芥川賞のすべて・のようなもの
第44回
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Last Update[H26]2014/6/20

坂口䙥子
Sakaguchi Reiko
生没年月日【注】 大正3年/1914年9月30日~平成19年/2007年2月6日
経歴 熊本県八代生まれ。熊本女子師範学校本科第二部卒。昭和13年/1938年より台湾で小学校教諭。太平洋戦争後、帰国し高校教諭を務める。
受賞歴・候補歴
  • 第1回台湾文学奨励賞(昭和18年/1943年)「灯」
  • 第3回新潮社文学賞(昭和28年/1953年)「蕃地」
  • |候補| 第44回芥川賞(昭和35年/1960年下期)「蕃婦ロポウの話」
  • |候補| 第47回芥川賞(昭和37年/1962年上期)「猫のいる風景」
  • |候補| 第51回芥川賞(昭和39年/1964年上期)「風葬」
備考
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芥川賞 第44回候補  一覧へ

ばんふ はなし
蕃婦ロポウの 話」(『詩と真実』139号[昭和35年/1960年11月])
媒体・作品情報
誌名 「詩と真実」  別表記表紙 「文芸雑誌」併記 表紙・目次 「詩と眞實」 奥付 「詩と真実」
巻号 第139号
印刷/発行年月日 印刷 昭和35年/1960年11月20日 発行 昭和35年/1960年11月25日
発行者等 編集人 永松 定 発行人 吉良敏雄 印刷人 林 正陽 印刷所 東版印刷株式会社
発行所 詩と真実社(熊本市)
総ページ数 44 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
30字
×25行
×2段
本文ページ 25~41
(計17頁)
測定枚数 57
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書誌
>>『文學界』昭和36年/1961年2月号再録
>>昭和36年/1961年4月・大和出版刊『蕃婦ロポウの話』所収
>>昭和53年/1978年3月・コルベ出版社刊『蕃社の譜』所収
>>平成24年/2012年12月・集英社刊『コレクション戦争と文学18 帝国日本と台湾・南方:滄』所収
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候補者 坂口䙥子 女46歳
選考委員 評価 行数 評言
井伏鱒二
男62歳
0  
中村光夫
男49歳
5 「これほど支持があつまるとは、意外で、僕には水準以下の作品と思われました。」
瀧井孝作
男66歳
5 「佐藤春夫さんがほめられて、少し見直したが、文章がどうも弱く淡いようだ。終末の蕃婦が荒い谷に落ちて心中する所も、これは話の芯になる所だろうが、どうも惹きこまれない。」
石川達三
男55歳
4 「当選作とするには足りない気がしたが、面白い作品であると思う。技巧の鼻につく点もなくはないが、歯切れのいい冴えた表現もあって、なかなかの作者である。」
佐藤春夫
男68歳
16 「当選圏内に入れる作品」「たどたどしい表現でちと読みづらいがなかなか適切に表現力のあるもので、ひょっとするとこのたどたどしさも意識しての技巧ではないかと思わせるほどで、これは大した達者な文章だと感心した。「忍ぶ川」にくらべてこの方が新しい。」「第一級の作品と見て、(引用者中略)僕は第一を「蕃婦ロポウ」第二を「忍ぶ川」と考えて出席した。」
丹羽文雄
男56歳
11 「一位」「私と蕃婦ハツエの話の中でこれだけロポウを描き出した技巧は、大したものである。霧社事件のことだが、すこしも古く感じさせなかった。」「物語は低調になりやすいものだが、人間の哀しさがしみじみと感じられた。」「「忍ぶ川」にくらべて新しいともいえる。」「二、三の審査員も一位に推していた。」
永井龍男
男56歳
3 「語り手である「私」の感動を、素直に受け取れなかった。技巧にみちた身振り手振りが、度を過ぎたように思われる。」
川端康成
男61歳
6 「「忍ぶ川」に劣るとは考えない。」
井上靖
男53歳
13 「第一に推した。」「蕃人たちの原始的感情の美しさと、その悲劇的運命とを、手ぎわよく一枚の織物に編んだところに感心した。またところどころはっとするような感覚的に冴えた描写もあった。」
舟橋聖一
男56歳
4 「読後の印象にのこった」「当選作とするまでには到らなかった。」
宇野浩二
男69歳
7 「これでは、小説として、未だしであり、成っていない。」
選評出典:『芥川賞全集 第六巻』昭和57年/1982年7月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和36年/1961年3月号)
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芥川賞 第47回候補  一覧へ

ねこ ふうけい
猫のいる 風景」(『詩と真実』154号[昭和37年/1962年2月])
媒体・作品情報
誌名 「詩と真実」  別表記表紙 「文芸雑誌」併記 表紙・目次 「詩と眞實」 奥付 「詩と真実」
巻号 第154号
印刷/発行年月日 印刷 昭和37年/1962年2月20日 発行 昭和37年/1962年2月25日
発行者等 編集人 永松 定 発行人 吉良敏雄 印刷所 日進印刷株式会社(熊本市)
発行所 詩と真実社(熊本市)
総ページ数 54 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
30字
×25行
×2段
本文ページ 2~26
(計25頁)
測定枚数 87
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候補者 坂口䙥子 女47歳
選考委員 評価 行数 評言
中村光夫
男51歳
10 「或る水準にはたしかに達しています。ただ、それをつきぬける何かがかけていて、それが文学作品にもっとも本質的なもののように思われるのは、作者も考えてほしいと思います。」「(引用者注:坂口、田久保、吉村の中では)筆が枯れているだけに、一番抵抗なく読めました。」
瀧井孝作
男68歳
4 「わざと面白おかしく描いたのか、何か猥雑で、いやな感じがした。」「「蕃婦ロポウの話」は、佳作だったが。」
石川淳
男63歳
0  
永井龍男
男58歳
0  
石川達三
男57歳
0  
舟橋聖一
男57歳
3 「(引用者注:「睡蓮」「石の微笑」と共に)他の諸作の素人っぽさを脱していると見た。」
井上靖
男55歳
6 「達者ではあるが、厭なものもあった。」「(引用者注:「睡蓮」より)まだ素直に読めたが、併し、坂口氏のものでは「蕃婦ロポウ」などの方が、ずっといい。」
井伏鱒二
男64歳
0  
丹羽文雄
男57歳
5 「このひとの文体が変ったのにまごついたが、何かをつらぬこうとする意欲は十分感じられた。全体があまりに性的にこだわりすぎているのが気になったが、それも何かに肉薄しようとする一つの過程だと解した。」
川端康成
男63歳
0  
高見順
男55歳
3 「経歴の古い人だが、私には「猫のいる風景」はとれなかった。」
選評出典:『芥川賞全集 第六巻』昭和57年/1982年7月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和37年/1962年9月号)
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ふうそう
風葬」(『九州文学』昭和39年/1964年3月号)
媒体・作品情報
誌名 「九州文学」  別表記表紙・扉 「九州文學」 裏表紙 「九州文学」
巻号 第10巻 第3号/通巻 第228号  別表記3月号
印刷/発行年月日 発行 昭和39年/1964年3月1日
発行者等 編集者 橋爪政成 発行者 山田牙城 印刷者 金重隆介 印刷所 博水舘(北九州市)
発行所 九州文学社(福岡市)
総ページ数 64 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
30字
×25行
×2段
本文ページ 37~63
(計27頁)
測定枚数 96
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候補者 坂口䙥子 女49歳
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男59歳
4 「面白く読んだ。」「苦心の作であると思う。異色のある小説であるが、作者の考え過ぎか、いじり過ぎのようなものがありはしなかったか。」
中村光夫
男53歳
2 「しっかりした筆致ですが、せっかくの空想が途中から型にはまってしまいます。」
高見順
男57歳
5 「前世(原文傍点)の私が島へ送られる話がくどく、現在の私の日常性と物語の異常さに分裂がある。最後の子供の死体の話はすごみがあって面白いが。」
瀧井孝作
男70歳
4 「読みごたえはあるが、昔の話やら今の話やら混雑して、筋のわからぬ所もあった。」
丹羽文雄
男59歳
5 「楢山節考を聯想させるが、このひとにこれほどの奔放な才能があることをよろこびたいと思った。期待がもてる。この作品は構成に難があった。」
永井龍男
男60歳
0  
石川淳
男65歳
0  
舟橋聖一
男59歳
4 「無理な気取りがあるようで、前作に劣ると見た。然し度々候補作になるのを見ると、腕のある女流作家には違いない。」
選評出典:『芥川賞全集 第七巻』昭和57年/1982年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和39年/1964年9月号)
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