芥川賞のすべて・のようなもの
第53回
候補作家の群像 トップページ
直木賞・芥川賞受賞作一覧
受賞作・候補作一覧
受賞作家の群像
選考委員の群像
選評の概要
マップ

候補作家の一覧へ
前の回へ後の回へ
Last Update[H26]2014/6/20

森万紀子
Mori Makiko
生没年月日【注】 昭和9年/1934年12月19日~平成4年/1992年11月17日
経歴 本名=松浦栄子。山形県酒田市生まれ。山形県立酒田東高校卒。
受賞歴・候補歴
  • 第20回文學界新人賞[佳作](昭和40年/1965年)「単独者」
  • |候補| 第53回芥川賞(昭和40年/1965年上期)「単独者」
  • |候補| 第54回芥川賞(昭和40年/1965年下期)「距離」
  • |候補| 第62回芥川賞(昭和44年/1969年下期)「密約」
  • |候補| 第65回芥川賞(昭和46年/1971年上期)「黄色い娼婦」
  • |候補| 第15回女流文学賞(昭和51年/1976年)『緋の道』
  • |候補| 第19回女流文学賞(昭和55年/1980年)『雪女』
  • 第8回泉鏡花文学賞(昭和55年/1980年)『雪女』
  • |候補| 第28回女流文学賞(平成1年/1989年)『囚われ』
備考
  - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -


芥川賞 第53回候補  一覧へ

たんどくしゃ
単独者」(『文學界』昭和40年/1965年5月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」  別表記表紙 「文藝春秋編集」併記
巻号 第19巻 第5号  別表記5月号
印刷/発行年月日 印刷 昭和40年/1965年4月20日 発行 昭和40年/1965年5月1日
発行者等 編集兼発行人 杉村友一 印刷人 高橋武夫 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 文藝春秋新社(東京都)
総ページ数 238 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 16~43
(計28頁)
測定枚数 82
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
書誌
>>昭和45年/1970年1月・新潮社刊『密約』所収
>>平成10年/1998年10月・角川書店刊『女性作家シリーズ16 吉田知子・森万紀子・吉行理恵・加藤幸子』所収
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
候補者 森万紀子 女30歳
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男60歳
0  
丹羽文雄
男60歳
0  
瀧井孝作
男71歳
5 「職場もすぐかえたり、少し投げやりな所、まだ半病者らしい女の気持はちょっと描けて居た。」
高見順
男58歳
5 「題材の奇異性のわりにおもしろくない。」「すべての普通人が単独者であることを証明する小説であったほうがいい。狂人の単独者は当り前のことである。」
石川淳
男66歳
0  
井上靖
男58歳
2 「独自なものを持っていると思った。」
中村光夫
男54歳
3 「強靭な文才を感じさせますが、思いつきに自分で溺れすぎているのは、一考を要します。」
永井龍男
男61歳
4 「「単独者」の虚無は、引きずり込む力を持っていたが、主人公の過去を説明する個所の手法がきわめて旧套で作品を殺してしまった。」「惜しい作品である。」
舟橋聖一
男60歳
20 「面白く読んだ。」「虚無という程大袈裟でなく、デカダンの味が匂う。私はそこに惹かれたが、こういう作品は万人向きとは云えないので、多分授賞にはなるまいと思った。」「果して銓衡の結果、森を推しているのは私一人であった。」「森はもっと、ストレートな書き方をすべきだと思う。」「私も森の将来は保証できないが、これから先が楽しみではある。」
川端康成
男66歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第七巻』昭和57年/1982年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和40年/1965年9月号)
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



芥川賞 第54回候補  一覧へ

きょり
距離」(『文學界』昭和40年/1965年10月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」  別表記表紙 「文藝春秋編集」併記
巻号 第19巻 第10号  別表記10月号
印刷/発行年月日 印刷 昭和40年/1965年9月20日 発行 昭和40年/1965年10月1日
発行者等 編集兼発行人 杉村友一 印刷人 高橋武夫 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 文藝春秋新社(東京都)
総ページ数 230 表記上の枚数 目次 70枚 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 67~86
(計20頁)
測定枚数 60
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
書誌
>>昭和45年/1970年1月・新潮社刊『密約』所収
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
候補者 森万紀子 女31歳
選考委員 評価 行数 評言
瀧井孝作
男71歳
2 「選評も省略する。」
石川達三
男60歳
0  
川端康成
男66歳
0  
丹羽文雄
男61歳
0  
石川淳
男66歳
0  
井上靖
男58歳
0  
中村光夫
男54歳
0  
舟橋聖一
男61歳
6 「「単独者」ほどには惹かれなかった。行文の省略も、うまいのか幼稚なのか、わかりにくいところが出てきた。」
永井龍男
男61歳
1 「古い現実を一線超えるものがなく、」
選評出典:『芥川賞全集 第七巻』昭和57年/1982年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和41年/1966年3月号)
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



芥川賞 第62回候補  一覧へ

みつやく
密約」(『文芸』昭和44年/1969年8月号)
媒体・作品情報
誌名 「文芸」
巻号 第8巻 第8号  別表記8月号
印刷/発行年月日 発行 昭和44年/1969年8月1日
発行者等 編集者 寺田 博 発行者 中島隆之 印刷者 高橋武夫 印刷所 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社河出書房新社(東京都)
総ページ数 264 表記上の枚数 目次 90枚 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 48~78
(計31頁)
測定枚数 91
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
書誌
>>昭和45年/1970年1月・新潮社刊『密約』所収
>>昭和49年/1974年12月・毎日新聞社刊『現代の女流文学 第5巻』所収
>>平成10年/1998年10月・角川書店刊『女性作家シリーズ16 吉田知子・森万紀子・吉行理恵・加藤幸子』所収
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
候補者 森万紀子 女35歳
選考委員 評価 行数 評言
三島由紀夫
男45歳
11 「私は(引用者中略)「密約」と「星のない部屋」を推していた。」「「密約」の小説的興趣には今度の候補作のどれも及ばないと思われた。」「が、いかにも惜しいのは、「夫の周囲に何もない人間本来の場所が」云々の観念的結末」「小説として作法を守り、起承転結がしっかりしているものほど、結末の念押しで失敗する、というのは、短篇小説のむつかしさを今更ながら思わせる。」
石川達三
男64歳
8 「面白い題材をよく書いているが、作中の一番大きな転機である殺虫剤についての説明が不足しているので、それが一つ納得できない気がした。」「実力ある作家として、委員のおおかたが認めていたようであった。」
舟橋聖一
男65歳
18 「私は森の実力を評価するものだが、「密約」より「単独者」のほうが秀れている。」「芥川賞にはよくそういうことがある。前の秀れた作品が落ち、あとのそれほどでもない作品が授賞される。」「しかし私は、森が「単独者」以上の秀作を書くまで待つほうがいいと思った。」
丹羽文雄
男65歳
8 「すこし甘くして(引用者中略・注:新風を感じた作品群のなかに)「密約」を加えてもよい。」「よく観察しよく描いてはいるが、女主人公の思考が水の中の油のように観念的であるのに最後までひっかかった。深刻がるから不消化になる。小説はただの一行で駄目になることもある。」
井上靖
男62歳
0  
瀧井孝作
男75歳
14 「私は面白いユーモア小説と見た。このひとの筆には、事物にカミつく牙があった。書出しの宿屋の小女とブリーダーの細君との対立の場面もうまいと思った。」
大岡昇平
男60歳
6 「五年前の「単独者」以来、垂直に現実の深みに達する視覚に、独自性がある。」「「密約」に限っていえば、カナリア飼育という特殊な商業的状況の水平的な把握と、男女関係の垂直な把握の交錯する場所に混乱が起り、それが結末の部分の欠陥となって現われたと思われる。」
石川淳
男70歳
0  
永井龍男
男65歳
3 「題名の意味をくみとりかねた。作者の意図と相当深い関連がありそうに考えられて、そこに一番こだわった。」
中村光夫
男58歳
2 「最後まで残った作品」
川端康成
男70歳
6 「意図、手法に特色も長所も見えるが、成功作、いやな言い方をすれば、芥川賞の当選作とするには、いずれももう一歩、二歩というところがあったようである。」
選評出典:『芥川賞全集 第八巻』昭和57年/1982年9月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和45年/1970年3月号)
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



芥川賞 第65回候補  一覧へ

きいろ しょうふ
黄色い 娼婦」(『文學界』昭和46年/1971年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第25巻 第6号  別表記6月特別号/創刊400号記念特別号
印刷/発行年月日 発行 昭和46年/1971年6月1日
発行者等 編集兼発行人 印南 寛 印刷人 高橋武夫 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 336 表記上の枚数 目次 200枚 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 10~79
(計70頁)
測定枚数 211
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
書誌
>>『文藝春秋』昭和46年/1971年9月号
>>昭和46年/1971年9月・文藝春秋刊『黄色い娼婦』所収
>>昭和47年/1972年☆月・講談社刊『文学選集37 昭和47年版』所収
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
候補者 森万紀子 女36歳
選考委員 評価 行数 評言
石川達三
男66歳
3 「何が書きたかったのか、作者はどんな必然的な理由でこの作品を書いたのか、それが解らない。」
丹羽文雄
男66歳
3 「森万紀子さんの仕事には期待をむけているが、いま一歩壁をつきやぶってほしかった。」
瀧井孝作
男77歳
7 「筆の線が太く荒荒しく、描写の筆力は、今回の予選作八篇の中では一番強いと思った。この作者は以前の候補作「単独者」「密約」など、小説の題から見ても、何か得体のしれないものを持つようだが、この何物かがうまく出てくれば面白いと思った。」
大岡昇平
男62歳
16 「(引用者注:「万徳幽霊奇譚」「渋面の祭」と共に)新鮮味があり、技巧もすぐれていて、どれが受賞してもおかしくない、と思われた。」「この作者の持ち味の、人生と社会に対する独自な観点が、主人公を娼婦と設定して、一層直截な表現を得ていると私には思われた。」「一種の切迫感のある力作だが、一方やや肩に力が入りすぎた感じもある。」「しかしこの作家にはもう芥川賞は必要ないだろう。」
中村光夫
男60歳
9 「今度のなかで一番抵抗なく読めただけでなく、これまで何度か候補にあがった氏の作品にくらべても進歩していると思われました。」「生々しさがなくなり、悪い意味で文学的になった感じもして、女主人公の心の動きにも何かいま一歩人を打つものが足りません。惜しい作品だが当選はむりだ、と思われました。」
永井龍男
男67歳
4 「ムンク風な風景画を感じた。しかし、作者の意図した主題を、私はとうとう読みとれなかった。」
舟橋聖一
男66歳
23 「水準に達していた。」「ニヒリズムと反社会性がある。従って、景気のいい建設的な作品ではない。全体に憂鬱で、退屈でもある。」「とにかく問題意識や、過剰な性描写のないところがこの小説の身上である。」「最後に留置場の窓から、自分と同じ黄色い娼婦の幻覚を見るシーンも、私には美しく思われた。」「大岡、瀧井、丹羽委員らと私との四票を得たが、過半数を得られないので授賞の機会を逸した。」
井上靖
男64歳
4 「作家としてすでに出来あがっており、この作品など部分的に非常にうまいところがあるが、読後の印象の弱いのが惜しまれた。」
石川淳
男72歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第八巻』昭和57年/1982年9月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和46年/1971年9月号)
        - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -



ページの先頭へ

トップページ直木賞・芥川賞受賞作一覧受賞作・候補作一覧受賞作家の群像選考委員の群像
選評の概要マップ || 候補作家の一覧へ前の回へ次の回へ