芥川賞のすべて・のようなもの
第103回
  • =受賞者=
  • 辻原 登
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Last Update[H28]2016/4/28

辻原登
Tsujihara Noboru
生没年月日【注】 昭和20年/1945年12月15日~
受賞年齢 44歳7ヵ月
経歴 本名=村上博。和歌山県日高郡切目川村生まれ。文化学院卒。在学中に文芸賞に応募し、佳作となる。卒業後、一時帰郷するも再び上京し、中国貿易商社、電算機会社に勤めるかたわら創作をつづける。平成6年/1994年に勤めていた会社を退職、作家専業となる。
受賞歴・候補歴
  • 第5回文芸賞[佳作](昭和42年/1967年)「ミチオ・カンタービレ」村上博名義
  • |候補| 第94回芥川賞(昭和60年/1985年下期)「犬かけて」
  • 第103回芥川賞(平成2年/1990年上期)「村の名前」
  • |候補| 第22回平林たい子文学賞[小説部門](平成6年/1994年)『森林書』
  • |候補| 第23回平林たい子文学賞[小説部門](平成7年/1995年)『マノンの肉体』
  • |候補| 第25回平林たい子文学賞[小説部門](平成9年/1997年)『黒髪』
  • 第50回読売文学賞[小説賞](平成10年/1998年)『飛べ麒麟』
  • 第36回谷崎潤一郎賞(平成12年/2000年)『遊動亭円木』
  • 第31回川端康成文学賞(平成17年/2005年)「枯葉の中の青い炎」
  • 第33回大佛次郎賞(平成18年/2006年)『花はさくら木』
  • 第56回神奈川文化賞[文学](平成19年/2007年)
  • 第51回毎日芸術賞(平成21年/2009年度)『許されざる者』
  • 第15回司馬遼太郎賞(平成23年/2011年)『韃靼の馬』
  • 第24回伊藤整文学賞[小説部門](平成25年/2013年)『冬の旅』
  • 第67回毎日出版文化賞[書評賞](平成25年/2013年)『新版 熱い読書 冷たい読書』
  • 第72回日本藝術院賞[+恩賜賞][文芸](平成27年/2015年度)"小説を中心とする多年にわたる文学的業績"
備考
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芥川賞 第94回候補  一覧へ

いぬ
犬かけて」(『文學界』昭和60年/1985年11月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第39巻 第11号  別表記11月号
印刷/発行年月日 発行 昭和60年/1985年11月1日
発行者等 編集兼発行人 湯川 豊 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 296 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 70~117
(計48頁)
測定枚数 145
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書誌
>>平成2年/1990年8月・文藝春秋刊『村の名前』所収
>>平成5年/1993年8月・文藝春秋/文春文庫『村の名前』所収
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候補者 辻原登 男40歳
選考委員 評価 行数 評言
吉行淳之介
男61歳
0  
水上勉
男66歳
0  
田久保英夫
男57歳
0  
安岡章太郎
男65歳
0  
古井由吉
男48歳
0  
中村光夫
男74歳
0  
遠藤周作
男62歳
0  
三浦哲郎
男54歳
0  
開高健
男55歳
0  
選評出典:『芥川賞全集 第十四巻』平成1年/1989年5月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』昭和61年/1986年3月号)
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むら なまえ
村の 名前」(『文學界』平成2年/1990年6月号)
媒体・作品情報
誌名 「文學界」
巻号 第44巻 第6号  別表記6月号
印刷/発行年月日 発行 平成2年/1990年6月1日
発行者等 編集人 湯川 豊 発行人 阿部達児 印刷人 北島義俊 印刷所 大日本印刷株式会社
発行所 株式会社文藝春秋(東京都)
総ページ数 392 表記上の枚数 基本の文字組
(1ページ当り)
26字
×24行
×2段
本文ページ 170~225
(計56頁)
測定枚数 168
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書誌
>>平成2年/1990年8月・文藝春秋刊『村の名前』所収
>>『文藝春秋』平成2年/1990年9月号
>>平成5年/1993年8月・文藝春秋/文春文庫『村の名前』所収
>>平成14年/2002年4月・文藝春秋刊『芥川賞全集 第15巻』所収
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候補者 辻原登 男44歳
選考委員 評価 行数 評言
大江健三郎
男55歳
10 「被害意識の奇怪なかたまりが現実世界をこえた物語を首尾一貫させる。才能も手腕もあきらかだが、日本人たちをとりかこむ中国人の側にもさらに想像力を働かせることで、いったんグロテスクをくぐりぬけての、よりフェアな自他の見方が達成されえたのではないか?」
三浦哲郎
男59歳
9 「私は中国が好きだから興味を持って読んだが、話の面白さは認めるにしても、注文も多かった。」「私はこの作品全体に、作家の心ではなしにいささか鈍い商社マンの神経を感じたにすぎなかった。」
日野啓三
男61歳
18 「眩暈的仕掛けが次々と書きこまれて、現代中国の一農村が古代の伝説に、超現実の異界に、主人公の意識の深層にと、変容してゆく。」「その手腕はなかなかのものである。」「このようなシュールな小説の最大の難しさである最後の着地も、ほぼうまくいっていると思う。」
丸谷才一
男64歳
24 「われわれの文学の宿題みたいになつてゐるリアリズムからの脱出といふことを、かなりうまくやつてゐる。ごくありふれた商用の旅の記録が、冒険譚や童話の味になつてゆくのはおもしろい趣向で、わたしは小気味よい藝に喝采することになつた。」「どうやら、楽園あるいはユートピアあるいはいつまでもつづく幼年期といふ人類永遠の夢想の哀切さこそ、この物語の主題であるらしい。」
古井由吉
男52歳
19 「アプローチのかぎりにおいては、訝りの戦慄に導かれる。人の姿が不可解なままに、よく際立つ。」「ところが、作品の終盤あたりで、主人公は村の内部、「古層」の只中にいるではないか。見えないはずのものが見え、聞えないはずのものが聞え、湖南の奥地が奥美濃の故地につながり、感想がややありきたりになる。この仕舞いを私は取らない。」
河野多恵子
女64歳
11 「次々に現われ、交錯する、意外な事件のわざとらしい辻褄の合わせ方やミステリーのリアリティの欠如で、破綻している箇所がいくつかある。」「しかし、この作品はなかなか中国を実感させる。」「ある程度には信用できるので、私は最終的にはこれを択んだ。」
田久保英夫
男62歳
16 「陶淵明の〈桃源郷〉を思わせる土地と、主人公の郷里岐阜の揖斐川に近い山村を重ねたところが、独創的だ。」「この作品のよさは、(引用者中略)現実の様相の下にも、千年以上も前から人が夢み、求めた桃源郷のような異空間が、たえず働きかけてくることに、眼を注いでいる点だ。」「後半ストーリーの展開に追われ、やや長すぎるとは思うが、私はこの作者の果敢な表現への執心にひかれた。」
大庭みな子
女59歳
11 「わたしは何度か訪れたことのある中国のべつの部分に関心があり、よい読み手にはなれなかった。しかし、強く推す選者の熱心な支持の言葉を聞いているうちに、なるほどと頷くところもあった。」
黒井千次
男58歳
19 「わけのわからぬ場所にはいりこみ、その中をうねうねと這い進むような粘りのある筆の運びに貴重な資質は感じられたが、本作でそれが充分に開花しているか否かの判定が難しかった。」「しかし、外国体験を描く小説は新人の作に多いけれど、舞台が中国であるケースは珍しい。」「川の土手をめぐる場面に興味を覚えた。」
吉行淳之介
男66歳
19 「私の頭に浮んでくるのは芒や葦や萱で、それが緑だったり黄色だったり白く立枯れたりして並んでいる。鄙びているという意味ではなく、なかなかスマートで、その眺めがよかった。ユーモラスな点もあちこちにあって、評価できる。」「桃源郷の底によこたわっているらしい『古層の村』というような事柄に、あまり深刻にこだわってしまうと、この作品の評価が曖昧になってきそうだ。」
選評出典:『芥川賞全集 第十五巻』平成14年/2002年4月・文藝春秋刊 再録(初出:『文藝春秋』平成2年/1990年9月号)
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