芥川賞のすべて・のようなもの
第131回
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平成16年/2004年上半期
(平成16年/2004年7月15日決定発表/『文藝春秋』平成16年/2004年9月号選評掲載)
選考委員  古井由吉
男66歳
石原慎太郎
男71歳
河野多恵子
女78歳
黒井千次
男72歳
高樹のぶ子
女58歳
宮本輝
男57歳
山田詠美
女45歳
池澤夏樹
男59歳
三浦哲郎
男73歳
村上龍
男52歳
選評総行数  55 65 56 57 57 58 57 51    
選評なし 選評なし
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
モブ・ノリオ 「介護入門」
116
男33歳
55 18 21 31 21 33 8 11        
絲山秋子 「勤労感謝の日」
47
女37歳
0 0 12 5 0 0 10 3        
栗田有起 「オテル・モル」
254
女32歳
0 5 10 8 5 25 8 4        
佐川光晴 「弔いのあと」
102
男39歳
0 0 6 4 0 0 11 6        
舞城王太郎 「好き好き大好き超愛してる。」
192
不明30歳
0 13 6 6 27 0 12 29        
松井雪子 「日曜農園」
141
女37歳
0 9 5 5 11 0 8 5        
                欠席 欠席
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『文藝春秋』平成16年/2004年9月号
1行当たりの文字数:14字


選考委員
古井由吉男66歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
例話の始まり 総行数55 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
モブ・ノリオ
男33歳
55 「《家と家族とを呪い続けた俺》から《世で最も恵まれた環境を授かった俺》への転生にして新生を遂げた場所、YO、教科書を丸暗記させられたように、無理矢理そう思い込んだんじゃねえぜ、朋輩(ルビ:ニガー)、そう感じる以外に辻褄の合わぬ現実を思い知らされたのだよ。」「言葉の過不足を量っていられるような境ではない。」
絲山秋子
女37歳
0  
栗田有起
女32歳
0  
佐川光晴
男39歳
0  
舞城王太郎
不明30歳
0  
松井雪子
女37歳
0  
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他の選考委員
石原慎太郎
河野多恵子
黒井千次
高樹のぶ子
宮本輝
山田詠美
池澤夏樹
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選考委員
石原慎太郎男71歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
猛暑、夏枯れ 総行数65 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
モブ・ノリオ
男33歳
18 「私は全く評価しなかった」「神ではない人間が行う「介護」という現代的主題の根底に潜んで在るはずの、善意にまぶされた憎悪とか疎ましさといった本質の主題が一向に感じられない。」「各章冒頭に出てくる「介護入門」なるエピグラフもことさらのアイロニーも逆説も込められてはおらず、ただ説明的なだけで蛇足の域を出ない。」
絲山秋子
女37歳
0  
栗田有起
女32歳
5 「一応の幻想性は感じさせながら、夢や睡眠へのモノマニーが一体何を意味するのか今一つよくわからない。」
佐川光晴
男39歳
0  
舞城王太郎
不明30歳
13 「多くの作品の中の会話がことさら現代的に幼稚化されているが、それが決して作品にアクチュアルな性格を付与してはいない。」「題名そのものまでが『好き好き大好き超愛してる。』にいたっては、うんざりである。」
松井雪子
女37歳
9 「こぢんまりまとまってはいるが、崩壊している主人公の家庭や他の家族にとっての、ある媒体としての農園の意味がもっと鮮やかにそれぞれ対比的に描かれていればと思う。しょせん作者のフットワーク、力量の問題だろう。」
  「今回の候補作はいずれも、いかにも軽くて薄いという印象を否めない。」「多くの作品の中の会話がことさら現代的に幼稚化されているが、それが決して作品にアクチュアルな性格を付与してはいない。」
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他の選考委員
古井由吉
河野多恵子
黒井千次
高樹のぶ子
宮本輝
山田詠美
池澤夏樹
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選考委員
河野多恵子女78歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
栗田さんは佳い 総行数56 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
モブ・ノリオ
男33歳
21 「受賞は、全く意外であった。介護されている祖母、大麻、音楽、それらの関係に何の有機性もない。」「祖母にしても、私には操り人形のようにしか見えなかった。」
絲山秋子
女37歳
12 「随分上達している。一部に疵があるし、鮮烈さには欠けるが、作品を超えて、人それぞれの祭日があるのだろうなあ、と読後につい思わせられたのは、この作品の力である。」
栗田有起
女32歳
10 「私は推した。以前の候補作よりも筋骨が強くなり、この作者のよき特性が一層よく分った。設定も細部も意表を衝き、且つどこまでも実感に富んでいる。」
佐川光晴
男39歳
6 「(引用者注:男性候補者の作品の中では)多少の取り得がある」
舞城王太郎
不明30歳
6 「(引用者注:男性候補者三人のうち)佐川光晴さんの「弔いのあと」に多少の取り得があるだけで、男性軍は弱い。」
松井雪子
女37歳
5 「材料が詰め込みすぎ。興味深い事柄も幾つかあるが、その事柄を書き切らないで、途中で放り投げてしまう場合がある。」
  「前回のこの賞では、二人の女性が受賞していたから、今回は男の人の成果を期待したい気持になった。受賞者の性別など、本当は問うところではないのだが……。」
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他の選考委員
古井由吉
石原慎太郎
黒井千次
高樹のぶ子
宮本輝
山田詠美
池澤夏樹
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選考委員
黒井千次男72歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
怒りと語り 総行数57 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
モブ・ノリオ
男33歳
31 「読み易い小説ではない。」「しかし読み進むうちに言葉に込められた熱が力に変り、作者の怒りがストレートに伝わってくるのが感じられるようになる。血の繋りという欺瞞に対する憤り、形式的な介護システムへの疑い、自分の生活からの出稼ぎとしての介護を否定する姿勢が鮮烈に浮上する。」
絲山秋子
女37歳
5 「時代感覚の鋭さは認められるが見合いの場面に精彩を欠き、」
栗田有起
女32歳
8 「家族たち、特に双子の妹の扱いに疑問が残る。この寓話が成立するには、地上と地下との関係がより精密に計測されねばなるまい。」
佐川光晴
男39歳
4 「話の流れに作品が食われている。」
舞城王太郎
不明30歳
6 「分けられた話の一つ一つは面白いのに、全体がいかなる構造を持つかの構成意図が遂に掴めなかった。」
松井雪子
女37歳
5 「父親探しと農園作業との間の緊張関係が希薄であり、いささか冗漫であるとの印象を拭えなかった。」
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他の選考委員
古井由吉
石原慎太郎
河野多恵子
高樹のぶ子
宮本輝
山田詠美
池澤夏樹
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選考委員
高樹のぶ子女58歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
「文体と素材の組合せ」 総行数57 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
モブ・ノリオ
男33歳
21 「速射砲のように自意識過剰の言葉が連発されるが、介護という沈み込んでいく日常をヒップポップ調リズムで謳い上げ、(引用者中略)文体と素材の思い切った組合せは成功している。しかし、介護という皮膚感覚を伴った素材から離れた場所で、YO、朋輩(ルビ:ニガー)、この先どうする?」
絲山秋子
女37歳
0  
栗田有起
女32歳
5 「大テーマに挑んだが、その舞台となる地下ホテルにいまひとつ魅力が足りなかった。」
佐川光晴
男39歳
0  
舞城王太郎
不明30歳
27 「作者が言葉を択び使いこなすというより、過剰にドライブをかけた言葉に引っぱられて小説を作っていく。結果、作者の身体から離れた場所に言葉のジャングルが出来上がり、恋愛を書いていながら大演説かパロディを読んでいる気がした。」「死期の迫った女性が恋人にとって永遠に謎の一日を持つ。」「読み終って残るのは、言葉の山ではなく、この“一日”である。」
松井雪子
女37歳
11 「農園の作物のみずみずしさ、あっけらかんとした切なさが好印象だった。この作者は本質的に健康である。」「だが少々、小説として粘りが足りないというか細切れである。場面場面が鮮やかなだけに、勿体ない。」
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他の選考委員
古井由吉
石原慎太郎
河野多恵子
黒井千次
宮本輝
山田詠美
池澤夏樹
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選考委員
宮本輝男57歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
余計な夾雑物 総行数58 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
モブ・ノリオ
男33歳
33 「主人公のちょいとふざけたラップ口調で語られる「介護する者」と「介護される者」との日々の辛さやいらだちや不安や怒りは、まことに正論である。」「だがその正論が、モブ氏がこの小説で使った口調によって価値を持ったとするなら、私はその点においてある種の危惧を抱かざるを得ない。」「それは単なる一過性の小技にすぎないのであって、一篇の小説が内包する本質的な深さとは無関係だからである。」
絲山秋子
女37歳
0  
栗田有起
女32歳
25 「期待して読んだ。」「だが、途中から、この小説は次第につまらなくなっていった。」「なぜ双子の妹やその娘や父を登場させなくてはならなかったのか。」「私にいわせれば、それらはまったく余計な夾雑物であり、ページ数を増やすためだけの不必要な添加物でしかない。」「読み終えて、とても残念だった。」
佐川光晴
男39歳
0  
舞城王太郎
不明30歳
0  
松井雪子
女37歳
0  
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他の選考委員
古井由吉
石原慎太郎
河野多恵子
黒井千次
高樹のぶ子
山田詠美
池澤夏樹
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選考委員
山田詠美女45歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
「選評」 総行数57 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
モブ・ノリオ
男33歳
8 「麻呂顔なのに、ラップもどきをやっちゃってるのが玉にキズの非常にまっとうな小説。」「でも、朋輩にニガーなんてルビ振るのはお止めなさい。田舎臭いから。」
絲山秋子
女37歳
10 「この作者の持ち味は存分に出ているけれども、短か過ぎる。お楽しみはこれから、という所で終っちゃってる。」
栗田有起
女32歳
8 「前半のホテルの説明が長過ぎて退屈だ。」「眠りというものをそつなくパッケージ化したのに、ラッピングに失敗したという感じ。覚醒顔と誘眠顔が生きて来ない。」
佐川光晴
男39歳
11 「良い人たちばかりの共同体は、そこはかとなく恐しいものだが、それを意識して書いたのではなさそうで、そこが一番、恐しい。」「おおこわ。ホラーですよ、これ。」
舞城王太郎
不明30歳
12 「たくらみも過ぎるとほとんどフツーに見える見本。そして、そのほとんどフツーが成功した稀有な例。この愛すべき現代のメタモルフォセスを推せる機会に恵まれて嬉しかった。」「あっさり却下されちまったよ。」
松井雪子
女37歳
8 「暗いユーモアがにじみ出ている。しかしながら、あまりにも、文章や構成が整理されておらず散漫な印象を受ける。」
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他の選考委員
古井由吉
石原慎太郎
河野多恵子
黒井千次
高樹のぶ子
宮本輝
池澤夏樹
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選考委員
池澤夏樹男59歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
選評 総行数51 (1行=14字)
候補 評価 行数 評言
モブ・ノリオ
男33歳
11 「話の中心には祖母と母と語り手という聖家族がおり、ここにだけ介護を通じて発見された本当の愛がある。作者はこの発見を世に伝えるために小説という手段に訴えたかのごとくで、この初々しさは好ましい。」
絲山秋子
女37歳
3 「短すぎて実力が見えない。」
栗田有起
女32歳
4 「ホテルの話と家族の話の間に有機的連関が見出せない。」
佐川光晴
男39歳
6 「(引用者注:「日曜農園」と共に)シームレスに上手なのだが、どうしてもこの話を書きたいという動機が希薄に思われた。」
舞城王太郎
不明30歳
29 「推した。」「ここでは言葉は愛という真実の周りをぐるぐる巡るばかりで、決して内部に切り込めない。愛という言葉を聞いて育った世代が、いざ自分の番になってみると、それを実感として受け止められない。」「まるで奥行きのない、いわば文学のスーパーフラットとも言うべき文体が大変に効果を上げている。」「全体として相当な力量だと思ったのだが、多勢に無勢、授賞の見込みはまったくなかった。」
松井雪子
女37歳
5 「(引用者注:「弔いのあと」と共に)シームレスに上手なのだが、どうしてもこの話を書きたいという動機が希薄に思われた。」
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他の選考委員
古井由吉
石原慎太郎
河野多恵子
黒井千次
高樹のぶ子
宮本輝
山田詠美
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受賞者・作品
モブ・ノリオ男33歳×各選考委員 
「介護入門」
短篇 116
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
古井由吉
男66歳
55 「《家と家族とを呪い続けた俺》から《世で最も恵まれた環境を授かった俺》への転生にして新生を遂げた場所、YO、教科書を丸暗記させられたように、無理矢理そう思い込んだんじゃねえぜ、朋輩(ルビ:ニガー)、そう感じる以外に辻褄の合わぬ現実を思い知らされたのだよ。」「言葉の過不足を量っていられるような境ではない。」
石原慎太郎
男71歳
18 「私は全く評価しなかった」「神ではない人間が行う「介護」という現代的主題の根底に潜んで在るはずの、善意にまぶされた憎悪とか疎ましさといった本質の主題が一向に感じられない。」「各章冒頭に出てくる「介護入門」なるエピグラフもことさらのアイロニーも逆説も込められてはおらず、ただ説明的なだけで蛇足の域を出ない。」
河野多恵子
女78歳
21 「受賞は、全く意外であった。介護されている祖母、大麻、音楽、それらの関係に何の有機性もない。」「祖母にしても、私には操り人形のようにしか見えなかった。」
黒井千次
男72歳
31 「読み易い小説ではない。」「しかし読み進むうちに言葉に込められた熱が力に変り、作者の怒りがストレートに伝わってくるのが感じられるようになる。血の繋りという欺瞞に対する憤り、形式的な介護システムへの疑い、自分の生活からの出稼ぎとしての介護を否定する姿勢が鮮烈に浮上する。」
高樹のぶ子
女58歳
21 「速射砲のように自意識過剰の言葉が連発されるが、介護という沈み込んでいく日常をヒップポップ調リズムで謳い上げ、(引用者中略)文体と素材の思い切った組合せは成功している。しかし、介護という皮膚感覚を伴った素材から離れた場所で、YO、朋輩(ルビ:ニガー)、この先どうする?」
宮本輝
男57歳
33 「主人公のちょいとふざけたラップ口調で語られる「介護する者」と「介護される者」との日々の辛さやいらだちや不安や怒りは、まことに正論である。」「だがその正論が、モブ氏がこの小説で使った口調によって価値を持ったとするなら、私はその点においてある種の危惧を抱かざるを得ない。」「それは単なる一過性の小技にすぎないのであって、一篇の小説が内包する本質的な深さとは無関係だからである。」
山田詠美
女45歳
8 「麻呂顔なのに、ラップもどきをやっちゃってるのが玉にキズの非常にまっとうな小説。」「でも、朋輩にニガーなんてルビ振るのはお止めなさい。田舎臭いから。」
池澤夏樹
男59歳
11 「話の中心には祖母と母と語り手という聖家族がおり、ここにだけ介護を通じて発見された本当の愛がある。作者はこの発見を世に伝えるために小説という手段に訴えたかのごとくで、この初々しさは好ましい。」
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他の候補作
絲山秋子
「勤労感謝の日」
栗田有起
「オテル・モル」
佐川光晴
「弔いのあと」
舞城王太郎
「好き好き大好き超愛してる。」
松井雪子
「日曜農園」
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候補者・作品
絲山秋子女37歳×各選考委員 
「勤労感謝の日」
短篇 47
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
古井由吉
男66歳
0  
石原慎太郎
男71歳
0  
河野多恵子
女78歳
12 「随分上達している。一部に疵があるし、鮮烈さには欠けるが、作品を超えて、人それぞれの祭日があるのだろうなあ、と読後につい思わせられたのは、この作品の力である。」
黒井千次
男72歳
5 「時代感覚の鋭さは認められるが見合いの場面に精彩を欠き、」
高樹のぶ子
女58歳
0  
宮本輝
男57歳
0  
山田詠美
女45歳
10 「この作者の持ち味は存分に出ているけれども、短か過ぎる。お楽しみはこれから、という所で終っちゃってる。」
池澤夏樹
男59歳
3 「短すぎて実力が見えない。」
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他の候補作
モブ・ノリオ
「介護入門」
栗田有起
「オテル・モル」
佐川光晴
「弔いのあと」
舞城王太郎
「好き好き大好き超愛してる。」
松井雪子
「日曜農園」
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候補者・作品
栗田有起女32歳×各選考委員 
「オテル・モル」
中篇 254
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
古井由吉
男66歳
0  
石原慎太郎
男71歳
5 「一応の幻想性は感じさせながら、夢や睡眠へのモノマニーが一体何を意味するのか今一つよくわからない。」
河野多恵子
女78歳
10 「私は推した。以前の候補作よりも筋骨が強くなり、この作者のよき特性が一層よく分った。設定も細部も意表を衝き、且つどこまでも実感に富んでいる。」
黒井千次
男72歳
8 「家族たち、特に双子の妹の扱いに疑問が残る。この寓話が成立するには、地上と地下との関係がより精密に計測されねばなるまい。」
高樹のぶ子
女58歳
5 「大テーマに挑んだが、その舞台となる地下ホテルにいまひとつ魅力が足りなかった。」
宮本輝
男57歳
25 「期待して読んだ。」「だが、途中から、この小説は次第につまらなくなっていった。」「なぜ双子の妹やその娘や父を登場させなくてはならなかったのか。」「私にいわせれば、それらはまったく余計な夾雑物であり、ページ数を増やすためだけの不必要な添加物でしかない。」「読み終えて、とても残念だった。」
山田詠美
女45歳
8 「前半のホテルの説明が長過ぎて退屈だ。」「眠りというものをそつなくパッケージ化したのに、ラッピングに失敗したという感じ。覚醒顔と誘眠顔が生きて来ない。」
池澤夏樹
男59歳
4 「ホテルの話と家族の話の間に有機的連関が見出せない。」
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他の候補作
モブ・ノリオ
「介護入門」
絲山秋子
「勤労感謝の日」
佐川光晴
「弔いのあと」
舞城王太郎
「好き好き大好き超愛してる。」
松井雪子
「日曜農園」
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候補者・作品
佐川光晴男39歳×各選考委員 
「弔いのあと」
短篇 102
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
古井由吉
男66歳
0  
石原慎太郎
男71歳
0  
河野多恵子
女78歳
6 「(引用者注:男性候補者の作品の中では)多少の取り得がある」
黒井千次
男72歳
4 「話の流れに作品が食われている。」
高樹のぶ子
女58歳
0  
宮本輝
男57歳
0  
山田詠美
女45歳
11 「良い人たちばかりの共同体は、そこはかとなく恐しいものだが、それを意識して書いたのではなさそうで、そこが一番、恐しい。」「おおこわ。ホラーですよ、これ。」
池澤夏樹
男59歳
6 「(引用者注:「日曜農園」と共に)シームレスに上手なのだが、どうしてもこの話を書きたいという動機が希薄に思われた。」
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他の候補作
モブ・ノリオ
「介護入門」
絲山秋子
「勤労感謝の日」
栗田有起
「オテル・モル」
舞城王太郎
「好き好き大好き超愛してる。」
松井雪子
「日曜農園」
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候補者・作品
舞城王太郎不明30歳×各選考委員 
「好き好き大好き超愛してる。」
中篇 192
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
古井由吉
男66歳
0  
石原慎太郎
男71歳
13 「多くの作品の中の会話がことさら現代的に幼稚化されているが、それが決して作品にアクチュアルな性格を付与してはいない。」「題名そのものまでが『好き好き大好き超愛してる。』にいたっては、うんざりである。」
河野多恵子
女78歳
6 「(引用者注:男性候補者三人のうち)佐川光晴さんの「弔いのあと」に多少の取り得があるだけで、男性軍は弱い。」
黒井千次
男72歳
6 「分けられた話の一つ一つは面白いのに、全体がいかなる構造を持つかの構成意図が遂に掴めなかった。」
高樹のぶ子
女58歳
27 「作者が言葉を択び使いこなすというより、過剰にドライブをかけた言葉に引っぱられて小説を作っていく。結果、作者の身体から離れた場所に言葉のジャングルが出来上がり、恋愛を書いていながら大演説かパロディを読んでいる気がした。」「死期の迫った女性が恋人にとって永遠に謎の一日を持つ。」「読み終って残るのは、言葉の山ではなく、この“一日”である。」
宮本輝
男57歳
0  
山田詠美
女45歳
12 「たくらみも過ぎるとほとんどフツーに見える見本。そして、そのほとんどフツーが成功した稀有な例。この愛すべき現代のメタモルフォセスを推せる機会に恵まれて嬉しかった。」「あっさり却下されちまったよ。」
池澤夏樹
男59歳
29 「推した。」「ここでは言葉は愛という真実の周りをぐるぐる巡るばかりで、決して内部に切り込めない。愛という言葉を聞いて育った世代が、いざ自分の番になってみると、それを実感として受け止められない。」「まるで奥行きのない、いわば文学のスーパーフラットとも言うべき文体が大変に効果を上げている。」「全体として相当な力量だと思ったのだが、多勢に無勢、授賞の見込みはまったくなかった。」
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他の候補作
モブ・ノリオ
「介護入門」
絲山秋子
「勤労感謝の日」
栗田有起
「オテル・モル」
佐川光晴
「弔いのあと」
松井雪子
「日曜農園」
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候補者・作品
松井雪子女37歳×各選考委員 
「日曜農園」
短篇 141
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
古井由吉
男66歳
0  
石原慎太郎
男71歳
9 「こぢんまりまとまってはいるが、崩壊している主人公の家庭や他の家族にとっての、ある媒体としての農園の意味がもっと鮮やかにそれぞれ対比的に描かれていればと思う。しょせん作者のフットワーク、力量の問題だろう。」
河野多恵子
女78歳
5 「材料が詰め込みすぎ。興味深い事柄も幾つかあるが、その事柄を書き切らないで、途中で放り投げてしまう場合がある。」
黒井千次
男72歳
5 「父親探しと農園作業との間の緊張関係が希薄であり、いささか冗漫であるとの印象を拭えなかった。」
高樹のぶ子
女58歳
11 「農園の作物のみずみずしさ、あっけらかんとした切なさが好印象だった。この作者は本質的に健康である。」「だが少々、小説として粘りが足りないというか細切れである。場面場面が鮮やかなだけに、勿体ない。」
宮本輝
男57歳
0  
山田詠美
女45歳
8 「暗いユーモアがにじみ出ている。しかしながら、あまりにも、文章や構成が整理されておらず散漫な印象を受ける。」
池澤夏樹
男59歳
5 「(引用者注:「弔いのあと」と共に)シームレスに上手なのだが、どうしてもこの話を書きたいという動機が希薄に思われた。」
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他の候補作
モブ・ノリオ
「介護入門」
絲山秋子
「勤労感謝の日」
栗田有起
「オテル・モル」
佐川光晴
「弔いのあと」
舞城王太郎
「好き好き大好き超愛してる。」
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