生没年月日【注】 | 昭和49年/1974年~ | |
経歴 | 大阪府大阪市生まれ、奈良県出身。近畿大学理工学部建築学科卒。ハウスメーカー勤務を経て、フリーライターとなる。大阪文学学校で小説執筆を学び、平成24年/2012年にオール讀物新人賞を受賞して、作家デビュー。 | |
受賞歴・候補歴 |
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サブサイトリンク |
『宇喜多の捨て嫁』(平成26年/2014年10月・文藝春秋刊)媒体・作品情報
書誌 平成29年/2017年4月・文藝春秋/文春文庫『宇喜多の捨て嫁』 収録作品の書誌 宇喜多の捨て嫁
初出『オール讀物』平成24年/2012年11月号
無想の抜刀術
初出『オール讀物』平成26年/2014年2月号「愚息の孝、惨母の愛」
貝あわせ
書下ろし
ぐひんの鼻
書下ろし
松之丞の一太刀
書下ろし
五逆の鼓
書下ろし
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『天下一の軽口男』(平成28年/2016年4月・幻冬舎刊)
書誌 平成30年/2018年12月・幻冬舎/幻冬舎時代小説文庫『天下一の軽口男』
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『敵の名は、宮本武蔵』(平成29年/2017年2月・KADOKAWA刊)媒体・作品情報
書誌 令和2年/2020年2月・KADOKAWA/角川文庫『敵の名は、宮本武蔵』 収録作品の書誌 有馬喜兵衛の童討ち
初出『本の旅人』平成27年/2015年4月号
クサリ鎌のシシド
初出『小説 野性時代』平成27年/2015年10月号
吉岡憲法の色
初出『本の旅人』平成28年/2016年1月号
皆伝の太刀
初出『小説 野性時代』平成28年/2016年4月号
巌流の剣
初出『本の旅人』平成28年/2016年6月号
無二の十字架
初出『小説 野性時代』平成28年/2016年9月号
武蔵の絵
書き下ろし
大衆選考会での推薦
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『宇喜多の楽土』(平成30年/2018年4月・文藝春秋刊)媒体・作品情報
書誌 初出『別冊文藝春秋』平成28年/2016年9月号[325号]~平成29年/2017年5月号[329号]/単行本化にあたり大幅改稿
令和3年/2021年1月・文藝春秋/文春文庫『宇喜多の楽土』
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『秘色の契り 阿波宝暦明和の変 顚末譚』
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作品名 別表記 | カバー ルビ有り「ひそく」 | ||||
副題等 | 「阿波宝暦明和の変 顚末譚」 | ||||
印刷/発行年月日 | 発行 令和6年/2024年10月31日(第1刷) | ||||
発行者等 | 発行人 小宮英行 本文印刷所 本郷印刷株式会社 カバー印刷所 真生印刷株式会社 製本所 東京美術紙工協業組合 | ||||
発行所 | 株式会社徳間書店(東京都) | 形態 | 四六判 並製 | ||
装幀/装画等 | 装画 禅之助 装幀 岡本歌織(next door design) | ||||
総ページ数 | 386 | 表記上の枚数 | ― | 基本の文字組 (1ページ当り) |
44字 ×19行 ×1段 |
本文ページ | 9~386 (計378頁) |
測定枚数 | 707枚 |
書誌
初出『読楽』令和5年/2023年6月号~令和6年/2024年5月号/単行本化にあたり加筆改稿
候補者 木下昌輝 ![]() |
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選考委員 | 評価 | 行数 | 評言 | |
京極夏彦 | ![]() |
△ | 24 | 「副題である「阿波宝暦明和の変 顚末譚」が示す通り、経済歴史小説としての完成度は高い。一方で本作は痛快活劇時代小説でもあり、重ねて題名が示す通り主従の関係を主軸とした人間ドラマでもある。」「いずれかに振り切るべきだと思う反面、あえて難易度の高い選択をした作者には拍手を送りたい。」 |
角田光代 | ![]() |
■ | 20 | 「九章で、忠兵衛が「主君の背中を見る。感情がそれだけで読み取れる」わけなのだが、しかしここに至るまでのどんな交流、交歓があったのか描かれていない。」「小説に流れる多大な時間を考えると、もっと長くてもよかったように思う。」 |
辻村深月 | ![]() |
■ | 24 | 「徳島藩の藍を巡る改革に小説の題材を見た著者の目線に敬服する思いだ。だからこそ、読者の心をより煽り、高めることがもっとできたのではないか。その多くが作中の人間模様にまつわる情報の出し方、手順など些細な点なのだが、たとえば、四羽鴉の絆を「絆」という言葉に甘えることなく、後半に出てくる具体的なエピソードとともに最初から提示してもらえていたら、その後の決裂は読者の心にどう響いたか。」 |
桐野夏生 | ![]() |
■ | 19 | 「なぜ重喜が「三塁の制」に拘るのか、なぜ家来がそれに反対するのか、封建社会に生きる者の限界などをもっと丁寧に描いてほしかった。経済小説にするのか、忠義の物語か、作者が揺らいでいる。」 |
宮部みゆき | ![]() |
■ | 31 | 「「歴史・時代小説は言葉が難しい、設定を理解するのが面倒くさそうだ」と敬遠されてしまう読者層(特に若い読者層)に向けて、どんなふうにアピールすればいいのだろう――という問題について、深く考えさせられました。」「イラスト付きの人物表は名案だと思いましたが、ライトノベルふうの装丁は逆効果のように感じました。物語の構造も、これだけ盛りだくさんの要素を語り尽くすには、この倍のページ数が必要だったと思えます。」 |
浅田次郎 | ![]() |
● | 23 | 「第一の問題点は、長篇小説としてのバランスである。前半は悠長に進み、後半は駆足になり、さらに後日譚を付して完結させた。全体が均衡を保ってさえいれば、そもそも史実が面白いのだからいい小説になったはずである。」 |
高村薫 | ![]() |
■ | 18 | 「徳島藩が藩主の末期養子を迎えるという一風変わった題材は作者ならでは」「藩の乗っ取りを企む大悪党も絡み、時代小説の楽しさを十分に味わえる仕上がりだが、改革派の若手たちの造形が通りいっぺんで、この作者にしては薄味な印象に留まった。」 |
林真理子 | ![]() |
■ | 15 | 「スピーディーで善悪がはっきりしている。しかし現代的な彩りも忘れない。組織における改革とは何か。利益は相反するものか。」「だが主人公の視線で描かれていたはずが、途中で悪人たちに変わるところに少々唐突感を持った。」 |
三浦しをん | ![]() |
△ | 23 | 「敵役も含めて人物造形が魅力的で、史実と虚構を織り交ぜる塩梅が巧みだ。ただ、「役席役高の制」と「三塁の制」のちがいがなんなのか、私はしばらく飲みこめなかった。」 |
選評出典:『オール讀物』令和7年/2025年3・4月合併号 |
文量 |
長篇 |
章立て |
「一章 末期養子」「二章 五社宮一揆」「三章 船出」「四章 明君か暗君か」「五章 蠅取り」「六章 呪詛」「七章 謀略」「八章 密約」「九章 藍方役所」「十章 血の契り」「十一章 主君押し込め」「十二章 空の色」 |
