芥川賞のすべて・のようなもの
第79回
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Last Update[H28]2016/4/29

高橋揆一郎
Takahashi Kiichiro
生没年月日【注】 昭和3年/1928年4月10日~平成19年/2007年1月31日
受賞年齢 50歳3ヵ月
経歴 本名=高橋良雄。北海道歌志内市生まれ。札幌師範学校(現・北海道教育大学札幌校)中退。昭和23年/1948年より住友石炭鉱業で働き、のち社員となるが昭和45年/1970年退職。フリーのイラストレーターのかたわら、同人誌『くりま』に入会し創作を続ける。
受賞歴・候補歴
  • 炭労文学小説部門[入選](昭和25年/1950年)「仮寓の半生」
  • 第37回文學界新人賞(昭和48年/1973年)「ぽぷらと軍神」
  • |候補| 第73回芥川賞(昭和50年/1975年上期)「清吉の暦」
  • |候補| 第77回芥川賞(昭和52年/1977年上期)「観音力疾走」
  • 第11回北海道新聞文学賞(昭和52年/1977年)「観音力疾走」
  • |候補| 第78回芥川賞(昭和52年/1977年下期)「日蔭の椅子」
  • 第79回芥川賞(昭和53年/1978年上期)「伸予」
  • 第7回札幌市民芸術賞(昭和53年/1978年度)
  • |候補| 第6回川端康成文学賞(昭和54年/1979年)「木偶おがみ」
  • |候補| 第8回川端康成文学賞(昭和56年/1981年)「骨を噛む」
  • 北海道文化賞[文学](平成3年/1991年)
  • 第11回新田次郎文学賞(平成4年/1992年)『友子』
  • |候補| 第19回川端康成文学賞(平成4年/1992年)「にぎにぎ」
備考
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芥川賞 第73回候補  一覧へ

せいきち こよみ
清吉の 暦」(『文學界』昭和50年/1975年3月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第29巻 第3号  別表記3月号
印刷/発行年月日 発行 昭和50年/1975年3月1日
発行者等 編集兼発行人 西永達夫 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 280 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 84~119
(計36頁)
測定枚数 109
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書誌
>>昭和53年/1978年8月・文藝春秋刊『伸予』所収
>>昭和58年/1983年6月・文藝春秋/文春文庫『伸予』所収
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候補者 高橋揆一郎 男47歳
選考委員 評価 行数 評言
井上靖
男68歳
0  
大岡昇平
男66歳
0  
瀧井孝作
男81歳
0  
中村光夫
男64歳
0  
永井龍男
男71歳
2 「手腕のある作品だったが、清吉の妻を描く筆を省いた点に物足りなさが感じられる。」
丹羽文雄
男70歳
0  
舟橋聖一
男70歳
0  
安岡章太郎
男55歳
21 「一番おもしろく読めた」「回想の主人公がいまは坑夫をやめてホルモン焼屋のおやじになっている点が、ともすれば感傷過剰におちいりがちなこの種の素材を、そうならずにユトリのあるものにしている。」「おもしろかったのは炭坑の中の描写だ。とくに昔、坑道の中で馬をつかってみたくだりは光っている。」「しかし全体に文章が調子にのりすぎていて、どうかすると大衆小説のようになりそうな危険もある。」
吉行淳之介
男51歳
2 「かなりいいとおもったが、当選作に推すまでの自信が持てない。」
選評出典:『芥川賞全集 第十巻』昭和57年/1982年11月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和50年/1975年9月号)
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芥川賞 第77回候補  一覧へ

かんのんりょくしっそう
観音力疾走」(『季刊藝術』40号[昭和52年/1977年1月])
媒体・作品情報
誌名 「季刊藝術」
巻号 通巻 第40号/第11巻 第1号  別表記1977冬
印刷/発行年月日 発行 昭和52年/1977年1月1日
発行者等 編輯人 古山高麗雄 発行人 遠山一行 印刷所 豐國印刷株式会社(活版)、株式会社光村原色印刷所(平版)
発行所 季刊藝術出版株式会社(東京都) 発売元 株式会社講談社(東京都)
総ページ数 270 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
33字
×25行
×2段
本文ページ 178~196
(計19頁)
測定枚数 70
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書誌
>>昭和53年/1978年7月・東京新聞出版局刊『観音力疾走・木偶おがみ』所収
>>昭和53年/1978年4月・講談社刊『文学1978』所収
>>昭和53年/1978年7月・北海道新聞社刊『北海道新鋭小説集1978』所収
>>昭和56年/1981年9月・立風書房刊『北海道文学全集 第21巻 さまざまな座標2』所収
>>昭和60年/1985年7月・文藝春秋/文春文庫『観音力疾走・木偶おがみ』所収
>>平成5年/1993年7月・ぎょうせい刊『ふるさと文学館 第1巻 北海道』所収
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候補者 高橋揆一郎 男49歳
選考委員 評価 行数 評言
丹羽文雄
男72歳
7 「前半は素直に読めたが、後半にいたって作者の解釈がつよく現われて、それまでの女主人公のイメージをこわしてしまった。」
中村光夫
男66歳
0  
永井龍男
男73歳
4 「短篇小説としては一番すぐれていると思った。題名が余りに直接的で、そぐわないのは残念である。」
大江健三郎
男42歳
0  
吉行淳之介
男53歳
7 「池田満寿夫、高橋揆一郎、三田誠広の順に内心支持して会に出た。」「語り手の女主人公も、その亭主になった炭坑夫も、魅力的に描けている。パターンになりかかる話の筋を、ふっくらとして同時に勁いところのある文章で救っている。」
瀧井孝作
男83歳
3 「この予選作を六月中に私は一番はじめに読んで、銓衡会のときは何が書いてあったか記憶がうすれていた。」
井上靖
男70歳
8 「一番面白く、読みごたえのあるものであった。人間の業を取り扱っているが、最後までその主題にしぼって作り、構成し、書いているところはみごとだと思った。無知と貧しさと悲惨さの中にいる女主人公の、周囲の者に対するそれぞれの気持も、まあ過不足なく書けていると言っていい。」
安岡章太郎
男57歳
0  
遠藤周作
男54歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第十一巻』昭和57年/1982年12月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和52年/1977年9月号)
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芥川賞 第78回候補  一覧へ

ひかげ いす
日蔭の 椅子」(『文學界』昭和52年/1977年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第31巻 第12号  別表記12月号
印刷/発行年月日 発行 昭和52年/1977年12月1日
発行者等 編集兼発行人 豊田健次 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 328 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 58~95
(計38頁)
測定枚数 115
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書誌
>>昭和53年/1978年7月・東京新聞出版局刊『観音力疾走・木偶おがみ』所収
>>昭和60年/1985年7月・文藝春秋/文春文庫『観音力疾走・木偶おがみ』所収
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候補者 高橋揆一郎 男49歳
選考委員 評価 行数 評言
丹羽文雄
男73歳
0  
大江健三郎
男42歳
0  
中村光夫
男66歳
0  
安岡章太郎
男57歳
0  
吉行淳之介
男53歳
0  
瀧井孝作
男83歳
0  
井上靖
男70歳
0  
遠藤周作
男54歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第十一巻』昭和57年/1982年12月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和53年/1978年3月号)
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芥川賞 第79受賞  一覧へ

のぶよ
伸予」(『文藝』昭和53年/1978年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「文藝」
巻号 第17巻 第6号  別表記6月号
作品名 別表記 表紙・目次・本文 ルビ有り「のぶよ」
印刷/発行年月日 発行 昭和53年/1978年6月1日
発行者等 編集者 金田太郎 発行者 佐藤晧三 印刷者 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社河出書房新社(東京都)
総ページ数 296 表記上の枚数 表紙・目次 140枚 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 30~78
(計49頁)
測定枚数 144
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書誌
>>昭和53年/1978年8月・文藝春秋刊『伸予』所収
>>『文藝春秋』昭和53年/1978年9月号
>>昭和54年/1979年4月・講談社刊『文学1979』所収
>>昭和58年/1983年1月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第12巻』所収
>>昭和58年/1983年6月・文藝春秋/文春文庫『伸予』所収
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候補者 高橋揆一郎 男50歳
選考委員 評価 行数 評言
丹羽文雄
男73歳
11 「当選は、大体予想されていた。」「もう立派に出来ている作家であった。」「選者の中には作品と作者がつながっていないといっていた者がいたが、その評はきびしいと私は思った。」「作者の顔が容易にくみとれる場合もあれば、いくつもの顔をもっている作家もいる。私は「伸予」に十分作者を感じた。」
中村光夫
男67歳
13 「読者の共感を得難い老女の恋を描いて、いつのまにか彼女の心情の動きに引きこむのは凡手でありません。」「滑稽とも醜怪とも思える彼女の心の動きが、つまりは人間の姿なのだろうか。こんなことを考えさせられます。」
大江健三郎
男43歳
12 「短篇の「かたち」をそなえた、いかにも小説らしい小説ということを第一に考えているのがあきらかな、高橋揆一郎『伸予』の受賞に僕は反対しない。ただ(引用者中略)小説らしい「かたち」をこわすほどの、作家に自発する主題というものをもとめたい気はする。そしてそれがこの作品に明確にあるかどうか、と判断を留保する。」
開高健
男47歳
3 「悪くはないけれど支持熱は消極的だというのが、私の立場である。」
安岡章太郎
男58歳
12 「一種ふしぎな作風である。」「こんどの「伸予」(なんてヘンな名前だろう)にも何か名状し難い色気がある。中学生と女教師の恋愛はよくあることだろうが、それが三十年ちかくもたって、また燃え上るというのは尋常でない。単に昔の憶い出という以上に、他の契機がありそうなものだが、それについての説明は何もない。それでいながら別段不自然を感じさせることもなく、ストーリイを引っぱって行く点、なかなかの力量であろう。」
吉行淳之介
男54歳
11 「初老の女をあえて主人公にしたその力業が、うまく進んでいっているが、大江氏が指摘したように、作品世界と作者のつながりについてやはり曖昧なところができている。しかし、その力量はあきらかなので、作者のために弁じる用意が多少あった。しかし、予想外に票が集まった。」
丸谷才一
男52歳
9 「ずいぶん上手な人情話である。これだけの技巧を見せられたら、いちおう感心するのが見物の態度だらう。さういふ意味でわたしは票を入れた。」「ただし、おしまひのところがいかにも芸がない。」「終り方がをかしいせゐで、女主人公のイメージが狂つて来るし、それに、後味がずいぶん悪くなるのである。」
瀧井孝作
男84歳
18 「寡婦のさびしい告白、繰り言の小説で、これは前半は面白いが、後半は男に捨てられてからあとが長すぎて、少ししまりがない作と見えた。私は、この作者の『新潮』八月号に出した、「別ればなし」も読んで、「伸予」よりも「別ればなし」の方がよいと見た。」
遠藤周作
男55歳
10 「年下の男に長い愛情を持つ年輩の女の心理を探った小説だがその丁寧な描写と心の動きの掴えかたには感心した。」「(引用者注:年輩の女の心理分析が)類型的なところが多少、気になったが、しかし小説のうまさという点では今度の候補作のなかで一番である。」
井上靖
男71歳
7 「うまい作品である。一人の五十近い女を書こうとして、正面から組んでいる。前の「観音力疾走」の凄さはないが、それだけにうまくなっている。」
選評出典:『芥川賞全集 第十二巻』昭和58年/1983年1月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和53年/1978年9月号)
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