芥川賞のすべて・のようなもの
第147回
  • =受賞者=
  • 鹿島田真希
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Last Update[H27]2015/2/4

鹿島田真希
Kashimada Maki
生没年月日【注】 昭和51年/1976年10月26日~
受賞年齢 35歳8ヵ月
経歴 東京都生まれ。白百合女子大学文学部フランス文学科卒。大学在学中に文藝賞を受賞。
受賞歴・候補歴
  • 第35回文藝賞(平成10年/1998年)「二匹」
  • |候補| 第17回三島由紀夫賞(平成15年/2003年度)「白バラ四姉妹殺人事件」
  • 第18回三島由紀夫賞(平成16年/2004年度)「六〇〇〇度の愛」
  • |候補| 第135回芥川賞(平成18年/2006年上期)「ナンバーワン・コンストラクション」
  • 第29回野間文芸新人賞(平成19年/2007年)『ピカルディーの三度』
  • |候補| 第140回芥川賞(平成20年/2008年下期)「女の庭」
  • |候補| 第143回芥川賞(平成22年/2010年上期)「その暁のぬるさ」
  • 第147回芥川賞(平成24年/2012年上期)「冥土めぐり」
備考
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芥川賞 第135回候補  一覧へ
「ナンバーワン・コンストラクション」(『新潮』平成18年/2006年1月号)
媒体・作品情報
誌名 「新潮」  別表記表紙 「今年102年目の文芸誌」「THE SHINCHO MONTHLY」併記
巻号 第103巻 第1号  別表記新年号/1212号
印刷/発行年月日 発行 平成18年/2006年1月1日
発行者等 編集兼発行者 矢野 優 印刷者 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社新潮社(東京都)
総ページ数 452 表記上の枚数 表紙・目次 220枚 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×24行
×2段
本文ページ 6~73
(計68頁)
測定枚数 212
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書誌
>>平成18年/2006年7月・新潮社刊『ナンバーワン・コンストラクション』
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候補者 鹿島田真希 女29歳
選考委員 評価 行数 評言
高樹のぶ子
女60歳
0  
宮本輝
男59歳
0  
黒井千次
男74歳
7 「(引用者注:「点滅……」と共に)意図を実現するだけの言語表現がまだ充分に獲得されていないのではないか、との疑問を覚えた。」
石原慎太郎
男73歳
0  
山田詠美
女47歳
8 「これだけが映像化を断固拒否する活字でしか成り立たない小説作品であることにおいて評価しました。」
池澤夏樹
男61歳
0  
村上龍
男54歳
0  
河野多恵子
女80歳
0  
選評出典:『文藝春秋』平成18年/2006年9月号
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芥川賞 第140回候補  一覧へ

おんな にわ
女の 庭」(『文藝』平成20年/2008年秋季号[8月])
媒体・作品情報
誌名 「文藝」  別表記「ブンゲイ」「bungei」併記
巻号 第47巻 第3号  別表記秋季号/秋/autumn
印刷/発行年月日 発行 平成20年/2008年8月1日
発行者等 編集人 吉田久恭 発行人 若森繁男 印刷人 北島義俊 印刷 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社河出書房新社(東京都)
総ページ数 (256) 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
31字
×19行
×2段
本文ページ 150~189
(計40頁)
測定枚数 110
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書誌
>>平成21年/2009年1月・河出書房新社刊『女の庭』
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候補者 鹿島田真希 女32歳
選考委員 評価 行数 評言
宮本輝
男61歳
17 「(引用者注:「ポトスライムの舟」に次いで)二番手の評価点をつけた。」「主人公の正気なのか狂気なのか判然としない境界を行きつ戻りつする不気味さに惹かれた。」「しかし、その緊張感は、後半に入ると同じことの繰り返しとなってしまって、小説として退屈になった。」
小川洋子
女46歳
4 「「女の庭」の“私”にくっついて、混沌とした穴に落ちてみたかった。あくまでも“私”の理屈は真当だった。」
山田詠美
女49歳
10 「この作者は、自分にとっての重要な観念的課題に、毎回、真摯に挑戦しているように思われる。しかしながら、今回は、主題が練られていないのか、妙に文学少女然としたまま。」
村上龍
男56歳
25 「興味深い作品だった。ただし、作品として優れているということではない。文学のモチーフとしての、狂気というものを考えるときの例題として興味深いというだけだ。」「致命的な欠点は、作品に含まれた狂気や妄想を、作者がコントロールできていないということに尽きる。」
川上弘美
女50歳
12 「語り手が、ときどき利口になってしまっていて、せっかくの気持ち悪い揺れが、正しい揺れになってしまう。魅力的な小説を書く作者だと思います。」「わたしは「女の庭」と「ポトスライムの舟」を、少しずつ推しました。」
黒井千次
男76歳
4 「(引用者注:「潰玉」「手」「不正な処理」と共に)いかにも現代らしい風貌の作品だが、そこを突き抜けて独自の世界を作り出すに至っていない。」
高樹のぶ子
女62歳
0  
池澤夏樹
男63歳
0  
石原慎太郎
男76歳
0  
選評出典:『文藝春秋』平成21年/2009年3月号
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芥川賞 第143回候補  一覧へ

あかつき
「その 暁のぬるさ」(『すばる』平成22年/2010年4月号)
媒体・作品情報
誌名 「すばる」  別表記奥付 「昴」併記
巻号 第32巻 第4号  別表記4月号
印刷/発行年月日 発行 平成22年/2010年4月1日
発行者等 編集者 池田千春 発行者 清水誠一 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社集英社(東京都)
総ページ数 328 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
25字
×22行
×2段
本文ページ 20~63
(計44頁)
測定枚数 120
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書誌
>>平成24年/2012年8月・集英社刊『その暁のぬるさ』所収
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候補者 鹿島田真希 女33歳
選考委員 評価 行数 評言
小川洋子
女48歳
8 「『その暁のぬるさ』の語り手は、徹底的に自意識の中に閉じこもる。外の世界はすべて、彼女の回路で処理された残骸として描写されてゆく。ここまで頑なに自意識過剰になれるのならば、それはもう立派と言えるだろう。」
黒井千次
男78歳
18 「話は共に暮していたらしい愛する男性を失った女性保育士の心情を追う形で進められるが、当の男性の輪郭がほとんど描かれず、なぜ主人公の女のもとから姿を消したのかも書かれずに全く空白のままであるため、そこに聖なるものに近い雰囲気が溜められていくところは面白い。ただ、女主人公の抱える内面と周囲の同僚保育士達の振舞いとの間に落差があり、人の動きが鈍いような印象を受けた。」
村上龍
男58歳
0  
池澤夏樹
男65歳
6 「力作であることはわかったのだが、残念ながらぼくは王朝女房文学の文体を受け付けない。」
川上弘美
女52歳
16 「わたしは一番に推しました。」「古代現代訳調の文体が、「女」という身体と精神を持つことのあれこれ、についての語りに、客観性を与えているのだと思います。考えて書いている。そしてまた、考えすぎないで、書いている。両方なのが、いいのです。今まで見たことのない驚きが、生まれ得ていると思いました。」
石原慎太郎
男77歳
0  
山田詠美
女51歳
11 「この作品の素敵なところは、主人公の大いなる思い込みの愉快さ。」「ただ、古典作品の題名は出した方が良かったように思う。その方が下世話で、格調高さを笑える。」
高樹のぶ子
女64歳
47 「意識的に選び取られた文体が中身に相応しく、今回の候補作の中では一番良かった。」「文体に新奇なものを求めたのではなく、この現実を表現するために、是非とも女房文学のテイストが必要だったのだと思う。」「私達が女房文学を雅と感じるのは、流れるような仮名和文の韻律があるからで、その仮装束をあえて纏わせたこの作品を私は強く推したが、あと一歩及ばなかった。」
宮本輝
男63歳
12 「かつての王朝における女房の繰りごとを記した日記文学の上手な踏襲の成果だという意見を認めるとしても、そこにいったい何の意味があるのか。」「私は鹿島田氏の前作に大きな成長を見ただけに、今作を推すことはできなかった。」
選評出典:『文藝春秋』平成22年/2010年9月号
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芥川賞 第147受賞  一覧へ

めいど
冥土めぐり」(『文藝』平成24年/2012年春季号[2月])
媒体・作品情報
誌名 「文藝」  別表記「ブンゲイ」「bungei」併記
巻号 第51巻 第1号  別表記春季号/春/spring
印刷/発行年月日 発行 平成24年/2012年2月1日
発行者等 編集人 高木れい子 発行人 小野寺優 印刷人 北島義俊 印刷 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社河出書房新社(東京都)
総ページ数 (368) 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
28字
×25行
×2段
本文ページ 70~103
(計34頁)
測定枚数 112
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書誌
>>平成24年/2012年7月・河出書房新社刊『冥土めぐり』
>>『文藝春秋』平成24年/2012年9月号
>>平成27年/2015年1月・河出書房新社/河出文庫『冥土めぐり』所収
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候補者 鹿島田真希 女35歳
選考委員 評価 行数 評言
高樹のぶ子
女66歳
37 「宗教的な暗示が色濃い作品だ。同時に、経済的な豊かさを剥ぎ取られてもなお虚飾と虚栄の夢を捨てられない浅ましい人たちを描くことで、経済力以外のアイデンティティを持ち得ていない日本の縮図としても読める。」「作者のもっとも伝えたい「奇蹟」を、不器用なまでに真っ正面から書いている。」
堀江敏幸
男48歳
28 「途方もない言動を繰り返す母と弟に語り手の徹底的な受け身を対比させ、「受け身」と「受け入れること」のちがいを示してくれる夫を中間に据える、この構造に狂いはない。」「《聖なる愚者》としての夫の存在を前提にすべてを構築しているところ、また、啓示の光を浴びる前に「この人は特別な人なんだ」といった説明が添えられるところに勿体なさを感じるけれど、大切に抱えてきたと思われる主題を描き切っていて、受賞にふさわしい一作だと思う。」
小川洋子
女50歳
23 「奈津子の語りを上手くコントロールし、陳腐になりかねないテーマの壁を超えてもう一歩先の地点に到達している。」「作品全体を覆う緊迫した不穏さは、独自の魅力を放っている。鹿島田さんにしか描けない世界だと思う。」
奥泉光
男56歳
15 「主人公の母親の虚栄の象徴であった高級リゾートホテルが一泊五千円の区の保養所に落ちぶれ、そこを主人公が訪れるという物語の作りに強烈なアイロニーが宿って、力強い言葉の動きとともに、精彩のある一篇として結実している。」
川上弘美
女54歳
27 「主人公奈津子の夫であり脳の病を発症している太一の、なんだかよくわからない性格や行動が、たいそう魅力的でした。なんだかよくわからないのに、この小説はとても切実だった。その切実さは、作者が小説にこめた思いの強さ、などというものからきているのではないと思います。そうではなく、作者の書き方、技術の手柄なのです。」
山田詠美
女53歳
10 「何とも言えない裏寂しい背景が登場人物すべての輪郭を引き立てる。特に観念的な言葉を失い、自身を言語化出来なくなった夫と、その夫をいつくしむように描写する主人公がいとおしい。ラストの方の海の場面で、二人のヒアアフターが広がるのを感じ、圧倒された。」
島田雅彦
男51歳
30 「構造は極めてシンプルだが、背後に神話的原型が見え隠れし、また一人の労働者が三人の無産者を養わなければならないという今日の日本が置かれた状況のリアルな寓話にもなっている。」「おそらく、この作品は鹿島田本人にとって、過去の自分との訣別を宣言するものになるだろう。身体障害を抱えた夫の無垢な善人ぶりに救われたヒロインは新たな旅に出る準備を整えたのである。」
宮本輝
男65歳
52 「鹿島田さんは内なる可燃物をわずかながらも燃焼させた。十四年間書きつづけてきたことによって得ることができたひとつの境地の幕開けだとしたら、その持続の力に敬意を表したい。」「私は「冥土めぐり」に登場する人物たちも風景も小道具も、みな作者の己心のなかで展開されているものとして読んだ。」「だが、どうしても諸手をあげて(引用者注:褒める)とはなれないのは、鹿島田さんの小説につねに漂よっているレトロな少女趣味が好きになれないからだ。」
村上龍
男60歳
5 「(引用者注:選考委員の中で)わたしだけが「ノー」だったが、テイストとモチーフに対する違和感があっただけである。」
選評出典:『文藝春秋』平成24年/2012年9月号
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