芥川賞のすべて・のようなもの
第77回
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Last Update[H26]2014/7/5

池田満寿夫
Ikeda Masuo
生没年月日【注】 昭和9年/1934年2月23日~平成9年/1997年3月8日
受賞年齢 43歳4ヵ月
経歴 旧満州・奉天市生まれ、長野県長野市育ち。長野県長野北高校卒。東京芸術大学への進学を志し上京、3度の入試不合格を経験。その後、油絵から出発し、絵画、版画、彫刻、陶芸などの創作を行う一方、小説も執筆。
受賞歴・候補歴
  • 自由美術家協会展[入選](昭和28年/1953年)「傷んだ土地」《油絵》
  • 第1回東京国際版画ビエンナーレ展[入選](昭和32年/1957年)「太陽と女」《色彩銅版画》
  • 第2回東京国際版画ビエンナーレ展・文部大臣賞(昭和35年/1960年)
  • 第2回パリ・青年ビエンナーレ展・優秀賞(昭和36年/1961年)
  • 第3回東京国際版画ビエンナーレ展・東京都知事賞(昭和37年/1962年)
  • 第4回東京国際版画ビエンナーレ展・国内大賞(昭和39年/1964年)
  • 第6回リブリアナ国際版画ビエンナーレ展・グランプリ四等賞(昭和40年/1965年)
  • 第33回ヴェネツイア国際ビエンナーレ展・国際大賞[版画部門](昭和41年/1966年)
  • 第17回芸術選奨文部大臣賞[美術部門](昭和41年/1966年度)「夏の夢」など
  • 第8回リブリアナ国際版画展・科学アカデミー賞(昭和44年/1969年)
  • 第3回クラコウ国際版画ビエンナーレ展・レジアン美術館買上賞(昭和45年/1970年)
  • 第17回ブルックリン美術館主催・国内版画展・ブルックリン美術館買上賞(昭和45年/1970年)
  • 第22回ワシントン国会図書館主催・版画展・買上賞(昭和46年/1971年)
  • 第3回野性時代新人文学賞(昭和51年/1976年)「エーゲ海に捧ぐ」
  • 第77回芥川賞(昭和52年/1977年上期)「エーゲ海に捧ぐ」
備考
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芥川賞 第77受賞  一覧へ

かい ささ
「エーゲ 海に 捧ぐ」(『野性時代』昭和52年/1977年1月号)
媒体・作品情報
誌名 「野性時代」  別表記表紙 「YASEI JIDAI」併記 奥付 「総合文芸誌」併記
巻号 第4巻 第1号  別表記新年特大号
印刷/発行年月日 発行 昭和52年/1977年1月1日
発行者等 編集人 渡辺 寛 発行人 角川春樹 印刷所 大日本印刷株式会社 暁印刷株式会社 株式会社グラビア精光社 製版所 ミカ製版株式会社 株式会社高木写真製版所 製本所 株式会社宮田製本所
発行所 株式会社角川書店(東京都)
装幀/装画等 イラストレーション 池田満寿夫
総ページ数 392 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
34字
×30行
×2段
本文ページ 200~215
(計16頁)
測定枚数 68
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書誌
>>初出『野性時代』昭和51年/1976年4月号
>>昭和52年/1977年4月・角川書店刊『エーゲ海に捧ぐ』所収
>>昭和52年/1977年7月・講談社刊『文学1976』所収
>>昭和52年/1977年7月・角川書店刊『現代小説1976』所収
>>『文藝春秋』昭和52年/1977年9月号
>>昭和54年/1979年1月・角川書店/角川文庫『エーゲ海に捧ぐ』所収
>>昭和57年/1982年12月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第11巻』所収
>>平成1年/1989年8月・小学館刊『昭和文学全集 第32巻 中短編小説集』所収
>>平成7年/1995年5月・中央公論社/中公文庫『エーゲ海に捧ぐ』所収
>>平成10年/1998年3月・ケイエスエス刊『エーゲ海に捧ぐ・窓からローマが見える』所収
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候補者 池田満寿夫 男43歳
選考委員 評価 行数 評言
丹羽文雄
男72歳
0  
中村光夫
男66歳
12 「抜群の出来です。」「氏を芥川賞の対象になる「新人」と見てよいかについては、多少の疑問がありますが、その点が問題ないとすれば、これを当選作としたいと思います。」「きらびやかな、稀に見る才能には違いなくとも、それが外面的でぎらぎらしすぎること、シチュエーションの設定は巧みでも、人物の把握がやや粗笨な点などが気にかかります。」「しかしそれは氏にとっても将来の問題」
永井龍男
男73歳
6 「精密な素材の配置と文章で組立てられていたが、緻密な描写が拡がるにしたがって、端から文章が死んで行き、これは文学ではないと思った。」「遠い日本妻の述懐が浄瑠璃風な陰湿な伴奏を繰返し、空虚な痴態だけが延々と続く。」
大江健三郎
男42歳
13 「情況設定も、電話の向うの立派な女も、デクノボーの主人公も、独特かつ効果的である。しかし二人の外国人の女はあいまいで、重ね塗りされるイメージも、そのひとつひとつは確実にしあげられていない。」「しかし強力な支持者たちがあり、僕は反対者としておおいに討論した後、授賞に賛成した。」
吉行淳之介
男53歳
6 「池田満寿夫、高橋揆一郎、三田誠広の順に内心支持して会に出た。」「池田氏の作品についての評価は予想どおりだったが、その反対意見は二作授賞を許さない、という強烈さだった。」「道具立てが華やかで、作者の感性がきらめくのだが(その点も、私は好きだ)、むしろオーソドックスな小説といえる。」「また、池田氏はしたたかな技巧家であるが、あるいは本人自身気付いていないかもしれない素朴な心が、その裏側にある。」
瀧井孝作
男83歳
6 「小説として構図は新しいようだが、内容はとりとめがなく、まとまりのない作だと思った。」
井上靖
男70歳
7 「私は、氏の場合、芥川賞によって推し出される必要もないであろうと思ったし、この作品に於ける限りは人間関係を一つのカンバスに嵌め込んだ新しい試みはあるにしても、読後、その試み以上のものは出ていないと思った。」
安岡章太郎
男57歳
12 「いいと思った。しかし、(引用者中略)積極的に推せるものはなかった。」「倉庫の中の裸の女というのは、前衛的なパターンであり、それに黄色人種の男と女の古めかしい情念がからめ合わせてある点に、新しさがあるわけだが、これが効果を上げるのは一回こっきりのことである。」
遠藤周作
男54歳
16 「真向から意見が二つに分れたところにこの作品の性格がある。私はこの作品を支持した。」「決して前衛的な小説ではない。」「耳で聞える声と眼に見えるものの描写しかない。にもかかわらず電話に反応する二人の白人の女のなまなましい嫉妬は、彼女たちの動きでなまなましく伝わってくる。」「いずれにしろ、この作者の資質を否定することはできない筈である。」
選評出典:『芥川賞全集 第十一巻』昭和57年/1982年12月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和52年/1977年9月号)
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