芥川賞のすべて・のようなもの
第55回
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昭和41年/1966年上半期
(昭和41年/1966年7月18日決定発表/『文藝春秋』昭和41年/1966年9月号選評掲載)
選考委員  石川達三
男61歳
大岡昇平
男57歳
瀧井孝作
男72歳
丹羽文雄
男61歳
三島由紀夫
男41歳
石川淳
男67歳
中村光夫
男55歳
永井龍男
男62歳
井上靖
男59歳
川端康成
男67歳
舟橋聖一
男61歳
選評総行数  37 38 67 21 31 28 35 20 28 23 46
候補作 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数 評価 行数
阿部昭 「月の光」
176
男31歳
0 0 8 2 0 0 4 2 4 0 7
西村光代 「紫茉莉」
77
女50歳
0 0 3 0 0 0 0 0 0 0 0
山崎柳子 「眼なき魚」
70
女43歳
28 8 10 7 13 9 10 9 15 8 9
萩原葉子 「天上の花――三好達治抄――」
209
女45歳
13 10 22 4 17 11 15 11 16 20 27
なだいなだ 「しおれし花飾りのごとく」
249
男37歳
0 10 6 0 0 0 0 0 0 0 2
大野正重 「アルカ小屋」
68
男31歳
0 0 9 0 0 0 8 0 0 0 0
野島勝彦 「胎(たい)
72
男30歳
0 8 2 3 0 0 6 2 0 0 0
長谷川修 「哲学者の商法」
106
男40歳
0 0 3 5 4 0 0 0 4 0 2
                     
年齢/枚数の説明   見方・注意点

このページの選評出典:『芥川賞全集 第七巻』昭和57年/1982年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和41年/1966年9月号)
1行当たりの文字数:26字


選考委員
石川達三男61歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
疑問が残る 総行数37 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
0  
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
28 「前回当選の「北の河」や前々回当選の「玩具」にくらべて劣るものではない。私は自信をもってこの作品を推した。この作者は既に文学(原文傍点)を自分のものにしている。」「この作品には芸術的な『美』がきちんと表現されている。」「ルミという混血の黒い肌の娘がもっている骨に沁みるような自己嫌悪の心を、慈善事業家のような表現ではなくて、作者自身のふかい心で表現している。」
萩原葉子
女45歳
13 「三好達治という吾々の知人を実名で書いているので、選者の大部分は興味ふかく読んでいるが、その興味は作品の出来不出来とは別のものだと私は思う。そこを厳密に区別したかった。」「私はいわゆる実名小説なるものに作者としての不純なものを感じる。」
なだいなだ
男37歳
0  
大野正重
男31歳
0  
野島勝彦
男30歳
0  
長谷川修
男40歳
0  
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の選考委員
大岡昇平
瀧井孝作
丹羽文雄
三島由紀夫
石川淳
中村光夫
永井龍男
井上靖
川端康成
舟橋聖一
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選考委員
大岡昇平男57歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
水準を超えるもの 総行数38 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
0  
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
8 「推薦出来ると思った。」「結末、混血児の自殺の段取りも、少し説得的でない。しかし黒人の混血児童について、政治を表に出さず、問題を生活の中に解消して書き込んである点で、凡手ではない。」「私はこれを当選作にしてもよい、と思った」
萩原葉子
女45歳
10 「芥川賞の候補作の資格があるかどうかに問題があると思っていた。」「興味を持って読んだ。ただ当事者の一人につき、談話や伝聞にもとづいて、「日記」を作ってある部分に、不快な印象を受けた。」「この気むずかしい詩人の作品と生活との関連を捉えるのは、作者の手に余ったのである。」「授賞に賛成出来なかった。」
なだいなだ
男37歳
10 「推薦出来ると思った。」「文体に才気があり、面白くすらすら読めた。「日本文学をぶっつぶせ」という主張に私はまったく賛成なので、その主張の下に雑誌を出そうとしている医学生の群れに、風俗的な興味があった。しかし最後に女主人公が、雑誌を出す基金にしてくれといって、五十万円を枕元において自殺する、というのはお粗末というほかはない。」
大野正重
男31歳
0  
野島勝彦
男30歳
8 「推薦出来ると思った。」「一番むずかしい主題を追求していて、作者の態度に好感が持てた。」「世代の異る女性の「胎」を網羅しているのが、滑稽な印象を与えて損をした。」
長谷川修
男40歳
0  
  「(引用者注:私は)元来新人賞は要するにコンクールであるから、その期の最優秀作を選べばよいという意見である。ただ芥川賞が社会的権威があるから、受賞者のその後の経歴に影響するところが大きい。」「ある程度の水準に達していることが要求されるのではないか、と思っていた。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の選考委員
石川達三
瀧井孝作
丹羽文雄
三島由紀夫
石川淳
中村光夫
永井龍男
井上靖
川端康成
舟橋聖一
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選考委員
瀧井孝作男72歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
見事な交響音 総行数67 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
8 「放送局員の生え抜きの婆サンは何としても美しくない。斯く俗悪に描いたのが、モーパッサンよりも現代式かもしれないが。」「マスコミ社会のイヤな乱雑も写され、この人のものは前にも読んだが、一応描写力はあると見えた。」
西村光代
女50歳
3 「徳田秋聲の筆致の匂いもしたが、それの亜流のヘタなものと私は見た。」
山崎柳子
女43歳
10 「筆が蚊細く、秘かな愛のあや(原文傍点)も瑣末のようで響きが弱い、わかりにくい難があった。初ぶいのはよいが、まだまだ一年生の作と見た。」
萩原葉子
女45歳
22 「(引用者注:この作者は)うまくなったと思った。一気に終いまで読んだ。」「大体に、此頃雑誌の小説は低い感じのものが多いが、とにかくこの高いリズムのある作品は、推称に価すると思った。」「「図抜けて佳かった。」
なだいなだ
男37歳
6 「二百何十枚もの長い、たあいのない饒舌の筆で。玩具箱をひっくり返したような、何か収拾のつかない作と見た。」「(引用者注:作者の中では)一番の悪作だ。」
大野正重
男31歳
9 「怪物の丸太程の蛭が、老ろばの脛に体当りして喰付いて血を吸う場面で、私は胸がわるくなって嘔吐を催して、読みかけでこれは読むことを止めにした。」
野島勝彦
男30歳
2 「未熟。何をかいたものかよくわからなかった。」
長谷川修
男40歳
3 「ふざけた作だ。この人の前作「真赤な兎」「孤島の生活」などは、まだよかったが。」
  「「天上の花」以外は、ひどい作ばかりが選ばれた。このような悪作ばかりが予選に通るのは、どうしたわけか。」
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他の選考委員
石川達三
大岡昇平
丹羽文雄
三島由紀夫
石川淳
中村光夫
永井龍男
井上靖
川端康成
舟橋聖一
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選考委員
丹羽文雄男61歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
秀れた抑制 総行数21 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
2 「好感がもてたが、この材料にしては長すぎる。」
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
7 「今回の候補作品の中ではいちばん秀れていると思った。よくこれだけ抑えて書いていると感心した。」「が、最後に自動車にぶつかり自殺するのは早すぎた。」「が、このひとには期待がもてる。」
萩原葉子
女45歳
4 「いちばん大切な三好夫婦の北陸での生活になると、女を一方的にしか描いていない。ああした女性を書きこなすには、まだ筆が若すぎるようである。」
なだいなだ
男37歳
0  
大野正重
男31歳
0  
野島勝彦
男30歳
3 「まだ素材の程度である。もっと書きこまなければいけない。作者のねらいが正確に伝わって来ない。」
長谷川修
男40歳
5 「ストーリーテラーとしての才能にめぐまれているが、今回の「哲学者の商法」は、単にその線にとどまっている。」「このままの才能で終わるのは残念である。」
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他の選考委員
石川達三
大岡昇平
瀧井孝作
三島由紀夫
石川淳
中村光夫
永井龍男
井上靖
川端康成
舟橋聖一
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選考委員
三島由紀夫男41歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
不運な二作 総行数31 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
0  
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
13 「生理的な暗鬱なねばっこさが文体を通して全篇にゆきわたり、人種問題的とりあげ方でなく、レスビアニズムの感覚的触手だけで対象と接しているのが、作品の緊密さを保障しており、それだけに却って、さらりとした死の結末を活かしてもいる」「(引用者注:「天上の花」の三好達治像のような)人物造型に成功しているとは云いがたい。」
萩原葉子
女45歳
17 「候補作全体を通じて、人間が生動して、その息吹、その慟哭がきこえるように感じられたのは、ただ一篇、萩原葉子さんの「天上の花」における三好達治氏の人間像だけであった。」「「私」と現実との距離測定の不正確さ、各人物に対する「目」の均質でないこと、……そういうことが、私をしてこの作品を強く推させなかった理由である。」
なだいなだ
男37歳
0  
大野正重
男31歳
0  
野島勝彦
男30歳
0  
長谷川修
男40歳
4 「興味を持ったが、これは戦争不適格者が、同時に戦後生活不適格者であって、しかも哲学者で、しかも蛇捕りの名人で、というアイロニカルな設定が面白かったから」
  「はじめて委員となった今回の候補作に、ずばぬけたものが見当らなかったのは残念であった。」
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他の選考委員
石川達三
大岡昇平
瀧井孝作
丹羽文雄
石川淳
中村光夫
永井龍男
井上靖
川端康成
舟橋聖一
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選考委員
石川淳男67歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
こまった状況 総行数28 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
0  
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
9 「一応書けているといってもよいだろう。しかし、わたしはこの一作を見ただけですぐこれを賞に擬するほど作者の素質才能を信じてしまうには至らない。」「この作者の力がどれほどのものか、あるいはなにほどのものでもないかを知るためには、一枚の鏡では不足である。」
萩原葉子
女45歳
11 「現実に対応するところがあると見える叙述の中に、いくぶんは現実からずれているらしい「手記」と称するものを、いわば澄ました顔で、ちょこなんと差込んだ細工がどうも気になる。技術のことではない。作者の素質に関係するもののようである。」
なだいなだ
男37歳
0  
大野正重
男31歳
0  
野島勝彦
男30歳
0  
長谷川修
男40歳
0  
  「今回は該当作品なしとするのが妥当のようである。」「読むにも堪えないようなものが二三篇、その他についてもとくに推そうとおもうほどのものはなかった。」
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他の選考委員
石川達三
大岡昇平
瀧井孝作
丹羽文雄
三島由紀夫
中村光夫
永井龍男
井上靖
川端康成
舟橋聖一
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選考委員
中村光夫男55歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
マイナスの面 総行数35 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
4 「前作より著るしい進境が見られるが、授賞はまだ無理ということになり、」
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
10 「いわば玄人むきにそつなく書きこまれているが、小説として或る本質的な魅力がかけていると思われます。」
萩原葉子
女45歳
15 「読んで面白いことでは今回の候補作のなかでは抜群ですが、小説といえるかどうかに疑いがあり、芥川賞の性質上、これを小説として読もうとすると、いくたの無理がでてきます。」「つまりそれは僕等の持っている小説の概念を拡張するだけの魅力がこの作品にないということ」
なだいなだ
男37歳
0  
大野正重
男31歳
8 「印象にのこった」「思いつきで小説をかくことは、ことに若い作家の場合よいことだと思いますが、それを生かすには、少なくも私小説作家が自分の私生活を観察する程度には、つき放して冷静に見る必要がありましょう。」
野島勝彦
男30歳
6 「印象にのこった」「病気の我儘な母をめぐる姉妹のとげとげしい感情がよくでていて、一幅の人間図になっていますが、いくつかの「胎」を通じて、女性の心理を抉ろうとする意図はほとんど生かされていません。」
長谷川修
男40歳
0  
  「結局、今回は授賞作なしとするのが、一番妥当と思われます。」
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他の選考委員
石川達三
大岡昇平
瀧井孝作
丹羽文雄
三島由紀夫
石川淳
永井龍男
井上靖
川端康成
舟橋聖一
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選考委員
永井龍男男62歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
次作への期待 総行数20 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
2 「「月の光」の巧さ(引用者中略)にも一応注意したが、前二作(引用者注:「天上の花」と「眼なき魚」)に比べるとはっきり見劣りした。」
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
9 「全篇を包んだ抒情は同性愛に発しているが、この作者の神経はかなり行届いたもので、時には省略に過ぎて立体性を失うような個所すらある。そんな処が、この作品の欠点になったようだが、なお私はこの作者の神経を買う。」
萩原葉子
女45歳
11 「表てを向いた三好達治に接しているので、引き入れられた訳だが、作者の傾倒力にも感心した。しかし小説ということになると、三好達治という詩人、人物を知らない人にも、これほど興味を与えるものなのかどうか。もっとも小説的な部分をなす「慶子の手記」に偏し過ぎたものが感じられるし、一篇としても調子が整っていない。」
なだいなだ
男37歳
0  
大野正重
男31歳
0  
野島勝彦
男30歳
2 「「胎」の着想にも一応注意したが、前二作(引用者注:「天上の花」と「眼なき魚」)に比べるとはっきり見劣りした。」
長谷川修
男40歳
0  
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他の選考委員
石川達三
大岡昇平
瀧井孝作
丹羽文雄
三島由紀夫
石川淳
中村光夫
井上靖
川端康成
舟橋聖一
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選考委員
井上靖男59歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
強い読後感 総行数28 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
4 「書こうとしているものがはっきりしていて、候補作のレベルには達していると思った。」
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
15 「書きにくい材料を、かなりうまくこなしてあって、作者の小説を書く力倆といったものの感じられる作品であった。」「最後の自殺が突発的でやや意外ではあるが、併し、そういうところも作品全体をこわしてしまうような不自然さにはなっていない。ただ読後、こちらに強く訴えて来るようなもののなかったのは惜しい。」
萩原葉子
女45歳
16 「この作品は、少くとも三好達治という詩人が本質的に持っていた純粋な面だけは逃さないで、ちゃんと描き出しているだろうと思った。小説としてはかなり欠点の指摘できる作品だが、それでもなお読後感にはこちらを揺すぶって来る強いものがあった。」「(引用者注:「天上の花」か「眼なき魚」かの)二作のうち一作をということになったら「天上の花」を、」
なだいなだ
男37歳
0  
大野正重
男31歳
0  
野島勝彦
男30歳
0  
長谷川修
男40歳
4 「書こうとしているものがはっきりしていて、候補作のレベルには達していると思った。」
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他の選考委員
石川達三
大岡昇平
瀧井孝作
丹羽文雄
三島由紀夫
石川淳
中村光夫
永井龍男
川端康成
舟橋聖一
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選考委員
川端康成男67歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
二つの作の差 総行数23 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
0  
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
8 「「眼なき魚」の黒人との混血少女と、「天上の花」の三好達治とをくらべると、読んで受け取るものに、ずいぶんと差がある。それが頭から抜けないので、どうしても私は、「天上の花」を落して「眼なき魚」を取るとか、二つをならべて入れるとかは出来なかった。」「山崎柳子氏には少し気の毒だとは思った。」
萩原葉子
女45歳
20 「候補作品のなかで、一つ別もののようであった。」「叔母の手記は実際にあったのではなく、作者が見聞にもとづいて、「想像から創った。」この手記によって、私は「天上の花」に一票を入れた。」「「眼なき魚」の黒人との混血少女と、「天上の花」の三好達治とをくらべると、読んで受け取るものに、ずいぶんと差がある。」
なだいなだ
男37歳
0  
大野正重
男31歳
0  
野島勝彦
男30歳
0  
長谷川修
男40歳
0  
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他の選考委員
石川達三
大岡昇平
瀧井孝作
丹羽文雄
三島由紀夫
石川淳
中村光夫
永井龍男
井上靖
舟橋聖一
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選考委員
舟橋聖一男61歳×各候補作  年齢/枚数の説明
見方・注意点
抜群の迫力 総行数46 (1行=26字)
候補 評価 行数 評言
阿部昭
男31歳
7 「筆力は冴えて居り、終りまで飽きずに読むことが出来た。然し一種のお惚話(ルビ:のろけ)小説である。三島氏がこれを、逆転がないと評したのは、当っている。」
西村光代
女50歳
0  
山崎柳子
女43歳
9 「私には幼稚なものに思われたが、案外支持者が多いのには、おどろいた。」「最後に自動車へ飛びこむところは、他の委員諸氏にも、疑問があるかのようである。私はあすこを二度読み直したのだが、小説としての現実性がついにわからなかった。」
萩原葉子
女45歳
27 「私は授賞作にしたかった。ある詩人の愛慾図絵は、とにかく迫力をもってよく書けている。表現力だけについて云っても、他の候補作にくらべて抜群だ。」「「慶子の手記」は、三好との見苦しい喧嘩三昧だけを綴って一方的であるが、彼女と雖も、三好の溺愛にこたえ、或る時は三好を国宝的詩人として尊敬したり、また或る日は、(引用者中略)情痴に狂ったこともあったろうと想像するが、それには、ほとんど触れていない点に、やはり疑問が残った。」
なだいなだ
男37歳
2 「前作、または前々作に劣るとされた。」
大野正重
男31歳
0  
野島勝彦
男30歳
0  
長谷川修
男40歳
2 「前作、または前々作に劣るとされた。」
  「第五十五回芥川賞は、新入りの委員大岡・三島の両氏を加えて、俄然活況を呈した。」
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他の選考委員
石川達三
大岡昇平
瀧井孝作
丹羽文雄
三島由紀夫
石川淳
中村光夫
永井龍男
井上靖
川端康成
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候補者・作品
阿部昭男31歳×各選考委員 
「月の光」
中篇 176
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男61歳
0  
大岡昇平
男57歳
0  
瀧井孝作
男72歳
8 「放送局員の生え抜きの婆サンは何としても美しくない。斯く俗悪に描いたのが、モーパッサンよりも現代式かもしれないが。」「マスコミ社会のイヤな乱雑も写され、この人のものは前にも読んだが、一応描写力はあると見えた。」
丹羽文雄
男61歳
2 「好感がもてたが、この材料にしては長すぎる。」
三島由紀夫
男41歳
0  
石川淳
男67歳
0  
中村光夫
男55歳
4 「前作より著るしい進境が見られるが、授賞はまだ無理ということになり、」
永井龍男
男62歳
2 「「月の光」の巧さ(引用者中略)にも一応注意したが、前二作(引用者注:「天上の花」と「眼なき魚」)に比べるとはっきり見劣りした。」
井上靖
男59歳
4 「書こうとしているものがはっきりしていて、候補作のレベルには達していると思った。」
川端康成
男67歳
0  
舟橋聖一
男61歳
7 「筆力は冴えて居り、終りまで飽きずに読むことが出来た。然し一種のお惚話(ルビ:のろけ)小説である。三島氏がこれを、逆転がないと評したのは、当っている。」
          - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
他の候補作
西村光代
「紫茉莉」
山崎柳子
「眼なき魚」
萩原葉子
「天上の花――三好達治抄――」
なだいなだ
「しおれし花飾りのごとく」
大野正重
「アルカ小屋」
野島勝彦
「胎(たい)
長谷川修
「哲学者の商法」
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候補者・作品
西村光代女50歳×各選考委員 
「紫茉莉」
短篇 77
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男61歳
0  
大岡昇平
男57歳
0  
瀧井孝作
男72歳
3 「徳田秋聲の筆致の匂いもしたが、それの亜流のヘタなものと私は見た。」
丹羽文雄
男61歳
0  
三島由紀夫
男41歳
0  
石川淳
男67歳
0  
中村光夫
男55歳
0  
永井龍男
男62歳
0  
井上靖
男59歳
0  
川端康成
男67歳
0  
舟橋聖一
男61歳
0  
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他の候補作
阿部昭
「月の光」
山崎柳子
「眼なき魚」
萩原葉子
「天上の花――三好達治抄――」
なだいなだ
「しおれし花飾りのごとく」
大野正重
「アルカ小屋」
野島勝彦
「胎(たい)
長谷川修
「哲学者の商法」
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候補者・作品
山崎柳子女43歳×各選考委員 
「眼なき魚」
短篇 70
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男61歳
28 「前回当選の「北の河」や前々回当選の「玩具」にくらべて劣るものではない。私は自信をもってこの作品を推した。この作者は既に文学(原文傍点)を自分のものにしている。」「この作品には芸術的な『美』がきちんと表現されている。」「ルミという混血の黒い肌の娘がもっている骨に沁みるような自己嫌悪の心を、慈善事業家のような表現ではなくて、作者自身のふかい心で表現している。」
大岡昇平
男57歳
8 「推薦出来ると思った。」「結末、混血児の自殺の段取りも、少し説得的でない。しかし黒人の混血児童について、政治を表に出さず、問題を生活の中に解消して書き込んである点で、凡手ではない。」「私はこれを当選作にしてもよい、と思った」
瀧井孝作
男72歳
10 「筆が蚊細く、秘かな愛のあや(原文傍点)も瑣末のようで響きが弱い、わかりにくい難があった。初ぶいのはよいが、まだまだ一年生の作と見た。」
丹羽文雄
男61歳
7 「今回の候補作品の中ではいちばん秀れていると思った。よくこれだけ抑えて書いていると感心した。」「が、最後に自動車にぶつかり自殺するのは早すぎた。」「が、このひとには期待がもてる。」
三島由紀夫
男41歳
13 「生理的な暗鬱なねばっこさが文体を通して全篇にゆきわたり、人種問題的とりあげ方でなく、レスビアニズムの感覚的触手だけで対象と接しているのが、作品の緊密さを保障しており、それだけに却って、さらりとした死の結末を活かしてもいる」「(引用者注:「天上の花」の三好達治像のような)人物造型に成功しているとは云いがたい。」
石川淳
男67歳
9 「一応書けているといってもよいだろう。しかし、わたしはこの一作を見ただけですぐこれを賞に擬するほど作者の素質才能を信じてしまうには至らない。」「この作者の力がどれほどのものか、あるいはなにほどのものでもないかを知るためには、一枚の鏡では不足である。」
中村光夫
男55歳
10 「いわば玄人むきにそつなく書きこまれているが、小説として或る本質的な魅力がかけていると思われます。」
永井龍男
男62歳
9 「全篇を包んだ抒情は同性愛に発しているが、この作者の神経はかなり行届いたもので、時には省略に過ぎて立体性を失うような個所すらある。そんな処が、この作品の欠点になったようだが、なお私はこの作者の神経を買う。」
井上靖
男59歳
15 「書きにくい材料を、かなりうまくこなしてあって、作者の小説を書く力倆といったものの感じられる作品であった。」「最後の自殺が突発的でやや意外ではあるが、併し、そういうところも作品全体をこわしてしまうような不自然さにはなっていない。ただ読後、こちらに強く訴えて来るようなもののなかったのは惜しい。」
川端康成
男67歳
8 「「眼なき魚」の黒人との混血少女と、「天上の花」の三好達治とをくらべると、読んで受け取るものに、ずいぶんと差がある。それが頭から抜けないので、どうしても私は、「天上の花」を落して「眼なき魚」を取るとか、二つをならべて入れるとかは出来なかった。」「山崎柳子氏には少し気の毒だとは思った。」
舟橋聖一
男61歳
9 「私には幼稚なものに思われたが、案外支持者が多いのには、おどろいた。」「最後に自動車へ飛びこむところは、他の委員諸氏にも、疑問があるかのようである。私はあすこを二度読み直したのだが、小説としての現実性がついにわからなかった。」
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他の候補作
阿部昭
「月の光」
西村光代
「紫茉莉」
萩原葉子
「天上の花――三好達治抄――」
なだいなだ
「しおれし花飾りのごとく」
大野正重
「アルカ小屋」
野島勝彦
「胎(たい)
長谷川修
「哲学者の商法」
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候補者・作品
萩原葉子女45歳×各選考委員 
「天上の花――三好達治抄――」
中篇 209
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男61歳
13 「三好達治という吾々の知人を実名で書いているので、選者の大部分は興味ふかく読んでいるが、その興味は作品の出来不出来とは別のものだと私は思う。そこを厳密に区別したかった。」「私はいわゆる実名小説なるものに作者としての不純なものを感じる。」
大岡昇平
男57歳
10 「芥川賞の候補作の資格があるかどうかに問題があると思っていた。」「興味を持って読んだ。ただ当事者の一人につき、談話や伝聞にもとづいて、「日記」を作ってある部分に、不快な印象を受けた。」「この気むずかしい詩人の作品と生活との関連を捉えるのは、作者の手に余ったのである。」「授賞に賛成出来なかった。」
瀧井孝作
男72歳
22 「(引用者注:この作者は)うまくなったと思った。一気に終いまで読んだ。」「大体に、此頃雑誌の小説は低い感じのものが多いが、とにかくこの高いリズムのある作品は、推称に価すると思った。」「「図抜けて佳かった。」
丹羽文雄
男61歳
4 「いちばん大切な三好夫婦の北陸での生活になると、女を一方的にしか描いていない。ああした女性を書きこなすには、まだ筆が若すぎるようである。」
三島由紀夫
男41歳
17 「候補作全体を通じて、人間が生動して、その息吹、その慟哭がきこえるように感じられたのは、ただ一篇、萩原葉子さんの「天上の花」における三好達治氏の人間像だけであった。」「「私」と現実との距離測定の不正確さ、各人物に対する「目」の均質でないこと、……そういうことが、私をしてこの作品を強く推させなかった理由である。」
石川淳
男67歳
11 「現実に対応するところがあると見える叙述の中に、いくぶんは現実からずれているらしい「手記」と称するものを、いわば澄ました顔で、ちょこなんと差込んだ細工がどうも気になる。技術のことではない。作者の素質に関係するもののようである。」
中村光夫
男55歳
15 「読んで面白いことでは今回の候補作のなかでは抜群ですが、小説といえるかどうかに疑いがあり、芥川賞の性質上、これを小説として読もうとすると、いくたの無理がでてきます。」「つまりそれは僕等の持っている小説の概念を拡張するだけの魅力がこの作品にないということ」
永井龍男
男62歳
11 「表てを向いた三好達治に接しているので、引き入れられた訳だが、作者の傾倒力にも感心した。しかし小説ということになると、三好達治という詩人、人物を知らない人にも、これほど興味を与えるものなのかどうか。もっとも小説的な部分をなす「慶子の手記」に偏し過ぎたものが感じられるし、一篇としても調子が整っていない。」
井上靖
男59歳
16 「この作品は、少くとも三好達治という詩人が本質的に持っていた純粋な面だけは逃さないで、ちゃんと描き出しているだろうと思った。小説としてはかなり欠点の指摘できる作品だが、それでもなお読後感にはこちらを揺すぶって来る強いものがあった。」「(引用者注:「天上の花」か「眼なき魚」かの)二作のうち一作をということになったら「天上の花」を、」
川端康成
男67歳
20 「候補作品のなかで、一つ別もののようであった。」「叔母の手記は実際にあったのではなく、作者が見聞にもとづいて、「想像から創った。」この手記によって、私は「天上の花」に一票を入れた。」「「眼なき魚」の黒人との混血少女と、「天上の花」の三好達治とをくらべると、読んで受け取るものに、ずいぶんと差がある。」
舟橋聖一
男61歳
27 「私は授賞作にしたかった。ある詩人の愛慾図絵は、とにかく迫力をもってよく書けている。表現力だけについて云っても、他の候補作にくらべて抜群だ。」「「慶子の手記」は、三好との見苦しい喧嘩三昧だけを綴って一方的であるが、彼女と雖も、三好の溺愛にこたえ、或る時は三好を国宝的詩人として尊敬したり、また或る日は、(引用者中略)情痴に狂ったこともあったろうと想像するが、それには、ほとんど触れていない点に、やはり疑問が残った。」
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他の候補作
阿部昭
「月の光」
西村光代
「紫茉莉」
山崎柳子
「眼なき魚」
なだいなだ
「しおれし花飾りのごとく」
大野正重
「アルカ小屋」
野島勝彦
「胎(たい)
長谷川修
「哲学者の商法」
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候補者・作品
なだいなだ男37歳×各選考委員 
「しおれし花飾りのごとく」
中篇 249
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男61歳
0  
大岡昇平
男57歳
10 「推薦出来ると思った。」「文体に才気があり、面白くすらすら読めた。「日本文学をぶっつぶせ」という主張に私はまったく賛成なので、その主張の下に雑誌を出そうとしている医学生の群れに、風俗的な興味があった。しかし最後に女主人公が、雑誌を出す基金にしてくれといって、五十万円を枕元において自殺する、というのはお粗末というほかはない。」
瀧井孝作
男72歳
6 「二百何十枚もの長い、たあいのない饒舌の筆で。玩具箱をひっくり返したような、何か収拾のつかない作と見た。」「(引用者注:作者の中では)一番の悪作だ。」
丹羽文雄
男61歳
0  
三島由紀夫
男41歳
0  
石川淳
男67歳
0  
中村光夫
男55歳
0  
永井龍男
男62歳
0  
井上靖
男59歳
0  
川端康成
男67歳
0  
舟橋聖一
男61歳
2 「前作、または前々作に劣るとされた。」
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他の候補作
阿部昭
「月の光」
西村光代
「紫茉莉」
山崎柳子
「眼なき魚」
萩原葉子
「天上の花――三好達治抄――」
大野正重
「アルカ小屋」
野島勝彦
「胎(たい)
長谷川修
「哲学者の商法」
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候補者・作品
大野正重男31歳×各選考委員 
「アルカ小屋」
短篇 68
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男61歳
0  
大岡昇平
男57歳
0  
瀧井孝作
男72歳
9 「怪物の丸太程の蛭が、老ろばの脛に体当りして喰付いて血を吸う場面で、私は胸がわるくなって嘔吐を催して、読みかけでこれは読むことを止めにした。」
丹羽文雄
男61歳
0  
三島由紀夫
男41歳
0  
石川淳
男67歳
0  
中村光夫
男55歳
8 「印象にのこった」「思いつきで小説をかくことは、ことに若い作家の場合よいことだと思いますが、それを生かすには、少なくも私小説作家が自分の私生活を観察する程度には、つき放して冷静に見る必要がありましょう。」
永井龍男
男62歳
0  
井上靖
男59歳
0  
川端康成
男67歳
0  
舟橋聖一
男61歳
0  
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他の候補作
阿部昭
「月の光」
西村光代
「紫茉莉」
山崎柳子
「眼なき魚」
萩原葉子
「天上の花――三好達治抄――」
なだいなだ
「しおれし花飾りのごとく」
野島勝彦
「胎(たい)
長谷川修
「哲学者の商法」
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候補者・作品
野島勝彦男30歳×各選考委員 
「胎(たい)
短篇 72
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男61歳
0  
大岡昇平
男57歳
8 「推薦出来ると思った。」「一番むずかしい主題を追求していて、作者の態度に好感が持てた。」「世代の異る女性の「胎」を網羅しているのが、滑稽な印象を与えて損をした。」
瀧井孝作
男72歳
2 「未熟。何をかいたものかよくわからなかった。」
丹羽文雄
男61歳
3 「まだ素材の程度である。もっと書きこまなければいけない。作者のねらいが正確に伝わって来ない。」
三島由紀夫
男41歳
0  
石川淳
男67歳
0  
中村光夫
男55歳
6 「印象にのこった」「病気の我儘な母をめぐる姉妹のとげとげしい感情がよくでていて、一幅の人間図になっていますが、いくつかの「胎」を通じて、女性の心理を抉ろうとする意図はほとんど生かされていません。」
永井龍男
男62歳
2 「「胎」の着想にも一応注意したが、前二作(引用者注:「天上の花」と「眼なき魚」)に比べるとはっきり見劣りした。」
井上靖
男59歳
0  
川端康成
男67歳
0  
舟橋聖一
男61歳
0  
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他の候補作
阿部昭
「月の光」
西村光代
「紫茉莉」
山崎柳子
「眼なき魚」
萩原葉子
「天上の花――三好達治抄――」
なだいなだ
「しおれし花飾りのごとく」
大野正重
「アルカ小屋」
長谷川修
「哲学者の商法」
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候補者・作品
長谷川修男40歳×各選考委員 
「哲学者の商法」
短篇 106
年齢/枚数の説明
見方・注意点
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男61歳
0  
大岡昇平
男57歳
0  
瀧井孝作
男72歳
3 「ふざけた作だ。この人の前作「真赤な兎」「孤島の生活」などは、まだよかったが。」
丹羽文雄
男61歳
5 「ストーリーテラーとしての才能にめぐまれているが、今回の「哲学者の商法」は、単にその線にとどまっている。」「このままの才能で終わるのは残念である。」
三島由紀夫
男41歳
4 「興味を持ったが、これは戦争不適格者が、同時に戦後生活不適格者であって、しかも哲学者で、しかも蛇捕りの名人で、というアイロニカルな設定が面白かったから」
石川淳
男67歳
0  
中村光夫
男55歳
0  
永井龍男
男62歳
0  
井上靖
男59歳
4 「書こうとしているものがはっきりしていて、候補作のレベルには達していると思った。」
川端康成
男67歳
0  
舟橋聖一
男61歳
2 「前作、または前々作に劣るとされた。」
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他の候補作
阿部昭
「月の光」
西村光代
「紫茉莉」
山崎柳子
「眼なき魚」
萩原葉子
「天上の花――三好達治抄――」
なだいなだ
「しおれし花飾りのごとく」
大野正重
「アルカ小屋」
野島勝彦
「胎(たい)
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