芥川賞のすべて・のようなもの
選評の概要
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Last Update[H26]2014/6/20

横光利一
Yokomitsu Riichi
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生没年月日【注】 明治31年/1898年3月17日~昭和22年/1947年12月30日
在任期間 第1回~第20回(通算10年・20回)
在任年齢 37歳3ヶ月~46歳9ヶ月
経歴 福島県生まれ。早稲田大学中退。
菊池寛を知り、大正12年/1923年『文藝春秋』創刊から編集同人となる。
同年「日輪」「蠅」を発表。翌年の「頭ならびに腹」は“新感覚派”と呼ばれた。
代表作に「上海」「機械」「紋章」など。未完の作品に「旅愁」がある。
受賞歴・候補歴
  • |候補| 第1回渡辺賞(大正15年/1926年)
  • 第1回文藝懇話会賞(昭和9年/1934年)『紋章』
  • 第3回文學界賞(昭和11年/1936年)「覚書」
個人全集 『横光利一全集』全10巻(昭和11年/1936年・非凡閣刊)
『横光利一全集』全23巻(昭和23年/1948年~昭和25年/1950年・改造社刊)
『定本横光利一全集』全16巻(昭和56年/1981年~昭和62年/1987年・河出書房新社刊)
備考
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下記の選評の概要には、評価として◎か○をつけたもの(見方・注意点を参照)、または受賞作に対するもののみ抜粋しました。さらにくわしい情報は、各回の「この回の全概要」をクリックしてご覧ください。

芥川賞 4 昭和11年/1936年下半期   一覧へ
選評の概要 総行数22 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男38歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
8 「(引用者注:富沢有為男と)ともに芥川賞を受けるに充分な人と思う。私は「普賢」を読む暇がなくてまだ見ていない。しかし、この作者の作品は前にいくつも愛読したことがあった。」「しかし、難点は人々に作品の題を忘れしめるところにある。ひとり喜ぶということから、新しい作家は這い出て来てこそ手腕が役立つのだと思う。」
男34歳
19 「(引用者注:石川淳と)ともに芥川賞を受けるに充分な人と思う。」「ひとり作者の楽しんでいる作であるが、この作は人々をも共に作者と楽しましめる腕を充分に信じて後の悠然とした仕事である。」「外界の美しさが精神の美に優った危機の上で、纏綿とする人間に視線を注いだ作者の鋭い着想を賞讃したいに拘わらず、それにしてもなお作者の眼に不安を感じるのは、作者もともに絵画として終ったからであろう。小説は子の後から起るべきと思う。」
  「私はもっと精神の問題から眼をそ向けない作を新人から要求したいのである。」
選評出典:『芥川賞全集 第一巻』昭和57年/1982年2月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和12年/1937年3月号)
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芥川賞 5 昭和12年/1937年上半期   一覧へ
選評の概要 総行数9 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男39歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
9 「この作品の中には、厳粛なものが皆無である。どうにも仕方のない人間の生活は、こんなにやくざな物だという諷刺さえ、作者は文壇の胸へ突き刺してしまっている。文壇というものを、これほど嘲弄した滑稽快活な作品はかつて無かっただろう。復讐の文学として、一度は賞を受けるべきと思う。」
選評出典:『芥川賞全集 第一巻』昭和57年/1982年2月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和12年/1937年9月号)
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芥川賞 6 昭和12年/1937年下半期   一覧へ
選評の概要 総行数9 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男39歳
候補 評価 行数 評言
男31歳
9 「この作には排泄物の処置に絡むいろいろな経済と政治の問題がある。それもただ問題ばかりではない。排泄物という最も人々の厭う悪感を、文章から感ぜしめない独特の新しいスタイルがある。」「ただ遺憾なところは無邪気を装い、烈しさを敢行した傾跡の見える乱暴さのあることだが、しかし、それも今は人々は赦すだろう。」
選評出典:『芥川賞全集 第二巻』昭和57年/1982年3月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和13年/1938年3月号)
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芥川賞 7 昭和13年/1938年上半期   一覧へ
選評の概要 総行数7 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男40歳
候補 評価 行数 評言
男37歳
7 「優れた作品である。難をいえば作者が何の得もこの中でしていないことだが、素材に対する解釈の深さがよく肥料の効いた豊かな彫りを浮べている。殊に賞讃したく思うところは、洋法を用いながら見事に日本色を出した筆法で、このような新しさは今までの文壇に稀に見るところと思う。」
選評出典:『芥川賞全集 第二巻』昭和57年/1982年3月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和13年/1938年9月号)
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芥川賞 8 昭和13年/1938年下半期   一覧へ
選評の概要 総行数11 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男40歳
候補 評価 行数 評言
女29歳
5 「日本人の妻となっている外国婦人の憂愁、希望、諦念などよく出ている。味わいも細い。」「後世この作者の一聯の外人物は、更科日記のように幾度も繰り返し人々から読まれるであろうと思う。」
選評出典:『芥川賞全集 第二巻』昭和57年/1982年3月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和14年/1939年3月号)
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芥川賞 9 昭和14年/1939年上半期   一覧へ
選評の概要 総行数17 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男41歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
9 「(引用者注:「鶏騒動」と共に)批評をしようとすれば、難は限りなく出て来る作品である。」「しかし、飜って読む忍耐のある人なら、面白さは自然に頭の一角に生じて来ると思う。」「ここには、浅草という特殊区域の小学生の生徒の伝統的不良ぶりと、それに悩む真面目な先生の近代的な頭の中がのぞけるだろう。」
男28歳
10 「(引用者注:「あさくさの子供」と共に)批評をしようとすれば、難は限りなく出て来る作品である。」「しかし、飜って読む忍耐のある人なら、面白さは自然に頭の一角に生じて来ると思う。」「ここには何もないように見えるが、何もないということが、種々なものを伏せるには便利であるというような意味に変って来る。ある頓狂な壺を抱いているのがこの作である。」
選評出典:『芥川賞全集 第二巻』昭和57年/1982年3月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和14年/1939年9月号)
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芥川賞 10 昭和14年/1939年下半期   一覧へ
選評の概要 総行数7 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男41歳
候補 評価 行数 評言
男32歳
7 「ときどきこのような作品の出るのは賛成である。素材をよく割切って計算している手腕がある。」「終始、言葉のもつ美しさを頼りとしている若々しい大胆さが、一途に花を開き切った均衡のある作品。」
選評出典:『芥川賞全集 第二巻』昭和57年/1982年3月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和15年/1940年3月号)
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芥川賞 12 昭和15年/1940年下半期   一覧へ
選評の概要 総行数23 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男42歳
候補 評価 行数 評言
白川渥
男33歳
6 「(引用者注:「祝といふ男」「鶏」と共に)最後まで「源内」に迫ったが、「崖」は現在のところ、発表不可能という材料の不運のために落ちた。この作は今までの芥川賞授賞作品のうち、最も良いものの一つと並び、さまで遜色のない重量を備えたものと思った。」
牛島春子
女27歳
6 「(引用者注:「崖」「鶏」と共に)最後まで「源内」に迫った」「荒々しい描写力に新鮮鋭敏な健康さがあり、芸を無視しているところに満洲という土地に相応しい強さを感じた。」
男44歳
9 「材料の験べに適当な現代人の批評力もあり、描写力もあり、文章に格調もあって授賞作の品格を充分持った作品と思う。ただ私一個人の見解として、現代物に優秀な作品のあるときは、歴史物を第二とすべきであると主張している関係上、私は現代物の方を推賞した。」
  「この度びは(引用者中略)優れた作の多かったのは、頼母しい現象だと思った。」
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和16年/1941年3月号)
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芥川賞 13 昭和16年/1941年上半期   一覧へ
選評の概要 (座談会形式) 総行数68 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男43歳
候補 評価 行数 評言
男28歳
58 「支那の青年なんかに読ませれば、日支の提携というような点で実に貢献する所があるだろうと思う。」「「長江デルタ」というのは三角関係の象徴なんだ、恋愛ではない思想的な。」「あの小説は大胆ですよ。その大胆さを買うのです。」「今までのは、無理に「芸術」にさせているでしょう、これが初めてすこし考えるべき「文学」を持ち込んで来たという気がするのですナ。」
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和16年/1941年9月号)
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芥川賞 15 昭和17年/1942年上半期   一覧へ
選評の概要 総行数8 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男44歳
候補 評価 行数 評言
石塚友二
男35歳
8 「ある私の知人は、この作のために結婚の意志を固めてついに結婚した。私も年ごろで結婚に迷うものには、ぜひこの作を一読するように奨めている。小説としては多少の欠点もあるとはいえ、文学としてはこれほどの名文は近ごろ稀であり、美しさを内に包んだ含羞の趣き捨てがたいものがあった。」
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和17年/1942年9月号)
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芥川賞 16 昭和17年/1942年下半期   一覧へ
選評の概要 総行数8 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男44歳
候補 評価 行数 評言
男34歳
8 「支那事変の発端から、石家荘占領までの北支の拡がりを、連絡させた記事の扱いに新しさがある。」「慾を云えば、作者がいま少しわれわれ読者との間の連絡に、注意を用いたらと思わす所もあるが、そんなことなどしている暇がないと、突っ放している文章にも、さばさばした無芸の芸の面白さを感じた。」
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和18年/1943年3月号)
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芥川賞 17 昭和18年/1943年上半期   一覧へ
選評の概要 総行数11 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男45歳
候補 評価 行数 評言
男38歳
6 「屈曲の多い劇的なテーマを、勁い韻文で引きぬいた情熱の烈しさが美しい。」「何より優れたところは、この大通俗味を帯びた手いっぱいの問題を、祈りの真心こめて一貫させた歌調の正しさにあるかと思う。」
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和18年/1943年9月号)
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芥川賞 18 昭和18年/1943年下半期   一覧へ
選評の概要 総行数11 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男45歳
候補 評価 行数 評言
男41歳
5 「整理に苦心を払った美しい作品である。手に余った滴りのないのが難点かと思われるが、上手の腕から水は洩れていない教養がうかがわれ、読後の感は刺戟を残さず無事な纏まりに好意を集めた。」
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和19年/1944年3月号)
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芥川賞 19 昭和19年/1944年上半期   一覧へ
選評の概要 総行数14 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男46歳
候補 評価 行数 評言
男32歳
9 「不用な枝葉を惜しげもなく切断し、鮮明に幹の太さを浮き上らせたカットの手腕は、主材の底まで眼力の届いていることを証明している。」「数年前、一度この作者は、尾崎一雄氏の「暢気眼鏡」授賞のさい、草原地帯の美しい描写で首位を競ったことがあったが、この度の授賞の幸運は当然だろう。」
男34歳
3 「百五十枚の長さにしては誠実な大問題がひしめき、暗怪に衝突し合う息苦しさの魅力、度を過ぎて襲来する作品である。」
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和19年/1944年9月号)
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芥川賞 20 昭和19年/1944年下半期   一覧へ
選評の概要 総行数14 (1行=26字)
選考委員 横光利一 男46歳
候補 評価 行数 評言
男26歳
7 「若い年齢線が登場して来たようである。」「絵画的な作風の多い中に、風切のかすめ通る羽音のような風韻をひびかせて来たのが、今回の授賞点となった。初めは委員たちの意見も喰い違い不揃いだったのも、漸次に焦点が締めすぼまり、やがて、この作に落ちついて動かなくなった。」
選評出典:『芥川賞全集 第三巻』昭和57年/1982年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和20年/1945年3月号)
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