芥川賞のすべて・のようなもの
第21回
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Last Update[H28]2016/7/29

由起しげ子
Yuki Shigeko
生没年月日【注】 明治33年/1900年12月2日~昭和44年/1969年12月30日
受賞年齢 48歳6ヵ月
経歴 旧姓名=新飼志げ(シンガイ・シゲ)。大阪府泉北郡浜寺公園生まれ。神戸女学院音楽部中退。大正14年/1925年、画家の伊原宇三郎と結婚、夫婦で4年間フランスに居住。昭和20年/1945年別居。以後作家生活を始める。
受賞歴・候補歴
  • 第21回芥川賞(昭和24年/1949年上期)「本の話」
  • 第8回小説新潮賞(昭和36年/1961年)『沢夫人の貞節』
  • |候補| 第3回女流文学賞(昭和39年/1964年)『やさしい良人』
備考
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芥川賞 第21受賞  一覧へ

ほん はなし
本の 話」(『作品』3号[昭和24年/1949年3月])
媒体・作品情報
誌名 「作品」  別表記表紙・目次 「季刊 作品」
巻号 第3号  別表記1949年・春号/第3集
印刷/発行年月日 印刷 昭和24年/1949年2月15日 発行 昭和24年/1949年3月1日
発行者等 編集兼発行者 八木岡英治 印刷者 山本義治(川崎市) 配給元 日本出版配給株式会社
発行所 創藝社(東京都)
総ページ数 226 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
56字
×20行
×1段
本文ページ 68~95
(計28頁)
測定枚数 66
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書誌
>>『文藝春秋』昭和24年/1949年9月号
>>昭和24年/1949年10月・文藝春秋新社刊『本の話』所収
>>昭和24年/1949年10月・小山書店刊『日本小説代表作全集20 昭和24年・前半期』所収
>>昭和24年/1949年11月・小山書店刊『芥川賞全集 第6巻』所収
>>昭和26年/1951年8月・角川書店/角川文庫『警視総監の笑ひ・本の話 他三篇』所収
>>昭和31年/1956年10月・修道社刊『芥川賞作品集 第1巻』所収
>>昭和31年/1956年11月・長嶋書房刊『戦後芥川賞作品集 I』所収
>>昭和38年/1963年10月・現代芸術社刊『芥川賞作品全集 第3巻』所収
>>昭和39年/1964年☆月・集英社刊『新日本文学全集 第37巻 由起しげ子・大原富枝集』所収
>>昭和41年/1966年10月・講談社刊『日本現代文学全集91 神西清・丸岡明・由起しげ子集』所収
>>昭和41年/1966年☆月・毎日新聞社刊『現代の女流文学 第7巻』所収
>>昭和55年/1980年5月・講談社刊『日本現代文学全集91 神西清・丸岡明・由起しげ子集』[増補改訂版]所収
>>昭和57年/1982年5月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第4巻』所収
>>平成10年/1998年6月・角川書店刊『女性作家シリーズ6 森茉莉・由起しげ子・萩原葉子』所収
>>平成17年/2005年5月・晶文社刊『書物愛 日本篇』所収
>>平成26年/2014年2月・東京創元社/創元ライブラリ『書物愛 日本篇』所収
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候補者 由起しげ子 女48歳
選考委員 評価 行数 評言
舟橋聖一
男44歳
16 「可もなく不可もないという作風」「この人に、十六点という高点が集り、当選確実となった。」「私は、まだ、由起しげ子の取り澄ましたような気品は、信用していない。且つ、この婦人が、高名な画伯の夫人だと聞いて、よけい、賞をやりたくなくなった。」「ふしぎにも、全委員一致の声として、この夫人一人の受賞には、不賛成が唱えられた。」
川端康成
男50歳
5 「私は(引用者中略)推した。由起氏一人を賞にしていいという意見であった。しかし、由起氏一人でいいという意見は私一人であった。」「結局私は精神的な或る高さと確かさとを持って、それにふさわしい表現を見せている由起氏を推す外はなかった。」
岸田國士
男58歳
6 「若し二人なら私は由起しげ子と峯雪栄を推す。」「技術的な苦しみを経ていない、小説としては非常に脆いところのあるものだが、女性として豊かに成長した精神の一記録とみれば、なによりも清潔な文章である。」
石川達三
男43歳
11 「前半が実に良い。しかし後半になってまるで退屈である。その意味で私はこの作品を採らなかった。」「(引用者注:「本の話」と「確証」)どちらも一つだけを当選作とすることは承認し得ないのであった。」「したがって今回はいわば二人(引用者注:由起しげ子、小谷剛)とも次点である。」
丹羽文雄
男44歳
11 「烈しさはないが、「本の話」にはまた違った味がある。とりたてて良い作品とは言えないが、口を極めて悪口をいう作品でもない。」「私は別に「本の話」の由起しげ子に期待はかけていない。話がきまらないのでそうなったが、投票ということは、滑稽だ。」
坂口安吾
男42歳
12 「文句のないものである。なんと云っても、底に光りかがやくものがある。すくなくとも、若干ながら「天才」が感じられたのは、この作家一人であった。」「この作家は、多作してはいけない人だろうと思う。」「いわばフィネッス・デスプリというようなものが身上で、それを益々みがき育てるようにしたら、一葉につぐ天才的な女流となる人のように思った。」
佐藤春夫
男57歳
4 「落ちつきのある品格を床しいと見た。」
瀧井孝作
男55歳
13 「教養人の終戦後の窮迫が描かれて、善良な人柄の美しさが、悠たりした明るい上品さで出ていた。教養と人柄との持味で出来た作品で、作者の技倆は未だ分らない気がされた。」
宇野浩二
男57歳
20 「わりによくできている初めの方が、すこしごたごたしているばかりでなく、全体の書き方がたどたどしいので、読む方でも、頭が、こんぐらかってしまう。」「この作者は、ちょっと、うまそうに、見えるところもあるが、『しろうと』のようなところが多分にあるから、小説だけに一心をこめたら、あるいは、よくなるかもしれない。が、この小説だけでいえば、まだ、まだ、不安を、感じる。」
選評出典:『芥川賞全集 第四巻』昭和57年/1982年5月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和24年/1949年9月号)
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