直木賞のすべて
第84回
  • =受賞者=
  • 中村正軌
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Last Update[H26]2014/6/20

中村正軌
Nakamura Masanori
生没年月日【注】 昭和3年/1928年2月16日~
受賞年齢 52歳11ヵ月
経歴 旧満州撫順生まれ。学習院大学文政学部卒。
受賞歴・候補歴
  • 第84回直木賞(昭和55年/1980年下期)『元首の謀叛』
  • |候補| 第44回日本推理作家協会賞[長編部門](平成3年/1991年)『貧者の核爆弾』
サイト内リンク 直木賞受賞作全作読破への道Part6
小研究-ミステリーと直木賞
備考 直木賞歴代受賞者のなかで、パソコンユーザー泣かせの名前を持つ人、その1。
名前の「マサノリ」の「ノリ」の字は、正確には、左が「車」、右が「几」。
当ホームページでは便宜上「軌」を使っているが、これは完全な誤りである。
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直木賞 第84受賞  一覧へ

げんしゅ ぼうはん
元首の 謀叛』(昭和55年/1980年7月・文藝春秋刊)
媒体・作品情報
作品名 別表記  ルビ有り「ぼうはん」
印刷/発行年月日 発行 昭和55年/1980年7月15日(第1刷)
測定媒体発行年月日 発行 昭和55年/1980年11月1日(第5刷)
発行者等 発行者 杉村友一 印刷所 凸版印刷 製本所 矢嶋製本
発行所 株式会社文藝春秋(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装釘 坂田政則
総ページ数 331 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 5~331
(計327頁)
測定枚数 997
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書誌
>>書下ろし
>>昭和58年/1983年7月・文藝春秋/文春文庫『元首の謀叛』(上)(下)
>>昭和62年/1987年4月・埼玉福祉会/大活字本シリーズ『元首の謀叛』(上)(中)(下)
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候補者 中村正軌 男52歳
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳
男54歳
21 「私は良い読者になれない。」「私が評価したのは、千二百枚という長尺にもかかわらず端正な文章が少しも乱れず、全体に読者に媚びない格調があったからである。その文章は、東西ドイツの統一はありうるかという壮大なテーマに充分に応え得るものだった。」「今回は、私は中村正軌(車+几)プラスワン(その際は実績を買って深田さんを推す)と考えていた」
阿川弘之
男60歳
25 「日本人の全く登場しないすぐれた作品も、従来いくつかあるけれど、「元首の謀叛」のやうなものでは珍しく、(引用者中略)その野心的(?)試みにみごと成功してゐる。」「中村氏の現職を知れば当然ながら、航空機の扱ひもあざやかで、楽しみつつ二度読んで、推すに躊躇を感じなかつた。」
村上元三
男70歳
13 「よく計算されていて、部分部分にも鋭いきらめきがあり、群を抜いていた。」「この作者は中篇短篇を器用に書き分けるような作家には、すぐになれないかも知れない。だが、一年に一作だけ長篇を発表する直木賞作家があってもいいと思う。」
水上勉
男61歳
45 「こんどの候補作中、いちばん心を打たれた」「内容にというよりは、きめのこまかい仕事ぶりにだった。」「それと抑制のきいた文章と、細密描写の腕にだった。」「少々長すぎるかと思えもする、西側の軍事談義などにも、念を入れて読みかえさねばならぬほどの力がみなぎっていた。それで、今回は、この作品だと思って出かけたが、各委員また同じような意見なのでうれしかった。」
五木寛之
男48歳
26 「日本人が一人も登場しない日本語の小説という意味で、特異な作品だった。」「欧米型フィクションの形式をふまえながら、土台のところに日本人の心情が色濃くにじみ出ている所に私は興味を抱かせられた。職業作家としての将来への期待、という一点への気がかりが私にあったため、無条件でこれを推すことにためらったことを付記しておきたい。」
源氏鶏太
男68歳
11 「格調の高い文章で描かれているが、専門用語が多過ぎるのと、長過ぎるので、読み辛かった。戦争の場面にもまるで机上作戦のような感じを受けて、実感がなかった。敢えていえば、私は、この作品の授賞には消極的であった。」
城山三郎
男53歳
15 「それぞれに面白く、新鮮であったが、ひとつ気になるのは、読み進めば進むほど人間が濃く浮き出てきていいのに、逆に、人間の姿や匂いが稀薄になって行ってしまう、という感じがあることであった。」「文章もしっかりしており、構成にも工夫があり、本格的な重厚な作品だが、それでも、その欠点から逃れてはいない。」
今日出海
男77歳
52 「量的にも文字通り力作で、且つ読み応えがあり、作品としても他の候補作品を圧していたのに、処女作だとかいうことで、才人の出現ということにもなろう。」「東西独乙の戦いというテーマは、東独の裏にソ連がいて、(引用者中略)不自然な東西独乙の現状を是正するだけに終るとは容易に考えられそうもない。(引用者中略)もっと広い政治的配慮があった方が、小説のウソが事実らしい背景になり得たろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和56年/1981年4月号
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文量
長篇
章立て
「境界地帯」「監視塔爆砕」「二人のハンス」「基本法擁護庁」「ジグソーパズル」「オペラシオン・ダモイ」「教授の東欧解放策」「書記長の謀叛」「予兆」「首相の謀叛」「テロリズム防止法」「切迫」「クレムリンの謀叛」「東独軍侵寇」「十時間戦争=予震の終り」「エピローグ=本震の始り」
時代設定 場所設定
同時代  東西ドイツ
登場人物
ハンス・ヨアヒム・ヒルシュマイア(ハンブルク大学工学部学生)
ハンス・ヨアヒム・ヒルシュマイア(東ドイツの中尉、電子工学専門)
リヒャルト・ヒルシュマイア(ブラウンシュヴァイク大学教授、学生ハンスの父親)
レスター・ウィリス(通称レス、米国海兵隊中佐)
クルト・クリスチァンゼン(西ドイツ基本法擁護庁支局次長)
ホーネッカー(東ドイツ国家元首)
ヘルムート・シュミット(西ドイツ首相)




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