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第84回
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Last Update[H26]2014/6/22

西村望
Nishimura Bo
生没年月日【注】 大正15年/1926年1月10日~
経歴 本名=西村望(ニシムラ・ノゾム)。香川県高松市男木島生まれ。大連市乙種工卒。満鉄社員、新聞記者、テレビレポーターを経験後、作家デビュー。弟は直木賞候補作家でもある小説家の西村寿行
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第84回直木賞(昭和55年/1980年下期)『薄化粧』
  • |候補| 第86回直木賞(昭和56年/1981年下期)『丑三つの村』
  • |候補| 第99回直木賞(昭和63年/1988年上期)『刃差しの街』
処女作 『鬼畜』(昭和53年/1978年)
備考
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うすげしょう
薄化粧』(昭和55年/1980年8月・立風書房刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 昭和55年/1980年8月10日(第1刷)
発行者等 発行者 下野 博 印刷所 壮光舎印刷株式会社
発行所 株式会社立風書房(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 装幀 多田 進
総ページ数 266 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
46字
×21行
×1段
本文ページ 3~260
(計258頁)
測定枚数 560
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書誌
>>書下ろし
>>昭和60年/1985年1月・文藝春秋/文春文庫『薄化粧』
>>平成3年/1991年10月・徳間書店/徳間文庫『薄化粧』
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候補者 西村望 男55歳
選考委員 評価 行数 評言
山口瞳
男54歳
10 「粘着力のある調査に迫力が生じていて、もっとも面白く読んだが、(引用者中略)調査だけが前面に押しだされ、作者の視点がぼやけているのが惜しまれた。」
阿川弘之
男60歳
14 「未練が残つた。」「(題名とあとがきの苦心談は感心しないけれど)サスペンスも充分、兇悪犯罪人の身のあはれのやうなものもよく出てをり、やはり楽しんで読んだ。」「「元首の謀叛」が無ければ、「アラスカの喇叭」か「薄化粧」かが受賞といふことになつたかも知れない。」
村上元三
男70歳
8 「この作者が書いている一連の犯罪物の中では出来のいいほうだが、読み終って黒いしこり(原文傍点)のようなものしか残らない。なんの目的もなく、平気で妻や子や女を殺して逃げまわる殺人者を描いた作品を、直木賞の対象にはしたくない。」
水上勉
男61歳
11 「題名に首をかしげはしたが、面白く読んだ。」「追いつめられてゆく主人公の悲哀が、事実を追ってゆくかたちでにじみ出て、凡手でないのだが、しかし、こういう悪い男をなぜ追跡してみたくなったのか、もう一つの深みがひびいてこないうらみがあった。」
五木寛之
男48歳
2 「作家の個性では西村望氏(引用者中略)をあげるべきだろう。」
源氏鶏太
男68歳
8 「追う警官、逃げる脱獄囚の心理がよく描かれている。逃亡中のふっとした哀れさも出ていて、重厚な文学作品となっていた。私は、この作品を推した。」
城山三郎
男53歳
11 「描写力があり、しかも、追われる人間の心のふるえだけでなく、周辺の人間のおびえや悲しみのようなものまで、よくつかんでいるが、かんじんの主人公に、わたしはどうしてもついて行けないものがあり、それが最後までひっかかった。」
今日出海
男77歳
0  
選評出典:『オール讀物』昭和56年/1981年4月号
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文量
長篇
章立て
「追う」【「1」~「5」】「逃げる」【「1」~「7」】「再び追う」【「1」「2」】
時代設定 場所設定
昭和27年/1952年~35年  愛媛県~高知県~長野県など
登場人物
坂根藤吉(偽名・古葉平四郎、脱獄囚)
松井捨蔵(愛媛県警の刑事)
ちえ(長野県丸子の飲み屋の女将)
氏家正助(隧道工事の労働者)
坂根ふくみ(藤吉の妻、殺人の被害者)




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うしみ むら
丑三つの 村』(昭和56年/1981年7月・毎日新聞社刊)
媒体・作品情報
測定媒体 昭和59年/1984年9月・徳間書店/徳間文庫『丑三つの村』
形態 文庫判 並製
総ページ数 318 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
44字
×18行
×1段
本文ページ 3~302
(計300頁)
測定枚数 537
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書誌
>>初出『サンデー毎日』
>>昭和59年/1984年9月・徳間書店/徳間文庫『丑三つの村』
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候補者 西村望 男56歳
選考委員 評価 行数 評言
城山三郎
男54歳
0  
池波正太郎
男58歳
0  
水上勉
男62歳
0  
源氏鶏太
男69歳
4 「まことに厭な話であるが、そこに不思議な魅力がある。文章もうまいと思った。」
阿川弘之
男61歳
0  
村上元三
男71歳
4 「読後感も悪いし、主人公がよく描かれていない。ただ人を殺して廻る小説では、賞の対象にはならない。」
山口瞳
男55歳
5 「私の好きな作家で、粘着力のある文章が光っているが、他の作家の書いている事件を扱ったので損をした。」
五木寛之
男49歳
10 「前に候補作となった〈薄化粧〉が好きだったせいか、やや印象が薄かったように思う。」
選評出典:『オール讀物』昭和57年/1982年4月号
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文量
長篇
章立て
「1」~「10」「「ノート」から」
時代設定 場所設定
昭和12年/1937年~13年  岡山県~大阪
登場人物
犬丸継男(無職の青年、結核患者)
はん(継男の祖母)
赤木やすよ(継男の元恋人)
赤木ミオコ(継男のいとこおじの嫁)
ふみ子(継男の姉)
赤松(古迫駅前駐在所の巡査)




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はさ まち
刃差しの 街』(昭和63年/1988年3月・立風書房刊)
媒体・作品情報
印刷/発行年月日 発行 昭和63年/1988年3月5日(第1刷)
発行者等 発行者 下野 博 印刷所 信毎書籍印刷株式会社 編集担当 富田和男
発行所 株式会社立風書房(東京都) 形態 四六判 上製
装幀/装画等 カバー絵 紀伊熊野太地浦古式捕鯨図 装幀 多田 進
総ページ数 347 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
46字
×21行
×1段
本文ページ 5~347
(計343頁)
測定枚数 743
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書誌
>>平成3年/1991年11月・光文社/光文社文庫『刃差しの街』
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候補者 西村望 男62歳
選考委員 評価 行数 評言
黒岩重吾
男64歳
0  
陳舜臣
男64歳
10 「物語に迫力があり、ブルドーザーのように砂礫をはねとばして進む文章にも、独特の味がある。ただし、読む人によっては、それが文章の粗さと映るかもしれない。男性的なテーマを描き切ることのできる、貴重な才能であるとおもう。」
村上元三
男78歳
5 「せっかく「刃差しの街」という題名ながら、この長篇の中に太地の町が少ししか出てこない。文章も、もっとていねいに書いてほしかった。」
田辺聖子
女60歳
21 「ユニークな視点で、面白い小説に、になるはずであったが、残念ながら小説に醗酵させる麹菌が不足というのか、読んでいて力の入れようのない気がして、とまどった。和歌山の話、それも漁民の会話に方言が全く用いられないのも淋しい。」「しかし鯨の出てこない鯨小説も珍しく、その点に好感を持った。」
藤沢周平
男60歳
5 「第八章になって手に汗にぎるドラマが展開するけれども、そこまでの経過が平板過ぎた。」
山口瞳
男61歳
10 「何を書いても卑しくならないところが好きだ。しかし、この作品ではアテコミの少いのが欠点になってしまって、何を書きたかったのかが判然とせず、せっかくの力作の味が薄くなってしまっている。」
五木寛之
男55歳
13 「西村氏の小説の魅力は、荒々しく激しいなかに、いつも桔梗の花が一輪咲いているような抒情があり、私はそこが好きだった。以前の「薄化粧」とくらべるのはフェアでないかもしれないが、今回はあの作品ほど惹かれるものがなかったような気がする。」
平岩弓枝
女56歳
6 「作者の書きたいこと、書かねばならないことへ作品がしぼり切れていないために、全体が散漫な印象になってしまった。」
井上ひさし
男53歳
0  
渡辺淳一
男54歳
0  
選評出典:『オール讀物』昭和63年/1988年10月号
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文量
長篇
章立て
「序章 シャチ」「第一章 灯心」「第二章 ザトウクジラ」「第三章 破船」「第四章 イナサゴチ」「第五章 土佐室津」「第六章 一期の夢」「第七章 磯の女」「第八章 大遭難」「終章 太地不滅」
時代設定 場所設定
明治中期  和歌山県太地~大阪~土佐室津~神津島
登場人物
弥十(刃差し家の次男)
お妻(弥十の義姉)
津田喜兵衛(宗家の当主)
勝山良之助(分家の当主)
孫吉(弥十の友達)
米沢金次郎(大蔵省出入りの商人)




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