芥川賞のすべて・のようなもの
第132回
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Last Update[H27]2015/4/7

阿部和重
Abe Kazushige
生没年月日【注】 昭和43年/1968年9月23日~
受賞年齢 36歳3ヵ月
経歴 山形県東根市出身。山形県立楯岡高校中退。日本映画学校卒。映画演出助手、アルバイトを経て群像新人文学賞受賞。
受賞歴・候補歴
  • 第37回群像新人文学賞[小説部門](平成6年/1994年)「アメリカの夜」
  • |候補| 第111回芥川賞(平成6年/1994年上期)「アメリカの夜」
  • |候補| 第8回三島由紀夫賞(平成6年/1994年度)『アメリカの夜』
  • |候補| 第17回野間文芸新人賞(平成7年/1995年)『ABC戦争』
  • |候補| 第10回三島由紀夫賞(平成8年/1996年度)「インディヴィジュアル・プロジェクション」
  • |候補| 第19回野間文芸新人賞(平成9年/1997年)『インディヴィジュアル・プロジェクション』
  • |候補| 第118回芥川賞(平成9年/1997年下期)「トライアングルズ」
  • 第21回野間文芸新人賞(平成11年/1999年)『無情の世界』
  • |候補| 第125回芥川賞(平成13年/2001年上期)「ニッポニアニッポン」
  • |候補| 第15回三島由紀夫賞(平成13年/2001年度)『ニッポニアニッポン』
  • 第15回伊藤整文学賞[小説部門](平成16年/2004年)『シンセミア』
  • 第58回毎日出版文化賞[第1部門(文学・芸術)](平成16年/2004年)『シンセミア』
  • 第132回芥川賞(平成16年/2004年下期)「グランド・フィナーレ」
  • 第46回谷崎潤一郎賞(平成22年/2010年)『ピストルズ』
  • |第8位| 第12回2015年本屋大賞(平成27年/2015年)『キャプテンサンダーボルト』(伊坂幸太郎共著)
備考
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芥川賞 第111回候補  一覧へ

よる
「アメリカの 夜」(『群像』平成6年/1994年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「群像」
巻号 第49巻 第6号  別表記6月特大号
印刷/発行年月日 印刷 平成6年/1994年5月5日 発行 平成6年/1994年6月1日
発行者等 編集人 渡辺勝夫 発行人 天野敬子 印刷人 藤田弘道 印刷所 凸版印刷株式会社
発行所 株式会社講談社(東京都)
総ページ数 452 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×22行
×2段
本文ページ 6~91
(計86頁)
測定枚数 240
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書誌
>>平成6年/1994年7月・講談社刊『アメリカの夜』
>>平成13年/2001年1月・講談社/講談社文庫『アメリカの夜』所収
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候補者 阿部和重 男25歳
選考委員 評価 行数 評言
大江健三郎
男59歳
0  
古井由吉
男56歳
0  
河野多恵子
女68歳
0  
日野啓三
男65歳
7 「P・K・ディックの代表作「ヴァリス」における分身的主人公の作り方から示唆のひとつを得ているようだが、(引用者中略)その自然な必要性が感じとれなかった。」
丸谷才一
男68歳
0  
大庭みな子
女63歳
0  
田久保英夫
男66歳
0  
黒井千次
男62歳
3 「後半腰が砕けたが、今後を期待したいと思わせる若い力が感じられた。」
三浦哲郎
男63歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第十七巻』平成14年/2002年8月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成6年/1994年9月号)
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芥川賞 第118回候補  一覧へ
「トライアングルズ」(『群像』平成9年/1997年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「群像」
巻号 第52巻 第12号  別表記12月号
印刷/発行年月日 印刷 平成9年/1997年11月5日 発行 平成9年/1997年12月1日
発行者等 編集人 籠島雅雄 発行人 宮田昭宏 印刷人 藤田弘道 印刷所 凸版印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社講談社(東京都)
総ページ数 388 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×22行
×2段
本文ページ 52~92
(計41頁)
測定枚数 112
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書誌
>>平成11年/1999年1月・講談社刊『無情の世界』所収
>>平成15年/2003年3月・講談社/講談社文庫『無情の世界』所収
>>平成21年/2009年4月・講談社/講談社文庫『ABC―阿部和重初期作品集』所収
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候補者 阿部和重 男29歳
選考委員 評価 行数 評言
丸谷才一
男72歳
0  
石原慎太郎
男65歳
0  
古井由吉
男60歳
7 「報告のスタイルである。これは不自然と言われればそれまでだが、すぐれた試みと私は読んだ。この子供の「大人語り」はおのずと、周囲の成人たちのありさまを諧謔の光で照らすはずだ。もっとじっくりと、ハレイションを避けて、照らすべきだった。」
日野啓三
男68歳
0  
田久保英夫
男69歳
22 「とくに私に惜しく思われた」「一見とぼけて皮肉な筆致の底から、作者の真率なモティーフが感じとれた。」「「ストーキング」「不倫」といった流行の風俗を、ことさら使いながら、世に氾濫する男女の《物語》を辛辣にうち砕こうとするかのようだ。つまり、これは反物語といえる。」「作者の目は真剣だが、文章の衒いや荒さがそれを伝えにくくしている。」
河野多恵子
女71歳
0  
三浦哲郎
男66歳
0  
黒井千次
男65歳
8 「小説を作ろうとする意欲の強い作品として注目しつつ読んだ。しかし人と人との間に強引に割り込んで来る家庭教師の〈先生〉の行動が関係を押し曲げようとする過程に興味は覚えても、作品の目指すものがしかとは見えて来ない。」
宮本輝
男50歳
4 「一部の評論家やマスコミの評価が高いそうだが、私にはその理由がわからない。言葉遊びに酔って、作中ではロボットが動いているにすぎない。」
池澤夏樹
男52歳
23 「推した。難点はいろいろあるけれども、それを超えて蛮勇に近い勇気がある。」「自分勝手な思い込みと自己弁護・自己説明に終始するパラノイアの主人公を見事に作り出している。ストーカーとしての「先生」の性癖が「私」に移るからくりもおもしろい。」「言葉の過剰、無駄口ぶりが巧妙にこの種の人物像の典型を作っている。」「一次選考の段階で五つの候補作品に投じられた積極票四票(全体でたった四票!)のうちの二票はこれに寄せられたものだ。蛮勇の力と限界。」
選評出典:『芥川賞全集 第十八巻』平成14年/2002年10月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成10年/1998年3月号)
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芥川賞 第125回候補  一覧へ
「ニッポニアニッポン」(『新潮』平成13年/2001年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「新潮」  別表記表紙 「The Shincho Monthly」併記
巻号 第98巻 第6号  別表記6月号/1157号
印刷/発行年月日 発行 平成13年/2001年6月1日
発行者等 編集兼発行者 前田速夫 印刷者 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社新潮社(東京都)
総ページ数 324 表記上の枚数 目次 236枚 基本の文字組
(1ページ当り)
28字
×28行
×2段
本文ページ 48~108
(計61頁)
測定枚数 229
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書誌
>>平成13年/2001年8月・新潮社刊『ニッポニアニッポン』
>>平成16年/2004年8月・新潮社/新潮文庫『ニッポニアニッポン』
>>平成23年/2011年7月・講談社/講談社文庫『IP/NN―阿部和重傑作集』所収
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候補者 阿部和重 男32歳
選考委員 評価 行数 評言
河野多恵子
女75歳
0  
石原慎太郎
男68歳
0  
古井由吉
男63歳
0  
宮本輝
男54歳
7 「他の候補作よりも高い点をつけたが、強くは推せなかった。阿部氏は、いつも、いまの時代に話題となる素材を組み合わせて小説を作ってしまう。うまい下手は別にして、そういう作り方に、なにかしら「あてこみ」のようなものを感じる。」
日野啓三
男72歳
0  
池澤夏樹
男56歳
17 「おもしろかった。」「ぼくはこの話に乗った。作者と共に主人公の動きを追うことができた。共感した。」「今回この作品を評価したのはほとんどぼく一人だった。技術的な問題点が多数指摘されたが、共感できないとどうしても欠点探しに走る。」
三浦哲郎
男70歳
0  
村上龍
男49歳
0  
黒井千次
男69歳
3 「意図はわかってもそれが力となって押し寄せて来ない。主人公の反抗に理由が与えられ過ぎているのではあるまいか。」
選評出典:『芥川賞全集 第十九巻』平成14年/2002年12月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成13年/2001年9月号)
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芥川賞 第132受賞  一覧へ
「グランド・フィナーレ」(『群像』平成16年/2004年12月号)
媒体・作品情報
誌名 「群像」  別表記表紙 「GUNZO」併記
巻号 第59巻 第12号  別表記12月号
印刷/発行年月日 印刷 平成16年/2004年11月5日 発行 平成16年/2004年12月1日
発行者等 編集人 石坂秀之 発行人 宮田昭宏 印刷人 足立直樹 印刷所 凸版印刷株式会社(東京都)
発行所 株式会社講談社(東京都)
総ページ数 356 表記上の枚数 表紙・背・目次 220枚 基本の文字組
(1ページ当り)
27字
×23行
×2段
本文ページ 6~70
(計65頁)
測定枚数 196
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
書誌
>>平成17年/2005年2月・講談社刊『グランド・フィナーレ』所収
>>『文藝春秋』平成17年/2005年3月号
>>平成19年/2007年7月・講談社/講談社文庫『グランド・フィナーレ』所収
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候補者 阿部和重 男36歳
選考委員 評価 行数 評言
高樹のぶ子
女58歳
21 「少女偏愛性癖者の内面にこもる熱が、ひんやりと伝わってくる、明るくて無邪気で無気味な小説である。」「人間の内側に寄り添って見る場合にしか経験できない、汗ばみ息苦しくなるような怖さがある。これは文学にしか果せないことだ。」「肩パットが入ったような勢い込んだ文章が、読み進むにつれて主人公の病的な匂いを支えていることに気がついた。」
池澤夏樹
男59歳
13 「今から受賞作として広く読まれるべきは何か。阿部和重さんの「グランド・フィナーレ」以外にはないだろう。」「これは受賞に価する作品である(本当は前回の候補作の「ニッポニアニッポン」で受賞できればよかったのだが)。」
石原慎太郎
男72歳
30 「私は全く評価出来なかった。」「主人公の少女への偏愛という異常性の所以が、自分の子供の裸の写真を撮って離婚されたという説明に終わっているだけで、小説としての怖さがどこにもない。」「複数の選考委員の間で、多少瑕瑾はあっても、この作者にはもうそろそろこの賞を与えてもいいのではないかという声があったが、そうした発想はこの伝統ある文学賞の本質を損なうものではないかと危惧している。」
古井由吉
男67歳
0  
黒井千次
男72歳
20 「欲望そのものより結果として与えられる苦痛にウェイトが置かれ、暗い衝動の辿る道程が浮き彫りにされるところに重量感がある。」「自分の娘に対する心情と他の少女に向う欲求との違いなど必ずしも描き切れていない恨みはあるものの、生の捩れを追う筆に確かな手応えを覚えた。」
宮本輝
男57歳
34 「これまでの氏の作品と比して、その素材も文章も構成も機微が増し、登場人物それぞれの存在感が肉厚化したと感じて、私は受賞作に推した。」「けれども、受賞に反対する委員の意見は辛辣で、一時は受賞作なしという流れにもなりかけた。」「阿部氏の小説が「時代」の流れに沿った創造物としての土台しか見せていないからかもしれない。」
河野多恵子
女78歳
3 「残念ながら根本的な古めかしさを感じるにとどまった。」
村上龍
男52歳
52 「推した。肝心な部分が書かれていない中途半端な小説だと思ったが、今回の候補作の中で「伝えるべき情報」を持っているのは『グランド・フィナーレ』だけだった。少女に対する偏愛という、いろいろな意味で危険なモチーフについて、作者が踏み込んで書いていないのが最大の不満だった。」「それでもわたしは阿部氏の作品を推した。その理由はただ一つ、小説にしかできないことに作者が挑戦しているように感じたからだ。」
山田詠美
女45歳
6 「微妙な境界線がいくつも交錯し、大きな境界線を作り出した丹念な作品。」「欠点はあるけれども筆力を感じて、祝、受賞。」
選評出典:『文藝春秋』平成17年/2005年3月号
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