芥川賞のすべて・のようなもの
第39回
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昭和33年/1958年上半期
(昭和33年/1958年7月21日決定発表/『文藝春秋』昭和33年/1958年9月号選評掲載)
選考委員  石川達三
男53歳
川端康成
男59歳
中村光夫
男47歳
丹羽文雄
男53歳
瀧井孝作
男64歳
佐藤春夫
男66歳
井伏鱒二
男60歳
舟橋聖一
男53歳
永井龍男
男54歳
井上靖
男51歳
宇野浩二
男66歳
選評総行数  39 36 30 24 37 48 22 52 24 29 77
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
大江健三郎 「飼育」等
99
男23歳
33 36 17 7 7 29 18 48 20 16 21
田内初義 「類人猿」
54
男(23歳)
0 0 0 0 2 0 0 0 0 0 10
安岡伸好 「地の骨」
109
男40歳
0 0 3 3 7 8 0 0 4 3 9
林青梧 「第七車輛」
69
男28歳
0 0 4 2 9 7 0 0 0 3 9
石崎晴央 「日々の戯れ」
53
男23歳
0 0 0 0 3 0 0 0 0 5 9
山川方夫 「演技の果て」
90
男28歳
0 0 3 12 3 0 0 0 0 2 7
北川荘平 「水の壁」
144
男27歳
0 0 3 0 6 3 3 0 0 2 18
            欠席        
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『芥川賞全集 第五巻』昭和57年/1982年6月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和33年/1958年9月号)
1行当たりの文字数:26字


選考委員
石川達三男53歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
新人大江に賛成 総行数39 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
33 「晦渋な表現が少くない。わざと解りにくく書いているような気もする。しかし新しい才能として推薦するのが妥当であろう。私は、「死者の奢り」よりもこの方(引用者注:「飼育」)を採る。」「大江君はこの半年のあいだに流行作家のようになっているのだから、授賞すればそれがその例になって、新人賞の意味がぼやけてくる。授賞しない方がよろしい。……こういう解釈で、私は反対した。」「大江君は一見流行作家のようではあるが、現に大学生でもあり、作品経歴も極めて薄い。作品も新鮮である。私は改めて今回の授賞に賛成することにした。」
田内初義
男(23歳)
0  
安岡伸好
男40歳
0  
林青梧
男28歳
0  
石崎晴央
男23歳
0  
山川方夫
男28歳
0  
北川荘平
男27歳
0  
  「表現の晦渋さ――予選通過作品のいくつかは、今までの日本語になかった晦渋な表現を用いている。それが青年作家のなかの流行なのかも知れない。外国語の直訳のような固くて解りにくい文章だ。」
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他の選考委員
川端康成
中村光夫
丹羽文雄
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佐藤春夫
井伏鱒二
舟橋聖一
永井龍男
井上靖
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選考委員
川端康成男59歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
芥川さんを思う 総行数36 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
36 「今回の大江氏授賞には率先して賛成である。」「大江氏の「飼育」を佐藤氏(大江氏は授賞資格を超えるとして読まれなかった。)以外の全委員が推賞し、大江氏の他の候補を支持する委員が一人もないのに、大江氏を落して、該当作なしとするには、理由がよほど明確強固でなければなるまい。」「世評は大江氏の才能に眩惑され気味でも、確認を与えているかどうか。この二十三歳の学生作家がもう芥川賞に及ばないとは、私には考えられなかった。」
田内初義
男(23歳)
0  
安岡伸好
男40歳
0  
林青梧
男28歳
0  
石崎晴央
男23歳
0  
山川方夫
男28歳
0  
北川荘平
男27歳
0  
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他の選考委員
石川達三
中村光夫
丹羽文雄
瀧井孝作
佐藤春夫
井伏鱒二
舟橋聖一
永井龍男
井上靖
宇野浩二
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選考委員
中村光夫男47歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
無名の新人発見を 総行数30 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
17 「「飼育」が予選通過作品のなかで抜群の出来であるのは、ほとんど誰も異存のなかった」「僕は芥川賞はすでに名をなした新人顕彰より、むしろ無名の新人発見を使命とすべきだという考えから、氏の受賞には反対でした。」「しかし授賞ときまれば、それもまたよいという気がするのは、大江氏の才能の性格によるのでしょうか。」
田内初義
男(23歳)
0  
安岡伸好
男40歳
3 「力が入りすぎて効果が死んでしまった描写が多く、南海の島民の悲惨な生活より、作者の観念が、露骨に感じられるのが、致命的な弱さです。」
林青梧
男28歳
4 「一番よくまとまっていました。しかしこの極限状況を扱った観念小説には、拡がりと実行が欠けていて、概念の図式としての印象しか与えません。」
石崎晴央
男23歳
0  
山川方夫
男28歳
3 「作者の細かな神経が、狭い世界に頭をつっこんだ独りよがりから脱出すればよい作品になるだろうと思われます。」
北川荘平
男27歳
3 「筆達者だが、人間の見方が神経が粗くて一面的にすぎ、通俗小説というほかありません。」
  「今回は授賞作品なしというのが僕の意見でした。」
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石川達三
川端康成
丹羽文雄
瀧井孝作
佐藤春夫
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選考委員
丹羽文雄男53歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
「飼育」を推す 総行数24 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
7 「「飼育」には文句はない。私は作者のジャーナリズムにおける位置を考慮に入れず、いちばんよい作品というので最初から推した。しかし、作品の構成では「鳩」の方が秀れている。」「「鳩」をよんでいると、この作者には何か病的なところがあるのではないかと心配になったが、それも若い作者の気質ではないかと考え直した。」
田内初義
男(23歳)
0  
安岡伸好
男40歳
3 「惜しい。いますこし上手に書かれていたならば、「飼育」と競ったことだろう。力みすぎたことが失敗だった。」
林青梧
男28歳
2 「作者の力を感じさせる。この人の将来はたのしみである。」
石崎晴央
男23歳
0  
山川方夫
男28歳
12 「誰かがこの作品を極力推薦していたが、審査の席上では、多分そういう扱いをうけるだろうと私が予想していたような扱いをうけて失格した。」「情事を描いた小説の運命はいつも似たような結果になる。」「情事が描かれているというだけのことで一種あいまいな拒絶の作用をひきおこすものらしい。当選の場合は、よほどそのものが秀れている場合に限るのだ。」
北川荘平
男27歳
0  
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石川達三
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選考委員
瀧井孝作男64歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
未熟な作の中で 総行数37 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
7 「(引用者注:候補作中)一番佳い方だと思った。」「描写には、若い情熱のムンムンしたものがあった。大江健三郎氏は、本も何冊か出て、もう有名な流行作家のようで、芥川賞の必要もないわけだが。今回は賞無しというのも少し淋しいかと思って、この心持から当選の方に僕は敢て賛成した。」
田内初義
男(23歳)
2 「平凡で問題にならず。」
安岡伸好
男40歳
7 「力をこめて描いてあり、読みごたえはあるが、何かひとり合点のようで、よくわからない所も多い。“地の骨”というこの題の意味もよくわからない。混沌とした所に、何かがあるようで、面白い所もあるけれど。この作品は大体に幼稚で未だ採れない。」
林青梧
男28歳
9 「異常な場合の雰囲気はやや想像されるが、この題材は、小説としては何か淡いようだ。」「妙な心理描写などが却ってそらぞらしくて、失敗ではないかしら。」
石崎晴央
男23歳
3 「シャレタ所もあるが、この瀟洒な味がまだスッキリとは出ていないようだ。」
山川方夫
男28歳
3 「一寸うまいような所もあるが、芯のしっかりない、グニャグニャの弱い所もあった。」
北川荘平
男27歳
6 「オリンピック派遣の水泳選手の候補選出に、情実のからむという話が主題で、(引用者中略)しかし、その事柄の方はぐっと端折って、小説らしい心持の方をもっと描き込むとよかったのだ。まともな律儀なところには、好意はもつけれど。」
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川端康成
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丹羽文雄
佐藤春夫
井伏鱒二
舟橋聖一
永井龍男
井上靖
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選考委員
佐藤春夫男66歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
余は反対せぬ 総行数48 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
29 「大江健三郎が今更、芥川賞候補予選に入っているのは新人の短篇に授与するタテマエから見て妥当であるか否かを先ず検討してもらった。実のところ僕自身は妥当ならずとしてその作品は読んで来ていなかった。」「席上にいた振興会の佐佐木理事長が賞の制定の当時と今日とはジャナリズムの情勢に急激な変化もあり半年間ぐらいで新人が中堅作家として時めくような異例の現象も起るが名声は安定したものではなく、この程度はまだ新人と認めようという意見であった。芥川賞は今日以後新人の登竜門ではなく、新進の地位を安定させる底荷のような賞と合点した。」
田内初義
男(23歳)
0  
安岡伸好
男40歳
8 「方言などもよく使われ郷土色も濃厚に、ところどころに閃きがあって幻想的なうちに現実感もゆたかな異色篇であったがあまりにゲテモノ的だし書き出しや結末に難を云う人もあり(僕は結末をそうは思わぬが)当選には値せぬという。」
林青梧
男28歳
7 「観念小説として見ればよかろうという僕の説に対して同感者は一人もなく、その代りに文章の硬さ(これはひとりこの作者ばかりではなく共通の弱点だが)や描写力の欠けているのが挙げられるだけであった。」
石崎晴央
男23歳
0  
山川方夫
男28歳
0  
北川荘平
男27歳
3 「好意の持てるものであったが同時に直木賞予選でもあり、直木賞の方が適当と思われたので割愛した。」
  「今回の授賞に対して僕は反対したおぼえはない。反対したように伝えるのは誤報であり、反対したと思った人がいるなら誤解である。」
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瀧井孝作
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永井龍男
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選考委員
井伏鱒二男60歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
大江と北川 総行数22 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
18 「才能の感じられる新鮮な作品という意味で大江健三郎氏の二作を推しました。」「発足するにおいて托する主人公の優秀な五感をはっきり六根に擬装させ、これでもって陳腐へ左様ならしながらまともな作者の影を写していると思いました。自己満足癖を否定している点にも新鮮味を感じました。こんなのは流行だと感じるのはこちらが古いんだと知れと秘かに頷きました。」
田内初義
男(23歳)
0  
安岡伸好
男40歳
0  
林青梧
男28歳
0  
石崎晴央
男23歳
0  
山川方夫
男28歳
0  
北川荘平
男27歳
3 「面白く読めるのでこれを補欠に推しました。」
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他の選考委員
石川達三
川端康成
中村光夫
丹羽文雄
瀧井孝作
佐藤春夫
舟橋聖一
永井龍男
井上靖
宇野浩二
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選考委員
舟橋聖一男53歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
大江の仕事と熱 総行数52 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
48 「前回に落ちた大江の「死者の奢り」に対する反対委員の鑑賞には、僕は依然として、疑問をもつ。」「委員のうちからは、半年の間に、大江が偉くなったから、今さら授賞の必要はないと強く主張する人もあったが、(引用者中略)この位の仕事をすれば、多少は社会的なあつかいが上がるのは、当り前だろう。」「「文学を通して、政治に関与する」という彼の考え方も、(引用者中略)具体的には、ピッケル一つ提示されてはいないのだが、体当りにぶつかっていく彼の真面目さと熱中を、僕は衒気とも匠気とも見ない。」「僕が今日の会の最初に、大江に投票するのを躊躇したのは、「飼育」より、「死者の奢り」のほうに感銘が強かったから」
田内初義
男(23歳)
0  
安岡伸好
男40歳
0  
林青梧
男28歳
0  
石崎晴央
男23歳
0  
山川方夫
男28歳
0  
北川荘平
男27歳
0  
  「丹羽文雄が今でも惜しがっている曾野綾子も、僅かなところで、芥川賞を取り損った人である。これからは、そういうタイミングについても、更によく議をつくしたいと思う。」
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他の選考委員
石川達三
川端康成
中村光夫
丹羽文雄
瀧井孝作
佐藤春夫
井伏鱒二
永井龍男
井上靖
宇野浩二
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選考委員
永井龍男男54歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
銓衡の純粋さ 総行数24 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
20 「「飼育」に感心した。「鳩」も、同じ作者の個性が一層強く出ていた。」「授賞するには「飼育」より他にないと思った。」「世評を恐れて授賞をためらうのは、却って銓衡の純粋さを失う結果にならないとも限らない。」「縦横に網を張り根を張った最近のジャーナリズムでは、芥川賞の幅もおのずとこの辺までひろがってくるのではないか。」「「大江健三郎は未完成な新人だ」という意味の、一委員の発言が私にはぴたりと来た。」
田内初義
男(23歳)
0  
安岡伸好
男40歳
4 「注目した。」「気負い過ぎた欠点は、その書き出しから露骨に感じられるが、まともな努力は買うべきだと思った。古風な方言を用いた苦心は、ほぼ成功し、物語に血が通っていた。」
林青梧
男28歳
0  
石崎晴央
男23歳
0  
山川方夫
男28歳
0  
北川荘平
男27歳
0  
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他の選考委員
石川達三
川端康成
中村光夫
丹羽文雄
瀧井孝作
佐藤春夫
井伏鱒二
舟橋聖一
井上靖
宇野浩二
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選考委員
井上靖男51歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
いっぱいの初々しさ 総行数29 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
16 「候補作品の中では(引用者中略)抜群であり、作家としての資質才能も際立っていた。」「私は大江氏が処女作を発表してから幾許も経っておらず、まだ学生ではあるし、有名とは言え、新人の初々しさをいっぱい身につけているので、芥川賞授賞の対象になり得ると考えた。」「「飼育」は(引用者中略)発想は明確であるし、イメージを書いて行く力も非凡で、作全体に、若々しいエネルギーが漲っていて、佳作の名に恥じないと思う。「鳩」の方は作者の感覚が少しずれて、「飼育」よりは大分落ちる。」
田内初義
男(23歳)
0  
安岡伸好
男40歳
3 「ひたむきに書いているところは買えるが、文章が読みにくく、言葉の空転しているところが目につく。」
林青梧
男28歳
3 「野心的な力作ではあったが、設定の多少の無理があり、部分的に説明不足のところがあった。」
石崎晴央
男23歳
5 「私の読んだ氏の作品の中では、一番好感の感じられる作品であった。併し、人間の見方に甘えがあって、きびしさの足りないことが、この作品を低くしている。」
山川方夫
男28歳
2 「気の利いたしゃれたものを覘っているが、余りにも持って廻りすぎており、」
北川荘平
男27歳
2 「主題が単純で、読物の域を出ていなかった。」
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他の選考委員
石川達三
川端康成
中村光夫
丹羽文雄
瀧井孝作
佐藤春夫
井伏鱒二
舟橋聖一
永井龍男
宇野浩二
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選考委員
宇野浩二男66歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
銓衡の経緯 総行数77 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
大江健三郎
男23歳
21 「「今さら芥川賞には、……」と反対した。」「十人の委員のうち、(欠席の井伏を入れると、十一人の委員のうち、)多数決で、(七対四、)『飼育』を今度の芥川賞に推すことになったのである、但し、私はあくまで「反対」である。」「私も『飼育』はみとめるが、この作者が、今までの幾つかの作品に見えるような、気どりと、無理に見える病的なところがなくなれば、よいのではないか、と思うけれど、それらがなくなれば、この作者の小説の特徴がなくなるかもしれない。」
田内初義
男(23歳)
10 「議論をかわした末に、(引用者中略)候補作品としても「未だし」として、落とした。」「「俺」という主人公が愛している弟を憎むいきさつ(原文傍点)を書いたものであり、近作の『罠』は、その弟から見た兄の事をいろいろ述べたものであるが、いずれも、書き方も、書いてある事も、独り合点」
安岡伸好
男40歳
9 「全体に空まわりをしていて、折角の題材を、一応は面白いように述べているけれど、台なしにしてしまった。」
林青梧
男28歳
9 「しいて誉めて言うと、鬼気にみちた気はいをまざまざと感じさせる」「全体が概念的であり観念的であるので、小説として大へん物たりない作品になった。」
石崎晴央
男23歳
9 「議論をかわした末に、(引用者中略)候補作品としても「未だし」として、落とした。」「アパアトを舞台にし、「私」という主人公を話し手として、そこに住んでいる人たちの生活を面白おかしく書いたものであるが、真にたわいのない小説」
山川方夫
男28歳
7 「議論をかわした末に、(引用者中略)候補作品としても「未だし」として、落とした。」「仮に「演技」が或る程度までは書かれてあるとしても、(ダ、)終りの方で、「腰くだけ」しているので、失敗作というべき」
北川荘平
男27歳
18 「議論をかわした末に、(引用者中略)候補作品としても「未だし」として、落とした。」「すらすらと読め、感じも悪くない、が、この小説の主人公が、自分の事だけを考えて、他の人の事を殆んど全く頭に入れないように、作者が、主人公と全く同じ態度と考えで書いているので、せっかく骨を折りながら、失敗したのである。」
  「結局、私には、芥川賞をきめる事は、いつも、「厄介な重荷」である。」
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他の選考委員
石川達三
川端康成
中村光夫
丹羽文雄
瀧井孝作
佐藤春夫
井伏鱒二
舟橋聖一
永井龍男
井上靖
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受賞者・作品
大江健三郎男23歳×各選考委員 
「飼育」等
短篇 99
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男53歳
33 「晦渋な表現が少くない。わざと解りにくく書いているような気もする。しかし新しい才能として推薦するのが妥当であろう。私は、「死者の奢り」よりもこの方(引用者注:「飼育」)を採る。」「大江君はこの半年のあいだに流行作家のようになっているのだから、授賞すればそれがその例になって、新人賞の意味がぼやけてくる。授賞しない方がよろしい。……こういう解釈で、私は反対した。」「大江君は一見流行作家のようではあるが、現に大学生でもあり、作品経歴も極めて薄い。作品も新鮮である。私は改めて今回の授賞に賛成することにした。」
川端康成
男59歳
36 「今回の大江氏授賞には率先して賛成である。」「大江氏の「飼育」を佐藤氏(大江氏は授賞資格を超えるとして読まれなかった。)以外の全委員が推賞し、大江氏の他の候補を支持する委員が一人もないのに、大江氏を落して、該当作なしとするには、理由がよほど明確強固でなければなるまい。」「世評は大江氏の才能に眩惑され気味でも、確認を与えているかどうか。この二十三歳の学生作家がもう芥川賞に及ばないとは、私には考えられなかった。」
中村光夫
男47歳
17 「「飼育」が予選通過作品のなかで抜群の出来であるのは、ほとんど誰も異存のなかった」「僕は芥川賞はすでに名をなした新人顕彰より、むしろ無名の新人発見を使命とすべきだという考えから、氏の受賞には反対でした。」「しかし授賞ときまれば、それもまたよいという気がするのは、大江氏の才能の性格によるのでしょうか。」
丹羽文雄
男53歳
7 「「飼育」には文句はない。私は作者のジャーナリズムにおける位置を考慮に入れず、いちばんよい作品というので最初から推した。しかし、作品の構成では「鳩」の方が秀れている。」「「鳩」をよんでいると、この作者には何か病的なところがあるのではないかと心配になったが、それも若い作者の気質ではないかと考え直した。」
瀧井孝作
男64歳
7 「(引用者注:候補作中)一番佳い方だと思った。」「描写には、若い情熱のムンムンしたものがあった。大江健三郎氏は、本も何冊か出て、もう有名な流行作家のようで、芥川賞の必要もないわけだが。今回は賞無しというのも少し淋しいかと思って、この心持から当選の方に僕は敢て賛成した。」
佐藤春夫
男66歳
29 「大江健三郎が今更、芥川賞候補予選に入っているのは新人の短篇に授与するタテマエから見て妥当であるか否かを先ず検討してもらった。実のところ僕自身は妥当ならずとしてその作品は読んで来ていなかった。」「席上にいた振興会の佐佐木理事長が賞の制定の当時と今日とはジャナリズムの情勢に急激な変化もあり半年間ぐらいで新人が中堅作家として時めくような異例の現象も起るが名声は安定したものではなく、この程度はまだ新人と認めようという意見であった。芥川賞は今日以後新人の登竜門ではなく、新進の地位を安定させる底荷のような賞と合点した。」
井伏鱒二
男60歳
18 「才能の感じられる新鮮な作品という意味で大江健三郎氏の二作を推しました。」「発足するにおいて托する主人公の優秀な五感をはっきり六根に擬装させ、これでもって陳腐へ左様ならしながらまともな作者の影を写していると思いました。自己満足癖を否定している点にも新鮮味を感じました。こんなのは流行だと感じるのはこちらが古いんだと知れと秘かに頷きました。」
舟橋聖一
男53歳
48 「前回に落ちた大江の「死者の奢り」に対する反対委員の鑑賞には、僕は依然として、疑問をもつ。」「委員のうちからは、半年の間に、大江が偉くなったから、今さら授賞の必要はないと強く主張する人もあったが、(引用者中略)この位の仕事をすれば、多少は社会的なあつかいが上がるのは、当り前だろう。」「「文学を通して、政治に関与する」という彼の考え方も、(引用者中略)具体的には、ピッケル一つ提示されてはいないのだが、体当りにぶつかっていく彼の真面目さと熱中を、僕は衒気とも匠気とも見ない。」「僕が今日の会の最初に、大江に投票するのを躊躇したのは、「飼育」より、「死者の奢り」のほうに感銘が強かったから」
永井龍男
男54歳
20 「「飼育」に感心した。「鳩」も、同じ作者の個性が一層強く出ていた。」「授賞するには「飼育」より他にないと思った。」「世評を恐れて授賞をためらうのは、却って銓衡の純粋さを失う結果にならないとも限らない。」「縦横に網を張り根を張った最近のジャーナリズムでは、芥川賞の幅もおのずとこの辺までひろがってくるのではないか。」「「大江健三郎は未完成な新人だ」という意味の、一委員の発言が私にはぴたりと来た。」
井上靖
男51歳
16 「候補作品の中では(引用者中略)抜群であり、作家としての資質才能も際立っていた。」「私は大江氏が処女作を発表してから幾許も経っておらず、まだ学生ではあるし、有名とは言え、新人の初々しさをいっぱい身につけているので、芥川賞授賞の対象になり得ると考えた。」「「飼育」は(引用者中略)発想は明確であるし、イメージを書いて行く力も非凡で、作全体に、若々しいエネルギーが漲っていて、佳作の名に恥じないと思う。「鳩」の方は作者の感覚が少しずれて、「飼育」よりは大分落ちる。」
宇野浩二
男66歳
21 「「今さら芥川賞には、……」と反対した。」「十人の委員のうち、(欠席の井伏を入れると、十一人の委員のうち、)多数決で、(七対四、)『飼育』を今度の芥川賞に推すことになったのである、但し、私はあくまで「反対」である。」「私も『飼育』はみとめるが、この作者が、今までの幾つかの作品に見えるような、気どりと、無理に見える病的なところがなくなれば、よいのではないか、と思うけれど、それらがなくなれば、この作者の小説の特徴がなくなるかもしれない。」
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他の候補作
田内初義
「類人猿」
安岡伸好
「地の骨」
林青梧
「第七車輛」
石崎晴央
「日々の戯れ」
山川方夫
「演技の果て」
北川荘平
「水の壁」
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候補者・作品
田内初義男(23歳)×各選考委員 
「類人猿」
短篇 54
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男53歳
0  
川端康成
男59歳
0  
中村光夫
男47歳
0  
丹羽文雄
男53歳
0  
瀧井孝作
男64歳
2 「平凡で問題にならず。」
佐藤春夫
男66歳
0  
井伏鱒二
男60歳
0  
舟橋聖一
男53歳
0  
永井龍男
男54歳
0  
井上靖
男51歳
0  
宇野浩二
男66歳
10 「議論をかわした末に、(引用者中略)候補作品としても「未だし」として、落とした。」「「俺」という主人公が愛している弟を憎むいきさつ(原文傍点)を書いたものであり、近作の『罠』は、その弟から見た兄の事をいろいろ述べたものであるが、いずれも、書き方も、書いてある事も、独り合点」
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他の候補作
大江健三郎
「飼育」等
安岡伸好
「地の骨」
林青梧
「第七車輛」
石崎晴央
「日々の戯れ」
山川方夫
「演技の果て」
北川荘平
「水の壁」
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候補者・作品
安岡伸好男40歳×各選考委員 
「地の骨」
短篇 109
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男53歳
0  
川端康成
男59歳
0  
中村光夫
男47歳
3 「力が入りすぎて効果が死んでしまった描写が多く、南海の島民の悲惨な生活より、作者の観念が、露骨に感じられるのが、致命的な弱さです。」
丹羽文雄
男53歳
3 「惜しい。いますこし上手に書かれていたならば、「飼育」と競ったことだろう。力みすぎたことが失敗だった。」
瀧井孝作
男64歳
7 「力をこめて描いてあり、読みごたえはあるが、何かひとり合点のようで、よくわからない所も多い。“地の骨”というこの題の意味もよくわからない。混沌とした所に、何かがあるようで、面白い所もあるけれど。この作品は大体に幼稚で未だ採れない。」
佐藤春夫
男66歳
8 「方言などもよく使われ郷土色も濃厚に、ところどころに閃きがあって幻想的なうちに現実感もゆたかな異色篇であったがあまりにゲテモノ的だし書き出しや結末に難を云う人もあり(僕は結末をそうは思わぬが)当選には値せぬという。」
井伏鱒二
男60歳
0  
舟橋聖一
男53歳
0  
永井龍男
男54歳
4 「注目した。」「気負い過ぎた欠点は、その書き出しから露骨に感じられるが、まともな努力は買うべきだと思った。古風な方言を用いた苦心は、ほぼ成功し、物語に血が通っていた。」
井上靖
男51歳
3 「ひたむきに書いているところは買えるが、文章が読みにくく、言葉の空転しているところが目につく。」
宇野浩二
男66歳
9 「全体に空まわりをしていて、折角の題材を、一応は面白いように述べているけれど、台なしにしてしまった。」
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他の候補作
大江健三郎
「飼育」等
田内初義
「類人猿」
林青梧
「第七車輛」
石崎晴央
「日々の戯れ」
山川方夫
「演技の果て」
北川荘平
「水の壁」
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候補者・作品
林青梧男28歳×各選考委員 
「第七車輛」
短篇 69
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男53歳
0  
川端康成
男59歳
0  
中村光夫
男47歳
4 「一番よくまとまっていました。しかしこの極限状況を扱った観念小説には、拡がりと実行が欠けていて、概念の図式としての印象しか与えません。」
丹羽文雄
男53歳
2 「作者の力を感じさせる。この人の将来はたのしみである。」
瀧井孝作
男64歳
9 「異常な場合の雰囲気はやや想像されるが、この題材は、小説としては何か淡いようだ。」「妙な心理描写などが却ってそらぞらしくて、失敗ではないかしら。」
佐藤春夫
男66歳
7 「観念小説として見ればよかろうという僕の説に対して同感者は一人もなく、その代りに文章の硬さ(これはひとりこの作者ばかりではなく共通の弱点だが)や描写力の欠けているのが挙げられるだけであった。」
井伏鱒二
男60歳
0  
舟橋聖一
男53歳
0  
永井龍男
男54歳
0  
井上靖
男51歳
3 「野心的な力作ではあったが、設定の多少の無理があり、部分的に説明不足のところがあった。」
宇野浩二
男66歳
9 「しいて誉めて言うと、鬼気にみちた気はいをまざまざと感じさせる」「全体が概念的であり観念的であるので、小説として大へん物たりない作品になった。」
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他の候補作
大江健三郎
「飼育」等
田内初義
「類人猿」
安岡伸好
「地の骨」
石崎晴央
「日々の戯れ」
山川方夫
「演技の果て」
北川荘平
「水の壁」
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候補者・作品
石崎晴央男23歳×各選考委員 
「日々の戯れ」
短篇 53
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男53歳
0  
川端康成
男59歳
0  
中村光夫
男47歳
0  
丹羽文雄
男53歳
0  
瀧井孝作
男64歳
3 「シャレタ所もあるが、この瀟洒な味がまだスッキリとは出ていないようだ。」
佐藤春夫
男66歳
0  
井伏鱒二
男60歳
0  
舟橋聖一
男53歳
0  
永井龍男
男54歳
0  
井上靖
男51歳
5 「私の読んだ氏の作品の中では、一番好感の感じられる作品であった。併し、人間の見方に甘えがあって、きびしさの足りないことが、この作品を低くしている。」
宇野浩二
男66歳
9 「議論をかわした末に、(引用者中略)候補作品としても「未だし」として、落とした。」「アパアトを舞台にし、「私」という主人公を話し手として、そこに住んでいる人たちの生活を面白おかしく書いたものであるが、真にたわいのない小説」
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他の候補作
大江健三郎
「飼育」等
田内初義
「類人猿」
安岡伸好
「地の骨」
林青梧
「第七車輛」
山川方夫
「演技の果て」
北川荘平
「水の壁」
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候補者・作品
山川方夫男28歳×各選考委員 
「演技の果て」
短篇 90
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男53歳
0  
川端康成
男59歳
0  
中村光夫
男47歳
3 「作者の細かな神経が、狭い世界に頭をつっこんだ独りよがりから脱出すればよい作品になるだろうと思われます。」
丹羽文雄
男53歳
12 「誰かがこの作品を極力推薦していたが、審査の席上では、多分そういう扱いをうけるだろうと私が予想していたような扱いをうけて失格した。」「情事を描いた小説の運命はいつも似たような結果になる。」「情事が描かれているというだけのことで一種あいまいな拒絶の作用をひきおこすものらしい。当選の場合は、よほどそのものが秀れている場合に限るのだ。」
瀧井孝作
男64歳
3 「一寸うまいような所もあるが、芯のしっかりない、グニャグニャの弱い所もあった。」
佐藤春夫
男66歳
0  
井伏鱒二
男60歳
0  
舟橋聖一
男53歳
0  
永井龍男
男54歳
0  
井上靖
男51歳
2 「気の利いたしゃれたものを覘っているが、余りにも持って廻りすぎており、」
宇野浩二
男66歳
7 「議論をかわした末に、(引用者中略)候補作品としても「未だし」として、落とした。」「仮に「演技」が或る程度までは書かれてあるとしても、(ダ、)終りの方で、「腰くだけ」しているので、失敗作というべき」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の候補作
大江健三郎
「飼育」等
田内初義
「類人猿」
安岡伸好
「地の骨」
林青梧
「第七車輛」
石崎晴央
「日々の戯れ」
北川荘平
「水の壁」
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候補者・作品
北川荘平男27歳×各選考委員 
「水の壁」
短篇 144
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男53歳
0  
川端康成
男59歳
0  
中村光夫
男47歳
3 「筆達者だが、人間の見方が神経が粗くて一面的にすぎ、通俗小説というほかありません。」
丹羽文雄
男53歳
0  
瀧井孝作
男64歳
6 「オリンピック派遣の水泳選手の候補選出に、情実のからむという話が主題で、(引用者中略)しかし、その事柄の方はぐっと端折って、小説らしい心持の方をもっと描き込むとよかったのだ。まともな律儀なところには、好意はもつけれど。」
佐藤春夫
男66歳
3 「好意の持てるものであったが同時に直木賞予選でもあり、直木賞の方が適当と思われたので割愛した。」
井伏鱒二
男60歳
3 「面白く読めるのでこれを補欠に推しました。」
舟橋聖一
男53歳
0  
永井龍男
男54歳
0  
井上靖
男51歳
2 「主題が単純で、読物の域を出ていなかった。」
宇野浩二
男66歳
18 「議論をかわした末に、(引用者中略)候補作品としても「未だし」として、落とした。」「すらすらと読め、感じも悪くない、が、この小説の主人公が、自分の事だけを考えて、他の人の事を殆んど全く頭に入れないように、作者が、主人公と全く同じ態度と考えで書いているので、せっかく骨を折りながら、失敗したのである。」
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他の候補作
大江健三郎
「飼育」等
田内初義
「類人猿」
安岡伸好
「地の骨」
林青梧
「第七車輛」
石崎晴央
「日々の戯れ」
山川方夫
「演技の果て」
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