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Last Update[H26]2014/11/28

海音寺潮五郎
Kaionji Chogoro
生没年月日【注】 明治34年/1901年11月5日(戸籍上では3月13日)~昭和52年/1977年12月1日
在任期間 第39回~第63回(通算12.5年・25回)
在任年齢 56歳7ヶ月~68歳7ヶ月
経歴 本名=末富東作(スエトミ・トウサク)。鹿児島県伊佐郡大口村(現・大口市)生まれ。国学院大学高等師範部国漢科卒。中学教師を務める傍ら、昭和4年/1929年サンデー毎日大衆文芸に「うたかた草紙」が入選。昭和9年/1934年教師を辞し職業作家に。
受賞歴・候補歴
  • 第5回サンデー毎日大衆文芸[甲入選](昭和4年/1929年下期)「うたかた草紙」
  • サンデー毎日創刊十年記念長篇大衆文芸[入選・時代物](昭和7年/1932年)「風雲」
  • |候補| 第1回直木賞(昭和10年/1935年上期)
  • |候補| 第2回直木賞(昭和10年/1935年下期)
  • 第3回直木賞(昭和11年/1936年上期)「天正女合戦」「武道伝来記」その他
  • |候補| 第3回新潮社文芸賞〔第二部〕(昭和15年/1940年)『柳沢騒動』
  • |候補| 第10回読売文学賞[小説賞](昭和33年/1958年)『平将門』
  • 第16回菊池寛賞(昭和43年/1968年)
  • 第4回新風賞(昭和44年/1969年)『天と地と』
  • |候補| 第3回吉川英治文学賞(昭和44年/1969年)『幕末動乱の男たち』その他
  • 第24回NHK放送文化賞(昭和47年/1972年度)
  • 紫綬褒章(昭和47年/1972年)
  • 文化功労者(昭和48年/1973年)
  • 第33回日本藝術院賞[文芸](昭和51年/1976年度)
  • 大口市名誉市民(昭和52年/1977年)
処女作 「うたかた草紙」(『サンデー毎日』昭和4年/1929年9月22日号)
個人全集 『海音寺潮五郎全集』全21巻(昭和44年/1969年10月~昭和46年/1971年6月・朝日新聞社刊)
直木賞候補歴 第1回候補 昭和10年/1935年上半期 業績全般
第2回候補 昭和10年/1935年下半期 業績全般
第3回受賞 「天正女合戦」(『オール讀物』昭和11年/1936年4月号~7月号)その他
第3回受賞 「武道伝来記」(『日の出』昭和11年/1936年3月号)その他
備考
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下記の選評の概要には、評価として◎か○をつけたもの(見方・注意点を参照)、または受賞作に対するもののみ抜粋しました。さらにくわしい情報は、各回の「この回の全概要」をクリックしてご覧ください。

直木賞 39 昭和33年/1958年上半期   一覧へ
選評の概要 選評 総行数54 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男56歳
候補 評価 行数 評言
男45歳
5 「腕がしっかりしているという点では、これが一番だろう。」「受賞は遅すぎた感すらある。」
女33歳
31 「材料を豊富に用意しておいて、速射砲的にポンポン撃ち出して行く手法が面白い。」「ただ女の幸福は男との愛情の中にあるというモチーフは古い。(引用者中略)なぜ事業に徹し切った女性として書かなかったのであろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和33年/1958年10月号
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直木賞 40 昭和33年/1958年下半期   一覧へ
選評の概要 古典的均斉美 総行数54 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男57歳
候補 評価 行数 評言
男31歳
8 「大へん感心した。第一には文章の格調が正しい。第二には書くべきことと書いては効果の減殺されることの区別をよく知っている。」
男39歳
9 「「落ちる」中の該当作品三篇にもそれぞれに感心した。」「十分に力のある人であることが証明されたわけだ。」
選評出典:『オール讀物』昭和34年/1959年4月号
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直木賞 41 昭和34年/1959年上半期   一覧へ
選評の概要 杞憂であれば幸い 総行数69 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男57歳
候補 評価 行数 評言
女45歳
17 「ぼくはこれを一番買った。」「男女多数の人物をそれぞれに個性を持たせて書きわけている点、才能の豊贍が十分にうかがわれた。この人の本質は詩人ではないだろうか。全篇にみなぎる詩情がまことに楽しかった。」
津村節子
女31歳
7 「女が女を書く場合、男の作家は遠くおよばないと感にたえた。認める人がわずかに二人しかなかったのが、ぼくには不思議であった。」
女27歳
13 「ぼくはこの作品を買わなかった。」「最後に人情話めいたものが食っついているのがすっかり興趣をそいだ。」「しかし、腕は十分にある人のようだ。」
選評出典:『オール讀物』昭和34年/1959年10月号
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直木賞 42 昭和34年/1959年下半期   一覧へ
選評の概要 酔わせるもの 総行数67 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男58歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
26 「何よりも、この人のものには、「梟の城」にかぎらず、人を酔わせるものがしばしばある。これは単にうまいとかまずいとかいうことと別のものである。」
杉森久英
男47歳
9 「これは少年小説として書かれたものだが、作者の教養とユーモアの才能は、高く評価されてよいものである。」
男44歳
23 「ぼくはこれをあまり買わなかった。「半七捕物帳」と「時の娘」との方法を適当にアレンジした行き方で、独自な道とは思われなかったからである。」
選評出典:『オール讀物』昭和35年/1960年4月号
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直木賞 43 昭和35年/1960年上半期   一覧へ
選評の概要 「錯乱」について 総行数49 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男58歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
49 「作者はリアルに書こうリアルに書こうと努力しているが、この話ではどう力んでもどうにもならないと、ぼくは見た。」「やたらに話の変化をもとめているところに、文章力の弱さ、気魄の不足があると見た。」「今のところ、ぼくはこの人の小説家としての才能を買っていない。」
選評出典:『オール讀物』昭和35年/1960年10月号
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直木賞 44 昭和35年/1960年下半期   一覧へ
選評の概要 階段を上るように 総行数66 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男59歳
候補 評価 行数 評言
男39歳
19 「この人の作品は以前から読んで、感心している。」「驚嘆すべき才気である。この才を大事にして下さい。」
男36歳
9 「次々に階段を上るように進歩している。精進のほどもだが、才能のある人であることは疑いあるまい。」
選評出典:『オール讀物』昭和36年/1961年4月号
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直木賞 45 昭和36年/1961年上半期   一覧へ
選評の概要 沈痛の文学美 総行数79 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男59歳
候補 評価 行数 評言
男42歳
30 「今更という気もしないではなかったが、もらうものはもらっておいた方が将来いろいろと便利なものである。積極的にこの人を推した。」「恐らく作者は書き上げたあと、方々度々書きなおしたのではないかと思う。そのためか、流露感が乏しくなっている。念の入ったわりに小疵もある。世評ほどのものとは思わなかったが、この人の実力を買ったのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和36年/1961年10月号
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直木賞 46 昭和36年/1961年下半期   一覧へ
選評の概要 日なたと日かげ 総行数90 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男60歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
5 「近頃の若い人のものにはめずらしく詩のあるのがうれしかった。」
杜山悠
男45歳
19 「この前の作品がよいという意見が多かったが、ぼくには今度の方がよいと思われた。」
  「ぼくは、(引用者注:直木賞委員会のことを)「この人は可能性がありそうですよ」と、世間に推薦するだけの機関だと思っている。だから、推薦された人は、その可能性を見せる努力をしていただきたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年4月号
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直木賞 47 昭和37年/1962年上半期   一覧へ
選評の概要 無しかこれか 総行数51 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男60歳
候補 評価 行数 評言
男50歳
24 「この前の「黄色いバット」の方がはるかによかったと思う。」「事実をふまえながら人間をしっかりと浮き立たせるというのは、なまなかな技倆では出来ることではない。」「ぼくは今期はなしにするか、授賞するならこの人と、最初からきめて出た。」
野村尚吾
男50歳
12 「日本の作家があまり材料にしたがらない歌人や連歌師を伝記風の小説にした点を手柄だと先ず思った。」「ぼくには阿仏尼はおもしろかった。せめて全部がこの程度以上のものだったら、ずいぶん有力であったろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和37年/1962年10月号
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直木賞 48 昭和37年/1962年下半期   一覧へ
選評の概要 蝉脱を 総行数58 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男61歳
候補 評価 行数 評言
女37歳
19 「暗いおもしろくない材料であり、資料としてもまとまっているのは上巻しかないはずだが、それをここまで書き上げた手腕は立派に賞に値する。欠点があるとすれば、あまりにも吉川英治すぎるところであろう。」
男36歳
21 「この作者は新鮮でよいものを持っているから、これからの日本の小説に新しいものを付加するだろうと思った」「単行本にするにあたって、整理して、順序をかえたり、削ったり、新しく書き足したりして、曲折と山をもったものにしたらなおよかったろうと思う。」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年4月号
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直木賞 49 昭和38年/1963年上半期   一覧へ
選評の概要 小説の始原的興味 総行数62 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男61歳
候補 評価 行数 評言
男64歳
22 「小説というものの始原的おもしろさの頂点から頂点をわたって行く書き方だ。」「これほどの作品に授賞しなければおかしいではないかと思いながら出席した。」
瀬戸内晴美
女41歳
11 「男の目から見れば、馬鹿な、そのくせ可愛さをそそり立てる女の一面が実にあざやかに書けている。」「そんなものの書ける女流の作家の出て来たことを、よろこびたい。」
選評出典:『オール讀物』昭和38年/1963年10月号
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直木賞 50 昭和38年/1963年下半期   一覧へ
選評の概要 痛恨深し 総行数60 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男62歳
候補 評価 行数 評言
男57歳
8 「作品集中の「道祖神幕」だけを、ぼくは推薦した。」「計算の行きとどいた、巧緻をきわめた作品である。」
野村尚吾
男52歳
18 「誰も書かない時代、誰も書かない素材(引用者中略)に、正面からとりくんで、これまでに仕上げた作者の働きを、ぼくは最も高いものに買った。」「ぼくはこの人にもらってほしかった。」
男55歳
31 「安藤鶴夫氏のような著名で、しかも現在週刊朝日のような大雑誌に小説を連載している人を、選考の対象とすることには、大いに疑義がある、(引用者中略)という意味のことを、ぼくは開会冒頭に一席ぶったが、容れられなかった。」「作品としては、ほとんど間然とするところがない。名作である。」
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年4月号
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直木賞 51 昭和39年/1964年上半期   一覧へ
選評の概要 酔わせるものなし 総行数110 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男62歳
候補 評価 行数 評言
選評出典:『オール讀物』昭和39年/1964年10月号
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直木賞 52 昭和39年/1964年下半期   一覧へ
選評の概要 なぜ小説を書くか 総行数64 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男63歳
候補 評価 行数 評言
女37歳
7 「可憐なおもしろさがある。文章に澄んだ詩情がある。月下に人間が虎に化しているところの描写など、なんとも言えずよい。」
女39歳
15 「歴史小説の正統派がはじめて直木賞を得たことを一きわよろこびとしたい。」「この作者としては、ここからどう突きぬけるかが一大課題であろう。小説は事実の再現、または解釈だけではないはずである。」
  「出色のものがないと、二人えらぶことになるとは、奇妙なことだが、推す者に強い自信がなく、反対側では、「それがよいなら、これだってよいぞ。おとりはしない」ということになるからであろう。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年4月号
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直木賞 53 昭和40年/1965年上半期   一覧へ
選評の概要 遊びすぎ 総行数55 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男63歳
候補 評価 行数 評言
三好文夫
男35歳
18 「一番買った。」「作者の精神に先ず好意を持った。」「かすかに推理小説的手法を用いて、読者を引いて行く手口もよいと思った。アイヌの青年のこの抵抗は、常識的には無駄な抵抗であるが、最も高い抵抗、最も高い抗議は、常識的には常に無駄なのだ。ぼくはこの悲壮さをよしとした。」
男49歳
6 「ぼくは棄権した。甘ったるいのが気に入らないのである。この作品は全篇が遊びであるが、こうまで遊んでしまっては、ぼくは好かん。」
  「それぞれに感心したが、当選には距離があると思った。「今期はなしだな」と思って、出席した。」
選評出典:『オール讀物』昭和40年/1965年10月号
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直木賞 54 昭和40年/1965年下半期   一覧へ
選評の概要 詩情を喜ぶ 総行数91 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男64歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
27 「該当作なしならそれでもよいが、出すならこれだと思ったのだ。」「肩肱張らず、おとなしい書きぶりの中にほのぼのとした詩情のあるのをうれしいと思った。」「ともあれ、想像もここまで行けば大したものだ。」
男32歳
22 「ぼくは認めることが出来なかった。」「帰宅してから読みなおしたが、やはりそれほどのものとは思われなかった。」
  「少々歪つでも、きらめくものがあれば、労苦を忘れるのだが、皆無ではつらい労役にすぎない。」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年4月号
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直木賞 55 昭和41年/1966年上半期   一覧へ
選評の概要 新性格の創造 総行数59 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男64歳
候補 評価 行数 評言
男40歳
27 「これなら文句はない。暗い題材であるので、損をしているが、それを圧倒するよさがある。新しい性格の創造のあることだ。」
谷川健一
男44歳
26 「労と功は大いに買うべきものがある。この意味で、この書は不朽のものとなるであろう。」「大楽源太郎という人物を見事に解釈し、最も鮮明に具象したのは、作家としての手腕である。」
北川荘平
男35歳
7 「技倆は十分な人だ。ダイナミックな筆はとりわけ珍重すべきものがある。」
選評出典:『オール讀物』昭和41年/1966年10月号
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直木賞 56 昭和41年/1966年下半期   一覧へ
選評の概要 奇道により給うなかれ 総行数61 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男65歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
34 「小説作法も手に入ったものであり、筆力も十分にあると思ったから、一票を投じた。」「不満がないわけではない。小説を作りもの視すぎているように感ぜられることだ。(引用者中略)この作品にドンデン返しがつづいているのは、小説つくりを造花つくりのように考えているようで、ぼくは気に入らないのである。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年4月号
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直木賞 57 昭和42年/1967年上半期   一覧へ
選評の概要 方言のかねあい 総行数103 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男65歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
31 「一番おもしろく読めた。テンポのはやい、さわやかな文体だ。題材もおもしろい。」「難は人物の描出法だ。」「会話にも動作にも、少しも個性の裏打ちがない。」
渡辺淳一
男33歳
17 「身体不自由児の保護施設という最もシリアスなことを題材にして、その筆はそれが単なるヒューマニズムでは片付かないところまで掘下げている。作者の人間性を見る目は深い。」
  「今期はやめようという提議があったら、賛成するつもりで出た。提議はあったが、賛成者少数で否決された。」
選評出典:『オール讀物』昭和42年/1967年10月号
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直木賞 58 昭和42年/1967年下半期   一覧へ
選評の概要 描写に卑しさがない 総行数83 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男66歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
16 「大坂ことばの長所を利用しての冗舌は、縦横無尽のようでいながら、無駄なおしゃべりは少しもない。十分な計算がある。見事というほかはない。」「描写に少しもいやしさがなく、突飛な効果が笑いをさそう。感心した。」
男37歳
19 「社会に生きて行く人間の約束を教えられなかった、無道徳な、一種な明るさと空しさを持つ少年と少女が生き生きと書かれている。驚嘆した。」「望蜀を言えば、伏線のおき方が少々弱い。」「しかし、十分に授賞に値する作である。」
原田八束
男46歳
16 「物語を作る力は十分である。」「設定は、図式的ではあるが見事である。他の場合だったら受賞作に選ばれたろう。」
  「授賞を二人にする時は、いつも気おくれを感ずるのだが、こんどはそれがない。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年4月号
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直木賞 59 昭和43年/1968年上半期   一覧へ
選評の概要 硬体の文章 柔軟な感情 総行数74 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男66歳
候補 評価 行数 評言
  「いずれもおもしろく読んだが、積極的に推したいのはなかった。もう一息というところで、腰のくだけている作品が多かった。今期は該当作品なしにするのが一番よいと思って、出席した。」
選評出典:『オール讀物』昭和43年/1968年10月号
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直木賞 60 昭和43年/1968年下半期   一覧へ
選評の概要 結構でした 総行数70 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男67歳
候補 評価 行数 評言
男44歳
15 「この作者のものとしては、これはそうよいものではない。」「力は十分にある人であり、この作品も水準は見事に切っている。それで、敢て(引用者注:早乙女氏との)二人の授賞を提言した。」
男43歳
29 「この材料はそうめずらしいものではないが、これを文学化しようとしたものは、管見の及ぶところではない。」「新しい文体はまだ十分に手に入っているとは思えないが、方向は悪くない。この人は孜々として力めてやまない人がらのようだから、必ず大成するだろう。」
  「こんどはよいものが多かった。」「(引用者注:銓衡は)ずいぶんもめた。しかし、皆楽しそうにもんでいた。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年4月号
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直木賞 61 昭和44年/1969年上半期   一覧へ
選評の概要 滑稽の才を珍重す 総行数52 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男67歳
候補 評価 行数 評言
女45歳
18 「受賞者をつくるなら、「戦いすんで日が暮れて」の作者にしたいと思って出席した。」「この作品がとくによいとは思わなかったが、日本の作家にはめずらしくすぐれた滑稽の才能がうかがわれたからである。」「こんな才能は見つけ出して世間に紹介すべきであると思った。」
  「こんどの候補作品には悪いと思うものはなかったが、きわ立つものがなかった。こんどはなしになりそうだと思った。」
選評出典:『オール讀物』昭和44年/1969年10月号
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直木賞 62 昭和44年/1969年下半期   一覧へ
選評の概要 迫力不足 総行数63 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男68歳
候補 評価 行数 評言
河村健太郎
男41歳
13 「最後までぼくの買ったのはこの作品であった。まことにうまい。人間の描きわけ、心理のくまぐま、しかもその心理の底に流れているものの設定、心にくいほどである。」「何か迫力が不足である。これだけの分量に書いて、それがないのは重大な欠陥であろうと考えて、強くは推せなかった。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年4月号
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直木賞 63 昭和45年/1970年上半期   一覧へ
選評の概要 私の推す人 総行数78 (1行=14字)
選考委員 海音寺潮五郎 男68歳
候補 評価 行数 評言
男36歳
16 「調べがよく行きとどいており、描写が的確であり、医学的面は作者の職業がら自信に満ちており、水際立って見事な作品になっている。これまで度々候補に上っている人だから、実力のほども信じてよい。」
白石一郎
男38歳
23 「この作品には大いに感心した。通事の立場から書いたのが、先ず巧みである。」「調子の高い文学といってよい。」「(引用者注:ぼくのように)高く買っている者もあるのだから、屈せず、さらに努力してほしい。」
男43歳
8 「この狙いのものは戦後は一向にめずらしくない。しかし、こういう作品が必要であることは言うまでもない。」「授賞は遅すぎたといってよい。」
選評出典:『オール讀物』昭和45年/1970年10月号
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