ数 243 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
43字
×16行
×1段
本文ページ
  • 5~43
  • 45~95
(計90頁)
測定枚数 140
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書誌
>>『オール讀物』昭和54年/1979年10月号
>>平成16年/2004年7月・河出書房新社/河出文庫『香具師の旅』所収
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収録作品の書誌
浪曲師朝日丸の話
>>初出『小説現代』昭和46年/1971年6月号
>>昭和55年/1980年6月・角川書店刊『現代小説'79』所収
ミミのこと
>>初出『オール讀物』昭和46年/1971年4月号
>>昭和63年/1988年12月・小学館刊『昭和文学全集 第31巻』所収
>>平成24年/2012年8月・集英社刊『コレクション戦争と文学10 オキュパイドジャパン:敗』所収
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他の収録作品
「香具師の旅」「母娘流れ唄」「鮟鱇の足」「味噌汁に砂糖」
 
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候補者 田中小実昌 男54歳
選考委員 評価 行数 評言
五木寛之
男46歳
20 「マスコミの表面で異色作家ふうの扱いを受けることが少くないようだが、本来おそろしく姿勢の正しいオーソドックスな小説を書く人だ。」「私は受賞作(引用者中略)にも感心したけれども、これらの作品と一緒に「香具師の旅」という本におさめられている「母娘流れ唄」という短篇がとても好きだった。」
水上勉
男60歳
38 「最も光っていた」「私はどちらも好きだったが、「ミミのこと」の方につよくひかれた。」「語り手の、さらりとして温かく、飄々として、鋭い独特の視線は、不思議な文芸世界を創りあげている。(引用者中略)一字一字が田中さんの心田からにじみ出てくる。そこに心を打たれた。」「直木賞が、しつこく田中さんをつかんで、今日に至ったことは文学史上の快挙である。」
今日出海
男75歳
17 「「香具師の旅」中の二篇を取り立てるより、氏の特異性や持ち味等は既に直木賞に当然値するもので、むしろ遅きに失した感さえある。」
新田次郎
男67歳
10 「「ミミのこと」は終戦直後という霧を通して見た、人間の赤裸々な姿を謙虚な筆で描いた哀歓のこもる小説だった。味のある文体に強く牽かれた。」
城山三郎
男51歳
0  
村上元三
男69歳
13 「素直だが、それだけに弱い。」「わたしの評価は、二人の作家の授賞に不足はないものの、作品は全面的に買ったわけではない。」
源氏鶏太
男67歳
15 「読んでいてよくわからぬところがある。(引用者中略)それぞれについて二度読んだのだが、こんどはよくわかったし、悲しみを巧みに笑いにかえたいい作品なのだとわかった。」「私は、受賞が一作なら田中氏、二作の場合は、もう一人阿刀田氏と決めて選考委員会に出席した。」
選評出典:『オール讀物』昭和54年/1979年10月号
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文量
短篇〔2篇〕
浪曲師朝日丸の話
章立て
なし
時代設定 場所設定
太平洋戦争戦中~戦後  広島~もと軍港の町
登場人物
ぼく(語り手、もと中支派遣軍分隊長)
大西朝日丸(分隊員、のち地方回りの浪曲師)
元子(ぼくの愛人、中学の英語の教師)
中塩(ぼくの上級生、新聞記者)
ミミのこと
章立て
なし
時代設定 場所設定
太平洋戦争戦後  もと軍港の町~東京
登場人物
ぼく(語り手、英連邦軍司令部の食堂ボーイ)
ミミ(唖者の娼婦、のちストリッパー)
炊事班長(ぼくの上司、オーストラリア人)
ルビー丘(踊り子)




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