芥川賞のすべて・のようなもの
第45回
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昭和36年/1961年上半期
(昭和36年/1961年7月18日決定発表/『文藝春秋』昭和36年/1961年9月号選評掲載)
選考委員  中村光夫
男50歳
石川達三
男56歳
丹羽文雄
男56歳
瀧井孝作
男67歳
宇野浩二
男69歳
井上靖
男54歳
川端康成
男62歳
舟橋聖一
男56歳
佐藤春夫
男69歳
井伏鱒二
男63歳
永井龍男
男57歳
選評総行数  30 28 24 36 22 25 24 55 36 22 25
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
岡田みゆき 「石ころ」
74
女43歳
0 0 0 3 0 0 0 0 0 2 1
大森光章 「名門」
76
男38歳
11 22 9 2 0 4 8 23 17 1 11
宇能鴻一郎 「光りの飢え」
102
男26歳
5 22 9 7 0 4 7 9 17 2 11
山川方夫 「海岸公園」
92
男31歳
9 22 6 8 0 5 12 10 17 9 11
小牧永典 「孤宴」
114
男(36歳)
0 0 0 2 0 3 0 5 10 0 2
佐江衆一 「繭」
96
男27歳
2 0 0 3 0 4 0 7 0 1 2
伊藤桂一 「黄土の記憶」
58
男43歳
0 2 0 2 0 6 0 0 0 0 2
      欠席 欠席   欠席        
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『芥川賞全集 第六巻』昭和57年/1982年7月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和36年/1961年9月号)
1行当たりの文字数:26字


選考委員
中村光夫男50歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
優劣なし 総行数30 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
0  
大森光章
男38歳
11 「面白い作品です。たんに競馬のことが深い知識をもって書けているというだけでなく、(引用者中略)牝馬の姿が馬丁の愛情を通して素直な筆致で描かれ、人間の運命を象徴するようにも思われます。」「しかし(引用者中略)全篇の感じが軽いものになって、今一歩の力がほしい気がします。」
宇能鴻一郎
男26歳
5 「作者が力をもてあましている感じで、このエネルギーの過剰からの失敗は、作者の将来を期待させます。しかしこの作品は、どぎつい書割や事件をつぎつぎに並べているくせに迫力がなく、主人公の性格もお伽噺の英雄じみています。」
山川方夫
男31歳
9 「なかで際立って技巧的にすぐれ、題材も作者に切実なものと思われるので、弱いところはあっても当選に値するのではないかと思いましたが、席上反対論は意外に多く、それを撥ねかえせない弱点が、この作品にあることは認めないわけに行きません。」「しかしそれを認めても、これを越えて当選させたい作品は他に見当らないというのが僕の気持でした。」
小牧永典
男(36歳)
0  
佐江衆一
男27歳
2 「技巧倒れに終ってはいますが、或る新鮮さで印象にのこりました。」
伊藤桂一
男43歳
0  
  「予選通過作が七篇ともあまり優劣のない出来で、それだけにこれひとつというのがなく、結局、当選作なしときまりました。」
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他の選考委員
石川達三
丹羽文雄
瀧井孝作
宇野浩二
井上靖
川端康成
舟橋聖一
佐藤春夫
井伏鱒二
永井龍男
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選考委員
石川達三男56歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
実力は認めるが…… 総行数28 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
0  
大森光章
男38歳
22 「私は最後まで、三篇(引用者注:「名門」「光りの飢え」「海岸公園」)のどれを当選作とするとも決心がつかなかった。全く違う主題と、全くちがった作風と、そして各々相当に書き切っている実力とを比較して、優劣をつけ得なかった。」
宇能鴻一郎
男26歳
22 「私は最後まで、三篇(引用者注:「名門」「光りの飢え」「海岸公園」)のどれを当選作とするとも決心がつかなかった。全く違う主題と、全くちがった作風と、そして各々相当に書き切っている実力とを比較して、優劣をつけ得なかった。」
山川方夫
男31歳
22 「私は最後まで、三篇(引用者注:「名門」「光りの飢え」「海岸公園」)のどれを当選作とするとも決心がつかなかった。全く違う主題と、全くちがった作風と、そして各々相当に書き切っている実力とを比較して、優劣をつけ得なかった。」
小牧永典
男(36歳)
0  
佐江衆一
男27歳
0  
伊藤桂一
男43歳
2 「三つ(引用者注:「名門」「光りの飢え」「海岸公園」)の次には伊藤君の「黄土の記憶」と思っていた。」
  「芥川賞の銓衡に参加してから十三年目になるが、今度が一番むずかしいと思った。つまり自信をもって推せるものが見つからない事と、「名門」「光りの飢え」「海岸公園」をどう評価し、どう優劣をつけるかという事であった。」
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他の選考委員
中村光夫
丹羽文雄
瀧井孝作
宇野浩二
井上靖
川端康成
舟橋聖一
佐藤春夫
井伏鱒二
永井龍男
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選考委員
丹羽文雄男56歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
象徴的な作品 総行数24 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
0  
大森光章
男38歳
9 「読んでから時日が経つにつれて感銘がふかまってくるような作品である。説明の部分が多くて、ごたごたとしているが、一般の読者には未知の世界であり、ある程度の説明もやむをえなかったのかも知れない。」「ことに最後の種馬とされるあたりには、無情な、哀れな人間の生涯を思った。この作品に芥川賞をあたえてこそ、意義があるような気がした。」
宇能鴻一郎
男26歳
9 「面白く、達者な作品である。極彩色の油絵の感じだが、あんまり面白すぎることが作品を安っぽくしている。個々の描写は巧みだが、みせ場ばかりの連続がかえってマイナスとなっている。」「一事が万事刺戟的でありすぎる。作者の興味の持ち方に、危険を感じる。」
山川方夫
男31歳
6 「後半のサワリが大きな疵になっている。サワリの配分の仕方が拙かったのではないか。こうした材料となると、つい書きすぎてしまう危険がある。」「が、前回の芥川賞の作品よりはこの作の方が上だと思った。」
小牧永典
男(36歳)
0  
佐江衆一
男27歳
0  
伊藤桂一
男43歳
0  
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他の選考委員
中村光夫
石川達三
瀧井孝作
宇野浩二
井上靖
川端康成
舟橋聖一
佐藤春夫
井伏鱒二
永井龍男
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選考委員
瀧井孝作男67歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
技倆幼稚 総行数36 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
3 「真面目な筆だがどうも単調で堅い。もっと筆にやわらかみがあるとよいと思った。」
大森光章
男38歳
2 「わかりやすい癖のない文章だが、小説としては、筆に熱がない。」
宇能鴻一郎
男26歳
7 「文學界七月号に出した「鯨神」が、かなり佳いので、この「鯨神」を、七月号だけれど特にくり上げて採るということにしては如何。」「「光りの飢え」は、(引用者中略)のべつ幕なしに書いてあるが、書き習いの習作と見た。」
山川方夫
男31歳
8 「予選作七篇中では、(引用者中略)比較的に佳いので、また山川氏のものは以前に一寸佳いものもあったので、僕は山川方夫氏を採ろうかとも考えた。」「各々の性格もよくわかり、若々しい明るい文体が佳いと思った。しかし、くだくだしい所もあるようで、もう一度書改めると尚よくなるかと思った。」
小牧永典
男(36歳)
2 「少年小説の域を出ないと思った。」
佐江衆一
男27歳
3 「やわらかい筆だが、何か弱々しい。これは図式小説のようだが、図式小説としてはわりによい方だろうか。」
伊藤桂一
男43歳
2 「手に入りすぎて、稍マンネリズムくさい。」
  「七篇共、読後の感じはわるくないが、大体に技倆が幼稚で、どれも、どうも採れないと思った。」
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他の選考委員
中村光夫
石川達三
丹羽文雄
宇野浩二
井上靖
川端康成
舟橋聖一
佐藤春夫
井伏鱒二
永井龍男
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選考委員
宇野浩二男69歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
病床にて 総行数22 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
0  
大森光章
男38歳
0  
宇能鴻一郎
男26歳
0  
山川方夫
男31歳
0  
小牧永典
男(36歳)
0  
佐江衆一
男27歳
0  
伊藤桂一
男43歳
0  
  「どれも、人に気がつかないけれど、見えないところにうまさを持っていて、読みよい。」「おそらく今回は授賞作は出ないだろう、と思っていた。(引用者中略)授賞該当作なし、という結果を聴いて安心した。」「捨ててはおけない作品がそろってはいたが、芥川賞が見送りになったのは、あたりまえだった。」
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他の選考委員
中村光夫
石川達三
丹羽文雄
瀧井孝作
井上靖
川端康成
舟橋聖一
佐藤春夫
井伏鱒二
永井龍男
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選考委員
井上靖男54歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
選後に 総行数25 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
0  
大森光章
男38歳
4 「(引用者注:「光りの飢え」と共に)書ききっている感じで、力量は感じられたが、文学作品として当然持たねばならぬ読後の感動は稀薄だった。」
宇能鴻一郎
男26歳
4 「(引用者注:「名門」と共に)書ききっている感じで、力量は感じられたが、文学作品として当然持たねばならぬ読後の感動は稀薄だった。」
山川方夫
男31歳
5 「私にはこの作家のものとしては格別これがいいとも思われなかった。すでに受賞作家としての力量は具えている人で、人にやるなら当然この作家であるが、作品で決めるとなると、これが他をぬきんでている出来栄えとは言えなかった。」
小牧永典
男(36歳)
3 「青春の清純な感情がうっすら、流れている作品でいいと思ったが、授賞作とするにはやはり古さ(というより新しさのないところ)が気になった。」
佐江衆一
男27歳
4 「私は(引用者中略)上位に置いた。」「候補作の中で一番難しい主題と取組み、欠点も露わではあったが、一応フレッシュな感覚の作品となり得ていたからである。」
伊藤桂一
男43歳
6 「私は(引用者中略)上位に置いた。」「随筆風の作品で小説としては弱いうらみはあったが、併し、端正な文章にも魅力があったし、三つの挿話のどれも、妙にあとまで印象に残るものを持っていた。」
  「こんどの候補作は七篇ともそれぞれ面白く読んだ。」「銓衡の結果は幾つかに割れて、授賞作を決めることはできず、その点、今度の候補作家は不運だったと言わなければなるまい。」
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他の選考委員
中村光夫
石川達三
丹羽文雄
瀧井孝作
宇野浩二
川端康成
舟橋聖一
佐藤春夫
井伏鱒二
永井龍男
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選考委員
川端康成男62歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
考えさせる作品 総行数24 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
0  
大森光章
男38歳
8 「私は旅先きから、二、(引用者中略)と、電報だけは打っておいた。」「生まれた時から、競馬に出て失敗し、子馬を取るためだけの牝馬にされてしまうまでの、屈辱、落魄の運命を、その馬を世話して来た若い男の目を通して、素直に書いていると私は読んだ。この作品も暗示するものがあるようだ。」
宇能鴻一郎
男26歳
7 「私は旅先きから、二、(引用者中略)と、電報だけは打っておいた。」「力がはいり、目的は明らかだが、短いうちにもりこみ過ぎ、ゆきすぎと、私には思われた。」
山川方夫
男31歳
12 「私は旅先きから、一、(引用者中略)と、電報だけは打っておいた。」「いわゆる肉親の絆などの頼むに足らぬ点、むしろいやな点を突き、人間不信、虚無寂寞も出ている。手なれた書き方であるけれども、もっと落ちついた、あるいは肌理こまかに緊密な書き方をしたらどうであったろうか。」「しかし、候補作のうちでは、私はこの作品に考えさせられた。」
小牧永典
男(36歳)
0  
佐江衆一
男27歳
0  
伊藤桂一
男43歳
0  
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他の選考委員
中村光夫
石川達三
丹羽文雄
瀧井孝作
宇野浩二
井上靖
舟橋聖一
佐藤春夫
井伏鱒二
永井龍男
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選考委員
舟橋聖一男56歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
「名門」は成功 総行数55 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
0  
大森光章
男38歳
23 「意外にも丹羽文雄氏が強く推し出したので、内心おどろいた。それに力を得て、筆者もしきりに「名門」を支持した。」「よく調べてあるが、それがオーバーにならずに作品に定着している。もっと通俗的にしようとすればいくらでも通俗的になる可能性があるのを、よく防いで、真面目にまとめている。」「今まで「競馬」を扱った小説や戯曲の中では、群をぬいている。成功作である。」
宇能鴻一郎
男26歳
9 「或る委員が、はじめから終りまで、亢奮しつづけている文章で、いやだ、と云っていたが、とにかく、おちついたところのない、緊張と亢奮の連続する作品で、今まで永井氏が退けた傾向のように思うが、今回はひどく力こぶを入れて支持した。」「あんまり一人の委員が熱心だと、はたは冷静になるという妙な心理作用もあって評定が長びき、」
山川方夫
男31歳
10 「芥川賞を受けたも同様の古株で、それが第三作を書いて、特にどうということもない。月並な出来という印象だ。」「この前のときに、半星でもいいから、授賞すべきであったと思う。」「その点で同情は出来るが、同情で授賞するわけにはいかない。」
小牧永典
男(36歳)
5 「最初の導入部がいい。」「女の夢を見るところから、崩れてしまう。達者な筆力だが、「海岸公園」と共にわざわざ持って廻った息の長い表現が鼻につく。」
佐江衆一
男27歳
7 「なかなか気取った構成と文章だがその主題の残酷さが面白い。当選作にしても悪くなかろうと思った。」「ところが委員の中には最初から落とす中へ入れている人もある。井上靖さん以外に、強く推す人がない。」
伊藤桂一
男43歳
0  
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他の選考委員
中村光夫
石川達三
丹羽文雄
瀧井孝作
宇野浩二
井上靖
川端康成
佐藤春夫
井伏鱒二
永井龍男
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選考委員
佐藤春夫男69歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
当選作なしの理由 総行数36 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
0  
大森光章
男38歳
17 「僕にはどう考えても当選の価値のある作品とは思えないから、(引用者中略)一票はおろか半票をさえ惜しんだ。」「(引用者注:「光りの飢え」と共に)可なり面白い読み物ではある。しかし決して文学ではない。文学は勿論何事をどう書いてもよい。しかし常に美しく品格を以て書かれなければならない。」「一種のナニワ節としか思えなかった。」
宇能鴻一郎
男26歳
17 「僕にはどう考えても当選の価値のある作品とは思えないから、(引用者中略)一票はおろか半票をさえ惜しんだ。」「(引用者注:「名門」と共に)可なり面白い読み物ではある。しかし決して文学ではない。文学は勿論何事をどう書いてもよい。しかし常に美しく品格を以て書かれなければならない。」「一種のナニワ節としか思えなかった。」
山川方夫
男31歳
17 「僕にはどう考えても当選の価値のある作品とは思えないから、(引用者中略)一票はおろか半票をさえ惜しんだ。」「わたくしのおぼえている山川方夫はもう少し力量のある作家であった。「海岸公園」は力作である。そうして力一ぱいの仕事の無理で彼の力量の底が見えた感じの拙劣さである。」「せっかくの材料を料理しそこなったかに見える憾が多かろう。僕はいただかない。」
小牧永典
男(36歳)
10 「誰をもすぐ納得させるには少し足らぬ何物かがあるが、この態度とこの文体とにこれこそ文学と思われるものを僕は感じた。」「この詩を解せぬ人は多く、到底賛成票はあるまいと思い、また授賞しても花形作家にはなれない作者と思いながらも、これを支持して他は顧ず、」
佐江衆一
男27歳
0  
伊藤桂一
男43歳
0  
  「今度の予選作七篇はみな粒ぞろいで、ともかくも候補作としての資格を持っていた。」
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他の選考委員
中村光夫
石川達三
丹羽文雄
瀧井孝作
宇野浩二
井上靖
川端康成
舟橋聖一
井伏鱒二
永井龍男
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選考委員
井伏鱒二男63歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
感想 総行数22 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
2  
大森光章
男38歳
1 「舟橋君は「名門」を推すと云った。」
宇能鴻一郎
男26歳
2 「永井君は「光りの飢え」を推すと云い、」
山川方夫
男31歳
9 「私は、とにかく自分は山川方夫の「海岸公園」をとりたいと云った。とると云っても、除くという意味でなくて、「採用」のとる意味だと云った。自分はこの作品を推すと云った。」
小牧永典
男(36歳)
0  
佐江衆一
男27歳
1 「井上君は「繭」を推すと云い、」
伊藤桂一
男43歳
0  
  「今度は運が悪かったと云うのが通じての意見だが、いずれにしても自分は発言の仕方を早まった。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の選考委員
中村光夫
石川達三
丹羽文雄
瀧井孝作
宇野浩二
井上靖
川端康成
舟橋聖一
佐藤春夫
永井龍男
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選考委員
永井龍男男57歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
意外な結果 総行数25 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
岡田みゆき
女43歳
1 「真面目な作風だった。」
大森光章
男38歳
11 「自信のある題材に、じっくり取組み、少しの危げもない出来である。」「人間の世界を表徴しているという評もあったが、私はやはり動物小説として読んだ。その方が気持がよかったからだ。」
宇能鴻一郎
男26歳
11 「私は(引用者中略)推した。若く健康な空想力と、たくましい描写力に感心した。廃坑部落のセットの中で、風変りな西部劇の制作に、また独り芝居に一心不乱になっている、破帽の若い監督を想像した。」
山川方夫
男31歳
11 「七篇の候補作中もっとも確りした手腕である。緊密に計算された私小説風な組立てに敬意を表するが、芥川賞としてはやや更けた印象である。この作者は、すでに充分に一人前なのだ。」
小牧永典
男(36歳)
2 「われわれに若さへの郷愁を誘うような雰囲気があった。」
佐江衆一
男27歳
2 「形式に捉われ過ぎたせいか、読後感が素直ではなかった。」
伊藤桂一
男43歳
2 「三つの連作から成っているが、私は第二第三の篇が好きだった。清潔な作風である。」
  「「光りの飢え」「海岸公園」「名門」の三篇に、委員の票が散った。散ったために、授賞作品なしという結果を生じた。」「運不運を強く感じると同時に、なにか腑に落ちないものが私の心に残っている。三篇ともに、過去の芥川賞の水準に達していると信じるからである。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の選考委員
中村光夫
石川達三
丹羽文雄
瀧井孝作
宇野浩二
井上靖
川端康成
舟橋聖一
佐藤春夫
井伏鱒二
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候補者・作品
岡田みゆき女43歳×各選考委員 
「石ころ」
短篇 74
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫
男50歳
0  
石川達三
男56歳
0  
丹羽文雄
男56歳
0  
瀧井孝作
男67歳
3 「真面目な筆だがどうも単調で堅い。もっと筆にやわらかみがあるとよいと思った。」
宇野浩二
男69歳
0  
井上靖
男54歳
0  
川端康成
男62歳
0  
舟橋聖一
男56歳
0  
佐藤春夫
男69歳
0  
井伏鱒二
男63歳
2  
永井龍男
男57歳
1 「真面目な作風だった。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の候補作
大森光章
「名門」
宇能鴻一郎
「光りの飢え」
山川方夫
「海岸公園」
小牧永典
「孤宴」
佐江衆一
「繭」
伊藤桂一
「黄土の記憶」
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候補者・作品
大森光章男38歳×各選考委員 
「名門」
短篇 76
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫
男50歳
11 「面白い作品です。たんに競馬のことが深い知識をもって書けているというだけでなく、(引用者中略)牝馬の姿が馬丁の愛情を通して素直な筆致で描かれ、人間の運命を象徴するようにも思われます。」「しかし(引用者中略)全篇の感じが軽いものになって、今一歩の力がほしい気がします。」
石川達三
男56歳
22 「私は最後まで、三篇(引用者注:「名門」「光りの飢え」「海岸公園」)のどれを当選作とするとも決心がつかなかった。全く違う主題と、全くちがった作風と、そして各々相当に書き切っている実力とを比較して、優劣をつけ得なかった。」
丹羽文雄
男56歳
9 「読んでから時日が経つにつれて感銘がふかまってくるような作品である。説明の部分が多くて、ごたごたとしているが、一般の読者には未知の世界であり、ある程度の説明もやむをえなかったのかも知れない。」「ことに最後の種馬とされるあたりには、無情な、哀れな人間の生涯を思った。この作品に芥川賞をあたえてこそ、意義があるような気がした。」
瀧井孝作
男67歳
2 「わかりやすい癖のない文章だが、小説としては、筆に熱がない。」
宇野浩二
男69歳
0  
井上靖
男54歳
4 「(引用者注:「光りの飢え」と共に)書ききっている感じで、力量は感じられたが、文学作品として当然持たねばならぬ読後の感動は稀薄だった。」
川端康成
男62歳
8 「私は旅先きから、二、(引用者中略)と、電報だけは打っておいた。」「生まれた時から、競馬に出て失敗し、子馬を取るためだけの牝馬にされてしまうまでの、屈辱、落魄の運命を、その馬を世話して来た若い男の目を通して、素直に書いていると私は読んだ。この作品も暗示するものがあるようだ。」
舟橋聖一
男56歳
23 「意外にも丹羽文雄氏が強く推し出したので、内心おどろいた。それに力を得て、筆者もしきりに「名門」を支持した。」「よく調べてあるが、それがオーバーにならずに作品に定着している。もっと通俗的にしようとすればいくらでも通俗的になる可能性があるのを、よく防いで、真面目にまとめている。」「今まで「競馬」を扱った小説や戯曲の中では、群をぬいている。成功作である。」
佐藤春夫
男69歳
17 「僕にはどう考えても当選の価値のある作品とは思えないから、(引用者中略)一票はおろか半票をさえ惜しんだ。」「(引用者注:「光りの飢え」と共に)可なり面白い読み物ではある。しかし決して文学ではない。文学は勿論何事をどう書いてもよい。しかし常に美しく品格を以て書かれなければならない。」「一種のナニワ節としか思えなかった。」
井伏鱒二
男63歳
1 「舟橋君は「名門」を推すと云った。」
永井龍男
男57歳
11 「自信のある題材に、じっくり取組み、少しの危げもない出来である。」「人間の世界を表徴しているという評もあったが、私はやはり動物小説として読んだ。その方が気持がよかったからだ。」
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他の候補作
岡田みゆき
「石ころ」
宇能鴻一郎
「光りの飢え」
山川方夫
「海岸公園」
小牧永典
「孤宴」
佐江衆一
「繭」
伊藤桂一
「黄土の記憶」
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候補者・作品
宇能鴻一郎男26歳×各選考委員 
「光りの飢え」
短篇 102
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫
男50歳
5 「作者が力をもてあましている感じで、このエネルギーの過剰からの失敗は、作者の将来を期待させます。しかしこの作品は、どぎつい書割や事件をつぎつぎに並べているくせに迫力がなく、主人公の性格もお伽噺の英雄じみています。」
石川達三
男56歳
22 「私は最後まで、三篇(引用者注:「名門」「光りの飢え」「海岸公園」)のどれを当選作とするとも決心がつかなかった。全く違う主題と、全くちがった作風と、そして各々相当に書き切っている実力とを比較して、優劣をつけ得なかった。」
丹羽文雄
男56歳
9 「面白く、達者な作品である。極彩色の油絵の感じだが、あんまり面白すぎることが作品を安っぽくしている。個々の描写は巧みだが、みせ場ばかりの連続がかえってマイナスとなっている。」「一事が万事刺戟的でありすぎる。作者の興味の持ち方に、危険を感じる。」
瀧井孝作
男67歳
7 「文學界七月号に出した「鯨神」が、かなり佳いので、この「鯨神」を、七月号だけれど特にくり上げて採るということにしては如何。」「「光りの飢え」は、(引用者中略)のべつ幕なしに書いてあるが、書き習いの習作と見た。」
宇野浩二
男69歳
0  
井上靖
男54歳
4 「(引用者注:「名門」と共に)書ききっている感じで、力量は感じられたが、文学作品として当然持たねばならぬ読後の感動は稀薄だった。」
川端康成
男62歳
7 「私は旅先きから、二、(引用者中略)と、電報だけは打っておいた。」「力がはいり、目的は明らかだが、短いうちにもりこみ過ぎ、ゆきすぎと、私には思われた。」
舟橋聖一
男56歳
9 「或る委員が、はじめから終りまで、亢奮しつづけている文章で、いやだ、と云っていたが、とにかく、おちついたところのない、緊張と亢奮の連続する作品で、今まで永井氏が退けた傾向のように思うが、今回はひどく力こぶを入れて支持した。」「あんまり一人の委員が熱心だと、はたは冷静になるという妙な心理作用もあって評定が長びき、」
佐藤春夫
男69歳
17 「僕にはどう考えても当選の価値のある作品とは思えないから、(引用者中略)一票はおろか半票をさえ惜しんだ。」「(引用者注:「名門」と共に)可なり面白い読み物ではある。しかし決して文学ではない。文学は勿論何事をどう書いてもよい。しかし常に美しく品格を以て書かれなければならない。」「一種のナニワ節としか思えなかった。」
井伏鱒二
男63歳
2 「永井君は「光りの飢え」を推すと云い、」
永井龍男
男57歳
11 「私は(引用者中略)推した。若く健康な空想力と、たくましい描写力に感心した。廃坑部落のセットの中で、風変りな西部劇の制作に、また独り芝居に一心不乱になっている、破帽の若い監督を想像した。」
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他の候補作
岡田みゆき
「石ころ」
大森光章
「名門」
山川方夫
「海岸公園」
小牧永典
「孤宴」
佐江衆一
「繭」
伊藤桂一
「黄土の記憶」
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候補者・作品
山川方夫男31歳×各選考委員 
「海岸公園」
短篇 92
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫
男50歳
9 「なかで際立って技巧的にすぐれ、題材も作者に切実なものと思われるので、弱いところはあっても当選に値するのではないかと思いましたが、席上反対論は意外に多く、それを撥ねかえせない弱点が、この作品にあることは認めないわけに行きません。」「しかしそれを認めても、これを越えて当選させたい作品は他に見当らないというのが僕の気持でした。」
石川達三
男56歳
22 「私は最後まで、三篇(引用者注:「名門」「光りの飢え」「海岸公園」)のどれを当選作とするとも決心がつかなかった。全く違う主題と、全くちがった作風と、そして各々相当に書き切っている実力とを比較して、優劣をつけ得なかった。」
丹羽文雄
男56歳
6 「後半のサワリが大きな疵になっている。サワリの配分の仕方が拙かったのではないか。こうした材料となると、つい書きすぎてしまう危険がある。」「が、前回の芥川賞の作品よりはこの作の方が上だと思った。」
瀧井孝作
男67歳
8 「予選作七篇中では、(引用者中略)比較的に佳いので、また山川氏のものは以前に一寸佳いものもあったので、僕は山川方夫氏を採ろうかとも考えた。」「各々の性格もよくわかり、若々しい明るい文体が佳いと思った。しかし、くだくだしい所もあるようで、もう一度書改めると尚よくなるかと思った。」
宇野浩二
男69歳
0  
井上靖
男54歳
5 「私にはこの作家のものとしては格別これがいいとも思われなかった。すでに受賞作家としての力量は具えている人で、人にやるなら当然この作家であるが、作品で決めるとなると、これが他をぬきんでている出来栄えとは言えなかった。」
川端康成
男62歳
12 「私は旅先きから、一、(引用者中略)と、電報だけは打っておいた。」「いわゆる肉親の絆などの頼むに足らぬ点、むしろいやな点を突き、人間不信、虚無寂寞も出ている。手なれた書き方であるけれども、もっと落ちついた、あるいは肌理こまかに緊密な書き方をしたらどうであったろうか。」「しかし、候補作のうちでは、私はこの作品に考えさせられた。」
舟橋聖一
男56歳
10 「芥川賞を受けたも同様の古株で、それが第三作を書いて、特にどうということもない。月並な出来という印象だ。」「この前のときに、半星でもいいから、授賞すべきであったと思う。」「その点で同情は出来るが、同情で授賞するわけにはいかない。」
佐藤春夫
男69歳
17 「僕にはどう考えても当選の価値のある作品とは思えないから、(引用者中略)一票はおろか半票をさえ惜しんだ。」「わたくしのおぼえている山川方夫はもう少し力量のある作家であった。「海岸公園」は力作である。そうして力一ぱいの仕事の無理で彼の力量の底が見えた感じの拙劣さである。」「せっかくの材料を料理しそこなったかに見える憾が多かろう。僕はいただかない。」
井伏鱒二
男63歳
9 「私は、とにかく自分は山川方夫の「海岸公園」をとりたいと云った。とると云っても、除くという意味でなくて、「採用」のとる意味だと云った。自分はこの作品を推すと云った。」
永井龍男
男57歳
11 「七篇の候補作中もっとも確りした手腕である。緊密に計算された私小説風な組立てに敬意を表するが、芥川賞としてはやや更けた印象である。この作者は、すでに充分に一人前なのだ。」
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他の候補作
岡田みゆき
「石ころ」
大森光章
「名門」
宇能鴻一郎
「光りの飢え」
小牧永典
「孤宴」
佐江衆一
「繭」
伊藤桂一
「黄土の記憶」
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候補者・作品
小牧永典男(36歳)×各選考委員 
「孤宴」
短篇 114
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫
男50歳
0  
石川達三
男56歳
0  
丹羽文雄
男56歳
0  
瀧井孝作
男67歳
2 「少年小説の域を出ないと思った。」
宇野浩二
男69歳
0  
井上靖
男54歳
3 「青春の清純な感情がうっすら、流れている作品でいいと思ったが、授賞作とするにはやはり古さ(というより新しさのないところ)が気になった。」
川端康成
男62歳
0  
舟橋聖一
男56歳
5 「最初の導入部がいい。」「女の夢を見るところから、崩れてしまう。達者な筆力だが、「海岸公園」と共にわざわざ持って廻った息の長い表現が鼻につく。」
佐藤春夫
男69歳
10 「誰をもすぐ納得させるには少し足らぬ何物かがあるが、この態度とこの文体とにこれこそ文学と思われるものを僕は感じた。」「この詩を解せぬ人は多く、到底賛成票はあるまいと思い、また授賞しても花形作家にはなれない作者と思いながらも、これを支持して他は顧ず、」
井伏鱒二
男63歳
0  
永井龍男
男57歳
2 「われわれに若さへの郷愁を誘うような雰囲気があった。」
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他の候補作
岡田みゆき
「石ころ」
大森光章
「名門」
宇能鴻一郎
「光りの飢え」
山川方夫
「海岸公園」
佐江衆一
「繭」
伊藤桂一
「黄土の記憶」
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候補者・作品
佐江衆一男27歳×各選考委員 
「繭」
短篇 96
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫
男50歳
2 「技巧倒れに終ってはいますが、或る新鮮さで印象にのこりました。」
石川達三
男56歳
0  
丹羽文雄
男56歳
0  
瀧井孝作
男67歳
3 「やわらかい筆だが、何か弱々しい。これは図式小説のようだが、図式小説としてはわりによい方だろうか。」
宇野浩二
男69歳
0  
井上靖
男54歳
4 「私は(引用者中略)上位に置いた。」「候補作の中で一番難しい主題と取組み、欠点も露わではあったが、一応フレッシュな感覚の作品となり得ていたからである。」
川端康成
男62歳
0  
舟橋聖一
男56歳
7 「なかなか気取った構成と文章だがその主題の残酷さが面白い。当選作にしても悪くなかろうと思った。」「ところが委員の中には最初から落とす中へ入れている人もある。井上靖さん以外に、強く推す人がない。」
佐藤春夫
男69歳
0  
井伏鱒二
男63歳
1 「井上君は「繭」を推すと云い、」
永井龍男
男57歳
2 「形式に捉われ過ぎたせいか、読後感が素直ではなかった。」
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他の候補作
岡田みゆき
「石ころ」
大森光章
「名門」
宇能鴻一郎
「光りの飢え」
山川方夫
「海岸公園」
小牧永典
「孤宴」
伊藤桂一
「黄土の記憶」
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候補者・作品
伊藤桂一男43歳×各選考委員 
「黄土の記憶」
短篇 58
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫
男50歳
0  
石川達三
男56歳
2 「三つ(引用者注:「名門」「光りの飢え」「海岸公園」)の次には伊藤君の「黄土の記憶」と思っていた。」
丹羽文雄
男56歳
0  
瀧井孝作
男67歳
2 「手に入りすぎて、稍マンネリズムくさい。」
宇野浩二
男69歳
0  
井上靖
男54歳
6 「私は(引用者中略)上位に置いた。」「随筆風の作品で小説としては弱いうらみはあったが、併し、端正な文章にも魅力があったし、三つの挿話のどれも、妙にあとまで印象に残るものを持っていた。」
川端康成
男62歳
0  
舟橋聖一
男56歳
0  
佐藤春夫
男69歳
0  
井伏鱒二
男63歳
0  
永井龍男
男57歳
2 「三つの連作から成っているが、私は第二第三の篇が好きだった。清潔な作風である。」
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他の候補作
岡田みゆき
「石ころ」
大森光章
「名門」
宇能鴻一郎
「光りの飢え」
山川方夫
「海岸公園」
小牧永典
「孤宴」
佐江衆一
「繭」
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